取材先だったサロンに、なぜ通い続けるのか
第13回のゲストは、歴4年のみゆきさんです。普段は地元経済紙の記者として働いていて、4年ほど前に取材がきっかけでいつかさんのサロンと出会いました。
私は普段、地元経済紙の記者の仕事をしているんですけど、4年ぐらい前に取材がきっかけで、いつかきっとデザインさんにちょっとプライベートでもネイルをしてもらって、大変お世話になっているところでございます。
取材先にプライベートでも通うことは、記者にとって多いのか。いつかさんが尋ねると、みゆきさんはそれがレアケースだと話します。
いや、どちらかというと結構レアケースで。
いやもう私個人的には本当に何かいいなって思ったところにしか行かないので、
もし自分が今後県外とかに引っ越すことがあっても、帰省のたびにここは絶対行こうっていう。
この価格でこれだけのサービスをしていることに感銘を受けた、と当時を振り返るみゆきさん。取材という仕事上の接点が、そのまま長く通い続ける関係へと変わっていきました。
法人設立の取材から始まった、いくつもの記事
そもそもの取材のきっかけは、いつかさんが株式会社を設立したタイミングでした。新しく法人を立てた会社を紹介するコーナーで取り上げるため、サロンに電話をかけたのが最初の接点だったといいます。
たまたまなんかその時に株式会社を設立されてて、それをちょっとインターネットのサイトで見たのがきっかけで、そういったちょっと新法人を建てられてる会社さんを紹介するコーナーがあったので、
ただ、新しく法人を立てた会社は、ホームページや電話番号がまだ整っていないことが多く、取材のアポを取ること自体が難しいのだとみゆきさんは話します。
やっぱり新しく法人建てられた方っていうのは、まだホームページとか電話番号とか、そういったのをまだちょっと開設してなかったりするケースがもうほぼ大半なので、なかなかそもそも取材のアポを取るっていうのが難しい。
その最初の取材のあとも、みゆきさんはいつかさんを何度も取材してきました。書籍を出したときや、フランスに行ったときの旅行の話まで、さまざまな記事になっています。
あのひと休みっていうコーナーで、あの旅行の話をちょっと伺って、それをちょっと記事にしたことも懐かしいですね。2、3年前だったと思うんですけど。
記事が届いた実感と、70年続く媒体
いつかさんは、この経済紙を長く読んでいる読者がサロンにもいることを話します。ポッドキャストのゲストの中にも愛読者がいて、記者であるみゆきさんが通っているという話で盛り上がった回があったといいます。
その記者の方も来てくださってるんですよみたいな話をした回がちょうどポッドキャストにあったんですけど、読んでくださってる方がやっぱいるんですよ。
みゆきさんにとって印象深いのは、入社したての頃に手がけた新設会社の記事でした。その記事がきっかけでネイルに通うようになったお客さんがいたと、いつかさんから聞いたときのことです。
新設会社で一番最初に取材して、それが記事に載って、その後いつかさんにお会いした時に、これがきっかけでネイルに通ってくださったお客さんもいたんだよって聞いた時にはすごく嬉しかったです。
まだ自分の媒体にどれだけ発信力があるのかを肌で感じきれていなかった時期だったと、みゆきさんは振り返ります。その一言が、自分たちが発行している媒体の発信力を実感できたきっかけになったといいます。
この媒体は創刊から70年を超えると、みゆきさんは話します。良くも悪くも昔から変わらないところが特徴だそうです。
そうやって継続していくことって、やっぱりね、いろんな人の力が重なってというか。
AIの時代に「その人でないと書けない文章」を書く
話題は、みゆきさんが記者として大切にしていることへ移ります。AIをはじめさまざまなものが出てくる中で、みゆきさんが意識しているのは「その人でないと書けない文章」だといいます。
最近やっぱりAIとかいろんなものが出てきてる中で、その人でないと書けない文章っていうのは、そういったところをちょっと大事にしてて。
この人ならこういう言い方をするだろう、という細かいところにまで、その人らしさが出るような書き方を心がけていると、みゆきさんは話します。
なんかこの人だったらこういう言い方するよなっていうところも、言葉のなんか本当に細かいところでも、その人らしさが出るような、あの書き方にしたりとかっていうのはあります。
その人らしさを引き出すために欠かせないのが、何度も会うことだといいます。繰り返し会うことで、相手の本当の心が見えてくる気がすると、みゆきさんは語ります。
だからこそ、いつかさんのようにプライベートでも積極的に会うようにしていると話します。仕事とプライベートの線引きが、その人らしい文章を書くことにつながっているようです。
いつかさんは、ネイリストの仕事とのつながりを感じたと話します。爪を磨くことでその人がより光る、爪の形にその人らしさが表れる、という感覚を、みゆきさんは言葉で表現しているのだと受け止めました。
爪を磨き、形を整えることで、その人がより光る。指先にその人らしさを表す
何度も会い、言葉の細部にその人らしさを込める。文章でその人らしさを表す
AIに書いてもらったら、大体ちょっと似たような文章になってしまうところもあると思うんで。そこをやっぱり人の感性とかも使って。
文章力より、関係性を築くこと
記者という仕事は、もともと文章がうまい人が就くもの、というイメージがあります。いつかさんもそう思いがちだと話しますが、みゆきさんの実感は少し違うようです。
うちの会社がたまたまそうなのかもしれないんですけど、もう中途で入ったメンバーがもうほぼ大半で、記者の仕事も全然してなかったっていう人が多い中ではあるんですけど、
大切なのは、質問の仕方や、相手との関係性を築いていくことだとみゆきさんは言います。それによって、自分らしい文章がどんどん書けるようになるといいます。
もともとちょっと文章力とか語彙力がなくても、そういった小さい努力を積み重ねることによって、なんかすごいいい文章が出来上がるっていうのは、この私もなんか働いていてすごく実感したところでありますね。
記者が書く文章の大半は、自分の思いではなく、取材先の思いをすくい上げるものだといいます。文章は、相手があって初めて成り立つ営みなのだと、話からうかがえます。
日常が全部つながっている、人を大切にする姿勢
いつかさんは、今回みゆきさんの仕事の話が多かったと振り返りつつ、その根っこにあるものへ話を向けます。仕事とプライベートの境目がないほど、みゆきさんは人とのコミュニケーションを大切にしているのではないか、という問いです。
人が好きなんじゃないかなと思ってて。人とのコミュニケーション結構大切にされてる方だなと思ってるんですけど、どうですか?
いつか さんからの質問
みゆきさんは、昔から人と話すことが好きかもしれないと答えます。取材先でも、同じ商材を扱う業界でも、最終的には人で選んでもらっているという声をたくさん聞くと話し、やはり人が一番大事になってくる気がすると語りました。
いつかさんは、みゆきさんが時間をつくって人と話すことを大切にしている印象を語ります。以前みゆきさんのお母様に会ったこともあり、ご家族でそういう空気なのではないかと感じたそうです。
この仕事に限らずだと思うんですけど、やっぱり実際に人と会うっていうことがやっぱり大事なんだなっていうのは、なんかやっぱり思います。
いつかさんは、話を聞くほどにその大切さを感じたと締めくくります。ネイリストとして指先を見せてもらう中でも、その人のいろんなことが見えると話し、聞き手にも自分の指先を眺めてほしいと呼びかけました。
あっという間の12分か。もうちょっとお話してみたいっていうのはなんかあったので。
まとめ
取材先だったサロンに通い続ける記者のみゆきさんを迎え、「その人らしさ」をどう見つけ、どう届けるかをめぐって対話が交わされた回でした。ネイルと文章という異なる手段でも、根っこにあるのは人と丁寧に向き合う姿勢だと伝わってきます。
- みゆきさんは4年前の法人設立の取材をきっかけに、プライベートでもサロンに通うようになった
- 入社したての頃の記事がきっかけでネイルに通う人が出たことが、媒体の発信力を実感する体験になった
- AIの時代だからこそ、「その人でないと書けない文章」を大切にし、そのために何度も会うことを重視している
- 文章力や語彙力より、質問の仕方や相手との関係性を築くことが、いい文章につながると実感している
- 取材先でも最終的には「人」で選ばれるという声が多く、実際に人と会うことを何より大事にしている





