一般ブースとビジネスブースが完全に分かれている
会場に入ってまず印象的だったのは、一般のブースとビジネスのブースが、もう明確に分かれていたことでした。
東京ゲームショウだと、ビジネスデーと一般デーで日を分けているじゃないですか。去年はチケットが大量に流通したのもあって、ビジネスデーの方が人が来すぎて混んでるみたいなことも起きていたと思うんです。
でもドイツのGamescomは、一般の展示ブースはブースとしてやりながら、ビジネスブースは完全に別、という作りでした。
一般ブースの方は、ドイツは子供に対する表現の基準や制限がもっと厳しいみたいで。R18のものはシアター形式にしたり、壁で囲って外から見えないようにしたりと、割とクローズドな作りが多い印象でした。
あとはヨーロッパのイベントなのに、中国と日本の企業がすごく大きいブースを出していて、アジアゲームショウと言っても遜色ないくらいでしたね。セガさんやバンナムさん、それにTencentやHoYoverseの勢いもすごかったです。
個人的に印象的だったのは任天堂ですかね。東京ゲームショウには出展していないので、ドイツでしっかりブースを出して、すごくいい展示をされていたのが新鮮でした。
ビジネスブースは、壁に囲われて外から何も見えない
ビジネスブースの方は、もうカルチャーの違いだなと思いました。
全部のブースが壁に囲われていて、外からは何も見えないんですよね。受付の人がいて、ドアを開けないと中に入れない。外から見たら何をやっているのか全然わからないっていう作りが、ほとんどのブースでそうなっていました。
当日にアポを取るというより、事前に約束された人たちとそこで打ち合わせをする、という感じ。
聞いた話だと、インフルエンサーを招待して、公開できない情報をここで見てもらってVlogを撮ってもらう、みたいなこともやっているそうで。割とクローズドに進めているんだなという印象でした。
夜のミキサーで、つながりが増えていく
じゃあ事前にパイプラインを作った企業としか話せないのかというと、全然そんなことはなくて。
5日間の開催期間中、夜に「ミキサー」と呼ばれるサイドイベントがたくさんあるんです。
そのGamescomが主催するというより、参加企業が独自にバーやイベントブースを借りて、お酒を飲みながら夜通し交流会をする、というものがめちゃくちゃたくさんあるんですよね。
私たちもゲーム会社さんにご招待いただいて、いくつか覗かせてもらう機会があったんですけど、そこに行くと「君たちこういう仕事してるの?面白いじゃん。じゃあ僕の知り合いを紹介するよ」みたいな感じで。
名刺交換をお願いして名刺を集めるというより、知り合い同士を紹介するために知り合いを呼んでいる、そういう場の印象が強かったです。
お酒を飲んで仲良くなって、「俺たちの紹介だからね」という感じでつながりが増えていく。コミュニティを持っている人が、ビジネスのドライブをかけやすいんだなと感じました。日本とは少し違うカルチャーだなと思いましたね。
「場を作れる人」の価値が高くなっている
最近思うのは、AIで仕事の効率を改善する一方で、人と人との場作りができる人の価値が高くなっているということです。
私も今度、東京ゲームショウで勝手にサイドイベントをやるんですよ。「ゆるふわeスポーツ座談会」というもので、映画館を借りて、いろんな企業の社長を呼んでコミュニケーションの場を作る、というのをやります。
要は、こういうことをやっている人たちが強いんじゃない?というのは、Gamescomでも改めて感じたんです。
どこに行けばいいのか困っている人の方がやっぱり多くて。「こういう場があるよ」と言うと、「すごい、そういうの見てみたかったんで行っていいですか」という感じで、新しいつながりが作れていく。
だからマッチングの場で、コンセプトやテーマをしっかり決めて場をつなげられる人が、ちゃんとビジネスのチャンスを増やしていくなと思ったんです。
もしうちの会社にできることがあるとするなら、日本のクリエイターやインフルエンサー、ゲーム会社を連れていって、国際交流のきっかけになる場を作ること。
いきなり大きなことをやるより、小さくブースを出して、「このブースがやっているミキサーはこれだよ」という感じで、日本のクリエイターをたくさん連れていくミキサーをやる。それができたら面白いんじゃないかなと思っています。
ヨーロッパの人たちは日本のゲーム企業にすごくリスペクトがあって、つながりたい人がいっぱいいるのに、日本でそれをやっている人はまだ少ないんですよね。だからこそ、ちゃんとやる価値があるかなと思いました。
同じゲームショーでも、カルチャーはこんなに違う
最後は少し余談になりますが、ドイツはとにかく面白かったです。
ケルン大聖堂という、800年くらい前から作られたゴシック建築の最大サイズの建物を見てきたんですけど、いい国作ろう、鎌倉幕府くらいの頃にこの規模のものをこのクオリティで作っているのはやばいなと。
信じているものにこだわって作っていく、というヨーロッパ独特の文化を肌で感じられたのは、海外に行く良さの一つでしたね。
食文化も全然違って、パンと芋が主食で、豚肉の加工品やハムがすごく多い。ホテルの朝ビュッフェでハムだけで20種類くらいあったし、コンビニでお水は2、3種類しかないのにビールの缶が30種類くらい売っていて、マジかと思いました。
同じゲームショーを取っても、コミュニティや仕組みがこんなに違う。だからこそ、日本は日本でやれることがあるし、それをやっていけば日本企業としても価値を出せるんじゃないかなと思ったんです。
まとめ
いまの時点での私の実感としては、Gamescomで一番強かったのは、豪華なブースを持つ企業ではなく、人と人をつなぐ場を持っている人たちでした。もし来年ドイツのGamescomに出展したい、海外の企業とつながりたいという方がいたら、ぜひご一緒できたら嬉しいです。
- ドイツのGamescomは一般ブースとビジネスブースが完全に分かれ、ビジネス側はクローズドな作りだった
- 夜のミキサーでは、知り合いが知り合いを紹介する形でつながりが増えていく
- AI時代だからこそ、コンセプトを決めて場を作れる人の価値が高くなっていると感じた
- 日本のクリエイターや企業を連れていく国際交流の場作りを、小さく始めてみたい



