日本の農産物、実は輸出のGDP比が0.2%?
今回の相談は、AWAのヤマさんから寄せられた質問がきっかけです。日本の農産物の輸出が伸びない理由として「ブランディングの下手さ」や「インバウンド用にいいものを国内で押さえているのでは」という視点が投げかけられました。
川上さんはまず、輸出の現状を数字で確認していきます。伸びてはいるものの、他国と比べると存在感はまだ小さいようです。
2024年の農林水産物・食品の輸出額は初めて1兆5073億円となり、過去最高を記録しました。前年比では37%増えています。
ただ、GDPに対する割合で見ると景色が変わります。日本の農産物輸出はGDP比で0.2%ほどしかないそうです。
一方でアメリカやオランダ、フランスなどは、GDPの1〜2%台。この差はどこから来るのか、というのがこの回の出発点です。
輸出が伸びない5つの理由をAIで洗い出す
川上さんはAIのディープリサーチ機能を使って、輸出が伸び悩む要因を5つに整理しました。まずは全体像を見てみましょう。
買いづらさ
小規模・家族経営が多く出荷が安定しにくい。英語の取引資料が揃わず、輸出専門人材も少ない
物語のなさ
品質は最高でも価格が高く、なぜ高いのかを伝えるブランディングが不十分
国内で吸収
高級果物・和牛・チーズは訪日客が国内で大量消費し、そのほうが利益が見込める
規制と交渉
アメリカやEUの厳しい検疫基準。特に酪農製品は動物由来で手続きが多い
インフラ課題
冷蔵冷凍の整備が遅れ、日持ちしない生鮮品をチルドで届けにくい
品質の高さがかえってネックになる、という指摘が印象的です。高品質であるが故に価格は高めで、その価格を納得させる物語が足りないという構造です。
「なぜこのミカンが高いのか」「なぜこのチーズにプレミアムがついているのか」を伝えきれていないと、川上さんは話します。
補足として、農水省が2024年度から「グローバル産地づくり推進事業」を通じて、輸出対応人材や専門商社とのマッチングを強化していることも紹介されました。今後はブランド戦略と輸出向けの大規模化が鍵になりそうです。
川上さんが考える「輸出のジレンマ」
AIの回答を受けて、川上さんは自身の考えも語ります。ポイントは、海外の輸出大国と日本のコスト構造の違いです。
輸出が強い国は、自国のエネルギーや資材コストが安いという強みがあります。一方、日本は海外から輸入した原料を、小さな国土で加工するため原価が高くなりがちです。
原価が高いんで、高付加価値で作らないといけないのと、あと大量生産できないっていうところがあって、ここら辺が輸出のジレンマになってるんじゃないかな
そのうえで川上さんが個人的な持論として挙げたのが、北海道の可能性です。生産量の大きさを世界市場に直接ぶつけるべきだ、という考えです。
北海道で作るもの全部輸出してしまえばいい。国内の需要はもう他の都県に任せて、北海道のやつを全部輸出したらもう世界が変わるんじゃないか
牛乳の流通も、関東に送るのではなく北海道から海外市場へ直接持っていくほうが安定供給につながるのでは、と話します。ただ輸出規制や関税があるため、簡単ではないとも認めています。
日本最大の武器は「国土そのものがストーリー」
ブランディングの話題から、川上さんは日本ならではの強みにも触れます。海外がストーリーを重視するなら、日本には語れる物語がたくさんある、という視点です。
日本ってもう日本の国土自体がもうストーリーなんで、これはやっぱブランディングのまずさというか、ちょっとうまくいってないところじゃないか
例として挙がったのが天皇の存在です。これほど長く続く王室は他になく、海外の人に伝われば強い訴求力になるのでは、と川上さんは考えています。
ただ、天皇御用達のようなブランドは生産量が少なく、大量輸出には向きにくいという難しさも指摘されました。潜在能力は高いからこそ、もっと輸出に目を向けてほしいと締めくくっています。
リスナーからは「海に囲まれていて国内が精一杯な気がする」というコメントも。船で運べるメリットはある一方、大型船が入れる港が少ないことも課題として挙がりました。
夏に食べたい、AIおすすめチーズレシピ5選
質問の後半にあった「夏におすすめのチーズの食べ方」にもお答えします。川上さん自身は「舌がバカなので、ロッピーチーズとキャンディチーズが一番うまいと思ってる」と笑いますが、ここはAIにレシピを出してもらいました。
- カプレーゼサラダ:モッツァレラ+トマト+バジル、オリーブオイルと塩で
- スイカとフェタチーズのサラダ:塩気と甘みのバランスにミントを添えて
- キュウリのチーズディップ:ヨーグルトとクリームチーズを混ぜて塩コショウ
- リコッタチーズ+蜂蜜+冷凍ブルーベリー:軽く凍らせてアイス感覚で
- 焼きトウモロコシ+とろけるチーズ:醤油を塗って炙れば和風チーズ焼きコーン
どれも夏らしく、手軽に試せるものばかりです。特にキュウリのチーズディップは、スティック野菜にぴったりで簡単だと川上さんもおすすめしています。バーベキューには和風チーズ焼きコーンも良さそうですね。
まとめ
今回は、日本の農産物が海外で伸び悩む構造をAIリサーチで整理しつつ、酪農家ならではの視点と夏のチーズレシピまで語られた回でした。数字と現場感の両方から、輸出の課題が見えてきます。
- 2024年の農林水産物・食品の輸出額は過去最高の1兆5073億円だが、GDP比では0.2%にとどまる
- 伸び悩む要因は、買いづらさ・物語のなさ・国内吸収・規制・インフラの5点に整理できる
- 日本は原価が高く大量生産しにくいため、高付加価値化が求められる「輸出のジレンマ」を抱える
- 川上さんは北海道の生産力と、日本の国土そのものが持つストーリー性に潜在能力を見ている
- 夏のチーズは、カプレーゼやキュウリのディップ、和風チーズ焼きコーンなど手軽なレシピで楽しめる





