用件を言わない「明日空いてる?」がなぜモヤモヤするのか
この回は、しもちゃんが最近感じている世の中への不満を、いなけんに客観的に聞いてもらう雑談から始まります。
しもちゃんが持ち出したのは、地元の仲のいい友達とのやり取りへの疑問です。前日に会った友達から、翌日の夕方から夜に遊ばないかと誘われた場面を挙げます。
しもちゃんは遅くなるのが嫌だったので「そんな遅くならないよな」と確認し、まあいけるか、という温度感で了承しました。
ところが翌日、しもちゃんに別の予定が入りそうになり、家を出るのが8時前、予定は9時以降という状況になります。「夜予定を入れても大丈夫?」と聞いたら、友達がちょっとキレていたと言います。
同じような事象が直近数件発生してるんですよ。その度に向こうが機嫌悪くなるんですけど、その度に「なんで俺、機嫌悪くなるのかな」って。ちょっとめんどくさいなと思うんすよ。
いなけんは状況を整理し直します。相手は「明日」という広いレンジで誘っているのに、しもちゃんが「明日のここなら行ける」とピンポイントで返すと、なぜか相手がムスッとする、という構図です。
ざっくり「空いてる?」って来て、そのまま「空いてるよ」。でも時間の指定とか特に決めてなかったんで。だから「夜こんな予定入るけど大丈夫?」って言ったら、ちょっとムスッとする。
しもちゃん自身、相手が機嫌を悪くする理由もわかると言います。先に約束しているのに、という気持ちです。ただ、そんなに重い約束なら受けたくない、という自分もいると話します。
「そこは誰かに渡す時間じゃねえぞ」一人時間という予定ロック
いなけんは、そもそも今残っている友人関係の変化から話し始めます。年齢が上がるほど、価値観の近い人だけが残っていく感覚があると言います。
年が上がれば上がるほどさ、なんか価値観近いやつに、なんかそぎ落とされてく感覚があるんだけど。
そのうえでいなけんは、自分の周りには用件を言わずに誘ってくる人がもう残っていない、と明かします。「明日空いてる?」だけで用件を聞いてくるタイプの誘いには、自分もイラッとする側だと言います。
しもちゃんは、その誘い方自体は嫌いではないと補足します。お互い同じ温度感なら、空いてたら遊ぼうぜ、というくらいの軽い誘いはむしろ楽だと話します。問題は、ざっくりの取り方なのに確定事項として受け取られることだと整理します。
ここでいなけんが、なぜアバウトな誘いにイラッとするのかを説明します。予定としては空いていても、そこは「一人でいる時間」としてロックしている、という感覚です。
予定としては空いてんだけど、そこは「誰かに渡す時間じゃねえぞ」っていう予定のロックの仕方をしてたりするわけ。
平日はほぼ人と関わり、土日も予定を詰めれば誰かと会う時間で埋まる。だからこそ空白の一人時間がないと死んでしまう、といなけんは言います。空いてはいるが、用件がわからないとその枠を渡すか判断できない、というわけです。
八方美人と断る勇気、負の循環をどう抜けるか
しもちゃんは、自分が渋々受けている予定の例も挙げます。サウナ自体は好きではないが、住んでいるエリアでは夜に男二人で会うと、飯かサウナの二択になってしまうと言います。
しもちゃんは、嫌ではないけれど行きたくない誘いをどう扱うかをいなけんに尋ねます。いなけんの答えはシンプルで、乗り気しない予定はそもそも入れない、というものでした。
俺、あんま乗り気しない予定をそもそも入れないから。乗り気しない段階で断ってるから。
いなけんは、断ったり「来ないな」という雰囲気を出し続けた結果、あまり誘われなくなった節もあると、少し寂しげに付け加えます。
これを聞いたしもちゃんは、自分は逆で八方美人だと認めます。断れずに受け続けることで、モヤモヤする誘いが増える負の循環が起きているのかもしれない、と気づきます。
断る勇気を持とうという、薬物と一緒ですね。解決しました、じゃあ。
断る勇気を持つというありふれた結論に落ち着きますが、後半のまとめでこのテーマは再び戻ってきます。
ボーナスの手取りを見て感じた、負担へのモヤモヤ
後半は、いなけんの近況、世の中への不満から始まります。前日にイラッとしたのは、ボーナスから引かれる税金の額だったと言います。
いなけんの会社では、半年ごとのボーナスが、個人の成績と会社の業績を掛け合わせた係数で算出されます。今回は評価も業績も悪くなく、まずまずの額が出るはずでした。
ところが、手取り額を見て、差し引かれる金額の大きさに驚いたといなけんは話します。「3分の1以上」というのは本人の明細を見た体感で、一般的な税率を示す数字ではありません。税金と社会保険料などの内訳も、この会話では確認していません。
いや、国こんな持ってく?っていう。ボーナスでも引いてくるかこいつらって。
いなけんは、税金の仕組み自体は知っているし、税金そのものに強い反発があるわけではない、とも言います。それでも、現役世代の負担が重い構図には引っかかると話します。
これ世が世なら、でも革命だろうっていう。
税金は「入園料」、その先を好き勝手に楽しむ発想
しもちゃんは、マクロな問題を個人で変えようとしてもそう変わらないと考えていて、いかに今の環境に最適化するかという方向でしか有効に思えない、と応じます。
いなけんも、考えてもしゃあないと同意しつつ、視点を変えて、どうすればこの支払いを気持ちいい方にフレーミングできるかを考えたくなった、と話を進めます。
いなけんのムカつきの背景には、スマホがバキバキに壊れていて買い替えたいという事情がありました。税金でちょうどいいスマホが買える額だったことが、悔しさを増していたと明かします。
どうすれば「ありがとうございます」と思えるか、といういなけんの問いに、しもちゃんはそのスタンス自体が受け身すぎると切り返します。
USJ行こうがディズニー行こうが、入園料払って「さあ私を楽しませて」って言うやつって、楽しめなくないですか?
しもちゃんは、税金は入園料のようなもので、住んでいるから払うものだと整理します。大事なのはその中にあるアトラクションで、いかに自分が楽しむかだと言います。
いなけんは、なぜ税金にムカついたのかを2つに分けて整理します。1つ目は、なぜこんなに引かれるのか、その仕組みのロジックがわかっていないこと。2つ目は、そのお金が何にどう使われているのか、手触り感を持ってわからないことです。
そもそもどういう建て付けで、こんなに引かれているのかというロジックがわからない
引かれたお金が、何にどう使われているのかリアルな手触り感を持ってわからない
いなけんは、災害の話や夜道を歩くときの安心感を思い浮かべ、税金を「安全料」と捉えたら納得しやすいのではないかと話します。ここで挙がる災害や国ごとの比較は、収録中の記憶に基づく例えです。しもちゃんは、国にへりくだるより、払った分のリソースを使う姿勢でよいと返します。
払わせていただいてるは、もういらないですよ。へりくだりすぎ、国に。払ってやってるぐらいのスタンスでいい。
どこまで我を通すか、仕事で見えた自己主張のライン
税金の話は、しもちゃんが最近考えている「自分の主張度合い」というテーマへつながります。どこまで我を通すかの線引きが難しい、というのがしもちゃんの悩みです。
しもちゃんは特に仕事の場面でこれを感じると言います。ロジックがあっても、結局は相手が納得しなければ物事が進まない場面がある、と話します。
感情でやらないから、それが悪っていう風にもならない経験を得たんですよ。「こんなに我を出していいんや」って、仕事でも。
しもちゃんは、自分を強く出してくる相手と接するうちに、自分の主張のラインをもっと超えていいと気づいた、と語ります。今までセーブしていたラインより、まだ上に踏み込める余地が見えた、という感覚です。
さらにしもちゃんは、物事は選択肢として見えた瞬間から操作可能になる、という考えを示します。怒るか、説得するか、笑うかを自分で選べる状態になれば、それはコントロール可能になる、というわけです。
物事ってやっぱ、選択肢として見れた瞬間から操作可能になるじゃないですか。
仕事でも、メルマガを配信するのか、ウェビナーで集客するのか、オウンドメディアを立てるのか、と選択肢として見えた瞬間に、問題の解決可能性がぐっと上がる、としもちゃんは説明します。
ただし、それには一度行き切った経験が必要だとも言います。恐る恐るではなく、思い切り極端な点を打って、そこが失敗だと確かめる。そうしたPDCAを重ねた先に、ちょうどいい塩梅が見えてくるという考えです。
自己主張の土台になる「ここは誰にも負けない」領域
しもちゃんの主張のバランスの話を受けて、いなけんは少し違う角度から、自己主張の土台について語ります。
いなけんは、相手からどう思われているかは一旦置いて、自分の自負として「ここは誰にも負けない」と言える領域が、選択肢として多いほど主張力の土台になると考えています。
なんかプロフェッショナルである、「ここは誰にも負けねえぞ」みたいな領域が、選択肢としてどれだけ多いかが、主張力の土台になる気がしてて。
いなけんは、何も価値を出せないと感じる場では、様子をうかがうだけになりやすいと話します。だからこそ、狭くても一つ、自分が考え抜き実行してきた領域を持つことが、意見を言う足場になると考えています。
しもちゃんがどうしているのかと尋ねると、いなけんは、この場の誰よりも考えている、あるいは実行しているという状態と、実際に何を聞かれても一番答えられる事実ベースの状態、その両方に持っていくと答えます。
そのためにテリトリーは絞りに絞っていいと言います。狭い点を束ねていけば、やがてそれを抽象化した、より広い領域の知識の深さにつながるという発想です。
テリトリーを本当になんか絞って絞ってもいいと思ってて。
例として挙がったのはAIの文脈です。最新技術をキャッチアップしているのか、それを仕事にどう転換しているのか、といった細い専門で突き抜けることが土台になる、と話します。
いなけんは、世の中の人はあまり本気で生きていないと感じるとも言います。だからこそ、リサーチや勉強を本気でやるだけでも上位に立てる感覚があると付け加えます。
断る勇気から、自分に合う関係を考える
最後にしもちゃんは、この回の学びをいなけんに問いかけます。近況報告の雑談から学びを出すのは難しい、と言いつつ、いなけんは断る勇気の話に戻します。
断ってなんかズキズキする関係性なら、俺は切っていいと思うんだよね、究極。
いなけんは、人間関係は数が大事ではないと考えています。浅く広くより深く狭くのタイプだからこそ、断る勇気は大事だと締めくくります。
しもちゃんは、嫌われに行く必要はないとしつつ、勇気は必要だと同意します。冒頭のモヤモヤは、自分に合う人間関係を選ぶという話へと着地しました。
まとめ
用件を言わない誘いへの違和感から始まった雑談は、断る勇気、税金との付き合い方、仕事での自己主張へと広がり、最後は自分に合う人間関係を選ぶ話に着地しました。
- 曖昧な誘いをどこまで確定した約束と捉えるかには温度差がある。予定表の空白も、一人で過ごすための大切な時間になりうる
- 八方美人で断れないと、モヤモヤする誘いが増える負の循環に陥りやすい
- 税金は「入園料」と捉え、へりくだるより、使えるリソースを好き勝手に活かす発想に切り替える
- 自己主張の土台は、「ここは誰にも負けない」と言える領域を細く絞って束ねていくことで育つ
- 断ってズキズキする関係なら切っていい。人間関係は数より、自分に合うかどうかで選ぶ





