「何を勉強したらいい?」という問いへの答え
薬剤師のたいぞーさんは、意欲の高い薬学生からよく受ける質問があると話します。
勉強頑張りたいんですけど、一体何を勉強したらいいですか?
たいぞーさん自身も学生時代、同じように悩んでいた時期があったといいます。
資格を取ったほうがいいのか、簿記を学んで帳簿が読めたら仕事の役に立つのではないか。そんなことをあれこれ考えていたそうです。
恩師・狭間研至先生から届いたTwitterのDMの返事
そんなとき、たいぞーさんは自身が所属する日本在宅薬学会の理事長、狭間研至先生のTwitterを見つけました。
ちょうど狭間先生の著書を読んでいたこともあり、スマートフォンを手にしたばかりのたいぞーさんは、DMで直接質問を投げかけました。
学生の今のうちに学んでおくべきことがあるのではないか、何を勉強したらいいのか、と。そこで返ってきたのが、この回のテーマにもなっている言葉です。
学生のうちにしっかり時間をかけて学び、理解しておくと、それが強みや武器になる。狭間先生からそう言葉をかけられたことを、たいぞーさんは今もよく覚えていると話します。
その言葉が「薬学の専門知識」と結びついた理由
この言葉を受けて、たいぞーさんの中で一つ結びついたものがありました。それが薬学という専門知識を生かすことだといいます。
薬学部で学ぶ専門知識は、大学教育6年の過程を経て身につけていくものです。
薬剤師になった新人と同じレベルの専門知識を得ようとすれば、人によって差はあるにせよ、それに相当する時間と労力がかかります。
だからこそ、この薬学の専門性こそが薬剤師の持つ最大の強みであり、これを生かして働くことが自分の武器になる。たいぞーさんはその言葉の中からそう気づいたと語ります。
短時間や数か月で取得できる資格など。魅力的だが、誰でも手に入れやすい
6年かけて学ぶ薬学の専門知識など。だからこそ強みや武器になる
臨床12年で実感した「専門知識の有無」の差
薬学の専門知識をいかに使うかを考えて活動してきたたいぞーさんは、やればやるほどある違いを感じるようになったと話します。
なんとなくやれそうなことでも、専門知識があるのとないのと、使い方を分かっているのと分かっていないのとでは、患者の見え方や薬物治療の捉え方が違ってくるといいます。
たいぞーさんは臨床現場で12年働いてきました。この12年の経験があるのとないのとも、すごく大きな違いになっていると実感していると語ります。
短時間や数か月の勉強で資格が取れるのは確かに魅力的で、そうした勉強に積極的に臨むことも大切だとしたうえで、たいぞーさんはこう続けます。
時間がかかること、学ぶのが大変なことにあえて踏み込んでいく。そこで身につけたものが、自分を大きく支える強みや価値になっていく、と。
すでに薬学を学んでいることが、薬剤師の一番の財産
自分が何を学ぶべきか、何を深めるべきかを改めて考え直すと、勉強すべきことのヒントが見えてくるのではないか。たいぞーさんはそう投げかけます。
薬剤師にとっては薬学が何より一番であり、その専門知識をすでに学んでいること自体が、何よりも大きなことだといいます。
薬剤師は6年ないし4年かけて専門知識を学び、臨床現場で何年、何十年とそれを使って積み重ねた実績があります。
だからこそ、この強みをきちんと見つめて生かさないのはとてももったいない。たいぞーさんはそう語ります。
誰でもすぐに学べることではないところに着目し、自分の中にある強みは何かを改めて考えることで、自分の力の生かし方が見えてくるのではないかと締めくくります。
まとめ
この回は、「何を勉強すればいいか」という問いに対し、すぐに身につかないものにこそ価値があるという恩師の言葉を軸に、薬剤師の強みが薬学の専門知識にあることを語る内容でした。
- 学生時代の恩師・狭間健二先生の「時間がかかることにこそ価値が生まれる」という言葉が出発点になっている
- 薬学の専門知識は6年かけて身につけるものだからこそ、薬剤師の最大の強みになる
- 臨床12年の経験を通じて、専門知識の有無が患者の見え方や薬物治療の捉え方を変えると実感している
- すでに薬学を学んでいること自体が財産であり、その強みを生かさないのはもったいない
- 誰でもすぐに学べることではないところに、自分の力の生かし方のヒントがある



