パパは産前に何を予習しておけばいい?
パパ育休を1年以上取っているハイエナさんは、X、Podcast、noteの3つで情報発信をしています。今回の冒頭は、こはるさんのnote記事「産休中にやるべきこと15選」で、ハイエナさんのnote記事が紹介されたという話から始まります。
こはるさんの記事は「出産&育児の予習編」として、赤ちゃんの睡眠に関する本を読む、母乳の仕組みを学ぶ、陣痛が来たときの予行練習をするといった準備を、ママ視点でわかりやすくまとめたものです。ハイエナさんは、自分の記事にリンク付きで触れてもらえたことを素直に喜んでいます。
一方でハイエナさんは、ママ側の産前の予習は多くの人が発信しているのに対し、パパが何をしておけばいいかは「わりとふわっとしている」と感じてきたといいます。
ハイエナさん自身は以前、「出産予定日1ヶ月前はもう本番だ」というnote記事を書いていて、これがnote史上いちばん読まれた記事になったそうです。記事では、親族からの連絡はパパがすべて引き受けてママに届かないようにする盾になること、おむつ用ゴミ箱やベビーカメラのように届くまでや設置に時間がかかるものは1ヶ月前から揃えることなどを書いていました。
振り返って特に大事だったとハイエナさんが挙げるのは、行政の手続きまわりを押さえておくことです。まだ事実を詳しく調べていないと断ったうえで、出生届をいつ出したかによって育児手当の支払いタイミングが変わることがあるため、丁寧に確認しておけばよかったと話しています。
ほかにも、パパが産前に済ませておけばよかったこととして、ハイエナさんは次のことを挙げています。
- 子どもの名前を余裕を持って決めておく
- 予防接種を済ませておく(生まれてからでは行く暇がない)
- 届くまで・設置までに時間がかかるベビー用品を早めに揃える
予防接種についてハイエナさんは、赤ちゃんにうつしてはいけない病気と妊婦さんにうつしてはいけない病気が微妙に違うことや、インフルエンザの流行が始まる時期であることに触れ、体調と相談しつつ早めに行っておくのがよいと話しています。
ママの予習とパパの予習が両方そろうと、産前産後の大変さはだいぶ違うはずだとして、ハイエナさんはこはるさんの記事と自分の記事の両方のリンクをnoteに貼っておくとしています。
毎日3時就寝の妻に、どう言えばいい?
1つ目の相談は、ちょうどYahoo!知恵袋でハイエナさん宛てに届いていた質問です。ハイエナさんはその場で黙読しながら、内容を整理していきます。
相談の要旨: 1歳と3歳の子どもがいる4人家族で、妻の家事に時間がかかり、毎日寝るのが3時か4時になっている。せめて24時くらいまでに家事を終えて寝てもらえるような言い方はないか。
ハイエナさんがまず確認したいのは、奥さんが働いているのか、何時に寝て何時に起きたいという意思があるのかという前提です。昼から働く職業で帰りも遅い場合、3時か4時に寝て遅く起きる生活は奥さんにとって普通で、負担ではあっても問題だと思っていない可能性があるといいます。
一方で、本当は早く寝たいのに家事が終わらず3時か4時になっているなら、話は難しいとハイエナさんは考えます。質問文だけでは夜中まで家事が続く理由がわからず、奥さん側も「こんなにやっているのに」と感じている様子があるため、全容はつかめないとしています。
そのうえでハイエナさんが勧めるのは、言い方を工夫するより先に、旦那さんができる家事をどんどん巻き取ることです。そのなかで、合理化できるところは合理化していきます。
例えば旦那さんが毎日12時に寝て、奥さんが4時に寝てるんだったら、2人で頑張ってやれば少なくとも2時には寝れるはずなんですよね。
ハイエナさんの提案は、まず2人で家事を分け合い、その中で合理化できるところを1つずつ探すという流れです。そのときの参考書として、具体的な製品名やサービス名まで挙げて家事の時短を紹介しているヨッピーさんの『育児ハック』を勧めています。
前提を確かめる
奥さんが働いているか、何時に寝起きしたいかを知る
家事を巻き取る
旦那さんができる家事を引き受け、2人で分担する
合理化を探す
『育児ハック』を参考に、時短できる家事を1つずつ見つける
ハイエナさん自身も、東京のような都市部で夫婦2人だけで子どもを育てると、こうした状況になりがちだと実感しているといいます。もっとよいサービスや行政のサポートがあればと毎回思いつつ、知恵袋への回答を通じてみんなで知見を出し合えたらと話しています。
1歳の癇癪に、まず読むべき育児書は?
2つ目は、育児書のおすすめを知りたいという質問です。
1歳過ぎて癇癪を起こす、泣きわめく、イヤイヤ期で、自宅保育が大変です。まずはいろいろな育児の考え方を勉強したいので、おすすめ本を知りたいです。
ハイエナさんはまず、イヤイヤ期や癇癪そのものを扱った専門書はまだ読んでいないため紹介できないと正直に断っています。そのうえで、2冊を挙げます。
1冊目は、1つ目の相談でも名前を出したヨッピーさんの『育児ハック』です。この本の主張は、育児の大変さは育児そのものより、並行してこなす家事のほうにあるというものだと、ハイエナさんは説明します。
ヨッピーさんの『育児ハック』は、育児にまつわる家事だけでなく、家事全般を育児中心に徹底的に効率化すれば、育児がぐっと楽になると説いているそうです。
癇癪とか子どもが暴れる時も、こっちに時間的な余裕があればある程度受け止められると思うんですけど、洗濯物を回さなきゃとか、電子レンジが鳴ってるとか、
やかんが火吹いてるみたいな時とかにわめかれるって、やっぱ大変になっちゃうので。
ハイエナさんが『育児ハック』を癇癪の相談に勧める理由は、家事を軽くして、子どもの癇癪に向き合う余力を自分の側に作るためです。
『育児ハック』を信じて選んだ間取りは正解だった?
ハイエナさんが『育児ハック』から実際に取り入れていちばん効いたのは、家の間取りだといいます。子どもが生まれるタイミングで引っ越しをしたときのことです。
ハイエナさんはもともと、広めの家なら1LDKや2LDKで子どもを育てるのもありだと考えていました。けれど『育児ハック』に子ども部屋を独立させるとよいと書かれていたため、半信半疑のまま、部屋数が多く各部屋が離れた間取りを選んだそうです。
夜泣きが全く聞こえない部屋が何部屋かあるので、夜担当じゃない人はそっちの部屋に行って寝れば相当回復できるんですよ。
広めの家なら1LDKや2LDKで子育てしてもいいと考えていた
部屋数が多く各部屋が離れた家を選び、夜担当でない人が夜泣きの聞こえない部屋で休めるようになった
2冊目にハイエナさんが挙げるのは、中室牧子さんの『科学的根拠(エビデンス)で子育て』です。質問者がいろいろな育児の考え方を勉強したいと書いているため、それならこの本だといいます。
ハイエナさんによると、子育ての情報は「うちの子はこれでうまくいきました」という成功者の話が多いものの、中室牧子さんの本は、成功した人のアドバイスは基本的に当てにならないというところから始まるそうです。
基本うまくいった人は、いろんなとこで成功例を話すんですけど、本当に知りたいのはうまくいかなかった人なんですよ。
中室牧子さんの本では、感覚や体験談ではなく、どんな習い事をするとどんな子どもになるかといった内容が、科学的な情報として書かれているといいます。ハイエナさんは、こうした情報を1冊にまとまった形で頭に入れておくのはよいことだと話しています。
5歳を境に、父親の育児参画の効果は変わる?
中室牧子さんの『科学的根拠(エビデンス)で子育て』でハイエナさんの印象に残ったのは、父親と母親それぞれの育児参画が、子どもの能力にどう影響するかを示した曲線だといいます。
ハイエナさんの紹介によると、5歳ぐらいまでは母親が時間をかけたほうが子どもの能力への寄与が大きく、5歳より後は父親が時間をかけたほうが大きく影響するそうです。
母親が時間をかけたほうが影響が大きい
父親が時間をかけたほうが影響が大きい
ハイエナさんはこの結果を、自分なりにわかりやすいと受け止めています。おむつが外れない時期は母親が泣き止ませることで子どもが安心して育ち、動き回るようになると父親がいろいろな場所へ連れて行くなど、父親でないと体験させにくいことが増えるのではないか、という解釈です。
この本を読んだハイエナさんは、今も真剣に育児をしているうえで、子どもが10歳になるまでは本当に子どものために生きたいと考えているそうです。
ただし中室牧子さんの本にも、癇癪が治る方法やイヤイヤ期の対処法が書かれているわけではないと、ハイエナさんは補足しています。そのうえで、ライトなハウツー本としてのヨッピーさんの『育児ハック』と、学術書に近い『科学的根拠(エビデンス)で子育て』の2冊を読んでおくことを勧めています。
ライトなハウツー本。家事を効率化して育児の余裕を作る
学術書に近い本。体験談ではなくデータで育児を考える
モニターで見ていれば、夫は自室でゲームしていい?
3つ目は、今回のエピソードタイトルにもなっている、ベビーモニターと夫のゲームについての質問です。
相談の要旨: 産後2ヶ月弱の母親からの相談。夫は育休開始時期から育休に入る予定。夫は寝かしつけの後、ベビーモニターで見ているからと自室でゲームをしていて、2分に1回はモニターを見ているという。夫は「その間に2階で寝れば」と言ってくれるが、心配で寝られず、結局ずっとリビングにいる。育休が始まれば「モニターを見ているから寝ていいよ」と押し切られそうだが、リビングで見ていてほしい。これは心配しすぎか。なお夫は家事も沐浴もよくやってくれていて、不満はない。
ハイエナさんの家でも、QuboAIという見守りカメラを使っています。パッドで呼吸回数を数え、呼吸が止まると通知が来る仕組みで、ハイエナさんはApple Watchでも通知を受けて、何かあればすぐ気づけるようにしているそうです。
そのためハイエナさん自身も、モニターで見守ること自体はありだと考えています。ただし、寝ているときだけでなく、何かに集中しているときにも画面の通知には気づきにくいと指摘します。
数分に1回見るよっていうのも、どこまで信用できるのかっていうところがあるので。
そこでハイエナさんが提案するのは、見守りカメラとは別に、ベッドの下に敷くセンサーパッドや、おむつのベルトにクリップで留めて呼吸を数える装置を使い、二重の対策をすることです。
こうしたセンサーについてハイエナさんは、複数試した経験から、感度をどこまで上げるかが悩みどころだと話します。感度を最大にすると、センサーの位置が少しずれただけでアラームが鳴ってしまうそうです。
最初のうちはアラームが鳴るたびにベッドへ直行していたハイエナさんも、だんだん疲れてきて、通知が鳴っても画面で大丈夫そうなら見に行かなくなったといいます。子どもがある程度大きくなると、ほとんど気にならなくなったそうです。
モニターの前に潰しておくべきリスクとは?
センサーの話の途中で、ハイエナさんは「この質問に対して一番大事なのはそこでした」と言い直します。そもそも見守りカメラで赤ちゃんを見守る必要があるのは、赤ちゃんがまだ弱く、突然亡くなってしまうことがあるからです。
ハイエナさんが強調するのは、モニターで見ていれば赤ちゃんの命を守れるとは限らないという点です。だからこそ、赤ちゃんを見ていなければいけない理由になっているリスクを、先に排除しておくべきだといいます。
1つ目は寝床です。赤ちゃん用のベッドを使っているか、生まれて間もないならタオルケットを置かない、ひらひらした寝巻きを避けるといった対策が挙げられます。柔らかすぎるベッドなどでは、口や鼻がふさがって呼吸できなくなるおそれがあるからだと、ハイエナさんは説明しています。
2つ目は、授乳後の吐き戻しです。吐いたもので気道がふさがる事故があるため、ミルクをあげてからしばらくの時間は注視する必要があるといいます。
うちの子の場合、10分、15分ぐらいでたまにすごいマーライオンみたいに吐いちゃうことがやっぱあったんですよ。
ハイエナさんの提案は、ミルクの後の10分か15分だけはリビングで見ていてもらう、というルールを夫婦で決めることです。逆に、泣いておむつを替えて寝た場合は吐き戻しが起きにくいので、自室に戻ってもよい、という線引きができるといいます。
3つ目は、原因がよくわかっていない赤ちゃんの突然死に関わる、部屋の温度です。ハイエナさんが調べた範囲では、体温が高めの赤ちゃんは熱がこもりやすく、室温に対してどんな肌着で寝かせるかにも基準があるそうです。そのため、ベッドのモニターだけでなく部屋の温湿度も管理し、空調が止まっても大丈夫かを確認しておくことを勧めています。
4つ目は、赤ちゃんの周囲に落ちてくるものがないかです。何が起こるかわからないので、そうしたリスクも潰しておくといいます。
| リスク | 何が起こりうるか | 対策 |
|---|---|---|
| 寝床 | 口や鼻がふさがり呼吸できなくなる | 赤ちゃん用ベッドを使い、タオルケットやひらひらした寝巻きを避ける |
| 授乳後の吐き戻し | 吐いたもので気道がふさがる | ミルクの後10〜15分はそばで見る |
| 室温 | 熱がこもる | 室温と肌着を基準に合わせ、温湿度を管理する |
| 落下物 | 周囲のものが落ちてくる | 赤ちゃんのまわりに落ちるものを置かない |
こうしてリスクをすべて潰したうえで、見守りカメラに加えておむつセンサーやセンサーパッドを使えば、ゲームをしてもよいのではないかというのが、ハイエナさんの答えです。チェック項目をすべて満たしたら「ゲームしていてもOK」とするやり方を勧めています。
ハイエナさん自身も、気になることがあると他のことに集中できない性格だといいます。こうした対策を妻と話しながら1つずつ整えてきたからこそ、今は読書や情報発信に集中できているそうです。
心配な気持ちと、見守りカメラの困ったところ
一通り答えたあと、ハイエナさんは相談者の心配する気持ちに「めっちゃわかります」と共感します。自分がネガティブすぎるだけかもしれないと前置きしつつ、毎朝の気持ちを打ち明けています。
朝、起きてベッドで赤ちゃんの寝息を見た時にほっとするんですよね。
当たり前のことだと思いたいんですけど、なんかすごいホッとするんですよ。あ、よかった、何も起こってなくてっていう。
ハイエナさんが使うQuboAIには温度センサーも付いていて、部屋の温度や湿度が高くなると夜中に通知してくれるそうです。最近はその通知が来ても起きられないことが多いと笑いつつ、便利さは評価しています。ただし、AIをどこまで信じるかという問題もあると付け加えています。
一方で、QuboAIの困ったところもあります。Wi-Fiの電波が2.4GHz帯のため、電子レンジを使うと接続が切れてしまうといいます。
電子レンジって定期的にやっぱ使うものなので、それを使うたびにちょっと(見守り)カメラが落ちてるっていうところは、いつもケアはしてますね。
ハイエナさんは今回話した内容を文章にまとめ、Yahoo!知恵袋に回答として投稿するとして、エピソードを締めくくっています。
まとめ
ハイエナさんは、家事の遅さ、1歳の癇癪、ベビーモニターとゲームという3つの相談に対し、言い方や精神論より先に、家事の巻き取りや合理化、見守りの前のリスク対策といった具体的な仕組みづくりを勧めています。パパの予習や育児書の紹介も含め、パパ育休中の実体験に基づいた答えが並ぶ回です。
- パパの産前の予習では、行政の手続き、名前決め、予防接種、時間のかかるベビー用品の準備を早めに済ませておく
- 妻の就寝が遅い相談には、言い方より先に夫が家事を巻き取り、2人で合理化できるところを探す
- 育児書は、家事を効率化する『育児ハック』と、データで育児を考える『科学的根拠(エビデンス)で子育て』の2冊を勧めている
- モニターだけで赤ちゃんの命は守れないため、寝床・授乳後の吐き戻し・室温・落下物のリスクを先に潰す
- リスクを潰したうえでセンサーを二重に使えば、ゲームのような自分の時間も持てるというのがハイエナさんの考え






