島根の牧場から、今日はどんな一日?
配信の冒頭では、川上さんがその日の天気や仕事の予定を紹介しています。前日と一昨日はしっかり雨が降って気温もぐっと下がっていたそうですが、この日はあたたかくなりそうな空模様。
仕事は毎週恒例の籾がら取りに加えて、週末に控えた共進会(牛の美人コンテスト)の準備。研修生に牛を引くリードをやってもらう予定で、毛刈りやトレーニングもぼちぼち進めたいと話しています。
今回の配信は、YouTubeにアップしているポッドキャストに届いた質問に答える回。15分ほどの内容になっています。
牛乳で乾杯、その前にお知らせ
本題に入る前に、川上さんからいくつかのお知らせがありました。まずはnoteで行っているメンバーシップ。川上牧場を継続的に応援したい人や、一緒に新しいことをやってみたい人に向けたものです。
オンラインで牧場とつないで牧場体験をしたり、実際に牧場に来て体験したりできる内容だそう。皆さんの継続的なご支援が、もっと新しいことにつながると話しています。
さらにInstagramでは「#未来の牛乳」として、こんな牛乳や乳製品があったらいいなというアイデアをAIアートでNFTにして販売中。その売上は、こども食堂への牛乳支援や食育活動の活動費に充てられるそうです。
旅行サイト「じゃらん」にも川上牧場のアクティビティを掲載していて、2〜3年放置していたそうですが、久しぶりに来週の牧場体験の依頼が入ったと、少し戸惑いながら話していました。
なぜ市販のバターには塩分が入っているの?
市販のバターにはなぜ塩分が含まれているのでしょうか。無塩バターもありますが、作り方が大きく異なるのでしょうか。
この日のお便りコーナーで取り上げたのが、この質問です。スーパーでよく見かけるのは有塩バターですが、無塩バターとの違いはどこにあるのでしょうか。
川上さんによると、バターは生クリームを撹拌して作られます。その製造過程で食塩を入れると風味が良くなり、保存性も高まるとのこと。この塩を入れて作ったものが有塩バターです。
塩を入れることによって、水分が分離されて水が出ることで、保存性もアップしたりするところになりますね。
一方の無塩バターは、食塩をまったく使わず、遠心分離機でギュッと固めて作ります。牛乳そのものの味わいが残るのが特徴です。
無塩バターは塩が入っていないぶん、賞味期限が有塩バターより短めになります。塩分を入れたくないパンやお菓子作りに向いています。
有塩と無塩、作り方に大きな違いはある?
質問の後半にあった「作り方は大きく異なるのか」という点についても、川上さんが答えています。
結論としては、どちらも遠心分離機で作るので工程は基本的に同じ。違いは食塩を加えるかどうかだけだといいます。
作り方自体には大きな違いはないということですね。
ただし細かく見ると、有塩バターのほうが水分を飛ばしやすく、歩留まりがいいという面もあるそうです。
製造過程で食塩を加える。風味が良く保存性が高い。料理向き
食塩を使わず遠心分離で固める。牛乳そのものの味。賞味期限は短めでお菓子・パン向き
紀元前までさかのぼる、バターの歴史
質問への回答の流れで、川上さんはバターの歴史についてもAIで調べて紹介しています。ざっくりとした内容ですが、その起源はかなり古いようです。
バターの起源は古く、紀元前2000年頃のインドの経典や旧約聖書にもバターらしきものの記述があるといいます。古代ギリシャやローマでは、食用ではなく主に医薬品や化粧品として使われていたそうです。
食用として広まったのは、放送によれば紀元前のポルトガルが最初とされ、その後フランスやベルギー、ノルウェーなどヨーロッパ各地に広がっていきました。
日本では6世紀頃、仏教とともに乳を利用する文化が伝わり、「蘇」と呼ばれる乳製品が作られていました。これは今のバターやチーズに近いものと考えられているそうです。
日本では武士の時代になると乳文化が一時途絶えますが、長崎の出島にあったオランダの商館でバターが食べられるようになり、明治時代に入ってから本格的な製造が始まったそうです。
バターは、地域と歴史が育てる食べ物
最後に川上さんは、海外のバターにも触れています。輸入バターにはさまざまな種類があり、その土地に根付いた作られ方があるといいます。
例えば高級バターとして知られるエシレバターは、限られた地域の限られた牛から取った牛乳でしか作られない、国が認めたバターだそう。だからこそブランド価値が高いのだと話します。
紀元前の頃から作られてきた製造法を大事にしているものもあり、そうした背景を知ると、バター選びがもっと楽しめるのではないか、と締めくくっています。
お便りコーナーの後は、リスナーのコメントに乾杯で応えつつ、質問や気になるニュースをどんどん寄せてほしいと呼びかけていました。
まとめ
今回は、有塩バターと無塩バターの違いという身近な疑問から、バターの歴史までを酪農家がやさしく解説する回でした。作り方の差は「塩を入れるかどうか」というシンプルなものですが、その背景には長い歴史があることが伝わってきます。
- 市販の有塩バターに塩が入っているのは、風味の向上と保存性を高めるため
- 無塩バターは遠心分離で固め、牛乳そのものの味を残すがお菓子・パン作りに向く
- 作り方の工程自体は同じで、違いは食塩を加えるかどうかだけ
- バターの起源は紀元前までさかのぼり、日本では明治時代に本格的な製造が始まった
- エシレバターのように、地域と歴史がブランド価値を育てているバターもある




