今回のテーマは「骨に対して十字に縄を掛ける」
この回のテーマは、骨に対して十字になるように縄を掛けるという考え方です。緊縛では受け手さんの体に縄を掛けて縛っていきますが、その際に相手の骨がどういう状態になっているのかを、なるべくリアルにイメージしながら掛けると縄が非常に安定する、というのがたかせさんの主張です。
なお、この配信で扱うのは汎用的な緊縛の技術であり、アダルトな内容は含まれません。緊縛はあくまで表現やコミュニケーションの手段であって、必ずしもアダルトな行為に用いられるものとは限らない、とたかせさんは前置きしています。
人体を「どう捉えるか」が縄の掛かり方を変える
たかせさんは、人間の体はやはり骨が基準になっていると話します。ただし体の捉え方は一つではなく、筋肉の付き方や骨格の状態など、いくつもの見方があるといいます。
そのうえで、より深い部分の構造を高い解像度でイメージできているかどうかで、縄の掛かり方は変わってくると述べています。人体の構造をどれだけリアルに理解できているかで、縄を掛ける位置、掛け方、テンションの掛け方などが変わる、という考え方です。
絵描きが解剖図を学ぶのと同じ理由
たかせさんはこの考え方を、絵を描く人の勉強にたとえます。人体をリアルに描こうとすると、そもそも体の構造がどうなっているのかを理解していないと描けないため、絵描き向けの解剖図の解説本もあるのだといいます。
(絵を描く人は)人体というものをリアルに描こうと思った時には、そもそも体の構造がどうなっているのかっていうことがリアルに理解できてないと、リアルな人間を描くことができない。
緊縛もこれに近いところがある、とたかせさんは続けます。人体の構造を前提に縄を掛けていくため、構造の理解度が縄の掛け方に直結するという発想です。
線ではなく「面」で捉える二本取りと、骨との交差角度
たかせさんは、これまでこの配信で筋肉をイメージしましょうという話をしてきたと振り返りつつ、骨や骨格も同じくらい重要だと語ります。特に縄のテンションを考えるうえで、この点が効いてくるといいます。
その前提として挙げるのが「二本取り」です。縄を二つ折りにして掛けていく掛け方で、縄を線ではなく面として捉える必要があると説明します。
では、その面を何に対して均等に掛けるのか。たかせさんが一つの基準として挙げるのが骨の状態です。骨に対して十字を切るような、直角に交わるような形で縄を掛けるというイメージを持つと良いといいます。
ただしこれは厳密に「必ず直角」という意味ではなく、あくまでイメージの話だと繰り返し強調しています。骨に対してどういう角度で縄が交差していくのかによって、縄の掛かりは大きく変わってくる、というのが要点です。
1本の縄の位置だけを見る捉え方。テンションが一点に寄りやすい
二本取りで幅を持った面として捉え、骨に十字に交差させて均等にかける
骨・筋肉・皮下組織・神経を段階的に理解する
たかせさんは、厳密には縄を掛ける位置は複合的に決まると説明します。骨だけでなく、筋肉や皮下組織も含めたトータルの軸や中心を捉えたうえでチューニングしていく必要があるといいます。
とはいえ、いきなりそれだけ変数の多いものを理解するのは難しい、とたかせさんは認めます。だからこそ、まず骨がどの位置にどの角度でついているのかを踏まえ、それと十字に交差させるイメージで掛けるだけでも、位置や掛かり方の精度は上がると話します。
理解の順序についても、たかせさんは段階的だと語ります。筋肉、皮下組織、骨、神経や血管と、それぞれを理解したうえで、縄を掛ける位置が精緻に決まっていくという考え方です。
最初の段階からすべてを踏まえて掛けるのは難しいため、時には筋肉、時には骨と、対象を意識しながら縄を掛けるトレーニングを繰り返すことをたかせさんは勧めます。そうすることで、だんだん複合的に最適な位置を見いだせるようになるといいます。
教室ではどう教えているか——中級以上で変わる意識
たかせさんは、自身の緊縛教室でもいきなりこのイメージを持って縄を掛けてくださいと伝えるのは難しいため、最初はそこまでの説明はしていないと明かします。
初心者に対しては、最大公約数的に「大体この辺なら大きなエラーは起こらないだろう」という位置を意識しながら教えているといいます。一方で、これが変わってくるのは中級以上のレベルだと語ります。
教わった通りに縛っていくということではなくて、その時々の相手だったりとか、相手のコンディションとかを踏まえて縄をかけていく。
相手のコンディションを踏まえて縄を掛けるようになってきた段階では、人体の構造を高い解像度で理解したうえで掛けることで、緊縛のあり方そのものが変わってくる、とたかせさんは述べています。
最後にたかせさんは、これは必ずしも正解という話ではなく、あくまでイメージの話だと改めて断っています。そのうえで、骨が今どうなっているのかを意識して縄を掛けるトレーニングを積むことで、緊縛の精度は上がっていくのではないか、とまとめています。
まとめ
緊縛では、相手の骨がどういう状態にあるのかをリアルにイメージし、それと十字に交差させるように縄を掛ける意識を持つことで、位置やテンションの精度が上がるとたかせさんは語ります。厳密な正解というより、精度を高めるための一つの意識の仕方として提案された回でした。
- 縄を掛けるときは、相手の骨の位置や角度をリアルにイメージすると縄が安定する
- 二本取りは線ではなく面として捉え、骨に十字(直角)に交差させる意識を持つ
- 直角というのは厳密な指定ではなく、あくまでイメージとしての目安
- 理解は筋肉・皮下組織・骨・神経や血管と段階的に積み上げていく
- 骨を意識するトレーニングは、相手のコンディションに合わせて掛ける中級以上で効いてくる




