なぜ「大きい」ではなく「長い」ものなのか
今回sottoさんが取り上げることわざは「長いものには巻かれろ」です。
意味は、権力や勢いのある人や組織には逆らわない方が得策である、というもの。自分より強い立場にはとりあえず従っておく方が無難で利益になるという処世術です。
ただ、出典や成り立ちを調べてもよくわからなかったといいます。
sottoさんが引っかかったのは「長い」という言葉です。権力や力の象徴なら、大きいものや強いものの方がしっくりくる気がする、と話します。
象に巻かれた猟師と、龍・蛇の説
いくつかある説のうち、まずsottoさんが「嘘くさい」と前置きして紹介したのが、中国の昔話とされるエピソードです。
ある日、猟師が狩りの最中に象の長い鼻に捕まってしまいます。猟師は逆らわずそのままでいたところ、象を襲ってきたライオンを弓で撃退します。
やがて象は象の墓場に立ち寄り、猟師はそこにあった大量の象牙を手に入れて金持ちになった、という話です。
これ、私が考えたんじゃないですよ。私ならもうちょっとうまい話を考えます。
sottoさん自身、中国なのに象やライオンが出てくる点や、逃げられたのに巻かれたままだった点にツッコミを入れ、ディズニーアニメみたいな話だと評します。
一方で、より「それっぽい」説として挙げたのが、長いものを大蛇や龍とする見方です。
龍は中国で皇帝の象徴であること、アスクレピオスの杖やカドケウスに蛇が巻かれていることなどを引き合いに出します。
そもそも長いものはDNAのことだったのかもしれないし、単に「長いものは巻いた方がよくない?」という話だったのかもしれない、とも語っています。
現代の松下村塾と呼びたくなる「芸工」への注目
sottoさんは、このことわざ自体はあまり好きではないと明かします。ただ、この番組は好きな言葉ばかりを紹介するわけではなく、言葉に正解も不正解もない、という立場です。
話はここから、ある学校の紹介へと移ります。
sottoさんは今年3月から、RKB毎日放送と樋口聖典さんのプロジェクト「Podcast Lab. 福岡」に参加しています。
その参加者に、九州芸術工科大学の出身者やゆかりのある人が多いことに気づいたといいます。
樋口聖典さんに加え、子供向けプログラミングスクール「I-TEENS LAB」の代表・小林さんや共同代表・近藤さんも同大学の卒業生だそうです。
比較的年齢も近いこの人を輩出している九州芸術工科大学ってなんかすごいなぁ、現代の松下村塾みたいだなって思って、ちょっと調べてみました。
芸術と工学を融合した「技術の人間化」
九州芸術工科大学は、長いので「芸工大」「芸工」と呼ばれます。sottoさんも、ゆかりのある人が親しみを持って使う略称にならい、そう呼びます。
芸工大は1968年に設立された比較的新しい大学で、キャンパスは福岡市南区大橋にありました。日本初の芸術工学を専門とする国立大学として、芸術と工学の融合教育を掲げていたといいます。
そのスローガンが「技術の人間化」でした。
元々は同じだったはずの芸術と工学。たもとを分けていたものを再び融合するという発想に、sottoさんは自由で新しい気風を感じると語ります。
1997年には芸術情報設計学科が新設され、環境設計学科、工業設計学科、画像設計学科、音響設計学科と合わせて5学科体制になります。
2003年には九州大学と統合されて九州大学芸術工学部になりましたが、キャンパスは大橋のままで、今は九州大学大橋キャンパスになっています。
統合後も独自色は残っているようで、現役の学生や統合後に通った人が「九大」ではなく「芸工」と呼び合うのが印象的だとsottoさんは話します。
芸術工学部は、工学の知識、人間や社会への深い洞察、創造的な芸術的センスを兼ね備えた設計家、デザイナーを養成することを目的としているといいます。
卒業生は九州電力、清水建設、NTTドコモ、日立製作所、ソニーネットワークコミュニケーションズなどで活躍しているそうです。
行けなかった学校への「情報収集って大事」
sottoさんの学生時代は統合前で、こんな面白い大学があるなら行きたかったと振り返ります。
当時はインターネットもほとんど普及しておらず、パンフレットで学校を調べることもしていなかったため、本当に残念だと語ります。
当時から国立大学なので簡単に行ける学校ではないと前置きしつつ、当時の学力ならセンター試験で失敗しなければ可能性はあったかもしれない、とも話します。
樋口聖典さんに先輩面してた世界線もあったかもしれません。
最後にsottoさんは、長いものはかさばって面倒なので、巻いてしまっておけばいいのではないか、という自分なりの解釈を示します。
英語で「所属する」を意味するbelongにも「long」という綴りが出てくることに触れ、長いものは組織や権力を表すのだろうか、と問いかけます。
語源に詳しい人がいれば、お便りフォームやSpotifyのコメント、Xのハッシュタグ「#ニゲテラ」で教えてほしいと呼びかけて締めくくります。
私の長い舌に巻かれて番組の高評価やフォローもお願いします。
二枚舌かな。
まとめ
「長いものには巻かれろ」の語源をめぐるモヤモヤから、名門・芸工大への憧れへと話が広がった回でした。ことわざの謎解きと、行けなかった学校への思いが自然につながっています。
- 「長いものには巻かれろ」は権力に逆らわない処世術を説くが、なぜ「長い」ものなのかは諸説あってはっきりしない
- 象に巻かれた猟師の説より、龍や蛇を長いものとする説の方がそれっぽいとsottoさんは考えている
- 九州芸術工科大学(芸工)は1968年設立、日本初の芸術工学専門の国立大学で「技術の人間化」を掲げた
- 樋口聖典さんやI-TEENS LABの代表らを輩出し、sottoさんは芸工を「現代の松下村塾」と評している
- 行けなかった学校への思いから、sottoさんは「情報収集って大事」と振り返っている




