SNSが接点の時代に、Webサイトは本当に必要か
この回のテーマは、ボードゲーム制作者の公式Webサイト、いわゆるホームページが今の時代に必要なのかどうかです。
しっかりボードゲームを作っている作者であれば、noteやX、Instagram、ゲームサイトのブログなど、何かしらの情報発信はしているとManaさんは見ています。
Manaさん自身も当初は、Webサイトはあまり見られないし、個人の作者がGoogle検索でたまたま見つけられることも少ないと考えていました。
そのため、人とのつながりや情報発信の接点としては、やはりSNSが重要だと捉えていたそうです。
Webサイトは一応用意していたものの、情報を更新せず、リンクを並べているだけの状態にしていたと振り返ります。
大きなボードゲーム企業はもちろん、個人でしっかりWebサイトを用意している人もいる一方で、しっかり作ると費用も時間も手間もかかるため、それよりXでの発信を頑張ろうと考えていたといいます。
「どこにあるのかわからない」と言われて気づいたこと
Manaさんはボードゲーム制作以外にも、ゲームマーケットのブース番号や予約開始、制作物の情報などをXでずっと配信してきました。
ところが先日、活動が「本当にどこにあるのかわからない」と言われてしまったそうです。
こんな活動もしていると話しても「そんなことしてたんだ」と返されることがあり、InstagramやTikTok、YouTubeなどで発信していても、それらがひとまとめに集まっている場所がなかったと気づきます。
実はこんな活動もしてるんですよみたいなことを話しても、「え、そんなことしてたんだ」だとか、そういうようなことを言われてしまったんですね。
この経験から、情報をひとまとめにするWebサイトが必要なのではないかと思い始め、実際に作る計画を立てているところだと話します。
Xは自分を知らない人にも情報が届き、拡散力は強いものの、まとまった情報の中から探すことには向いていません。
いくらフォローしていても、流れていく情報はすべて追いきれないという弱点があります。
音楽もPodcastも「流れてしまう」問題
Manaさんの活動はボードゲーム制作にとどまりません。依頼して作ってもらった「ボドゲしたい」という曲も発表しています。
このPodcast自体も、AppleやAmazon、Spotifyなど、いろいろな場所で聴けるようになっています。
これらもXで発信してはいるものの、投稿はすぐに流れてしまうのが悩みです。
「え、Podcastやってたんだ?」みたいな。そういったことに陥ってしまうっていうようなことがあります。
常に「Podcastをやっている」と発信し続けるのも微妙なので、配信プラットフォームも合わせて、どこかにまとめるべきだと考えるようになりました。
楽曲もほぼすべての配信プラットフォームで聴けるため、その情報もまとめていきたいといいます。
商品を「点」ではなく「線」でつなぐWebサイトの使い方
ボードゲームの紹介についても、現在はBOOTHで販売しているものの、見にくかったり、関連商品を提示しにくかったりする難点があります。
自分のサークル内の作品同士を関連商品として紹介することがやりにくいため、Webサイトにはそうした掲載の場を設けようと考えています。
載せたい情報として、ゲームの写真や動画、ルール説明や特徴、受賞歴、そしてコースターのような関連グッズが挙げられました。
さらにManaさんが重視するのが、ジャンルや人数で作品をたどれる回遊のしくみです。
たとえばトリックテイキングが好きな人は、他のトリックテイキング作品も気になるはずだと考えます。
そこで商品ページに同ジャンルの作品を載せたり、2人用ゲームをまとめて示したりして、順に回遊できるサイトがあればわかりやすいと語ります。
販売経路もBOOTHだけでなく、ふるさと納税にも出しているため、さとふるやふるさとチョイス、楽天ふるさと納税など複数のプラットフォームがあります。
これらの販売プラットフォームへの導線も、整理して置いておこうと考えています。
作品情報
ゲームの写真・動画・ルール・特徴・受賞歴・関連グッズ
回遊のしくみ
同ジャンルや同プレイ人数の作品をたどれるようにする
販売への導線
BOOTHやふるさと納税など複数の購入経路をまとめる
他の活動
楽曲やPodcastなど、SNSで流れてしまう情報を集約する
作品数が増えたからこそ必要になる「アーカイブ」
これらの情報は、Xではどんどん流れていってしまい、まとまっている場所がなかったとManaさんは振り返ります。それに今になって気づいたそうです。
情報が増えてきたのは、作品数が増えてきたからだと考えられます。
たとえばゲームマーケットへの出展や、インフルエンサーに紹介されたといったお知らせも、Xではそのタイミングで見た人にしか届きません。
過去にノミネートされたと発信しても、なかなか気づいてもらえないため、そうしたニュースもWebサイトに掲載していくとよいと話します。
あわせて、自分が何者なのかという自己紹介や、お仕事の受付や商品についてのお問い合わせ窓口も、Webサイト上にあると連絡先が明確になっていいといいます。
一作品とかであれば、そんなにウェブサイトの必要性ないのかなとは思うんですけども、やっぱり複数作品出てきて情報が集まってきた、
一作品ならWebサイトの必要性は薄いものの、複数作品が出て情報が増えてきたときには、その出典元、ちゃんとアーカイブとして残る場所としてWebサイトはあっていいと整理します。
noteも考えたものの、あれはブログ的で、情報がまとまっているというより記事がまとまっている形だと捉えています。
そのため、今後noteをやるとしても、Webサイトからnoteへ動線をつなげておく形にしたいと考えています。
SNSは出張所、Webサイトは本店というブランディング
情報をまとめるメリットは、見やすさだけではないとManaさんは強調します。
作品ごとではなく制作者自身を推してもらう、いわゆる箱推しにつながるブランディングを高める必要があるという話は、これまでもしてきました。
それらが全部まとまっているWebサイトがあれば、興味を持って来た人に他の活動も見てもらいやすくなります。
商品に興味を持って来た人にPodcastを知ってもらうなど、点と点だった活動を線でつなぎ、面としてブランディングを訴求できるわけです。
SNSはあちこちにある出張所のようなもので、本店本社にあたるWebサイトがしっかりある方がいいという考えです。
こうしてブランド化を進めていけると考え、Webサイトの準備を進めているといいます。
拡散力が強く自分を知らない人にも届くが、情報はすぐ流れて追いきれない。出張所のような位置づけ
情報をアーカイブとしてまとめ、活動を線でつないで面で訴求できる。本店・本社のような位置づけ
Linktreeではなく自作サイトを選び、AIで作り始める
Manaさんは今後もグッズ展開やアクセサリー、Tシャツなどのアパレル、楽曲の追加など、やりたいことがたくさんあると話します。
それらを1か所にまとめて伝えたいという理由からも、複数作品を出す人にはWebサイトが今の時代でもあった方がいいと考えています。
当初はLinktreeのようなリンク集サービスも検討したそうです。
ただ、自由度が少なくやりにくいうえ、テンプレートの中での構成になり、細かい更新もしにくく、ただのリンク集を超えられないと感じてやめたといいます。
動線や、自分の作品やサークルの思い、色といったものは、Webサイトの方が表現できると考えたそうです。
実際に作り始めると、キャッチコピーが欲しい箇所や、考えていなかった要素が見えてきて、未来像を考える上でも役立っているといいます。
特にサークルのコンセプトはあまり考えたことがなかったため、ブランドコンセプトや強み、コアコンピタンスを明確にしようと、作りながら思ったそうです。
このWebサイトは一から手作りしたのではなく、活動内容を伝えてAIに作成を依頼したところ、それなりのものが出てきたので、それを土台に進めているといいます。
ただしAIが出したキャッチコピーはそのまま使えないため、自分なりに考え直す必要があると感じたそうです。
Webサイト作りが、セルフブランディングを考えるきっかけに
Webサイトを作ろうと考えると、もっとコンテンツを増やしたくなってきたとManaさんは話します。
グッズも楽曲も増やしたいし、商品もジャンルごとに分けられるくらいボードゲームをたくさん作りたいと、今後のモチベーションにつながったといいます。
さらにnoteもやろうかと思い始めたものの、時間がなく難しいかもしれないとも語ります。
ボードゲームを作って販売し、販促するだけでなく、セルフブランディングを考えるきっかけになったとまとめます。
ブランドとは何かを決めて高めていくことにも、これからチャレンジしていきたいという考えです。
そして、そのきっかけをくれたのがWebサイトを作ろうという発想だったと振り返ります。
皆さんもウェブサイト、ブランディングって考えるようになると必要かなと思いますので、ぜひ検討していただけたらなというふうに考えております。
まとめ
個人のボドゲ作家にとってWebサイトが必要かどうかは、作品や活動の数によって変わります。Manaさんは、情報が増えSNSでは流れてしまう段階になったとき、アーカイブとブランディングの拠点としてWebサイトに価値があると整理しました。
- 一作品ならWebサイトの必要性は薄いが、複数作品と活動が増えると情報の集約先が必要になる
- SNSは拡散力があるが情報が流れやすく、Webサイトはアーカイブとして残せる点で役割が異なる
- 作品・楽曲・Podcast・販売経路をまとめ、点を線でつないで面でブランディングを訴求できる
- Linktreeは自由度が低いと感じ、思いや色を表現しやすい自作Webサイトを選んだ
- Webサイト作りは、サークルのコンセプトや強みを言語化するセルフブランディングのきっかけになった






