100本を迎えた番組は何を話しているのか
『新井大貴のひとりごとラジオ』は、先日100本目の配信を終えました。パーソナリティの新井大貴さんは、まず普段聴いているリスナーへの感謝を伝えています。
新井さんによると、この番組は主に「大人の英語学び直し」と「学びを続けるための振り返り」について話す番組です。時々、読んだ本の感想や見た映画など、日々の気づきも話しているといいます。
今回は節目の回として、改めての自己紹介にあてられました。初めて聴く人にも「こういう人がやっているんだな」と知ってもらうことがねらいです。
初めて聞いてくださる方にも、この番組は、あ、こういう人がやっているんだなと知ってもらえたら嬉しいです。
英語が得意だったわけではない英語コーチ
新井さんは普段、英語コーチをしながらこのPodcastを配信しています。現在は地元の福井県に住んでいて、2年前に宮城県仙台市から戻ってきたそうです。
新井さんの英語の仕事の経験は、主に2つあります。講師として中学生から高校生に教えてきた経験と、英語教育×エンターテインメントの会社で働いてきた経験です。
英語の仕事をしていると「最初から英語が得意だったの?」とよく聞かれるそうですが、新井さんの答えはノーです。長期留学の経験もなく、大学に入って1か月間マレーシアに行ったきりだといいます。
幼少期から英語がたくさん喋れたとかではないですね。
TOEICの点数が取れても話せなかった大学時代
新井さんは10年以上前、大学編入試験を受験しました。一部の大学では英語の試験をTOEIC ── 英語によるコミュニケーション能力を測る国際的な試験。日本では就職や進学の評価に広く使われていますの点数で代替できたため、TOEICの勉強を突き詰め、その点数を編入試験に使ったそうです。
ところが編入先の大学では、留学生がたくさんいたにもかかわらず、話しかけてみてもほとんど話せませんでした。
今までやってきた英語ってマジでなんだったんだろうと絶望して、ある種のコンプレックスとして抱えていたこともありましたね。
新井さんにとって英語は、点数は取れても使えないという、コンプレックスの対象だった時期があったことになります。
暗記から論理へ、学び直しで変わったこと
社会人になってから、新井さんは英語を学び直す必要に迫られ、もう一度中学英語から一通りやり直しました。
新井さんは、20歳までの英語と学び直し後の英語の違いを「暗記」と「論理」で説明しています。1つ1つを論理でやり直したことで、「こういうことだったんだな」と気づけるようになったといいます。
20歳までは暗記をベースに理解していた
社会人になって中学英語から論理で1つ1つやり直し、学習が楽しくなった
新井さんはこの変化について、学習の楽しさは人から与えられたものではなく、自分の主体性を発揮していたからだと振り返っています。
学習って楽しいなっていう、それは人から与えられたものではなくて、自分の主体性を今思うと発揮していたのかなと思ってます。
講師時代には、オンライン英会話でフィリピン人をはじめさまざまな外国人と話し、その内容を授業の雑談に使うこともあったそうです。
新井さんは今も英語を学び続けています。教えたり伴走したりする側であり、自分自身が学び続ける側でもあるという目線で、番組を展開しているといいます。
7年間挫折してきた発信が、なぜ100本続いたのか
新井さんは約8〜9か月かけて100本に到達しました。ただ、それ以前は発信を始めては途中でやめる挫折を、YouTubeも含めて7年ほど繰り返してきたそうです。
7年前の2019年はYouTubeの利用者が一気に伸び始めた時期で、新井さんも学習系コンテンツを配信していました。しかし恥ずかしさや手応えのなさからやめてしまい、大きな波を逃したことが今も心残りだといいます。
そんな新井さんが100本続けられた理由は、完璧主義を捨てたことでした。
一旦完成させてアップする。もう全部が途中経過でもいいからアップして、ある程度話したいことをまとめて伝えたいことさえ伝えられたらいいかなっていう、そう決めてから、
完璧主義を捨ててからは、週に2本程度、多い週には4本もアップし続けられたそうです。毎週の振り返りも今年に入ってから欠かさず行い、今年の8月からは番組内で配信しています。
挫折の繰り返し
YouTubeを含め7年ほど、始めてはやめていた
完璧主義を捨てる
途中経過でも、伝えたいことが伝われば一旦アップする
継続
週2本程度、多い週は4本のペースで100本に到達
新井さんは、英語でも何でも「続けるための工夫」が大切だと考えていて、それがこの番組のもう1つのテーマになっています。100本続けて得られたことは、noteにも詳しく書いたそうです。
伏見稲荷大社で通訳をした原体験
新井さんが英語で目指していることのきっかけは、今年1月、約10年ぶりに京都を訪れたときの出来事です。高校卒業後に2年間大阪の編入予備校に通っていた新井さんにとって、京都に立ち寄るのは本当に久しぶりでした。
伏見稲荷大社の千本鳥居 ── 伏見稲荷大社の参道に朱色の鳥居が隙間なく並ぶ場所。外国人観光客にも人気の高い京都の代表的な景観ですを抜けた先の休憩所で、新井さんはイタリア人カップルと日本人男性が話しているのを目にします。見る限り、明らかにコミュニケーションが取れていなかったそうです。
新井さんは思わず通訳を申し出て、3分ほど通訳を務めました。会話を終えると、イタリア人カップルにとても感謝され、Instagramを交換し、イタリアに来るときは案内すると言われたといいます。
(英語が)ある種自分にとって英語が誰かの役に立った瞬間だなっていうのがすごい原体験として今でもはっきり覚えていますね。
一方で新井さんは、もっと伝えられたことがあったとも感じていました。千本鳥居がなぜあるのか、いつ設立されたのかといった歴史や文化の観点から話せたら、もっと喜んでもらえたのではないかという思いです。
全国通訳案内士という目標とガイドの実践
伏見稲荷大社での通訳体験は、新井さんが全国通訳案内士 ── 外国人旅行者に外国語で観光案内をし、報酬を得るための国家資格。語学に加えて日本の地理・歴史・一般常識などの試験がありますを本格的に目指すきっかけの1つになりました。
新井さんの今いちばん大きな目標は、1年後にこの資格を取ることです。資格を取るだけでなく、その過程でガイドとしての経験も積み重ねていくつもりだといいます。
実際に9月のシルバーウィークには、もう一度伏見稲荷大社を訪れ、自分から外国人観光客に声をかけて無料でガイドをさせてもらったそうです。詳しくは#95と#96で話されていて、新井さんは「やってよかった」「大きな経験となった」と振り返っています。
英語は心がつながったときが楽しい
一連の経験を通じて、新井さんは英語の楽しさについて考えを深めています。インプットも楽しいけれど、実際に使って誰かと話し、心と心がつながったときが楽しく、それが言語を学ぶ意義の1つだといいます。
最近、新井さんはスペイン語も少し学んでいます。無料ガイドで出会ったブラジル人の男性は英語を話せましたが、女性は英語が話せず、スペイン語とポルトガル語なら話せると言われたことがきっかけです。
英語は世界共通語として最も便利だと認識されていますが、スペイン語まで広げれば話せる相手はもう少し増える、と新井さんは感じています。
テストの点数が気になるのは自然なことだとしたうえで、新井さんは目の前の人に言いたいことが伝わる喜びを、リスナーにも味わってほしいと語りました。
目の前の人に自分の言いたいことを伝えることができて、ありがとうとか、ああなるほどねみたいな、そういったことを言ってもらえる、そんな喜びを、
約100本の中から、どこから聴けばいいのか
新井さんは、約100本の中からどこを聴けばよいか迷う人に向けて、目的別の入り口を紹介しています。
| 目的 | おすすめ | 特徴 |
|---|---|---|
| 文法の観点から英語をやり直したい | 中学英語で話せる英文を組み立てるシリーズ | 動画版と音声版があり、独自の練習問題付き |
| ビジネス英語を物語形式で聴きたい | 耳英語シリーズ | 物語形式でビジネス英語に触れられる |
| 続けるコツや考えてきたことを知りたい | 毎週の振り返り回、または#1から | 約8〜9か月で考えてきたことがわかる |
中学英語のシリーズは文法を扱うだけではありません。日本語から英語に変換するなど、従来のテキストにはあまりない、新井さん自身がいちばん効果的だと感じた方法で練習問題を作成しているそうです。
英語コーチングの告知と、次の100本に向けて
新井さんは、英語を学び直したい大人向けに英語コーチングを行っています。中学英語から体系的にやり直し、英語で自分のことを話せるところまで一緒に進める内容です。
「何から始めればいいかわからない」「一人だと続かない」という人に向けたもので、概要欄のリンクから内容の確認や無料体験の申し込みができると案内されています。
次の100本について、新井さんは完璧を目指さず、コツコツ続けたいと話しています。これまでは「とにかくアップし続けること」を第一の目標にしていましたが、今後はnoteなどのSNSで多くの人に知ってもらうことも優先順位を上げていく考えです。
次の百本も完璧を目指さず、でもコツコツやっていけたらなと考えています。
感想や聴いてみたいテーマは、概要欄のGoogleフォームから送れるとのことです。
まとめ
新井大貴さんは、点数は取れても話せなかった英語コンプレックスから、中学英語の学び直しを経て英語コーチになりました。伏見稲荷大社での通訳体験を原点に全国通訳案内士を目指しながら、完璧主義を捨てて番組を100本続けてきた歩みが語られた回です。
- TOEICの点数を取っても留学生と話せなかった経験が、英語コンプレックスの始まりだった
- 社会人になって中学英語を暗記ではなく論理でやり直し、学ぶ楽しさに気づいた
- 7年間挫折を繰り返した発信は、完璧主義を捨てたことで100本続いた
- 伏見稲荷大社での通訳体験をきっかけに、1年後の全国通訳案内士取得を目指している
- 英語は使って誰かと心がつながったときが楽しい、というのが新井さんの考え






