ボードゲームを知らない社長からの一言が嬉しかった理由
番組「ボドゲの天下取り」のパーソナリティであるManaさんが、この回のきっかけとして紹介したのは、知り合いの社長からの連絡でした。その社長はボードゲームを全くやらず、内容もほとんど知らない人だといいます。
それでもポッドキャストを聴いてくれたその社長は、「ボードゲームのことはよくわからないけど、全部ビジネスに役立つことを発信しているね」という感想を伝えてくれたそうです。
ボードゲームのことよくわかんないけど、全部いわゆるビジネスに対して役立つことを発信してるね、頑張ってるねみたいなことを言われました。これもうめちゃめちゃ嬉しかったんですね。
この番組でManaさんが繰り返し「ビジネス的な視点を交えつつ考察する」と語っているのは、ボードゲームをどう作るかだけでなく、どう販売していくのかまで含めて考えているからだといいます。
趣味で終わらせず「販売」まで踏み込むと何が変わるのか
Manaさんは、多くの趣味との違いとして、支出して楽しさを得るだけで終わりがちな点を挙げます。絵を描くなどの創作活動も、多くは自分がお金を使って楽しむ形になりやすいという見方です。
一方でボードゲームの場合は、実際に販売する人が多いとManaさんは話します。作って自分で遊ぶだけで満足する人もいますが、その層はこの番組の対象リスナーには入ってこないと整理しています。
さらにボードゲームは初期の投資額が大きく、長く続けるためには販売が欠かせないといいます。自分たちだけで遊ぶのではなく多くの人に遊んでもらいたいと考えると、販売は避けて通れないというのがManaさんの立場です。
総合格闘技と呼ばれる理由と、増していくビジネス戦闘力
インディーズ、つまり個人で作って販売していく場合、サークルで活動する人もいますが、基本的には全部自分たちでやらなければならないとManaさんは指摘します。作るだけでも大変な上に、販促やプロモーションまで自分で担う必要があるという話です。
Manaさんはこれを、以前の配信でも触れた「総合格闘技」という言葉で表現します。ボードゲームを続けていく活動には、そうした総合力がどうしても必要になるといいます。
いわゆるなんか総合格闘技だよねってよく言われますよ。本当にまさにその通りで、ボードゲームを続けていく活動っていったものは、やっぱりそういった総合力が必要になってきます。
そしてその総合力を鍛える過程で、ビジネス戦闘力がどんどん増していくとManaさんは体感的に述べます。この回では、その中身を制作・販売・現場・人脈といった側面に分けて語っていきます。
1つのゲームに詰まった「ものづくり」の要素の多さ
面白いゲームを作るという段階でも、ゲームそのものだけでなく、世の中のニーズやターゲットから考えるパターンがあるとManaさんは説明します。作りたいものと求められているものの両面を意識する作業です。
製造の段階になると、印刷会社とのやりとりや原価計算、そしてどう販売するかというプロダクトデザインまで考えることになります。ゲームの中身だけでは完結しないという指摘です。
さらにゲームタイトルやキャッチコピー、説明書まで、1つの商品にものづくりの要素が数多く含まれているとManaさんは語ります。それらをまとめて自分でこなすこと自体が、すでに大きな経験だという見方です。
見知らぬ人が作ったゲームが売れることの「奇跡」
Manaさんは、販売という行為そのもののすごさを強調します。誰が作ったかもわからない、名前も知られていない人が作ったゲームを、お金を出して買い、さらに遊んでもらえること自体が奇跡的だという受け止めです。
もう誰にも知られていないような人が作ったゲームをお金を出して買ってくれて、さらに遊んでくれる。それだけでもほんと奇跡的なものだと思うんですね。
その上で、実際に作ってゲームマーケットで販売した経験があるだけでもすごいことだとManaさんは述べます。作る以外の要素がいくつも必要になるからです。
販売にあたっては、SNSの使い方や宣伝告知の進め方、告知文や宣伝用バナーの制作といった知識も関わってきます。そして原価計算をして黒字になる製品を作り、それを販促していく力が身につけば、ある意味何でも売れるようになっていくというのがManaさんの見立てです。
店頭販売はそのまま営業活動である
ゲームマーケットなどの店頭で販売する段階になると、まず設営や店構えをどうするかを自分たちで考え、魅力的に見せる必要があるとManaさんは話します。商品を並べるだけでは終わらない作業です。
さらに商品の説明やルール説明、通りがかった人に声をかけて話を聞いてもらい販売することは、Manaさんの言葉では営業活動そのものです。知らない人に自分の作品を紹介して買ってもらうこと自体が、すごい能力だと述べます。
複雑なルールをわかりやすく伝えるインスト能力も磨かれるとManaさんは語ります。人に物事を説明するスキルが上がり、それを魅力的に語れるようになれば、トップセールスマンのような能力が必要になってくるという見方です。
設営
店構えを魅力的に見せる
集客
通りがかりの人に声をかける
インスト
複雑なルールをわかりやすく説明する
クロージング
魅力的に語って購入につなげる
ブランディングから通販まで、続けるための収益設計
Manaさんの番組では、どう販売していくかに重点が置かれているため、話はさらに広がります。ブランディングをどうするか、展示会だけでなく通販でどう伸ばすか、といった論点です。
サークルとしてどんな作品群を出して長く続けるか、いわゆる「ボドゲで飯を食う」ためにどうするかも、収益を上げて続けるためのテーマだとManaさんは説明します。
その根底にあるのは、企業に属さず、小資本で手元にあるものをすべて使って何とか成し遂げようとする姿勢です。だからこそ、ボードゲームで販売に成功できる人は、ボードゲーム以外の商品でも同じことができるポテンシャルが身についているとManaさんは考えています。
作る前と後で自分の成長がまるで違う
Manaさん自身、ビジネス戦闘力が増していく実感があるといいます。なんとなくやっている人でも、振り返れば作る前と作った後で成長が全然違うはずだと述べます。
この経験は、平日日中の仕事にも十分生かせるとManaさんは話します。仮に今の仕事にそうした要素が必要なくても、収益に直結する能力を身につけているため、他のキャリアパスも開けてくるという見方です。
転職にも有利で、同人活動を実績としてポートフォリオに載せるのも良いとManaさんは提案します。ゼロベースで一から作り、収益を計算しながら進める事業活動そのものを、小規模でも自分のコントロール下で回している点に価値があるという主張です。
娘と一緒にやる理由と、人脈づくり・人間力の話
Manaさんがボードゲーム作りを娘と一緒にやっている理由も、この学びの多さにあります。ものづくりから販売までが全て詰まっているため、娘の将来に役立ってほしいという思いで続けているといいます。
またManaさんは、ネットでのプロモーションや展示会での出品だけでは売れないこともあると指摘し、人脈形成の必要性を挙げます。テストプレイ会や交流会に出て、オフラインでの人脈ができると口コミが広がりやすくなり、広めるサポーターも現れるという話です。
応援される立場になるには、人間力を磨く必要があるともManaさんは語ります。マナーのよい振る舞いや、困っている人を助けるといった姿勢が、活動を続ける上でどんどん必要になってくるという見方です。
拡散されるのは「ニュースになる出来事」を作れたとき
盛り上げ方の話として、Manaさんはブランディングでは自分のプロダクトの宣伝を打つだけでは不十分だと述べます。制作過程を発信するプロセスエコノミー的な手法だけでなく、ニュースとなる出来事を発信することが重要だという指摘です。
ここでいうニュースとは、新着のお知らせではなく、その出来事を見た誰かが拡散したくなるような出来事だとManaさんは説明します。メディアが取材に来る、口コミが自然と広がる、といったものが該当するといいます。
そのためには、みんなが何を求めているかを考え、それを企画して周囲を巻き込み、自分がチャレンジしていく積極的な活動が必要だとManaさんは語ります。この姿勢も、ボードゲーム作りにおいて重要になるという整理です。
そしてManaさんは、これらがボードゲームだけに限らず何に対してもプラスに働くと締めくくります。ボードゲームを作っている人はすごいことをしているのだから、自信を持って制作活動を続けてほしいと呼びかけました。
まとめ
ボードゲームを作って売る活動は、企画・製造・商品化・販売・営業・人脈づくりまでを一人でこなす総合的な挑戦であり、その過程でビジネス戦闘力が鍛えられるというのがManaさんの主張です。だからこそ、その経験はボードゲームの外側でも価値を持つと語られました。
- 制作から販売まで自分で担うインディーズ活動は、ビジネスの総合力を鍛える
- 販促や原価計算を身につければ、ボードゲーム以外の商品でも売れる力になる
- 店頭販売は設営・集客・インスト・成約まで含む営業活動そのもの
- ゼロから作り収益を計算して回す経験は、転職やキャリアの実績にもなる
- 拡散されるには宣伝だけでなく、ニュースになる出来事を企画することが近道



