100均のパーツはテストプレイ止まり?製品版にするための発想
この回のテーマは、100均商品の魔改造です。Manaさんはまず、100均にはボードゲーム用の商品がたくさんあると指摘します。
具体的には、コマやサイコロ、先攻・後攻を示す札など、いろいろなパーツが手に入ると話しています。
ただし、こうしたパーツをそのまま製品版のコンポーネントとして使うと、割高になってしまうという難点があります。
テストプレイには使えたとしても、実際の製品版として使うとしたら、結構割高になってしまうよねみたいな難点とかもあったりしました。
そこでManaさんは、100均のものを少し変えるだけで、ちゃんと販売できる製品になるという切り口で話を進めます。ゲームマーケットで見かける、しっかりした作りの商品を研究してきた経験がベースになっています。
100均の箱に大きなシールを貼るだけで、パッケージになる
最初に紹介されるのは箱の工夫です。100均にはさまざまなサイズのしっかりした箱があり、それを使うパターンをよく見かけるとManaさんは話します。
ただ、100均の箱には無地でも変なマークが書いてあることがあり、そのままではパッケージとして微妙だという課題があります。
その解決策としてManaさんが挙げるのが、箱の上の面に大きなシールを貼ってしまう方法です。表紙にあたる部分がしっかりデザインされていれば、パッケージとしての体裁は保てると考えています。
最低限パッケージとしての体裁を保つためには、その表紙となるような部分がしっかりとデザインされている、そういったところもポイントになるのかなと思っております。
化粧箱はなぜ高い?組み立て前納品という節約テクニック
そもそもボードゲーム製造で高くつくのが化粧箱だと、Manaさんは説明します。トランプを入れるようなキャラメル箱はそこまで高くないものの、化粧箱はどの印刷会社でも高くなりがちです。
化粧箱を安くするコツとして紹介されるのが、組み立て前の状態で納品してもらう方法です。印刷会社に頼むと組み立て済みで届くことが多いのを、組み立てなしにするという発想です。
Manaさんは、ポプルスや箱屋さんなどに、組み立て前で印刷だけした状態で納品してくれるプランがあると話しています。こうしたところは小ロットでも安く印刷してくれる利点があります。
費用の目安として、組み立て済みで1つ450円ほどかかる箱が、自分で組み立てれば250円程度に抑えられるという例が挙げられました。
印刷所で組み立てまで終わった状態で届く。手間はないが、目安で1つ450円ほどかかる
印刷だけした状態で届き、自分で組み立てる。手間はかかるが、目安で1つ250円ほどに抑えられる
ただし、自分で何百個も組み立てる手間が発生します。しかも250円という原価は、販売価格を安めに設定したい場合には決して低くないと、Manaさんは付け加えます。
100均の箱とディスプレイケースを箱として使う2つの発想
さらに安くする方法として登場するのが、100均の箱を使うやり方です。最初は微妙かもしれないと思っていたものの、実際に見るとどれもしっかりしているとManaさんは評価しています。
具体的には、無地の白い箱の上の面に、ほぼ同じサイズのシールを印刷して貼るだけです。パッケージに載せたい情報を前面に載せてしまえば、情報を伝える上でも十分だと話しています。
もう1つの発想が、フィギュアやミニカーを飾る透明のディスプレイケースの活用です。蓋がボックス型になっているタイプを、ひっくり返して箱と蓋として使います。
ひっくり返すと底面が見えてしまい、そのままだと綺麗ではありません。そこで、その底面にシールを貼ることで、見せたくない部分を隠すという工夫が加わります。
箱がなぜか透明で内容物が見えるっていう、ちょっと目立つような形状になるわけなんですね。それも綺麗に作られていて、ちゃんと商品になってるなって思いました。
Manaさんは、最初この透明の箱を特注品だと思っていたそうです。よく見ると100均のものだとわかったことが衝撃的だったと振り返ります。
どちらの方法も、箱代は税込110円ほどで済みます。シールを貼る手間さえ考えれば、しっかりしたケースになると結論づけています。
高くつくボードをフォトフレームで作る発想
箱の次に、常々高いと感じているものとしてボードが挙げられます。コマを使うゲームでは、ボードがしっかりしている方が商品として良いからです。
薄い紙のボードだと折り目がついて安っぽくなり、眼鏡拭きのような布を使うとコマをスライドさせるときにヨレてしまうなど、素材選びが難しいとManaさんは話します。
ボードは厚紙に印刷されているだけとも言えるため、厚みがあってデザインが載せられれば十分だと整理します。そこでManaさんが研究したのがフォトフレームの活用です。
ボードって、まあ言うなれば紙に印刷されているだけなんですね、厚紙に。なので、厚さがあってデザインが載ることができれば十分かなっていうふうには思っておりました。
枠のないアクリルのフォトフレームは、アクリル板が2枚入っていて留められ、立てかける脚もついています。100均で買え、汎用的に使えるのが利点です。
中に入れるボードのデザインは薄い紙で十分なので、チラシ印刷で作った紙を挟むだけでボードが完成します。100円ちょっとで、いろいろなゲームに使い回せるボードができる計算です。
ただし難点もあります。フォトフレームはサイズが小さく、最大でも5×5マス程度が限界だとManaさんは話しています。一方で、紙を差し替えるだけでデザインを変えられる柔軟さは大きな利点です。
オセロの盤を差し替えて作る、ダブルレイヤーのボード
フォトフレームの進化系として、Manaさんが最近見つけたのがポータブルのオセロの活用です。
ポータブルのオセロは二つ折りになっていて、8×8マス分のコマとボードが入っています。100均や500円ほどのしっかりしたものが対象になります。
ボードが二つ折りで高さがあるため、内側が空洞になり、そこにコマが収納される構造です。コマの固定方式には、マグネット式と、はめ込むタイプがあります。
活用しやすいのは、はめ込むタイプです。マス目に丸い穴が空いていて、その上にアクリルが挟まり、下に緑色の盤面の紙が敷かれている構造になっています。
こうすると、コマがずれないダブルレイヤーで、二つ折りでコンパクトになるボードが作れます。商業製品に近いオリジナルのボードゲームができるとManaさんは高く評価しています。
一方で、コマの厚みで入れられるサイズに制約があり、8×8マス固定になるため、使えるゲームの種類は限られてしまう点は注意が必要です。
コマはおもちゃコーナーで探す、100均の掛け合わせ発想
Manaさんは、100均のケースやおもちゃコーナーをよく見て回ると話します。コマとして使えるものが多く見つかるからです。
例えばおままごとセットの小さなドーナツやマカロンは、クオリティの高いコマとして使えます。料理系でコマを動かすゲームなら、そのまま活用できると考えています。
つまり、箱はシールを貼った100均の箱で、ボードはオセロなどを加工して、コマはおもちゃコーナーで、というように分担できます。
オーダーメイドで一から作るとしたらものすごいお金がかかるような、商業製品に匹敵するようなクオリティのコンポーネント、そういったものは結構百均のものを掛け合わせるだけで作れちゃったりする。
どこを削り、どこを使い回すか。小ロットとコストの見極め
Manaさんは、この方法が向くのはあくまで小ロットだと釘を刺します。100均の商品は、中に入っているものを1個ずつ単価で割ると、意外と割高になることがあるからです。
ある程度の数を印刷物としてまとめて作れば原価は安く済みますが、大量に作る必要が出てきます。50個や100個ほどの小ロットなら、100均の組み合わせが有効だという整理です。
とりあえず面白いゲームのルールを考えた、一旦形にしたい、だけどコンポーネントにもこだわりたいっていうものですと、たくさん売らないのであれば、百均のもので全部手作業で組み合わせてやっていくっていうのも一つありなのかなと思います。
大切なのは、どこのコストを削り、どこをいろいろなゲームで使い回せるようにするかという見極めだとManaさんは話します。
化粧箱とボードは、カードやコマと違ってボリュームディスカウントが効きにくい部分でもあります。1つのゲームに1個しか使わず、ゲームの製造数に直結してしまうからです。
コマも1ゲームで何十個も使う場合は100均だと割高になるため、海外からの輸入や汎用コマの購入、印刷会社への発注を検討した方がよいと補足しています。
無地のサイコロや麻雀牌も、そのままコンポーネントになる
意外と使えるものとして、Manaさんは無地のサイコロや麻雀牌を挙げます。何も印刷されていないブランクのものが売られているためです。
例として挙がるのが「ノッカノッカ」です。相手の陣地まで行けたら勝ちで、白と黒のキューブを進めて重ねられるゲームですが、そのコマは無地のサイコロそのものだとManaさんは話します。
ボードだけしっかり印刷し、コマは無地のサイコロを買うだけでゲームとして成り立つ、という考え方です。無地の麻雀牌も重厚感があり、シールを貼ればオリジナルゲームが作れると話しています。
Manaさんが今も悩む、大きなボードの作り方
Manaさんが今も一番悩んでいるのがボードです。化粧箱と同じく、1つのゲームに1コンポーネントしか使わないため、大量生産による割引が効きにくいからです。
千個作ってもボードは千枚しか要りませんが、カードなら1ゲームに10枚使うため、百個作れば千枚を刷ることになり割引が効きます。この違いがボードの悩ましさだと説明します。
オリジナルのボードは他に転用できないため、大量に作ると売れなかったときのキャッシュフロー悪化につながります。高級感がありつつ使い回せるやり方を探しているのが現状です。
そのためManaさんは今、フォトフレームを研究しています。ただしサイズを大きくすると、四点止めではアクリルがしなってしまう問題があります。
厚いアクリル板を使えば解決しますが、それだと材料費が高くなり本末転倒になります。そこまでかけるならアクリル印刷屋に頼んだ方がよいのでは、と悶々としているそうです。
コマや本物のボードを使うゲームはテストプレイ済みのものが多いものの、製造方法に納得がいかず見送っているとManaさんは明かします。工夫が固まれば、ボードゲームももっと作っていきたいと展望を語りました。
まとめ
100均商品は、少しの加工で商業製品に近いコンポーネントに化けます。箱・ボード・コマそれぞれに使える発想を押さえたうえで、小ロットかどうかとコストの見極めが鍵になります。
- 無地の100均の箱やディスプレイケースは、大きなシールを貼るだけでパッケージになる
- 化粧箱は組み立て前納品で安くなり、100均の箱ならさらにコストを抑えられる
- フォトフレームやオセロ盤を差し替えれば、厚みのあるボードを使い回して作れる
- コマはおもちゃコーナーや無地のサイコロ・麻雀牌が活用でき、100均の掛け合わせで作れる
- この方法が向くのは50〜100個ほどの小ロットで、量産時は割高になる点に注意する





