奥さんの誕生日で一週お休み
脳の知識をベースに世の中のあれこれを話す整体ラジオ。今回は、整体師の藤原さんと堤さんが「恋に落ちたときの脳」をテーマに語ります。まずはいつもの挨拶と自己紹介から始まります。
整体ラジオ。
整体ラジオ。
この番組はですね、脳の知識をベースに、世の中のあれやこれやということを話していく番組でございます。では、自己紹介をお願いします。
ジャンプアウト株式会社の堤です。ファンクショナルブレインセラピーという脳を整えるセラピーで、体の不調だったり、子供の発達、スポーツパフォーマンスを促していってます。
子供も4人います。よろしくお願いします。
私、本気の整体の藤原です。東京都町田市で、本気の整体という整体のお店をやってまして、堤さんから教わった脳の知識を生かしています。
体の不調まで改善したいなと日々奮闘している整体師、41歳です。子供は2人おります。
はい、(この番組の収録は)ちょっと久々ですね。
ああ、そっか。一週空いてますね。
先週がうちの奥さんの誕生日だったんで、ちょっとお休みさせていただきました。
ちゃんとあれですよね、誕生日とか結婚記念日の時は、本当に「今日なしで」ってちゃんと言ってきますよね。
そりゃそうだよね。いや、わかんないけど。
素晴らしい。
俺の価値観でいうと、基本は全然仕事するって感じなんですけど、さすがにね、奥様の価値観もございますから。
まあでも普通か。誕生日はまあ、お祝いはね、してあげたいですね。
そうですよね。我々がこうやって元気に、自分の好きな仕事に没頭できるのも、奥さんの支えあってこそですからね。
ミスターブレインからのリクエスト
今回のテーマは、リスナーからのリクエストで決まったものです。依頼主は、堤さんのセラピーを学んだ北海道の認定店の松野先生でした。
前回のお話は、堤さんのご友人の方からリクエストがあってお話させてもらったじゃないですか。今回もなんかリクエストがあるとか。
今回もね、まさかの、少ないリスナーからリクエストいただきまして。なんと今回は、恋に落ちることの脳科学について教えてほしいと。
誰からですか?
これはね、うちのファンクショナルブレインセラピーを学んだ、認定店の松野先生からですね。
じゃあもう話すしかないですね。
僕が論文の紹介をしたんですけども、愛の神経学みたいな論文を出してる方がいらっしゃったので。外国の人でね、セミール・ゼキさんっていう人です。
その論文の紹介を、うちの認定店のコミュニティでシェアしたら、松野先生から「僕たちの恋愛のエピソードも踏まえて語ってください」みたいなリクエストが来ました。
もう恋愛って言われるとあれですよね。ああ、なんか、ああ、ああと思いましたけども。
どうです?最近恋愛してますか?
してたらまずいですよね。子供2人いますって序盤に言ってますので。
「いや、してますよ」つって。当たり前のように。
話しづらいところもあるなと思うんですけど。でも松野先生は、うちのコミュニティのミスターブレイン。
ミスターブレイン。この前、表彰式を開催したんですけども、年間最優秀賞とも言えるミスターブレイン賞を獲得しまして、ミスターブレインとなりましたね。
いや、あの先生はでもすごいですよね。
いや、すごい。めちゃくちゃ向上心もあって、真面目で。とにかくやっぱちゃんと実践してるのが素晴らしいですね。実践してる量が半端ないんで。
その堤さんの動画とかも、何十回も見てる。いやもうね、いい意味で、変態の領域に入ってらっしゃる。
だから実際にお客さんもめちゃくちゃ改善させたりしてるし、本当にどんどんお客さんも増えてきたらしいですね。
県外からもなんかいらっしゃるって。北海道ですもんね。
松野先生、Instagramを結構やってらっしゃるんで、興味ある人はぜひ見てみてください。
「このラジオは悩みを解決しない」
いよいよ本題です。堤さんは「恋に落ちる脳科学」を宣言しますが、恋の悩みが解決するわけではないと先に断ります。
じゃあいきますか。
皆さん、これは気になるかもしれませんね。「恋に落ちる脳科学」というテーマでやっていきたいと思います。恋愛をすると脳では何が起こっているのかを、脳科学ベースでお伝えしていきます。
でも不思議ですよね。恋って文字で表されると、すぐイメージつきますけど、頭の中でどういうことが起きたら恋って認識するってことなんですか?
そうだよね。単純に感情で好きって感情はあると思うんですけど、もっといろんなこと起きてまっせっていうのをお伝えしたいなと思います。好きって思ってるだけじゃねえよって。
今日のお話は、恋愛に悩んでる人にもプラスになるような内容になりそうなんです?
ああ、いや全然なんないですね。
じゃあもうそういう人は別に聞かなくてもいい。
別に悩みが解決することは、ない。基本的に、このラジオは悩み解決しないですから。
整体ラジオと言いつつ、何も悩みを多分ね、解決したことはないんで。
我々の本業の仕事は悩みを解決することですけど、このラジオは一切解決しないと。
今回も悩みは解決しないかと思います。ただ、(恋するとき脳で)どんなことが起きているのかっていうのは、お伝えできればいいなと思います。
ちなみに、よくキュンキュンするとかあるじゃないですか。キュンとするみたいな。そういうの感じたことあります?
僕はですね、人並みに恋愛の経験はありますけど、そんなに人を好きになるっていう気持ちがわからない時期が長かったような気がします。
だからあんまキュンってするっていうのは、恋愛ではそんなに経験はないんですけど。逆に動物とかの方が、うんとくることが多かったような気がしますね。
そう、まあ俺もないんだけど。キュンとするってよく言うじゃん。キュンって何?みたいな。
ただの比喩じゃない?
もしかしたら(キュンは)これなのかもしれない、でございます。
ドバドバ出る「脳汁」の正体
堤さんがまず挙げたのは、恋に落ちたときに放出されるドーパミンです。報酬系 ── 快感や「もっと欲しい」という意欲を生む脳の神経回路。中脳から線条体などへドーパミンを送る経路が中心ですとして、ショート動画にハマる状態と同じ経路だと説明します。
まずですね、恋に落ちるまでに、脳的に説明すると、もちろん脳の中ですごく変化が起きてます。通常より。
いろんな脳部位が関係してるんですけども、特に最初のステップとしては、やっぱドーパミンが放出されてるらしいですね。恋に落ちる時には。
視床下部ってところから中脳っていうところがあって、ドーパミン神経回路らしいです。
報酬系ですね。
そう、報酬系ですね。最近、ドパガキみたいな言葉が流行ってますけども。ドーパミン中毒。
あれは、ショート動画とかでドーパミンが出て、要は報酬がたくさんあって、ショート動画に逆にすごいやる気になってる状態ですね。それと経路的には同じですよね。
だからその行為をした時にはドーパミンが放出されて、幸福感とか興奮とか、動機付けが起きる。
早く会いたいとか好きとかっていうのは、あれドーパミンが出てそう思ってるっていうことですね。
一般の生活でドーパミン出るっていうと、表彰されたとか。
そうだね。自分にとってのなんか報酬。ゲームとかもそうだし、YouTubeとかでちょっと興奮みたいなイメージかな。スポーツとかでも起きると思いますし。
タバコとかもですか?タバコ好きな人がタバコ吸ったりしたら。
タバコ、どうなんだろうね。ドーパミンなのかな。まあそうかもね。中毒みたいなもんだもんね。
要は恋に落ちてる時っていうのは、少しそういう興奮状態というか、ちゃんと物質出てる、脳汁出てまっせみたいな。
ドバドバ、ドバドバドーパミンが。脳汁が出て。
ドーパミンが増える一方で、セロトニンは減ります。堤さんは、恋愛初期の脳が強迫性障害 ── 自分でも不合理だとわかっている考えやこだわりが頭から離れず、確認などの行動を繰り返してしまう精神疾患ですに似た状態になると紹介します。
で、ドーパミンが増えると、逆にセロトニンっていう、どっちかっていうとリラックスホルモンですね。
幸せホルモンって言われるやつですね。
そうそうそう。それが減少しますと。恋愛初期ですね。恋愛の初期は、逆に興奮状態ってことですよね。
で、強迫性障害って、すごい色々気になっちゃうみたいな障害ありますよね。強迫されてるかのように、すごい気になっちゃうみたいな。
鍵閉めたかなとか、なんかもう色んなことが気になっちゃうみたいな。
あれと類似した状態になってるらしいです。セロトニン濃度が低下して、強迫性障害の人に見られる水準とちょっと似てると。
なるほど。だから初期だと、変なLINE送っちゃったかなとか、LINE来ないなとか。
気にしたりとかね。とにかく早く会いたいとか、あの人何してるかなとか、ずっとすごい気になっちゃうとかね。
悪い言葉で言うと強い執着だし、いい言葉で言えば夢中になってるっていう感覚ですよね。そういうのが、ホルモンによって出ていますと。
さらに堤さんは、神経細胞の維持に関わるタンパク質、NGF(神経成長因子)が恋愛初期の人で高くなるという話を続けます。
あとね、神経成長因子、NGFっていうのがあるんですけど、これは神経細胞が生存したり維持していくために関わるタンパク質なんですけども。
これ(NGF)がですね、恋愛初期の人はすごい高くなってるそうです。恋愛感情の強さとともに、神経に必要なタンパク質の量が、すごい増えてるらしいですね。
恋愛してない人とか、夫婦みたいな長期的な関係の人よりも、恋愛初期の人の方がこれ(NGF)がすごい高いそうです。
神経を構成する物質なんですか?
神経細胞を維持するようなタンパク質なんで、その神経細胞を維持するために使われているような物質だと。
これの体内の量が、恋愛感情の強さと相関していると。面白いですね。神経細胞も働きやすくなってますと。
オキシトシンとバソプレシンが結ぶ絆
次に登場するのは、愛着の形成に関わる2つのホルモン、オキシトシンとバソプレシンです。藤原さんは、バソプレシンを体内の水分量を調整するホルモンとして知っていました。
もう2つね、ホルモン。これもよく聞いたことあると思うんですけど、オキシトシンっていう。触れ合うとオキシトシンが出るとかね。
癒されてるみたいな。
そうそう、癒されてるようなホルモンですね。で、もう1つ、バソプレシンっていう、これはあんま聞いたことないかと思うんですけども。
この2つのホルモン、視床下部ってとこで作られて、脳下垂体ってところから分泌されていくんですけども、2つとも親密さとか、繋がりとかに関わります。
動物のつがい、夫婦みたいなものの形成とかでも、そのバソプレシンっていうのは使われてると言われてます。
言ったらこの2つのホルモンが、愛着の結びつきの強さとか関係に関係するホルモンなんですけども、これがすごい出ていると。
バソプレシンってあれですよね、体内の水分量を調整するホルモン。
あ、へー、そう。そうなんだ。
確か交感神経優位になると結構増えちゃって。だから夜尿症みたいな、夜おしっこ何回も行きたくなるみたいな。
オキシトシンも出るけど、そういう交感神経優位みたいな時に出るものも出るんですね。
そうですね。その2つのホルモンが出てることで、この人との愛着の形成、繋がりを作っている。
へー、面白い。
赤ちゃんの授乳とかした時もオキシトシンがすごい出てるんですけど、それによって子供との愛着の形成がすごいできてたりするとも言われてたりします。
話はさらに踏み込み、性行為の場面でこの2つのホルモンが大量に分泌されることへ。ちょうどそこで音声が途切れ、藤原さんが聞き返します。
(オキシトシンとバソプレシンの)ホルモンが血流に入りますと。オーガズムのような非常に強い情熱の場面ですよね。セックスですね。
何がですか?ごめんなさい。なんかちょうど音声切られて、なんかその下ネタみたいなところだけ聞こえなかったですけど。
オーガズムのような非常に強い情熱の場面、だからセックスですね。をしてる場面とかは、このホルモンが大量に血流に入ってますと。
え、何のホルモンですか?
さっき言ったオキシトシンとかバソプレシン。
ほうほうほう、なるほどなるほど。
そういう場面ではすごく出てますと。で、この2つの物質の存在が、長期的な関係がうまくいく一因と考えられています。
オキシトシンとかバソプレシンっていうのが、社会的な愛着の形成、結びつきに関係してるホルモンで、それがセックスをするとすごく大量に出ますと。
なので、長期的な関係がうまくいく一因にも、それがなってるということで。
セックスレスとか最近言葉が出ますけども、もしかしたらレスなことで、その結びつき、愛着形成が離れていってしまう要因かもしれません。
逆を言えば、定期的な営みが愛着を作っていく可能性が高いと。高いというかね、それが考えられるぐらいの、まあ仮説ですね。
面白いですね。
「恋は盲目」には脳の理由がある
恋愛が続くと、活性化する脳部位だけでなく、逆に活動が下がる領域もあることがわかっています。ここから話は「恋は盲目」の神経学的説明へと進みます。
で、もう1個ね、面白いのが。さっきは初期の状況だと思うんですけども、そこから(恋愛を)続けていくと、いろんな脳部位が刺激されるんですが。
尾状核とか被殻、線条体、島皮質、前帯状皮質、海馬周辺あたりが、恋愛をしている人の脳では高まっていると。恋人の写真とかを見た際に、そういうところが活性化するようです。研究でね。
島皮質もね、やっぱ恋愛には関係しますね。
(島皮質は)自律神経とか感情に関わるような。
そうですね、感情とか体の中の感覚とか司るとことか。尾状核、被殻っていうのは、さっき言ったドーパミンとかに関係するとこですね。報酬とか動機付けのとこ。
海馬、記憶とかですね。
で、面白いのがですね、活性化するところだけじゃなくて、恋人の写真とかを見た時に、逆に活動が低下する領域がありましたと。
どこですか。
これはですね、前頭葉、頭頂葉、側頭葉の一部と、扁桃体というところが低下します。
扁桃体っていうのは、恐怖とか恐れとかの感情に関係しますよっていうのがよく言われてると思うんですけど、要はそれが低下するってことです。
なんで、恋人の写真とか見ると、恐れとか恐怖とかが少し和らぐ、感じにくくなるっていうのがあるのと。
もう1個ね、これが面白いのは前頭前野とか頭頂側頭葉。この領域っていうのが、他者への評価とか判断とかをする部分なんですね。そこは低下するっていうことなんですけども。
恐ろしい事態が。
いや、これがですね、要は好きな相手には、普段だったら行うような批判的な評価とかが、緩やかになると。
恋人に対しては、普段なら怒るところとかも多少緩やかになったり、評価を厳しくしないっていうことですよね。
っていうようなことになるのではないかと考えられていると。よく言われる「恋は盲目」という言葉の現象に、この説明が近いんじゃないかと。
これは前頭葉の判断力が、完全に停止してるわけじゃないんですけども。恋愛に夢中になりすぎると、なんか変な行動しちゃったりしますよね。
要は判断力の低下、って言うと悪い言葉になっちゃうけど、要は恋人に対して細かくすごく判断しないっていうことですよね。
例えばですけど、女性の方が男性を好きになって、ちょっと悪っぽい、危なっかしい。例えば定職にもついてない。冷静に考えたら将来危なそうじゃないですか。
そうだね。燃え上がってる時はね、もう。いやいやいやって。
冷静に考えたら「いやこいつやばくないか」っていう人でも、好きになっちゃったら、将来的なこととか、冷静に考えたら危ないっていう判断をミスっちゃう可能性もあるってことですね。
そうですね。まさに恋は盲目ということなんですけど、それの理由の神経学的説明にもなるかもしれないんですが。いや、ちょっとね、もうちょっと深い意味があって。
堤さんによれば、ゼキさんの研究はここから、自分と他者との心理的な境界が変化するという話へ進みます。
要は恋愛においては、自分と他者の心理的な境界に変化が起きると。相手を評価する仕組みに変化が起きたり、今までだったら壁を作ってたことが、境界がなくなると。
その結果、2人の間に一体感が生まれると。
距離が近くなるみたいなイメージでいいんですかね。
そうですね。さっき藤原さんが言ったみたいに、「冷静に考えたらこいつやばいだろ」っていうのが多少緩まることで、ある種その2人には一体感が生まれるわけじゃないですか。
他者を判断する基準が曖昧に、ちょっと緩やかになり、その2人の間に一体感が生まれると。
逆にストレスとか恐怖も感じなくなるんで、そういう駆け落ちみたいなこともしちゃうんじゃないでしょうかね。いろいろドーパミンも出てるし。
ドーパミンも出てるし、判断するところも逆に低下をしてるんで。扁桃体の活動も低下するから、ストレスとか恐怖感もちょっと減るし、判断もちょっと減るし。
一体感は生まれるか。まあだからそれが恋愛状態ですよね。カップルという状態なんですが、間違うこともあるかもしれません。
なんか言い方悪いかもしれないですけど、ドラッグみたいですね。
まあそうだよね。恋愛中毒の人とかもいるもんね。
まあでも、もうちょっといい話なんだけどね、この論文的には。
愛することっていうのは、自分と他人との心理的な境界を弱めることなのではないでしょうかっていう、ちょっと哲学チックな結論なんですけど。今悪いイメージで言っちゃったけど。
あーでもいいですね。扁桃体の活動が落ちるとかね、すごい不安が減ったりとかしますし。健康にいい側面もあるかもしれないですね。
まあストレスとかはやっぱ減るんじゃないですか?聞こえてる?
聞こえます。はい。
推し活みたいなのも、似たような作用が起きてたりするんですかね。
そうでしょうね。確かにね。推し活も似たような作用が出てんじゃないかな。
ただ、そのオキシトシンとバソプレシンに関してはね、多分推し活じゃ出なそうです。
両者の結びつきというか、愛着形成は(推し活では)行われないじゃないですか。
そこは、推し活と実際にお付き合いしたり結婚したりするのは、ちょっと違うかもしれないです。
だから好きな人に対しては、警戒が緩みますよね。多分。
じゃあ飲み会行きましたってなっても、「なんかこの人いいかも」ってなったら警戒はちょっと緩むじゃないですか。それは多分、脳的にもちゃんとそういう反応が起きてるよって。
哲学的に言えば、愛するってことはその心理的境界がなくなることだよと。この人(ゼキさん)に関しては結論付けてる。
うーん、深いですね。
母性愛と恋愛、奥手の人の脳
堤さんは、恋愛と母性愛の比較研究も紹介します。共通点がある一方で、恋愛では性的欲求に関わる視床下部の活動が目立つといいます。
あとね、恋愛と母性愛っていうんですかね。母親が自分の子供の写真を見た時と、それ以前の恋愛を比べた時に、恋愛の時の愛情と母性愛、ちょっと共通する特徴もありましたと。
これも一緒でね、さっき出た線条体などの報酬系、ドーパミン系が活動するのは、母性愛でも一緒らしいですね。
で、今言った社会的判断に関係する一部の領域の活動が低下する。絆の形成に関わるオキシトシンやバソプレシンの受容体が豊富な領域と、活動部位が一部重なると。
一方で、恋愛では性的欲求に関係する視床下部の活動が目立つなど、異なる点もありました。
母性愛だからね、そこの反応はないけど、恋愛だと性的欲求に関係する視床下部の活動はちょっと違うと。
ここで堤さんは、ゼキさんの研究全体をまとめます。報酬系の活性化と、評価する系の活動低下の組み合わせが、強い結びつきを生むという見立てです。
まあ総じて、このゼキさんって研究されている方が言うと、恋愛とか愛情に関しては、基本的には報酬系が活性化していると。
その結果、一緒にいたいとか、会いたいとか、近づきたいという動機付けが行われていて、一部の評価する系の脳活動が低下していると。
その分、批判をするとか警戒とかを緩めて、逆に心理的距離がそこで縮まってますよと。それによって人と人の強い結びつきが形成されていると。
その警戒とかするのが減るっていうのは、その相手に対してだけなんですかね?それとも他の他者に対しても減るってことなんですかね?
おそらく多分その人に対してだけだと思います。要は恋してる状態、愛を持ってる状態っていうのはそういうことですね。他者全員に恋愛をしてたりするわけじゃないんで。
まあだから、相手に近づきたいっていうのと、相手への警戒を緩めるって、両方あるから近づけるってことだと思うんですよね。
なるほど。報酬欲しいっていう気持ちと、警戒っていう壁がなくなるから、いけるんですね。
だから多分あれだよね、奥手の人っていうのは、どっちも高いってことだよね。相手に近づきたいもあるけど、警戒を緩めらんないとかさ。そういうとこの違いがあるんじゃない?
ということでしたね。まあ面白い研究結果でございました。
最初の通りね、皆さん悩みが解決するっていうことは全くないと思うんですが。
はい。仕組みが分かっただけ。
仕組みが分かったというだけで。ただまあ1つはあれかな、長期的な関係を結ぶのに、セックスレスはちょっと不利に働きそうだなっていうのは、この研究だけで言うとちょっと思いますね。
まぶたは男性だけの性感帯?
ここで堤さんは、ゼキさんとは別の研究で見たという、男女の性感帯の話を持ち出します。意外な部位の並びに、藤原さんも思わず聞き返します。
で、ちょっと面白いなと思ったのが、男女の性感帯みたいな。これはゼキさんの研究ではないんですけど、違う研究で、女性と男性の性感帯みたいなのが載ってるんですけども。
女性と男性一緒なのがね、足、膝裏、腹部、首、額。
え?
「え?」でしょ。女性だけにあるやつが、唇と頭皮。頭皮。
よく、女性は頭撫でられるの好きとか言うけど、そういうことなのかもしれない。
唇は女性だけなんですね。
これどこまで正しいのかよくわかんないけど。ここの研究そんなに詳しく調べてないんですけど。
で、男性だけにあるやつは、耳とまぶた。
え、そうなんですね。
まぶた。まぶたって。
これ(まぶた)が男性だけですか?
そうみたいですね。見たもので言うと。
どうですか、藤原さん、まぶたは。
まぶたがそういう風に感じたことは、ないですよね。
ないですか。いや、もう触られたこともないですよね。あります?まぶた。まあたまにあるか。ほぼないよね。
膝裏とかもね、別に。
腹部とかね、お腹。本当かよっていう。
でもまあ、まぶたとかあれですかね、迷走神経の刺激とか関連したりするんですかね。
ああ、わかんないですけど。もしかしたら気持ちいいのかもしれないですね。ちょっと今度試してみてください。
これ聞いてる方も、コメントいただけると。いや、すごい気持ちいいよとかね、教えていただけたらと思います。
よくそんな話しますね、このラジオで。
テレビはこういうの言っちゃいけないらしいんですけど、ラジオはいいらしいですからね。昔からオールナイトニッポンとかね。もっとえぐいですから。
僕は別に下ネタじゃなく、科学で言ってますから。
総じてあれですね、さっき言った性感帯って呼ばれるところは、皮膚が薄そうな感じもしません?
ああ、そうだね。膝の裏とかお腹とか。額とか。
唇だったりとか。
腹部、耳、額、まぶたとか、やっぱ迷走神経関連が多そうな感じしますけどね。安心する系の。
今の内容ではないんですけど、さっき島皮質ってちょっと出たと思うんですけど、快楽の刺激はね、島皮質に行くらしいんで。迷走神経あたりも関係するかもですね。
犬を可愛がれば夫婦の絆は保てるのか
藤原さんは、セックスレスでオキシトシンが出ない分を、ペットなど別のところで補えないかと質問します。
あともう1個すいません。さっきセックスレスだと、オキシトシンとかが出ないって言ってたじゃないですか。これ、他でオキシトシンが満たされたらいい、とかあるんですかね。
例えば動物とかでもオキシトシンが分泌されたり、子供とかでも分泌されたりとかするわけじゃないですか。
例えば犬飼いました。ああ、可愛いねって毎日やってたら、パートナーとの性交渉がなくても、(夫婦が)長続きするのにちょっとプラスになってくれたりするんですかね。
いやー、その犬との愛着形成は多分それでできるけど、その奥さんとの愛着形成はそこではできないんじゃないですか。
確かに確かに。そうですね。そっかそっか。
レスではあるけど、普段から触れ合ってはいるとか。それだったら別に大丈夫かもしれないし。
なんかね、マッサージし合うとかでも全然ね。
そうだね、そうだね。マッサージでも(オキシトシンが)出るから、もしかしたらそれでも全然できると思います。
バソプレシンは何で出るのかな?どうなの?わかんないけど。
バソプレシンって、僕、交感神経優位の時出るっていうイメージしかないですけどね。
このあたりで通信が重くなり、2人はパソコンの調子を気にしながら話を続けます。
今日重たいな。動画が。
電波悪いですね。なんか動きが。
電波いいんだけどね。なんかちょっとパソコンが、活動しすぎてるかも。
最近仕事頑張ってますもんね、スズキさん。
最近だけね。
やっと。
やっと。そうですね。ちょっと今いろいろ(アプリを)消してみてる。
バソプレシンって、なんかで出るんですかね。
ちょっと調べてみますね。なので、ちょっと話を続けてみてください。
僕の予想は、緊張とか。やっぱなんか試合前、緊張してトイレ行きたくなるとかあるじゃないですか。
緊張とかドキドキすることとか、スリルみたいなものとか。もしかしたら恋愛のドキドキもそういうことにつながってるかなみたいな。
つり橋効果的なね。同じドキドキで恋愛と勘違いしてしまうみたいな。そうだよね。つり橋効果、もしかしたらそういうことだよね。
怖いところをね、一緒に乗り越えたら一体感が出るみたいな。多分そういう系じゃないかなと思うんですけど。
恋のキューピッドは堤さん
調べものの合間に、堤さんは藤原さんに奥さんとの恋愛の始まりを尋ねます。
ちなみに、奥様との恋愛、最初はどうでした?
もうですね、やはりさっきの話がもう当てはまる面がいっぱいありまして。
こう言っちゃなんですけど、例えば初めての彼女の時って、すごいドキドキするじゃないですか。久々にそういう感覚だったような気がしますね。
へー、すごい。
唯一かもしれないですね。
良かったね。
おかげさまで。
そう、あの奥さんね、僕も知ってる方ですね。
そうですね、堤さん。僕より先に堤さんの方が(知り合いで)。
まあ俺が紹介したようなもんですよね。
まあ恋のキューピッドは、もう堤さんって言っても過言ではない。
過言ではないよね。
全く過言ではないですね。事実そうっていう感じですね。
「水飲まなきゃいいんじゃないですか」
堤さんが調べた結果、バソプレシンは藤原さんの言う通り水分調節のホルモンでした。脱水で分泌が増えると知った2人は、冗談めかした「脱水作戦」で盛り上がります。
ちょっと出てきました。バソプレシン。やっぱそうですね。藤原先生が言ったように、体内の水分調節を担うホルモンとして有名ですと。
腎臓で水分を再吸収して、尿として失われる水を減らすと。水分を大量に摂取するとバソプレシンの分泌が減り、薄い尿が増えると。
あ、水分摂取するとバソプレシンが減るんですね。
減るみたいですね。脱水気味になるとバソプレシンが放出されると。
水飲まなきゃいいんじゃないですか、じゃあ。
だから水飲まなきゃ、愛着形成と同じホルモンが出るってことですね。
だからまああれですよ、レスのご夫婦は、相手を脱水状態にさせてマッサージをすれば、まだ愛着形成されると。
そうですね。
水を飲ませないと。
同時に脳の機能も低下しますから。判断力が鈍って。
あの境界線がなくなるんでね、警戒が薄れて。あ、いいですね。
バソプレシンには、縄張りを守る行動に関わる働きもあります。堤さんはここから、産後の母親の「ガルガル期」に話をつなげます。
あとは血圧を維持するとか、ストレス反応に関係する。愛情、社会性、縄張り行動にも関わると。
やっぱり、バソプレシンが絆の形成とか子育て養育行動、縄張りを守る行動、攻撃性や警戒反応に関わると。
これあれが説明できるね。産後のママさんとかさ、よくガルガル期とかっつって、縄張りを守る行動を多分すごいしてると思うんですよね。
で、そこの縄張りに旦那さんが入ってないと、旦那さんもすごくやられると。そこの縄張りに入ってさえいれば、多分大丈夫なんだけど。
多分ね。そうだね、これは説明できますよね。バソプレシンが多分産後たくさん出てて、赤ちゃんと絆を形成もしてる。
その結果、縄張りを守る行動が出て、ガルルルルとなってるかもしれませんね。
ああ、それすごいわかります。昔、子供生まれてから、敵って思われてんじゃねえのかなみたいな時期ありましたもん。
あるよね。そういうことなんだと思います。
特に男とかが家にいないと、縄張りに入ってないんだよね。家にいる時間が少ないとね。
そうか、いかに懐に入り込むかっていうのが大事。
そうだね、そうだね。だから育休取れるパパさんたちはね、やっぱ育休取って縄張りに入らないといけませんね。
ああ、そうですね。あと、(バソプレシンは)子供のおねしょにも関係しますと。
もう水分調整ですよね。
バソプレシンが働いてる方が、おねしょしないってことですね。バソプレシンがうまく出てない方が、おねしょしやすいってことですね。
なので、まあやっぱりあれですね、脱水状態にさせるのがいいですね。
そうですね、一番わかりやすいのは脱水状態にさせてですね。
バソプレシンを出させると。
ああでも確かに、うちの両親すごい仲良かったんですけど、やっぱ親父、あんま水飲んでるとこ見たことなかったですけどね。
そういえば飲ませてもらえなかった。
親父があれなんですよね。夜の晩酌の1杯目のビールを美味しく飲みたいがために、いかに喉をカラカラにしてそこまでたどり着くかっていう。
なるほど。じゃあバソプレシンがたくさん放出されてて、絆形成につながっていたかもしれません。
すごい母親のことを愛して大事にしてましたからね。常に脱水症状だったのかもしれない。
じゃあとりあえず、夫婦関係が良くないご夫婦とかカップルとかは、とりあえず脱水状態にさせてみるといいかもしれませんよね。
マジでやめた方がいいと思います。健康を害するかもしれないですね。
そうですね。熱中症とかで死にますからね、普通に。
本当に本当に本当に。
はい、水分は取りましょう。
だからまあ、オキシトシン出すのがいいですね。ふれあいで。
研究は「話半分に」聞いてほしい
締めくくりに、2人は研究との付き合い方を語ります。研究は傾向を示すもので、絶対視はしないほうがいいというのが2人の共通認識です。
ということで、どうでしたでしょうか。
いや、面白かったですね。初めて。
初めてね。ちょっとまともに下調べもしたからね。
そうですね。やっぱり下調べあるといいですね。今までね、ビールに酒に頼って話してましたけど。
いろんな人が興味あるような分野になったんじゃないですか、今回は。
まあ最後に言っとくと、これが別に絶対的に正しいってわけじゃないので、皆さんお気をつけください。
まああんま信じなくていいですね、我々の言ってることは。話半分にね、聞いてもらって。
研究って、僕もインスタで結構研究の話しますけど、よくちょっとアンチコメみたいなことをいただく時もあるんですけど。
研究について「いや、そうじゃない」みたいなこと言われる時もあったりするんですけど、もちろんそうじゃないっていうのは多々あるんですよね。
研究なんて、我々すごい参考にしてますけど、たかが研究というか。
あ、怒られるよ、それは。
やばいか。じゃあカットしてください。(研究は)あくまで傾向とかを出してるだけじゃないですか。だから万人に当てはまるっていうわけでもない。
もちろん研究者の方とかね、すごい知識量と努力といろいろやってるんで、いいものはいいと思うんですけど。
研究とかよく見ると、最終的に、何々の可能性があるとか、その示唆が考えられるとかっていうことで終わってたりすることあるんで。断定してたりする研究とかも少ないですから。
何々にこれが成果がありましたっていう研究があったとしても、例えば3割ぐらいしか成果がなかったとかもあったりするじゃないですか。
3割の効果がありましたって。いや、じゃあ7割効果ないっていうことでも言えるじゃないですか。
短絡的に聞いちゃうと、何々をすると何々に効果があるんだ、研究であるんだって思っても、「それは違うよ」っていう人がいても、それは別にそれが3割ぐらいだよとかだったりもするんで。
まあ(研究を)よく見たりするのと、あと絶対視はしない方がいいですね。
そうですね。絶対というのはもう世の中にないと思って。
(絶対視による失敗は)全然あるんで。また歴史の話とかしちゃうけど、深く言うと長くなるから言わないけど。それによるミスとかもありますからね。盲目的に信じてしまってっていうのもあって。
ということで、今日は一応そういう研究もあって、信じるか信じないかはあなた次第ということでやってもらえたらと思います。
まあ恋する人はして、夫婦仲良くしたい人はちょっとご参考までと、いう感じですね。
ということで、終わりにしますか。
お気をつけて。
お気をつけて。
まとめ
この回では、セミール・ゼキさんの研究をもとに、恋に落ちたときの脳の変化が語られました。恋愛初期はドーパミンが増えてセロトニンが減り、相手のことが気になって仕方ない状態になるといいます。さらに、評価や恐怖に関わる領域の活動が下がることで、自分と相手の境界が弱まり一体感が生まれる、という見方が紹介されました。オキシトシンとバソプレシンの話からは、触れ合いが長期的な関係を支える可能性も話題になりました。
- 恋に落ちるとドーパミンの報酬系が働き、「会いたい」という動機付けが生まれる
- 評価や恐怖に関わる脳の活動が下がることが「恋は盲目」の説明になりうる
- ゼキさんは、愛することを自分と他者の心理的境界を弱めることだと捉えている
- オキシトシンとバソプレシンは愛着形成に関わり、触れ合いが夫婦の絆を支えうる
- 研究は傾向を示すもので、絶対視せず話半分に聞くのがよい




