「ずっと言いたかった話」で始まるオープニング
番組冒頭、高橋さんは、この回が以前から話したかったテーマであることを切り出します。
皆さんこんにちは。天野保建築の天野洋平と。
住宅ライターの高橋かずえです。今日はね、いきなり本題の話をしますけれども、ちょっとずっと言いたかった話を今日はしていきたいと思います。
いいですか?こういう前振りで天野さん。
いいですよ。天野さん、いい家って何ですか?
この番組は、山梨で家を作り続ける大工、天野保建築の天野洋平が、図面や性能だけでは語りきれない家づくりの暮らしの本音を語るポッドキャストです。
いい家とは何か、暮らしとは何か、そして大工という仕事は今の時代にどんな意味を持つのか。
現場で培った経験、施主との対話、そして日々の暮らしの中で感じていることを、肩肘張らずに言葉にしていきます。
70万円以上かかる「間取りのセカンドオピニオン」とは
この回のテーマは、工務店や設計事務所がつくった間取り図を別の人に見てもらう「第三者チェックサービス」です。XやThreadsで大きな議論になっていると、二人は話します。
間取りチェックの第三者サービスってどうなん?って話を、今日はしていきたいと思います。特急すぎた?
いえいえ、いいんじゃないですかね。最近XとかThreadsあたりで、賑わいを見せているテーマですね。
はい、大炎上ですね。
大炎上ですね。
そもそもこの第三者サービスとは、工務店さんとか設計事務所に作ってもらったプラン、間取り図などの図面を第三者に渡して、セカンドオピニオン的に見てもらうというサービスになってます。
で、このセカンドオピニオンサービスが非常に高額だっていうところも問題で。一説によると、間取りをチェックするのに70万以上かかっているサービスということで。
業界内では、設計者ではない人がその高額な金額を取っていろいろ指摘するのは、モラル的にどうなのかっていうお話があります。
あとは安全性とかの面で、(設計者は)図面の裏側も全て整合性が取れてて、責任を持って作れますよっていうものをお客様に提出してるんですけども。
その安全面とか性能面とかまで(第三者サービスが)見てくれてるのかどうかというところが、非常に疑問視されております。天野さん、ここまでで足りない要素ありますか。
足りない要素はないですね。
図面の裏側に詰まっている構造・温熱・景色
天野さんは、間取りを描くときに設計者が同時に考えていることを挙げていきます。
もう一つ、僕の見解を言うと、図面を描くに至って、前回の放送でも言った通り、AIには見えない風景や景色を読み取って、そこを間取りに反映させてやっていたりとか。
当然、間取りを作る時に構造的な要素ですね。うちであれば耐震等級3を取るのに、柱がどの位置にあって、構造躯体って呼ばれるものを考えながら。
かつ、こっちの方角に窓を切り取りたいからって、それが成立するのかっていうことも考えつつ。
太陽の動きを見て、温熱的にどうパッシブデザインを成立させていこうかっていうことも踏まえて。
家の断熱性能的なものの最低限のラインとか構成とか、そういったものを同時並行しながら考えてるわけなんですよね。
それを、お客さんが「不安だわ」っていうことで、第三者サービス、セカンドオピニオン的に持っていきましたっていうところも気になるし。
他人の図面で家は建てられる?答えは「作れません」
では、他の人が描いた図面を持ち込まれたら、天野さんはどうするのか。答えははっきりしていました。
例えば、お客さんが(その図面を)「天野さん、これでお家作れるかしら」って持ってきても、僕ははっきり申し上げて「作れません」と言います。
っていうのは、そういったことを全方向から全て考えてやっている設計なので。
私じゃない第三者が考えた間取りを作るのは、全くわからないんですよね。何を考えてとか。
設計事務所さんとか、その西方先生とか、そういった方々は仕様書が全部出てくるのでわかるんですけど、わかるから、お仕事として施工だけっていうところをお引き受けするんですけど。
それ以外のもので、例えば一般のエンドユーザーさんが「この描いた図面が気に入ってて、これを作ってほしいんですけど」っていうのを、平面図、立面図だけ渡されても全くわからないし。
建築でいうと断面図ってあって、特に詳細な断面図の構成がわからないのに、それを作るって、逆に言うとリスキーすぎて作れないんですよね、怖くて。
あ、そういうもんなんですね。
作れなくはないんですよ。逆に言うと、うちの仕様に落とし込んでくれてもいいっていうんであればとか、そういった側面があったりとか。
一番はリスクが高すぎるかなっていうところで、それを作るっていうことはできないかなっていうのがあるんですよね。
「70万円もらっても見ません」の真意
高橋さんは続けて、「作ってほしい」ではなく「図面を見てほしい」というセカンドオピニオンの依頼ならどうするかを尋ねます。
そしたら、図面を持ってきて「天野さん、これ作ってください」って言うんじゃなくて、もし天野さんにセカンドオピニオンとして「この図面どう思います?」っていうのが来たらどうします?
まず、それもお断りします。一般のエンドユーザーさんからのご依頼で、例えば先ほど言った「70万差し上げるんで見てください」って言われても、見ません。
なんで、なんで、なんで見ない?
お金的にはよろしいんでしょうけれども、まずお客さんに言いたいのは、間取りに何か違和感を感じてる時点で、どういった思いでそこの工務店さんや設計者さんをまず選んだの?っていうことなんですよね。
前回の話にもつながるんですけど、住宅会社さんとか設計者さんを選ぶ選択として、多分そのテイストが好きとか、そういった要素があると思うんですよ。
で、その選んだ会社さんのところで、例えば「ここはなんでも作ってくれそうだ」って思っていくと、多分そういうことになるんじゃないのかなって。
ハウスメーカーの営業がつくる「全部盛り」の間取り
天野さんは、第三者チェックに持ち込まれる間取りにはハウスメーカーのものが多いのではないかと見ています。そこから業界の内情に踏み込みます。
最近盛り上がってるのが、この第三者サービスの方々は、ハウスメーカーさんの(間取りを見るの)が結構多いのかなって思うんですよね。
ハウスメーカーさんの間取りを、その第三者サービスで見てもらってるんですか。
そう、見てもらってるのが多いんですよね。深掘りして業界の内情を言うと、ハウスメーカーさんの営業さんがまず皆さんの前に来て。
いろいろ契約を取りたいので、かつ自分のメーカーのいいものっていう自信もあるので、どうですかってこうやっていくんですけれども。
彼ら(営業さん)は残念ながら、どうしても契約本数っていうものに縛られているので、お客さんのいい意味でも悪い意味でも言いなりです。
なるほどね。
いつも僕が言う「リビングが20畳で、何が欲しくて」っていうところを言えば、ご予算がよっぽど合わない限りは、どんどん言われたままのことを図面に入れ込みます。
全部盛りになっちゃうんですね。
全部盛りです。うどん屋さんで全部盛りって言えばもう美味しくてしょうがないんですけども、建築に限って言うと、その全部盛りが美味しいっていうわけじゃないんですよね。
もちろんお金のこともあったりとか。よく聞くのが、「なんでこんなに金額増えてんの?」ってお客さんが言うんですよね。
「いや、だってあなたが全部盛りにしたからこうなるんですよ」って言うんですよね。
「そっか」って言いながら、「でもなんか使いづらそうな動線だな」とか、いろいろ不安がたまって第三者に行くわけなんですけれども。
メーカーの営業さんでいい方にあたれば、そういったこともないのかもしれないんですけれども、特に新人の子とかはやっぱりそういう傾向が強かったりもするので。
とにかくお客さんの言われた間取りをやって、せめて一部自分の気持ちを入れてるのかな、わからないんですけども。
間取りを見ていても、当たり障りのない間取りが多いんですよね、よく。
「あなたの考えが一つも入ってない」かずえさんの体験談
全部盛りの話を聞いて、高橋さんは自宅をリノベーションしたときの経験を思い出します。
私の経験談、思い出しました。全部盛り経験談が1個あります。
自宅のリノベーションをする時に、すごいやりたいことがたくさんあって、あれもやりたいこれもやりたいっていう風に、設計の方に要望書を出したんですよ。
そしたら全部盛りで全部叶えてくれたんですよ。だけど、私はそのプランを見て「あなたの考えが一つも入ってない」って思ったんですよ。
設計で依頼してるのに全部盛りすぎて、「プロの仕事ですか?」って思って、結局私、その方をお断りしちゃったんですよね。
私が何をお願いしたかっていうと、築5年近い中古住宅なんですけど、水回りを2階に持ってきたいとか、多分負担の大きなご要望を出したんです。
そしたら、それをそのまま実現してくれる図面を書いてくれたんですけど、面白くなかったんですよね。
はい。そうなんです。
そう、面白くなくて、やっぱり全部盛りは良くないなっていうのを、私はそこで感じました。
で、あともう一個あって、家作りの設計をする方は、全員が全員とは限らないけど、やっぱりある程度年齢がいってる方がいいなと思いました。
全部盛りを実現してくれた子は20代の、本当に若手の設計だったんですけど、多分家族の暮らしがわかってないなっていう内容だったんですよ。
何人か設計者がいらっしゃるところに初めお願いしたんですけど、この年齢の人が多いのは危険かもって思ったのも、お断りの理由であって。
そうそう、そこは若手すぎたなっていうのがありましたね。今思い出しちゃった。
経験値、引き出しもたくさんありますし、そういったのを先輩に教わりながら自分の経験として高めていくっていうことが大事なんですけど。
どの家も似て見えるのはなぜ?
話題は、街に建つ住宅がどれも似て見えることへ移ります。高橋さんは、工務店ごとに間取りが似てくる理由を「意地悪な質問」としてぶつけます。
その前に言った窓の回もそうですね。なんかみんな似たような住宅が非常に多いですよね。
ハウスメーカーさんの、なんとなく「ここは○○ホームが作ったのかな」「なんとかハウスが作ったのかな」みたいなのがわかるだけで。
CMは全然違うけど、実際に街に建ってる住宅を見ると、テイストが違うだけであって、あんまり変わらないみたいなのがあったりするんですよね。
あ、なんか意地悪な質問してもいいですか?
はいはい。
注文住宅のオリジナル設計だとしても、やっぱり工務店さんごとにプランが似てるお家が続いたりすること、ありますよね。ありますよねとか言って。
そうですね。その敷地とか、道路がどういう風に敷地に対して入ってるとか、近隣の中でパターン化していくので。
で、その自分の一番のテイストとか、そういったもの。
天野さんは結構、間取りがバリエーションある気がします。なんとなく。
まだ少ないんですよ。
いやいやいや、私いろいろ見させていただいて、この工務店さんはこういう間取りが多いなっていう、パターンがあるなと思ってて。
それってその設計が、なんていうのかな、コピーでいけるところがあるのかなとか、思ったりしました。裏側の。
うちはまだ棟数がそんなに多くもないんですけれども、似たような間取りを使ってるところありますよ、いっぱい。
ありますよね。
ね、僕自身も見えないようにはしてるけど、この配置の仕方みたいなのとか、エンドユーザーさんのご要望に即したものを組み立てていくっていう形が、工務店としては一番やりいいのかなと。
また設計者さんになると、また奥深いところもあったりするから違うのかなとは思ったりもしますけど。
なるほどね。
ただ、今日のテーマである第三者サービスとかは、そういったところでお客さんが不満に思うことが多いので、だからそういったサービスに行っちゃったりとか。
足りないのは「テーマ」。ラーメン屋で考える工務店選び
では、間取りに不満を感じたら、まず何を問いかければいいのか。天野さんの答えは「テーマ」と「テイスト」でした。
このポッドキャストは、お施主さんと工務店さんが円満に一つのプロジェクトを進められることが、私は理想だなと思ってるんですけど。
もし間取りに不満があったり、第三者サービスを使いたいなっていうのが頭をよぎったら、まず初めに設計者とか工務店さんには何を問いかければ解決されますか?
一番は、多分皆さん(家づくりを)やった時にテーマが決まってないと思うんですよ。
ああ、なるほど。
テーマを決めずに、間取り優先で物事を考えるから、ワクワクも何も多分ないと思うんですよ。
そうそうそう、確かにそうですね。
高橋さんも、要望でてんこ盛りにしてもらったけど、見て、心がワクワクするようなものが多分それに感じられないから、みんな不満が出てくるのかなと。
だから、まずそういう不安を感じた時に、自分が探した工務店さん、設計者さんのテイストは合っているか。まず一番大事なのはそこだと思うんで。
家作りをするにあたって、皆さんがどんなテイストの家が好みなのかっていうのをまずやってもらって。何でも作れるっていう工務店さんとか設計者さんは、僕はかえってよした方がいいと思うので。
ここで天野さんは、工務店選びをラーメン屋にたとえます。
ラーメン屋さん行った時にメニューいっぱいある、豚骨、醤油、味噌、塩全部あるけど、どれも美味しいけど、100点満点なくないですか?
ない。ないですね。
ないでしょ。ね。そうすると100点満点取れないんですよ。
だから、自分が「俺は二郎系好きだな」と思ったら、二郎系に行けばいいと思うし。
一番やっちゃいけないのは、醤油ラーメンのところで、醤油だから二郎作れるだろうと思って「二郎ラーメン作ってください」って言っても、作り方がわかるようでわかってないんで。
だから、醤油ラーメンに特化して作らせとけば100点取れるのに、50点ぐらいになっちゃうわけですよ。
もったいないですね。
テイストをやって、その中で今度は自分たち夫婦が心躍るようなテーマを、前回の放送でいうとAIに伴走してもらいながら決めてもらって。
で、その後にそれ(テーマ)を実現する間取りを考えていけばいいと思うんですよね。
いや、本当にそうですね。
だから一番最初にもう間取りなんですよ。テーマじゃなく、間取り、間取り。何しろ間取りが良ければ良くなると思ってんですよ。
自分たちがどんな暮らしを望んでるかで、間取りが良くても、全然良くないですから。
まずはテーマですね。
そうですね。そうすると、第三者サービスもいらないっていうことになってくるのかなみたいな。
天野さんの話を整理すると、家づくりで考える順番は次のようになります。
わからない図面ではつくれない。従業員の暮らしを守る責任
SNSでは責任問題もよく話題になります。天野さんはそれを、モラル以上に事業者としての問題だと話します。
XとThreadsで盛り上がってるのは、そんなところなのかな。よく「責任問題」ってなるんですけれども。
私からすると、先ほども一番最初に言った通りに、それ(他人の図面)を持ってこられても、どう考えて設計されたのかわからないのに、作ることなんてできません。
っていうのが、僕は普通の工務店、設計者さんだと思うんですよ。
まあ、モラルのところですよね。
モラルっていうよりも、我々は事業をしているので、従業員もいる中で、お客さんにとって大事な家でもあるかもしれないけれども。
わからないっていうところは、従業員の家族も含めて、その生活を守ることができなくなるって思うと、わけのわからないって言い方しちゃいますけど、(図面を)持ってこられても、僕は怖くて作ることができないので。
普通はお断りするのが筋なんだろうなとは思うんですよね。
単純に、著作権法違反みたいなやつないんですかね。あんたが作った間取りを同じように作ってくださいっていうのは、著作権みたいなもの、ありそうですけどね。
それもありそうですし、その界隈で盛り上がってるところでいうと、建築士法に触れているとか、そういった話も出ていますけれども。
あ、そのセカンドオピニオンサービスですね。
そうそう、そうですね。極端な話、それを受けるお客さんが納得してるんであればですけど。
「無料」の紹介サービスと紹介マージンの行き先
高橋さんは、第三者サービスが別の工務店を紹介し、紹介マージンを得ている点も問題視されていると指摘します。話は住宅の紹介サービス全般へ広がります。
あともう一個問題になってるのは、私も調べたんですけど、図面を持ってって、そのサービスの人が「ここは良くない、あそこは良くない」みたいな指摘をし。
そもそも「この頼んでる工務店いまいちだから、別の工務店紹介するよ」って言って、息のかかった工務店を紹介して、そこでまた紹介マージンが入ってくるっていうところが問題になってるんですよね、きっと。
よくありますね。うちは地域地域で知ってる工務店さんがあるんで、ある意味紹介はしますけど、紹介マージンはもらわないですし。
YouTubeとかインスタで活動されてるフォロワーが多い方で、紹介してるよって言ってて、裏に行くと「あそこいくら取られた」っていう話をちょくちょく耳にするんですよ。
で、よくあるのがですね、SUUMOカウンターとか、家づくり学校。
あー、はい。あのカウンター系ですね。
皆さんわかっていてやってるんだったらいいんですけれども、「無料ですよ」って言われても、残念ながら無料じゃないので。
僕も当初興味があって申し込みをしようかと思ったら、例えば家づくり学校さんからお客さんを紹介してもらって、1物件決まるとバックマージン取られるんです。
そうですね。しかもそれも莫大な金額ですよね。
月々の工務店さんの参加料みたいな形で取られていくので。
大きい会社さんであれば宣伝費っていうことで消化できるのかもしれないんですけれども、結局それって裏返せば、家づくりの中に何かしらの形で固定費としてかかったりとか。
僕が別のところで言われたのは、「決まったら100万プラス、お客さんにこれとこれサービスつけてください。うちはお客さんにはいくらも取ってませんっていう形になっていますので」って。
で、「その100万円をどういった形で価格に転嫁するかは工務店さん、設計者さんが決めることなので、我々は言いません」って言うんですけれども、僕はその紹介サービスの人たちが、そこが誠実じゃないなって思うんですよ。
そんなタダでできるものなんてこの世の中にあるわけないので、お金を取るんであれば、しっかり紹介して紹介料を取ればいいんですよ、お客さんから直接。
確かにね。確かにそうですよね。
それを我々工務店から紹介料として取って、価格の転嫁はそちらで決めてくれって言われても、普通に考えたらそのお客さんの物件に乗っかってくるわけです。100万円だったら100万円。
そういうことをわかってても、紹介してもらった方が自分たちのテイストに合った工務店さんがあるかもしれないと思うんだったら、いいと思うんですけれども。
価格はタダっていうことはないから乗っかってますよ、っていうことだけは忘れてほしくないなっていうのはありますね。
5万、10万じゃないですからね。
そこのご商売を妨害しようとかそういうことじゃなくて、対価をお客さんからもらうやり方として、「私たちは無料でやってますから」みたいなのって普通ありえないですから。
どこかでお金を取る仕組みができていて、その価格は大なり小なり、絶対あなたの家の広告宣伝費として少しは乗っかっちゃってますよっていう。
で、僕のようなちっこいところだと、全額乗せるしかないので。100万円の利益がないって、住宅業界だともうやばいので。
100万円だって払ったら外構できますからね。
いやもうできますよ。外構も100万円分できたりするので。
工務店探しはAIのディープリサーチと建物見学で
紹介サービスの代わりに、天野さんはAIでの調べものと、実際の建物の見学を勧めます。
前回の放送でも言ったとおりに、そういった商売も、AIが出てきているので、もうなくなってくるのかなっていうのは僕は思っていて。
自分たちのテイストとか、わからないことはAIに聞いて調べたりとかした方がいいと思うんですね。AIのディープリサーチで聞いたりすれば、おのずと答えは出てくるので。
あと、設計者さん、工務店さんが作ってる建物にまず足を運んで見学していただくっていうのは、絶対いいかと思うので。それが一番間違いないかなと。
セカンドオピニオンに行き着いたら、関係を見直すサイン
天野さんは、セカンドオピニオンに頼りたくなった時点で、工務店との信頼関係そのものを見直すべきだと話します。家は建てたあとも付き合いが続くからです。
そのセカンドオピニオンについては、まずそこに行き着いたら、もう間違ってるよと僕は思った方が。僕は信頼関係だと思うので、家づくりって。
大金が動いてて、で、その後のこともあるじゃないですか。
一生ですよ。
最近雨が多くて雨漏りしたとか、床下浸水したとか、困った時に良好な関係を築けるような方々に頼まないと、その後困りますよね。
(お客さんは)「もう頼みたくない」とか、(工務店は)「頼まれたけど、あ、このお客さん」とか。これは人間的な感情があるので。
工務店としても「あそこのお客さんうるさいから行きたくないんだよな」ってなったら、双方にとってそれは損なので。
設計の段階でセカンドオピニオンを受けてるってなると、僕からすると、僕の知らない第三者に、僕の書いた間取りについてああだこうだ言われてる時点で、僕はちょっと無理だなって。
こちらの意図もあるので、申し訳ないんですけど、気分良く仕事ができないっていうところは、人間だからあると思うので。
その段階になってるなって思った時点で、そこの工務店さん、設計者さん、メーカーさんはお断りした方がいいんだろうなとは思います。
同感。本当にそう。本当にそう。私も断った経験があるから。
だから良かったですよ。断るっていうのも多分エネルギー使うと思うので、大変だと思うんですけど。
でも誠意だと思いますよ。嫌だ嫌だって思いながら付き合うのも、お互いに良くないし。
それは良くないし、その断ったっていうだけでもいいと思うし、突然いなくなるよりは、ちゃんとお断りを入れて「すいません」っていう。
そこにはいろいろ費用とかかかる場合もあるし、無償でやってるところもたまに聞いたりもしますけど、そこの話は置いといたとしても。
そうならないためにも、ちょっと皆さんには勉強というか、学んでほしいなっていうのはありますね。
まとめは「テーマを決めて、工務店とワンチームで」
最後に二人は、この回の話をテーマ、テイスト、人柄の3つにまとめていきます。
テーマを決めて家づくりをして、そのテーマを目指す同じワンチームとしてね、工務店さんとワンチームでやっていただきたいなというふうに。
そうですね。今日は一言、「テーマを決めましょう」っていうところがあれば、そういったいろんなサービスは受けなくていいですし。
工務店さんとか設計事務所さんを探すのにどうしたらいいのかわからないっていう方で、SUUMOカウンターとかいろいろありますけれども。
時代はAIもあったりするので、自分たちのテイストに合うところとか、実績とか、わからないっていうのは、AIで調べればいいのかなとは思いますね。
あとは会ってからのお人柄、お人柄も大事にしたい。
テイストが合ってテーマが合っても、波長が合わないところとは、波長が合わなくなると、多分第三者にセカンドオピニオンって思うので。
行っちゃうから。そうですね、人柄も見て契約っていうことが。
大事だと思います。
工務店さんとのお付き合いの方法も、コツというか、人と人との付き合いなのでね、円満に進めていけるといいなというふうに思います。
ラーメンの話なのに、おすすめの店はなし?
締めくくりに高橋さんが、ラーメンの話と聞いておすすめの店を期待していたと明かし、天野さんは看板メニューのある店の話でテイストの考え方を補います。
今日はね、天野さんがラーメンについて話すって言ってたから、てっきりおすすめの店を教えてくれるんだと思ったら、全然違った。
おすすめは教えませんよ。リスナーの方も、テイストっていう時に、僕の話したラーメンを思い浮かべてくれると分かりやすいと思います。
みんなそうじゃないですか。町中華っていうのは唯一あったりするんですけど、町中華がうまいところあるじゃないですか。
ただそこも中華っていうテイストで特化してるので、名物料理があったりするじゃないですか。
前にも紹介した源介、町中華です。あそこはレバニラがうまいんです。だから行ったら絶対ほぼレバニラ頼むんですよ。
それと同じで、そこのやっぱり看板メニューがあるので。僕もなるべくいろんなもの作れますよ。作れるけど、得意不得意があるので。
僕が多分ホテルライクな家とか作ってたら、自分で言うのもあれですが、笑っちゃうので。
できないことないけど得意じゃないんで、自分で言うのもあれです、(ホテルライクな家は)50点ぐらいしか取れないと思いますよ。
いろいろ雑誌とか見て、50点なんて、100点目指したいので。そういった意味で、「私は何ラーメンが好きなんだろう、こってりの二郎かな」とか、そういったところを考えながら探してください。
わかりました。非常に分かりやすかったです。
次はお勧めのラーメン屋さんを紹介しますよ。
そうですね。天野さんの寄り道のお店を教えてください。じゃあ今日は、第三者サービス、セカンドオピニオンサービスについてなど、天野さんにたっぷりとラーメンに例えて教えていただきました。
「天野さん、いい家ってなんですか?」はSpotify、Apple Podcasts、YouTubeで配信してますので、ぜひ皆さんコメントをお寄せください。
最近ですね、天野さんの富士吉田のモデルハウスは、見学者が続々と訪れているということで。
ありがたい話です。
ホームページから見学希望とご連絡いただければ、天野さんから愛のこもったお返事が行くと思いますので、よろしくお願いします。
じゃあ天野さん、今日もありがとうございました。
はい、ありがとうございました。
まとめ
この回では、SNSで議論になっている間取りの第三者チェックサービスをきっかけに、天野さんが図面の裏側で考えている構造・温熱・景色の話や、他人の図面ではつくれない理由を語りました。不満の根っこには、要望を詰め込んだ「全部盛り」の間取りと、テーマが決まっていない家づくりがあると天野さんは話します。高橋さんのリノベーション体験や、ラーメン屋のたとえも交えながら、テイストとテーマを先に決め、工務店とワンチームで進めることの大切さが語られました。
- 天野さんは、他人の図面での施工もセカンドオピニオンの依頼も断る。図面の裏側がわからないとリスクが高すぎるため
- 要望を全部入れた「全部盛り」の間取りは、ワクワクせず満足につながりにくい
- 家づくりは、テイストを確かめ、テーマを決めてから間取りを考える順番で
- 「無料」の紹介サービスでも、紹介料は何らかの形で家の価格に乗っている
- セカンドオピニオンに頼りたくなったら、工務店との信頼関係や人柄・波長を見直すサイン




