日曜の朝、猛暑の牧場から始まるまったり配信
配信はいつもどおり、島根県出雲市の小さな牧場から。この日は7月6日の日曜日で、最高気温32度という厳しい暑さです。
牛たちは餌を食べていて乳成分もそこまで落ちていないものの、乳量自体はガクッと落ちているとのこと。暑さが牛にこたえている様子が伝わってきます。
今のところ牛は餌食べてますし、乳成分もそんなに落ちてないので大丈夫かなというところですけど、乳量自体はすごいガクッと落ちてますね。
仕事は堆肥を5台運び終えたあと、育成舎の掃除をしてまた圃場に堆肥を運ぶ予定。日曜なのでそのくらいで切り上げる、まったりモードの1日です。
この日の配信テーマは、川上さんが所属するメタグリ研究所と一緒にやった「牛乳の日チャレンジ」の取り組みがプレス記事になったこと。その紹介と、今後のアイデア募集がメインになります。
牛乳の日チャレンジ2025ってどんな企画だった?
紹介されたのは、プレスウォーカーに掲載された「世界牛乳の日特別企画 牛乳の日チャレンジ2025完遂」という7月2日の記事です。
この企画は、6月1日の世界牛乳の日と牛乳月間に合わせ、生産者が作った牛乳・乳製品の魅力を、消費者が日々の生活で楽しみながら発信する参加型の活動でした。
参加者はDiscordコミュニティ上に「牛乳を飲んだ」「チーズ料理を作った」といった日常の一コマを写真付きで投稿。継続日数に応じて、称号NFTや川上牧場の牛乳を使った特製カヌレが贈られる仕組みです。
投稿する
Discordに牛乳や乳製品を使った日常を写真付きで1日1つ投稿します
ポイントが貯まる
投稿を続けると継続日数に応じてポイントが貯まっていきます
応援の証がもらえる
継続に応じて称号NFTや特製カヌレなどが贈られます
企画の目的は、単なる消費促進にとどまらないところにあります。生産者と消費者の間に新しいコミュニケーションを生み、web3やAIといった技術で酪農の新しい可能性を探ることがねらいです。
216件の投稿から見えてきた「生きたデータ」
1か月やってみると、投稿は216件に。川上さんはこの投稿の面白さに手ごたえを感じたようです。
各地のご当地牛乳が見られたり、どんな年齢の人がどんな消費をしているかがわかったり。女性が乳製品を使った料理を、男性がプロテインを続けている様子を投稿したりと、リアルな消費の姿が集まりました。
いろんな皆さんの地域のご当地牛乳が見れたり、どんな年齢の方がどんな消費をしているのかみたいなところも見れたり、めちゃめちゃこの生きたデータとして面白いなと思ったんですよね。
川上さんは、こうしたデータがもっと広がれば、牛乳と乳製品の需要と供給のバランスを見るヒントになるかもしれないと考えています。
どんな新商品が売れそうか、季節ごとにどんな乳製品が飲まれるのか。今回はコミュニティ内だけの取り組みでしたが、参加者が増えれば商品開発にも活かせる、というわけです。
応援してくれる人を「見える化」したいという課題感
この取り組みの背景には、川上さんが3年前から感じている課題があります。コロナ禍で牛乳が余り、業界は「飲み続けてください」と呼びかけてきました。
実際に毎日牛乳を飲んで応援してくれる人はたくさんいる。でも、その応援が可視化できていない。だからこそ、応援に対してきちんとお返しをしないと続かない、と川上さんは話します。
そのカギになるのが「ポイントが貯まっていく仕組み」。今流行りのフィナンシェのようにトークンが貯まる形の、簡易版のようなものができたらいい、というイメージです。
さらに大事なのが、子どもたちに飲んでもらうこと。小中高生が牛乳を飲んで育ち、大人になって自分の子どもにも飲ませる、そんな習慣につなげたいという思いがあります。
そこで川上さんが作ったのが、牛乳や乳製品のパッケージ裏の表示表を写真でアップするとポケモンのようにモンスターが生まれるという、遊べるGPTです。
毎日飲む人に何を返せる?アイデアを募集中
川上さんが目指すのは、楽しみながら続けられて、しかも継続したことが証明できる仕組みです。そのアイデアを、リスナーにも募っています。
たとえば毎日1リットル飲んでいる人が牧場体験に行くと特別な体験ができたり、いつもと違うグッズがもらえたり。乳業の工場見学でVIP待遇、なんてのも面白いのでは、と語ります。
ただ、一番うれしいのはやっぱり値段かもしれない、とも。次回の牛乳が安くなる、いわゆる「いきなりステーキ」の肉ポイントのような「牛乳ポイント」があれば、というわけです。
でも一番嬉しいのはあれかな。次回の牛乳が安くなるですよね。いきなりステーキシステムですよね。
もう一つ挙がったのが、健康アプリとの組み合わせ。食生活を写真であげるとカロリーが出るアプリのように、乳製品を記録すると骨密度の状態が見えたら、というアイデアです。
- 牧場体験で特別な体験ができる
- いつもと違う限定グッズがもらえる
- 乳業の工場見学でVIP待遇
- 次回の牛乳が安くなる牛乳ポイント
- 骨密度など健康状態が可視化される
こうしたアイデアは、今月メタグリ研究所内で開くAIハッカソンにも持っていきたいとのこと。だからこそ、リスナーからの意見や「こんなのあったら面白い」を歓迎しています。
牛と握手できる?コメントとのゆるいやり取り
後半は、寄せられたコメントとのゆるい掛け合いに。「牛乳パックを集めたら牛さんと握手できる」というアイデアには、川上さんがリアルな注意点を返します。
牛の足は1本で150〜200キロ近くあり、踏まれがち。搾乳中に指を痛めることもあるほどですが、それでもやろうと思えば握手はできる、とのことです。
いや、それでも握手できますよ。やろうと思えば。触れるね。
「酪農家と握手は?」という流れには、「おっさんと握手はいらないな」と自らツッコミ。可愛いおじさんの酪農家がいたら名乗り出てほしい、と笑いを誘います。
ゆるいやり取りの根っこにあるのは、やはりいつも応援してくれる人にちゃんと返ってくる仕組みを作りたいという思いです。
Kindle本の紹介と配信の締めくくり
最後は告知です。6月30日に発売したKindle本「酪農未経験者のために」を、続々と読んでくれる人がいることに感謝を伝えています。
価格は350円で、小学生のお小遣いでも買える設定。この日の23時59分までという案内とともに、レビューや感想もぜひ、と呼びかけていました。
そして「お仕事の方、学校の方、いってらっしゃい。みんな牛乳飲んでね」と、いつもの挨拶で配信は締めくくられます。日曜らしい、まったりとした15分ほどの回でした。
まとめ
今回は、牛乳の日チャレンジ2025を入り口に、web3やAIで「牛乳を飲み続ける人」の応援を見える化しようとする川上さんの構想が語られました。まだアイデア段階だからこそ、リスナーの声を求めている回でもあります。
- 6月の牛乳の日チャレンジでは1か月で216件の投稿が集まり、生きた消費データとして手ごたえを感じた
- 応援してくれる人を可視化し、継続にお返しできる仕組みづくりが川上さんの問題意識の中心
- 称号NFTやミルクモンスター生成GPTなど、楽しみながら続けられる工夫が試されている
- 牧場体験の特典や骨密度の可視化など、リスナーのアイデアを今月のAIハッカソンに活かす予定
- 6月30日発売のKindle本「酪農未経験者のために」は350円で、感想やレビューも募集中




