リスナーからの質問「アメリカの牛乳はなぜ薄い?」
この日の配信のテーマは、スプーンネーム「ちゃんくりさん」から届いた1つの質問でした。
アメリカの牛乳が水みたいに薄いのはなぜ?
川上さん自身はアメリカに行ったことがなく、現地の牛乳を飲んだ経験はないそう。そこでAIを使って理由を分析し、日本との違いを紹介していきます。
そもそもアメリカの牛乳は、日本のように1リットルパックではなく、大きな容器で売られていることが多いといいます。
日本は1リットルの牛乳パックで売ってあるけど、アメリカの方だったらガロンで売ってあるみたいな。なんかペットボトルみたいなのに詰められてるんですよね。
アメリカのスーパーに並ぶ牛乳の種類
まず川上さんが挙げたのが、アメリカのスーパーに並ぶ牛乳の種類の多さです。脂肪分ごとに細かく分かれていて、それぞれ日本の呼び方に近いものがあります。
| 種類 | 脂肪分 | 日本での近い表現 |
|---|---|---|
| ホールミルク | 3.25%以上 | 成分無調整牛乳 |
| 2%ミルク | 2% | 低脂肪牛乳 |
| 1%ミルク | 1% | より低脂肪な牛乳 |
| スキムミルク | 0〜0.5% | 無脂肪牛乳・脱脂粉乳 |
そして、多くのアメリカ人が普段飲んでいるのは2%やスキムミルクなのだそう。つまり「薄い」と感じるのは、そもそも飲まれている牛乳の脂肪分が低いからという面もあるわけです。
基準・輸送・殺菌で変わる濃さ
味の違いには、そもそもの基準や流通のしくみも関わっています。
日本で「牛乳」と名乗れるのは乳脂肪分が3.5%以上で、水を加えていない無調整のものだけ。かなり厳しい基準です。一方アメリカは3.25%以上あればOKと、少しゆるめだといいます。
さらにアメリカでは全国からのミルクがブレンドされて流通するため、全体的にあっさりした味になりやすいとのこと。
輸送距離と殺菌方法の違いも大きなポイントです。日本は地元の牧場から近くの工場へ運ぶ短距離輸送が中心。アメリカは州をまたいだ長距離輸送が一般的です。
この長距離輸送のために超高温殺菌などが使われ、乳タンパクが変性してさっぱりした味になる、と川上さんは説明します。その結果、舌触りが水っぽくコクが少なく感じやすいのだそうです。
エサと食文化がつくる「濃い」「あっさり」
飲まれる牛乳の違いには、牛のエサや、その国の食文化も関わっています。
アメリカの酪農はコーン主体のTMR(完全混合飼料)の給餌が多いのに対し、日本は地域ごとに牧草や稲わらを混ぜることも多く、風味や個性が出やすいといいます。
味の好みには文化背景も大きいようです。アメリカでは「脂肪=不健康」というイメージが根強く、学校給食でもスキムミルクが標準的なのだとか。
一方で、日本では「濃くて甘い=おいしい」という価値観が強いといいます。同じ牛乳でも、何を「おいしい」とするかは国によって違うというわけですね。
もしアメリカで濃い牛乳を飲みたいときは、クリームトップミルクやノンホモジェナイズミルクを探すのがおすすめだそう。地元の酪農家の直売所やオーガニックショップ、チーズ・ヨーグルト工房の直営店などが狙い目だと紹介されました。
インバウンドで実感する「日本の牛乳は濃い」
話は、実際に川上さんが海外の人と接して感じたことにも広がります。
最近はインバウンドで訪れた外国人が、コンビニやスーパーで牛乳を買って「おいしい」と言うことも多いのだとか。
出雲市に住むブラジル人の人たちからも「飲みたい」と言われることがあるそうで、実際に飲んでもらうと評判は上々のようです。
めちゃめちゃ美味いという評判なので、やっぱ海外のやつとは全然濃いって言われますね。
ちなみに川上さんは、鳥取県の大山乳業の牛乳を小学生の頃から飲んで育ったそう。
牛乳が「水分補給」になる地域もある
配信の後半では、リスナーからのコメントをきっかけに、さらに視点が広がります。
寄せられたのは「アメリカでは牛乳が腹を満たすためのヘルシードリンクに聞こえる」という感想。これに川上さんは、水事情の違いという可能性を挙げます。
日本は水道をひねればどこでも水が出ますが、水が高かったり、きれいな水が手に入りにくかったりする地域もあります。
水が手に入らないというのも一つあるかもしれないですね。水分補給の代わりに牛乳、乳製品で水分補給するみたいな地域もあったりする。
水より牛乳が安い地域もあるかもしれず、そうした事情も牛乳の飲まれ方や味わいの違いにつながっているのでは、と話されていました。
まとめ
今回は「アメリカの牛乳が薄いのはなぜ?」という質問をきっかけに、脂肪分・基準・輸送や殺菌・エサ・食文化まで、日米の牛乳の違いをまるっと紹介しました。飲み慣れた牛乳が一番おいしく感じる、というのも大事なポイントですね。
- アメリカで多く飲まれるのは2%やスキムミルクで、脂肪分の低さが「薄さ」につながる
- 日本の基準は3.5%以上で無調整と厳しく、アメリカは3.25%以上とゆるめ
- 長距離輸送のための超高温殺菌などで、乳タンパクが変性しさっぱりした味になりやすい
- エサや「脂肪=不健康」「濃い=おいしい」といった食文化の違いも味の好みに影響する
- 水事情によっては、牛乳や乳製品が水分補給の役割を担う地域もある




