なぜ「縄以外のもの」をあえて使うのか
今回のテーマは「たまには縄以外のものも使ってみよう」です。緊縛というと一般にはアダルトなイメージがありますが、この配信では表現やコミュニケーションの手段としての汎用的な技術を扱っています。
たかせさんによれば、緊縛では多くの人が麻縄を使い、なかでもジュートという素材の縄がよく使われています。
同じ麻縄でも、素材の違い、太さの違い、縄の処理の仕方の違いで性質は大きく変わります。ただ、そうした細かな調整とは別の話をたかせさんは切り出します。
完全に別のものを使ってみるのもいいんじゃないですか。
身近なものでいえばタオル、Tシャツやワイシャツの袖、ネクタイ、ベルトなど、細長くて柔らかいものであればだいたい縛ることはできる、とたかせさんは説明します。
テープや電源コードまで。「縛れるもの」は身の回りにある
たかせさんは、縄状のものに限らずテープ類も使えると挙げます。ただしガムテープなどは肌を痛める可能性があるため、そのままでは注意が必要だとしています。
いわゆるボンデージテープと言われる、粘着力がないけど、静電気で張り付くような、それ専用のテープとかもあったりして。
縄状のものについても、ジュート以外にアクリルロープや綿ロープなど、いろいろな種類があります。
後半でたかせさんは、カーテンで体を巻いてみる、電気ケーブルや電源コードを使うといった例も挙げ、人を拘束するという意味で使えるものは、実は世の中にたくさんあると話します。
- タオル、Tシャツやワイシャツの袖
- ネクタイ、ベルト
- ボンデージテープなどの専用テープ
- アクリルロープ、綿ロープ
- カーテン、電源コードなど身の回りのもの
専門性を高めるには、専門外を学ぶ
では、あえて別の素材を使うことに何の意味があるのか。たかせさんは、素材や形状の違いによる差をきちんと認識することが大事だと語ります。
専門性を高めようと思ったら、その専門外のことも学ばなきゃいけない、というのは僕の中で持論として昔からあって。
その理由としてたかせさんが挙げるのが、性質とは比較で決まるものだ、という考え方です。
自分たちが使っている道具を深く理解しようと思ったら、類似する別のものを使わなければ、本当の意味で理解することはできない。
他の素材を使うと、滑り具合の違い、形状による扱いやすさ・扱いにくさの違い、リスクの高い低いといった情報が見えてきます。そして普段のジュートロープに戻ってくることで、自分が使う縄の特徴が、良い面も悪い面も含めてわかってくる、とたかせさんは説明します。
ジュートロープを「あえて」使う意味
たかせさんによれば、自分たちが使うジュートロープは、使い方によっては固定力がとても強く、使い方によってはとても弱くなることもあります。摩擦の強さや固定力を、他の素材との比較を通して捉え直せるといいます。
いろいろな素材や、同じジュートでも太さの違うものを使ってみることは、普段の道具をより高いレベルで使いこなすために必要な経験だと位置づけられています。
そのうえでたかせさんは、あえて自分たちはジュートロープを使っている、という意味を深く理解することで、縄の扱い方自体が大きく変わるはずだ、と話します。
別の素材を使う
タオルやロープなど、あえて違うものを使ってみる
違いを認識する
滑り具合・扱いやすさ・リスクの差に気づく
ジュートに戻る
普段の縄の良い面・悪い面が見えてくる
扱い方が変わる
ジュートを選ぶ意味を深く理解し、扱いが変わる
素材が変わると注意点も変わる
別の素材を試すときにたかせさんが注意を促すのは、素材が変わると注意点も変わるものが多い、という点です。ジュートロープでは気にしていなかったリスクが、別の素材では出てくることがあります。
具体的には、強度の問題、体への食い込みやすさ、肌にかかる摩擦や傷つけやすさなどが、素材によって変わってきます。力の掛け方や角度の取り方、受け手に対してどういう角度で縄をかけるかも変わってくる、とたかせさんは言います。
逆にいえば、そこに最適な角度があると理解するためにも、違う素材を使って試すことが重要になる、というのがたかせさんの見立てです。
用意した道具でも、その辺にあるものでもよいとしつつ、たかせさんは安全面の注意を強調します。
ただ痛いのとか、怪我とかには十分注意していただく必要があるので、危険のないようになるべく気をつけていただければ。
受け手に与える体感も素材によって変わるため、試したあとに「どうだったか」を聞いてみるのもよい、とたかせさんは締めくくります。
まとめ
この回は、あえて縄以外の素材を使ってみることで、普段使っているジュートロープの性質と扱い方を捉え直そう、という道具論でした。専門性を高めるために専門外を学ぶ、という考え方が根底にあります。
- タオルやTシャツ、ネクタイ、テープ、電源コードなど、細長く柔らかいものは縛る道具になりうる
- 性質は比較で決まるため、別の素材を使うことで自分の縄の特徴がわかる
- ジュートロープを「あえて」選ぶ意味を理解すると、縄の扱い方が変わる
- 素材が変わると強度・食い込み・摩擦などの注意点も変わる
- 痛みや怪我のリスクには十分注意し、受け手に体感を聞いてみるとよい




