「バイブスアゲアゲ」の正体は?ノリでコードを書かせる開発スタイル
今回のおちつきAIラジオのテーマは、AIにコードを書かせる「バイブコーディング」です。しぶちょーさんは「誰でもプログラマー、バイブスアゲアゲ」と冗談めかしてテーマを紹介し、期待とデメリットの両方、さらに具体的なツールまで話すと予告します。
かねりんさんがバイブコーディングに抱いていたイメージは、「こんなのを作りたい」と投げたら、すぐに成果物が出てくるというものでした。しぶちょーさんは、そのイメージが「ほぼほぼ正解」だと答えます。
まあこんな感じであんなの作りたいんだけどよろしくみたいなのをぶん投げたら、へいへいでペッって出てくるみたいな。
しぶちょーさんによると、バイブコーディングの「バイブ」は、音楽の世界で使われる「バイブス」と同じく、雰囲気やノリ、フィーリングを指す言葉です。英語でいう「ノリ」なので、日本語にすれば「ノリコーディング」に近いと説明します。
しぶちょーさんがまとめる定義は、開発者が雰囲気で指示を出し、動作を確認して修正しながら、自然言語でAIにコードを書かせてプログラミングを進めるやり方です。かねりんさんは、生成AIの文脈で初めて知った言葉だと話していました。
開発者(が)雰囲気で指示して、動作を確認、修正しながら、こう、ババッと自然言語でコードを書かしてプログラミングしていくと。これがバイブコーディング。
名付け親はOpenAI共同創業者。2025年に生まれた新語
しぶちょーさん自身も、バイブコーディングは昔からある言葉だと思っていたそうです。ところが調べてみると、この言葉が生まれたのは2025年2月3日と、かなり最近でした。
言葉を作ったのは、OpenAIの創業メンバーの一人であるアンドレイ・カーパシー ── Andrej Karpathy。OpenAIの創業メンバーの一人で、テスラでAI部門を率いた経歴でも知られるAI研究者です。深層学習の教育的な発信でも有名ですさんです。カーパシーさんがXに投稿したポストがきっかけで、バイブコーディングという言葉が業界に広まっていきました。
しぶちょーさんが紹介したポストの内容は、雰囲気に任せ、コードが存在することすら忘れて自然言語でコードを書かせる新しいコーディングがある、というものです。LLMが優秀になったため、キーボードにほとんど触れずにプログラムが書けるとカーパシーさんは述べていました。
バイブコーディングという言葉は、2025年11月に、イギリスのコリンズ英語辞典 ── イギリスの老舗の英語辞典。毎年、その年を象徴する「今年の言葉(Word of the Year)」を発表していますが選ぶ「今年の言葉」にも選ばれました。しぶちょーさんは、IT系に限らず広い範囲で注目されている証拠だと受け止めています。
かねりんさんは、日本のユーキャン流行語大賞や清水寺の「今年の漢字」にたとえて「バイブのB」と茶化します。しぶちょーさんはすかさず、バイブの頭文字は「V」だと訂正していました。
しぶちょーさんによれば、バイブコーディングが期待される理由は大きく2つです。プログラマーにとっては書く手間が減って開発が速くなること、そしてプログラムの知識がない人でも自然言語で作りたいツールを作れることです。
知識ゼロでも1時間でゲーム完成?Gamboで作った「メカトロザウルスアドベンチャー」
しぶちょーさんは最近、バイブコーディングの会社から個人的に案件を受けました。使ったのは、世界初のゲーム向けバイブコーディングAIをうたう「Gambo」で、自然言語で作りたいゲームを伝えるとゲームができあがるサービスです。
しぶちょーさんが作ったのは、自身のブログのマスコットで緑の恐竜のようなキャラクター「メカトロザウルスくん」が旅をする、横スクロールのゲームです。キャラクターを聞かれて画像を渡すと、Gamboが動きまで設計してくれたといいます。
本当に、でも結構時間、1時間ちょっとガチャガチャやってたら、もうちゃんと遊べるゲームができてしまうと。
ゲームのプログラムを書いた経験がないしぶちょーさんでも、マリオのようなゲームが1時間ちょっとで完成しました。ただ、案件として紹介ポストを出したところ、2万5000〜2万6000人ほどのフォロワーがいるのに、誰もリポストしてくれなかったと苦笑します。
引くほど話題にならなかった。
しぶちょーさんによると、ゲームそのものは1分ほどでクリアできる程度で、面白くはないそうです。見どころは、画面の右側にゲーム、左側にバイブコーディングの指示ややりとりの履歴がすべて表示される点で、この規模のゲームを作るのにどんな会話をしたのかが一目でわかります。
一方でしぶちょーさんは、海外のゲーム生成AIだけに、著作権の危うさも感じたといいます。海外ユーザーの間では明らかに「NARUTO」のようなゲームが大量に作られていて、しぶちょーさんは自分の著作物だけでゲームを作ったと話していました。
「魔法でポン」ではない?学術界が示す専門知識の再定義
誰もがプログラマーになれると騒がれるバイブコーディングについて、しぶちょーさんは「一旦落ち着いてください」と呼びかけます。根拠として紹介したのが、2025年に出た、バイブコーディングを研究対象にした複数の論文です。
しぶちょーさんによれば、論文ではバイブコーディングは専門知識を不要にするものではなく、専門知識の役割を再定義するものだと論じられています。AIに指示を出し、出力を確かめて修正する作業を繰り返すなかで、文脈の管理や出力の評価に人間の専門性が移っていくという見方です。
結局わかんないとダメってこと?
そう、魔法でポンじゃないんです。これをね、すごく警鐘を鳴らしてる、いろんな論文で。
論文が指摘するのは、スピードと品質のトレードオフです。開発者はバイブコーディングの速さに魅力を感じる一方、生成されたコードには欠陥があると認識している人が多いといいます。
しぶちょーさんの説明では、生成されたコードは使い物にはなるものの、無駄が多かったり、なぜ動いているのかわからなかったりします。バグがないかを確かめて品質を高めるプロセスが無視されやすく、新しいタイプの脆弱性 ── システムやアプリの弱点になる部分。悪意ある攻撃に悪用される可能性があり、セキュリティ対策で優先的に修正すべき箇所ですが生まれることが危惧されています。
指示するだけで素早くプログラムができ、開発者はその速さに魅力を感じる
無駄が多く、なぜ動くのかわからないコードになりやすく、新しい脆弱性が危惧される
しぶちょーさんが特にリスクが大きいと見るのは、プログラムはよくわからないけれどバイブコーディングでツールを作れるようになった人たちです。思い通りに動いた時点で完成だと思ってしまうことに、初心者ならではの危うさが潜んでいます。
違うのよ。完成じゃないのよ。まだいくらでもやらなきゃいけないことがあるんだけど、
かねりんさんは「調子に乗ってウェブサイトを公開したら一瞬でハッキングされる」ような事態だと言い換え、しぶちょーさんもその通りだとうなずいていました。
提唱者が手動コードに戻った理由と「動くのは2割」の現実
しぶちょーさんによると、バイブコーディングという言葉は2025年2月に生まれましたが、AIにプログラムを書かせること自体はそれ以前からあり、そこに名前がついた形です。そして今、提唱者のカーパシーさん自身が、新しいプロジェクトではバイブコーディングが十分に機能せず、手動でコーディングしたと認めたと報じられています。
記事の見出しが「認める」という表現だったため、しぶちょーさんは「容疑者みたい」と笑います。かねりんさんが「人にやらせといて自分はやらない」と突っ込むと、しぶちょーさんは、カーパシーさんはこのプロジェクトでは機能しなかったときちんと訂正しているとフォローしました。
かねりんさんは、言葉が独り歩きして期待値が先行していたのだと受け止めます。しぶちょーさんも、非エンジニアがツールを作れる、プログラミングが民主化されたという言葉の引きは強いものの、そこは落ち着かなければならないと話します。
では、AIが進化すれば専門家でなくても作れるようになるのでしょうか。しぶちょーさんは、何が必要かがわからなければ作りようがないとして、専門知識はいると考えています。
しぶちょーさんが紹介したのは、システム開発の時間の8割は例外処理 ── 想定外の入力やエラーが起きたときに、プログラムがどう振る舞うかを定める処理。不正な入力への対応やエラー表示などが含まれますを書くことに使われる、というよく言われる話です。しぶちょーさん自身はソフトウェアエンジニアではないと前置きしたうえで、動くところまではプロジェクトの2割ほどでできると説明します。
かねりんさんは、例外処理こそAIが得意そうだと疑問を投げかけます。しぶちょーさんは、実際のシステムは途方もない行数があり、AIが記憶できるコンテキストを超えるため、全体を単体で理解するのは構造的に難しいと言われていると答えます。
しぶちょーさんの整理では、週末に趣味で自分用のツールを作る人にとってバイブコーディングはとても良いものです。しかし仕事で使い、システムとして公開・運用するなら、プロでなければ危険だと話されています。
さらに、多くの開発者がAIの生成したコードのバグ修正に余計な時間を使い、最初から自分で書いたほうが早かったという声もあるといいます。かねりんさんは「生成AIあるある」だと共感し、画像生成で修正を重ねるうちに最初の案が一番良かったと感じる経験になぞらえました。
その(修正で)ぐしゃぐしゃになってるかどうかを専門知識がないと判断することができないっていうのがプログラムなの。
しぶちょーさんは、バイブコーディングの最大の脅威は、専門知識を持たない人に、専門的な開発能力があるかのように錯覚させてしまう点にあると述べます。かねりんさんは、動いたように見える2割だけが完成して、大事な8割が抜けた「中身スカスカ」の状態だと言い換えていました。
全能感の罠。若葉マークで爆走するダニング・クルーガー効果
自分が何を知らないのかを知らない人が多い状況について、しぶちょーさんが持ち出したのがダニング・クルーガー効果 ── 知識が浅い段階ほど自分の能力を過大評価してしまう心理現象。学び始めに「もうできる」と錯覚しやすい理由として知られますです。学び始めに自信がつき、深く知るほど自信がなくなっていく現象として説明します。
しぶちょーさんによると、バイブコーディングを使うと、この自信の山の頂上にあっという間にたどり着きます。しかも勉強しないため、その先に進まないといいます。
すぐ作れる
知識がなくても、動くものがあっという間にできる
自信の頂上
「全てを理解した」と感じて過信する
立ち止まる
勉強しないので、その先の「わからなさ」に進まない
危険な状態
自分はプロだと思い込んだまま公開・運用してしまう
ずっと自信のある、なんか俺は車の運転がうまいって思ってる若葉ドライバーが道路で爆走してる状態いっぱい。めっちゃ怖い。
かねりんさんが、趣味でバグだらけのホームページを公開するのも危ないのではと尋ねると、しぶちょーさんは趣味のホームページ程度なら表示されない程度で済み、大きな問題にはなりにくいと答えます。ただし、個人情報を入力させるような場合は話が別だとしています。
しぶちょーさんは、もともと優秀なエンジニアは生成AIで生産性を高める一方、開発経験の少ない人には見せかけの価値しか与えない、という二極化が言われていると紹介します。かねりんさんは、驚かせるだけの発信は、人をダニング・クルーガーの頂上に放り投げて放置するようなものだと表現しました。
生成AIで絵が描けるようになった現象との違いについて、しぶちょーさんは似た現象だとしつつ、絵はわかりやすいと話します。プログラムは実際に動くため、開発を理解したと思い込み、エンジニアを名乗れてしまうのが厄介だといいます。
ゴミを入れたらゴミが出る。AIが進化しても専門知識はいるのか
しぶちょーさんは、AIの世界でよく言われるガーベッジイン・ガーベッジアウト ── 「ゴミを入れればゴミが出てくる」という意味の言葉。入力の質が悪ければ、どれほど優れた処理でも良い結果は出ないという考え方ですを引き合いに出します。セキュリティの甘さを具体的に指摘して直させる指示が出せるかどうかは、専門知識があるかどうかにかかっているという主張です。
かねりんさんは、10年もすればゴミを入れてもダイヤが出てくるようになるのではと問いかけます。しぶちょーさんの答えは「結局変わらないと思う」でした。
しぶちょーさんによれば、可能性があるのは特化型の方向です。ゲームに特化したバイブコーディングのように、脆弱性があらかじめ潰されるよう管理されたパッケージの中でなら、作れるだろうと話します。
かねりんさんは以前取り上げたAlphaGoを例に、囲碁や将棋と同じように、AIが人間を超えて脆弱性を潰していくのではと食い下がります。しぶちょーさんは、新しいことをすれば新しい脆弱性が生まれ、脆弱性を見つけるAIも進化するため、脆弱性はゼロにならないと答えます。
さらにしぶちょーさんは、AIは基本的に言われたことしかやらず、勝手にやられても困る場合があると指摘します。「あらゆる攻撃を想定して全ての脆弱性を潰して」という魔法の言葉があったとしても、本当に潰れたかを評価する知識はいるというのが、しぶちょーさんの考えです。
で、それ(評価)が足りなかったら追加する指示って、結局このなんかいたちごっこだと思うのよ。
しぶちょーさんは自分の結論として、民主化は進むものの、どこまで行っても専門知識はいると述べます。物理的なものづくりでも同じで、正しい知識がないと危険なものを作ってしまうといいます。
それでもしぶちょーさんは、バイブコーディングをやめろと言っているわけではありません。学ぶ意志がある人にとってはとても良いもので、努力せずに結果だけを求める人には、知識や専門スキルは手に入らないという立場です。
すぐ手に入れられるものはすぐ忘れるから。苦しむ覚悟がないと、やっぱ、学びはね。
HTMLの部品名すら言えない?ホームページ作りで見えた学び方の変化
しぶちょーさんは、バイブコーディングでプログラムを学ぶこと自体は、以前よりずっと楽になったと話します。これまでは本を1冊読んでから書き始めていましたが、今は作ったあとに、どう動いているのかを後追いで学べるからです。
本を1冊読んでから書き始める。エラーの意味や書き方をネットやブログでひたすら探す
先に作り、あとから仕組みを学ぶ。コードの意味やエラーはAIに聞けば教えてくれる
ただし、しぶちょーさん自身の体験は、知識なしでは作れないことを示すものでした。イベント用のホームページをHTMLとバイブコーディングで作ろうとしたところ、HTMLの知識があまりなかったため、うまくできなかったといいます。
しぶちょーさんがつまずいたのは、部品の名前がわからないことでした。やりたいことはわかっても、名前を知らなければ指示が出せません。
あれ(三本線のメニュー)をハンバーガーメニューとちゃんと言えるかとかさ、なんか、ホームページの構成でもヒーローエリアとかさ、メインビジュアル、キービジュアルとか、いろいろあるのよね、名前。
しぶちょーさんは、作ったあとに部品の名前を調べ、その名前で指示し直すと、狙った箇所が直るという進め方をしていました。かねりんさんは、バイブコーディングを「勉強をショートカットする効率化ツール」と受け止めます。
しぶちょーさんは、プログラムを見ず意味を理解しなくても物が作れるという考えは一度捨てるべきだと話します。最初はノリで作ってもらい、中身を1つずつ理解する過程を踏めば、「全然わからん」と気づいて、ダニング・クルーガーの山の先へ進めるという考えです。
わかんないつって、あー苦しいって、あ、全然わからんって、気持ちいいよね。
流行りのツールはすぐ廃れる。驚き屋を見分ける「からの?」
しぶちょーさんは、今回の台本はもともと違う内容だったと明かします。当初は、簡単に使えるバイブコーディングツールを金額付きで並べるハウツー回にするつもりでしたが、調べるうちに意味がないと感じ、全部書き直したそうです。
しぶちょーさんによると、バイブコーディング用のツールは大きく2種類あります。環境構築なしでアカウント登録だけですぐ使えるウェブブラウザ型と、自分のパソコンに環境を構築して使うローカル型です。
環境構築不要で、欲しいものを伝えるとすぐウェブアプリができる。手軽で初心者向け
自分のパソコンに環境を構築して使う。手間はかかるが、しぶちょーさんが勧めるのはこちら
手軽なウェブブラウザ型ツールについて、しぶちょーさんは流行り廃りが激しいと指摘します。1年前に「誰でも作れる」と言われたツールの名前はもう聞かず、半年前に流行ったものもYouTubeの動画が更新されていないといいます。
しぶちょーさんが考える廃れる理由は、みんなが驚き飽きることと、簡単にできるツールはやれることを絞っているため応用が利かないことです。しぶちょーさんは、楽なものほど流行り廃りが激しいと話します。
そこでしぶちょーさんは、「プログラミング知識不要、誰でも簡単に」という触れ込みのツールが出てきても、一旦は笑ってスルーしていいと話します。これまで「やらなければ」という強迫観念を感じていたかねりんさんには、気が楽になる話でした。
かねりんさんが「魔法の一言」と気に入ったのが、しぶちょーさんの「からの?」という問いです。すごいツールができたと驚く人に、その先を聞いてみるという見分け方です。
とはいえしぶちょーさんは、触らずに否定するのは良くないとも話します。定番としてLovableやBolt.newを挙げ、触ってみたうえで「からの?」と問うのがよいとしました。
簡単なツールを使う人は、そもそも専門知識がないため、作ったものを応用できずに「できた」で終わってしまうとしぶちょーさんは指摘します。特化型のツールの中には、中のコードすら表示されないものもあるといいます。
かねりんさんは「ダニング・クルーガー専用機」と表現しますが、しぶちょーさんは社会悪とまでは言わず、導入として使い、その先の「どうやって動いているのか」というステップに進めばよいと話していました。
苦しみこそ人間に与えられた贅沢だと思うよ。
しぶちょーさんは、2択があったら苦しいほうを選ぶのは人間だけに許された贅沢だと言います。ウェブブラウザ版と自分で環境を構築する版があるなら、自分で環境構築するほうを選ぼうという提案です。
定番はCursorとVS Code。エディターにAIを載せるという選択肢
5年くらい座して待ちたいと冗談を言うかねりんさんに、しぶちょーさんは、ローカルで使うにしても使いやすい定番ツールが2つあると紹介します。1つ目は、AI支援機能付きのエディターであるCursorです。
しぶちょーさんによると、Cursorはある程度の環境構築が必要で、有償プランは月約20ドルだったはずとのことです。指示を出せる回数に制限があり、無料でも回数が限られるだけで使えます。
しぶちょーさん自身はCursorを使っていないものの、登場時から話題で情報も多く、使いやすそうだと話します。最近出たCursor 2.0を含め、触ってみたほうがいいという評価です。
2つ目が、しぶちょーさんが実際に使っているVS Codeです。VS Code ── Visual Studio Code。Microsoftが無料で提供するコードエディターで、拡張機能によって機能を自由に追加できるのが特徴ですはAIではなく、しぶちょーさんいわく「超高性能なメモ帳」のようなテキストエディターです。
VS Codeの強みは、サードパーティー製の拡張機能が山ほどあることです。しぶちょーさんによれば、その中にGitHub CopilotやClineといったAIの拡張機能を入れることで、バイブコーディングができるようになります。
話の途中でしぶちょーさんが咳き込むと、かねりんさんは「バイブコーディングはダメだと言うから呪われている」と茶化します。しぶちょーさんは、実はウェブブラウザ型ツールのレビュー案件をまだ受けていると明かしつつ、良いか悪いかは正直に言うと宣言しました。
悪かったら悪いって言うから、ちゃんと。
しぶちょーさんが言っていることとやっていることが違ったら刺してくれ、という冗談から、漫画の「若き日の約束」のような掛け合いに脱線します。語りも間もなく一瞬で決着をつけるかねりんさんに、しぶちょーさんは「機械じゃん」と返していました。
かねりんさんへのおすすめはVS Code+Claude Code
しぶちょーさんが、かねりんさん向けに勧める構成は、VS CodeとClaude Codeの組み合わせです。かねりんさんはすでにClaudeの有料プランに課金しているため、Claude Codeをローカルで動かせばその契約の範囲でバイブコーディングができます。
しぶちょーさんの説明では、APIのように使った分だけお金がかかる仕組みではありません。時間あたりの利用回数の制限はあるものの、個人で使う分には十分だといいます。
カネリンだったらVSCodeを入れて、で、Claude Codeを頑張ってこう環境構築し、その中でやるのが一番いい。
ホームページを作りたいかねりんさんにとって、VS Codeのライブサーバー ── VS Codeの拡張機能の1つ。HTMLなどを編集すると、その結果をブラウザにリアルタイムで反映して表示できますが便利だとしぶちょーさんは話します。コードを変えると表示がどう変わるかを常に同期して見られるため、HTMLを手元に持ってきて指示しながら修正する作業がしやすいといいます。
| 構成 | 特徴 | 費用 |
|---|---|---|
| Cursor | AI支援機能付きのエディター。情報が多く使いやすそう | 無料は回数制限あり。有償は月約20ドル |
| VS Code+Claude Code | 拡張機能が豊富なエディターにClaude Codeを組み合わせる。ライブサーバーで変化をすぐ確認できる | 契約中のClaudeの有料プランの範囲で使える |
かねりんさんがMacを使っていることから、しぶちょーさんは環境構築も比較的簡単なはずだと答えます。やり方はGPTに聞くより、手順をまとめたブログを探して渡すほうがやりやすいとのことでした。
しぶちょーさんが注意点として挙げたのは、設定を間違えるとAPIの課金のほうに行ってしまう設定があった気がするという点です。レンタルサーバーを用意すればホームページは公開でき、使い方は同じ環境のしぶちょーさんが教えると約束しました。
かねりんさんは、ガチ初心者の自分が教わりながら進める過程を、リスナーと一緒に試していく企画にしてはどうかと提案します。しぶちょーさんも「やれると思う」と応じ、実践編への準備が整いました。
結論は「作る目的」より「学ぶ目的」。ダニング・クルーガーの山を下りよう
しぶちょーさんがこの回の締めくくりとして強調したのは、作る目的ではなく、学びながら作るためのバイブコーディングです。楽をしようとせず、人間なら苦しめというメッセージでした。
しぶちょーさんのたとえでは、バイブコーディングを使えばダニング・クルーガーの山の頂上にすぐ立ててしまいます。そこから「全然わからん」と感じるところまで下りれば、あとは少しずつ上がっていくだけだといいます。
かねりんさんは、生成AIによって多くの人がいろいろな頂上に仁王立ちしている状態が見えたと話します。しぶちょーさんは、何をやっても「深い」と感じる自分は下りるのが得意だと言い、「降りてこい」と思っていると明かしました。
しぶちょーさんは、当初のツール紹介路線のまま進めていたら「落ち着いていない」回になり、最終回になるところだったと振り返ります。バイブコーディングの歴史から落ち着こう、という今回の話はここでひと区切りとなりました。
初の公開収録は原宿ハラカドで。ボタンで声が出るグッズも試作中
後半は、おちつきAIラジオ初のリアルイベントの告知です。11月29日土曜日の18時から20時まで、原宿のハラカドにあるJ-WAVEの公開収録スタジオで公開収録を行います。
チケットは販売中で、定員は最大15人です。しぶちょーさんは、AIについて話してほしいことや「落ち着かない」と感じる話題を、事前に質問フォームで送ってほしいと呼びかけます。
かねりんさんは「バイブコーディングってどうなんですか」くらいの質問でよいのかと確認し、しぶちょーさんはそのレベルで十分だと答えます。事前に届けば、オチを準備して落ち着いて回答できるといいます。公開収録の音源はのちに配信される予定のため、参加しない人からの質問も歓迎されています。
うまくいけば、オリジナルグッズのお披露目もあるかもしれません。以前の生放送で、ボタンを押すと番組オープニングの「おちつきAI」の声が流れるグッズを作りたいと話したことから、しぶちょーさんはPoC ── Proof of Conceptの略で、アイデアが実現できるかを確かめるための試作や検証のことですとして電子部品を集めているそうです。
当日は、ブレッドボード上に組んだ回路のようなプロトタイプを持参し、参加者はボタンを押せる予定です。順番や、ランダムで声を流すことも仕様を調べながら検討中とのことでした。
まとめ
バイブコーディングは、知識がなくても動くものを素早く作れる一方で、専門知識を不要にするものではなく、その役割を変えるものだと語られました。しぶちょーさんは、手軽なツールの流行に驚くより、学ぶ目的で苦しみながら使うことこそが実用スキルへの道だと結論づけています。
- バイブコーディングは2025年2月3日にカーパシーさんのポストから生まれ、同年11月にコリンズ英語辞典の「今年の言葉」に選ばれた
- 動くまでは開発の2割とも言われ、例外処理や脆弱性対策には専門知識が欠かせないと、しぶちょーさんは考えている
- すぐ作れる全能感はダニング・クルーガー効果の頂上に人を立たせるため、「全然わからん」と気づくところまで学び進める必要がある
- 楽なツールほど流行り廃りが激しく、「からの?」と問えばその先があるかを見分けられる
- かねりんさんへのおすすめは、自分で環境を構築するVS Code+Claude Codeの組み合わせ



