アークライトゲーム賞とはどんな賞なのか
今回のテーマは、アークライトゲーム賞2026のノミネート14作品が発表されたことです。アークライトゲーム賞 ── ゲームマーケット主催者のアークライトが行うコンテスト。2019年ごろから続いており、注目作品にスタッフが賞を決める形式とされています。
この賞はエントリー制ではないとされています。その年の注目作品をスタッフが選出し、評価していくスタイルのようです。
賞を取った作品は、アークライトから商品化されるオファーがつく、という位置づけだと説明されています。
最優秀賞・優秀賞・佳作の3つの違い
賞は大きく3つに分かれます。1つ目が最優秀賞で、アークライトが「ぜひとも商品化させてください」と考えたものが対象とされています。
ただし、最優秀賞になったら必ず商品化しなければならないわけではないそうです。オファーが賞を通して行われるイメージで、契約内容や印税、作品を自由に使えるかどうかといった判断はクリエイター側に残されていると考えられます。
何にせよ、アークライトがこの作品は面白い、ぜひ商品化したいというお墨付きがつくので、とても大きな賞なのかなと思っています。
直近の例として、イブインクの「おばけパレード」が最優秀賞を取り、アークライト版として最近発売されたと紹介されています。デザインが刷新され、ルールにも調整が入っていたとのことです。
元々ゲームマーケットで個人で出していたものが、アークライト賞を取ることによって、リニューアル販売されるみたいなこともあったりします。
そのイブインクは今回、「ぬすっとキャット」と「ピタッコカルタ」の2作品がダブルノミネートしているそうです。連覇なるかという点も注目されています。
最優秀賞の1つ下が優秀賞です。そのまま商品化は厳しいものの、アークライト協力のもと調整すれば商品化の可能性があると思われたものが対象とされています。
さらにその下が佳作です。現時点では商品化は厳しいものの、光るところがあり、今後クリエイターに期待を持てるものが評価されるそうです。今回はこれら3つの候補として14作品が選ばれました。
話題作からではなく「目利き」で選ばれている?
Manaは当初、ゲームマーケットの全作品を遊んで評価するのは無理なので、話題になっているものから選考しているのだろうと考えていたそうです。
ところが今回の発表を見ると、そこまで話題になっていない作品もノミネートされている印象があったと話されています。ゲームマーケット界隈やXの情報にアンテナを張っている本人でも、聞いたことのない作品があったとのことです。
なので、話題になっているものからピックアップして遊んで評価しているっていうスタイルではなさそうな感じですね。
そこから推測されるのは、ゲームサイトなどの事前情報をもとに、バイヤーのような人が目ぼしいものを選び、実際に手に取って評価している、という流れです。あくまで本人の推測として語られています。
その前提に立つと、情報収集の場としてはゲームサイトが有力で、実際に手に取ってもらえる場としては新作展示コーナーが重要になると考えられます。
ゲームサイトに載せるプラス新作展示コーナーには出すっていうものは、やっておいた方がいいんじゃないのかなとは思います。
アークライト賞に興味がなくても、両方やっておいた方がボードゲームは売れ、知名度も上がるので、やった方がよいと勧めています。
一方で、Manaは話題作を商品化した方が話題になりやすいのは当たり前だと考えていたため、話題性より目利きで選ばれている可能性が新鮮だったと振り返っています。
1つ目・2つ目の基準、面白い「体験」とリプレイ性
選ぶ基準、つまり何をもって商品化するのかについては、アークライトが公表しているとのことです。アークライト賞に限らず、ボードゲームを作る上で自己評価や改善の指針になると紹介されています。基準は大きく6つあるそうです。
1つ目は「面白い体験ができるゲーム」です。単に面白いかどうかではなく、他と違う体験価値があるかがポイントだと解説されています。
単純にゲームとして面白かったかどうかではなくて、自分のゲームがどういう体験を与えられるのかっていう観点で、自分の作品を見直すのが大事なのかなと思っています。
2つ目は「何度も繰り返し遊びたくなるゲーム」、いわゆるリプレイ性です。ランダム性を足すという話ではなく、大富豪のように同じルールでも何度も遊びたくなるかどうかだと説明されています。
この2つ目の根源も、結局は1つ目の「面白い体験」にあり、その体験をもう一度味わいたくなるかがポイントだとされています。
3つ目・4つ目の基準、紹介したくなるかと周囲を引き込むか
3つ目は「人に紹介したくなるゲーム」です。自分たちで遊んで面白いのは当たり前で、そこに人へ言いたくなるインパクトや衝撃があるかがポイントだと語られています。
3つ目には「一緒に遊びたい」と誘いたくなる要素も含まれるとされます。面白い体験があるから繰り返し遊びたくなり、繰り返し遊びたくなるから紹介したくなる、という積み重ねの段階として整理されています。
4つ目は「周囲の人が思わず遊びたくなるゲーム」です。噂を聞いたりプレイ中の人を見たりして、自分もやりたいと思えるかどうかがポイントとされています。
3つ目が口コミを拡散してもらえるかであるのに対し、4つ目は拡散された口コミが効果を持つか、受け取ってもらえるかの違いだと説明されています。
作品自体に魅力があれば、こういった作品があるよって知ってもらえるだけで、いいねってなるわけなんです。
そのため、インストや説明の簡単さ、コンポーネントや盤面の魅力なども関わり、周囲が自ら作品に近寄ってくるかが問われると考えられます。
5つ目・6つ目の基準、普遍性と時流
5つ目は「普遍性があるかどうか」です。流行ったら終わりではなく、長く愛されるかがポイントだとされています。
アークライトは一発で終わらせず、数年がかりで、世界に向けても展開していく形だと語られています。そのため一発屋ではなく、ずっと面白さが継続するかが問われると整理されています。
6つ目は「時流に合っているか」です。流行や勢いに乗っているか、というビジネス的な視点だと説明されています。
ここには「今出すべきか」というタイミングの判断も含まれます。個人やインディーズでは作ったものをどんどん出して知ってもらうのが重要ですが、規模が大きくなるといつ出すかが重要になるとされています。
他メーカーから似た作品が出る場合、流行に乗って当てるのもありですし、危ないと判断して出さないという選択もあると語られています。トレンドを読むタイミングの見極めがビジネスでは重要だとまとめられています。
6基準で自作を自己採点してみる
これら6つを全部満たせれば、アークライト賞が取れるかもしれず、商業化に負けないくらいの話題や販売につながっていくと語られています。
ぜひ改めて自分の作品、こういったチェックポイントで見た時にどう評価できるのかな、ちょっと自己採点してみてください。
自己採点することで、何が足りないのか、今後どうしていけばよいかの参考になると勧められています。
今回はノミネート作品の紹介そのものよりも、賞を通して自分の作品をよりいい作品に仕上げるヒントを得ることを狙った回だとまとめられています。
まとめ
アークライトゲーム賞2026のノミネート発表を入り口に、賞の仕組みと6つの選考基準を整理し、自作の自己評価に使う視点が語られた回でした。
- アークライト賞は最優秀賞・優秀賞・佳作の3段階で、商品化のオファーにつながる位置づけとされる
- 選考は話題性より、ゲームサイトや新作展示コーナーを見た目利きで選ばれている可能性があると推測されている
- 選考基準は、面白い体験・リプレイ性・紹介したくなる・周囲を引き込む・普遍性・時流の6つ
- これらは積み重なる関係にあり、根源は「面白い体験」にあると整理されている
- 6基準で自作を自己採点すると、足りない点や今後の改善の参考になる





