Canvaの独自AIは「レイヤーで理解する」デザインを作れるのか?
今回の速報回は、2025年11月3日深夜の収録です。しぶちょーさんは冒頭で、この1週間は大きなニュースが少ない「凪」だったとしつつ、その中から気になったトピックを5つ集めたと話します。
1つ目のトピックは、デザインツールのCanvaが独自のAIモデルを開発したという発表です。Canva ── オーストラリア発のオンラインデザインツール。豊富なテンプレートを使い、専門知識がなくてもスライドやバナー、SNS画像などを作れるのが特徴ですには以前から画像生成などのAI機能がありましたが、二人の評価はかなり辛口でした。
(CanvaのAI機能は)なんかあんまりなんだよね。
そう、すげえ微妙。
しぶちょーさんの見立てでは、これまでのCanvaは安価なAPI経由で外部の画像生成を使っているような品質でした。かねりんさんも、画像生成ならNano Bananaのほうがよいため、結局Canvaの中では使わなくなっていたといいます。
今回発表された独自モデルは「デザイン理解モデル」と呼ばれています。1枚の画像をまとめて出力する画像生成と違い、フォントや背景といったレイヤーごとに生成し、編集可能なデザインとして作れる点が特徴だと、しぶちょーさんは説明します。
1枚の静的な画像がまとめて出てくる。後から部分的に直しにくい
フォントや背景などのレイヤーごとに生成し、編集可能なデザインとして出力する
かねりんさんは、レイヤー構造で生成するCanvaのモデルについて「それこそ求めてる感じ」と反応します。ただし、Canvaの独自モデルはまだ発表だけで使えない段階のため、性能はわかりません。しぶちょーさんは、特定のレイヤーのフォントだけを変えるような編集ができそうな点を面白いと話しています。
一目でバレる「Canva感」という悩み
話はAIの前に、Canvaのテンプレートそのものへ移ります。かねりんさんは、Canvaの日本語テンプレートはフォントが微妙で、海外向けのデザインが日本の場面に合わないと感じているそうです。
なんかCanva感あるよな。なんか、あ、これCanvaでしょみたいな。
しぶちょーさんによると、AI系のプレゼンでは、ロボットの手が指さしているような同じテンプレートを多くの人が使っているといいます。勉強会のLT ── ライトニングトークの略。5分程度の短い持ち時間で発表する形式で、技術系の勉強会やイベントでよく行われますで他の登壇者とテンプレートが被ると、かなり気まずいそうです。
あの、あれよ。服同じだったぐらい恥ずかしいよ。
そのためしぶちょーさんは、Canvaの独自AIで「Canva感」から抜け出せるなら歓迎だと話します。かねりんさんは、それに加えて日本語もうまく扱えるようになってほしいと期待を寄せました。一方でしぶちょーさんは、YouTubeのサムネイル向けには日本の場面に合ったテンプレートも多く、自分でもよく使っているそうです。
CanvaのAffinity買収で、Adobe税から抜け出せるか
Canvaの話題の続きとして、しぶちょーさんはAI文脈とは別のニュースを紹介します。デザインツールのAffinity ── PhotoshopやIllustratorに近い機能を持つデザインツール群。サブスクリプションではなく買い切りで安く使えることで、Adobe製品の代替として支持されてきましたをCanvaが傘下に収め、無料で公開する動きを見せていることが、デザイン界隈で話題になっているといいます。
しぶちょーさんはAffinityを、薬のジェネリックになぞらえて「ジェネリックIllustrator」と表現します。Adobe製品とほぼ互換があり、安い買い切りで使える「神のツール」だったAffinityが、Canva内で無料で使えるようになるらしい、という話です。
サブスクリプション課金。Audition単体でも月3000円ほどかかる
ほぼ互換のある機能を安い買い切りで提供。Canvaの傘下で無料公開の動き
かねりんさんが「Adobeキラー」なのかと尋ねると、しぶちょーさんはAdobeから脱出したいと本音をこぼします。しぶちょーさんが入っていた1年半額のプランは、11月から満額に戻るそうです。
しぶちょーさんはポッドキャスト制作でAuditionを使い、動画はDaVinci Resolveで編集しています。Adobeから半端に抜け出しているため、一番よくないハマり方をしていると自嘲します。
話はAI時代のサブスク疲れにも広がります。かねりんさんはこの番組を始めてからClaudeなどAIのサブスクが増えたといい、しぶちょーさんはAIとサブスクは切り離せないと話しました。
年額課金の自動更新も二人の共通の悩みです。しぶちょーさんは後で登場するManusで、かねりんさんは使っていないSEOツールで、年額課金に気づかないまま決済されてしまったそうです。かねりんさんはフランスの運営会社に連絡したものの、最終的には返事が来なかったといいます。
ByteDanceの3D生成「Seed3D 1.0」は何が違う?
2つ目のトピックは、ByteDanceが3D生成モデル「Seed3D 1.0」の技術論文を公開したというニュースです。ByteDanceは、Nano Bananaより良いとも言われた画像生成モデルSeedream ── ByteDanceが開発した画像生成モデル。高品質な画像生成や画像編集ができ、Nano Bananaと並んで比較されることが多いモデルですを出した会社で、今回は3D生成に乗り出した形です。
しぶちょーさんは論文を読んだうえで、Seed3D 1.0の大きな構成は、以前番組の本編で取り上げたHitem3Dとあまり変わらないと話します。データを圧縮するVAE ── 変分オートエンコーダー。データを圧縮して「潜在空間」と呼ばれる小さな表現に変換し、そこから元に戻す仕組みを学習するモデルですと、3Dを作る潜在拡散モデルを組み合わせたパイプラインだといいます。
論文を見る限り、Seed3D 1.0の性能は良さそうです。ただ、比較対象にHitem3Dは入っていないため、どちらが優れているかはわかりません。
しぶちょーさんがHitem3Dを高く評価していることには、事情もあります。Hitem3Dからは、お金ではなく3Dモデルを生成できるポイントを受け取り、技術ブログの記事を書く案件をもらっているそうです。
Seed3Dが狙うのは、物理シミュレーションで使える3Dモデル
Hitem3DもSeed3Dも中国企業のモデルです。しぶちょーさんは「大体中国よ、3Dモデルの生成なんか」と話し、3Dモデル生成の分野で中国勢が目立っていることに触れます。
しぶちょーさんによれば、Seed3D 1.0の論文が重視しているのは物理シミュレーションです。これまでの3D生成は「リアルな3Dモデルができてうれしい」という段階でしたが、Seed3D 1.0は生成した3Dモデルをシミュレーターの中で使えるようにしたいといいます。
しぶちょーさんは、ロボットにリンゴをつかませるシミュレーションを例に挙げます。これまではロボットエンジニアが、形や大きさが現実に即したリンゴのモデルを自分で作る必要がありました。
3Dモデルを生成
形や大きさ、テクスチャーを現実に即して精密に作る
シミュレーターに入れる
ロボットがリンゴをつかむ動作などを仮想空間で試す
アセットとして活用
物理シミュレーションやゲームなどで使える素材になる
かねりんさんが一般向けではないのかと尋ねると、しぶちょーさんは「一般向けに絶対やってくる」と答えます。論文は課題設定から書き始めるため研究寄りに見えるものの、精密に作れることは間違いなく、今後は何らかのサービスとして展開されるだろうという見立てです。
3Dプリンターより「物消滅装置」が欲しい?
かねりんさんは、3Dモデル生成に一般人としてどう驚けばいいのかと問いかけます。しぶちょーさんは、3Dプリンターが良くなって一家に1台の時代がすぐ来ると予想します。しかしかねりんさんは、自分が3Dプリンターを買うイメージを持てません。
ものを消滅させる装置の方が欲しいのよ。こっちは。
かねりんさんが欲しいのは、物を3Dスキャンしてデータとして残し、現物は消えてしまう装置です。もらったお土産やキーホルダーなど、捨てるのは忍びない物をデジタルの思い出にして手放したいといいます。
しぶちょーさんは、冷蔵庫のように物理的に存在することに価値がある物も多いと指摘しつつ、お土産をスキャンして捨てるサービスは「ありかもしれない」と応じます。iPhoneでも3Dスキャンはでき、ハンディな3Dスキャナーなら10万円ちょっとで相当いいものが買えるそうです。
スキャンした3Dモデルは印刷して複製することもできます。そこからかねりんさんは、番組のカバーアートのキャラクターを立体にした「おちつきAIフィギュア」を思いつきます。しぶちょーさんは、アートワークからキャラクターを切り出し、三面図を作って3Dモデル生成に入れれば作れると話しました。
しぶちょーさんは、最近よく聞く「4D生成」にも触れます。何をもって4Dとするかは各社が自由に言っている状態で、例として、生成した3Dモデルが関節の情報を持っていて、いきなり歩き出すようなものを挙げます。かねりんさんは、数字を上げて呼ぶ様子を「Web3みたいなもん」と重ねました。
医者より配管工が稼ぐ?アメリカの「ブルーカラービリオネア」
3つ目のトピックとして、しぶちょーさんはAIと仕事に関するニュースを3本まとめて紹介します。いずれも「あんまり落ち着かない」内容だったといいます。
1本目は、日経が報じた、アメリカで「ブルーカラービリオネア」現象が起きているという記事です。肉体労働者を指すブルーカラーの収入が、デスクワーカーを指すホワイトカラーをしのぐケースが増えているといいます。
しぶちょーさんの説明では、AIにホワイトカラーの仕事が代替される一方で、人間にしかできない仕事の給料が上がっているそうです。自動車工、溶接工、配管工などを育てる職業訓練校も、高い授業料でも入りたい人が集まり潤っているといいます。
医者より配管工の方が高いの?
しぶちょーさんは、記事の中で冷暖房空調の技師が「配管工は今や医者より収入が高い」と話していたことを紹介します。一方で、どういう調査なのかはよくわからないとも付け加えます。
記事には、コンピューターサイエンスを専攻した理系の卒業生に仕事がなく、職業訓練校の卒業生には仕事が多いという状況も書かれていました。しぶちょーさんは、アメリカ特有の事情もあり、一時的な現象だと思うと話しています。
ビル・ゲイツの「週2日勤務」とAmazonの1万4000人削減
2本目は、ビル・ゲイツ氏が「AIがほとんどの仕事を奪い、人間は週2日しか働けなくなる」と警告したというニュースです。人間の仕事の大半がAIに取って代わられ、今はまだAIに代わられていない医者のような仕事も、いずれAIがこなすようになるという内容です。
かねりんさんは「どうしろっていうの?」と突っ込みます。しぶちょーさんは、これは社会の仕組みをどうしていくかという難しい話だと受け止めます。
3本目は、AmazonがAI技術の活用で1万4000人の人員削減計画を発表したというニュースです。しぶちょーさんは、「AI技術活用で」までは前向きなのに「1万4000人削減」と続く見出しに驚いたといいます。
Amazonで削減対象となった人には92日間の猶予があり、その間に社内で新しいポジションを探せるそうです。削減の対象になっているのは、AIで代替できるホワイトカラー系の仕事だといいます。
しぶちょー解釈:AIによる仕事の代替は資本主義と噛み合っていない
3本のニュースを受けて、しぶちょーさんは以前から考えていた思考実験を語ります。AIが賢くなって体も得て、レジ打ちから掃除まで人間の仕事をすべて代替してくれたら、人間はのんびり暮らせるはずです。
しかし現実には、Amazonのように、AIの活用が人の居場所を奪う形で起きています。しぶちょーさんは、ここに矛盾を感じたといいます。
これって結局このAIが人の仕事を代替するっていう、その、なんだろう、形が資本主義と一致してないのよ。
しぶちょーさんの考えは、次のような流れです。
働いて稼ぐ前提
資本主義では、人は働かなければお金をもらえない
AIが仕事を代替
働く場を失った人は収入がなくなる
富の分配がない
AIが稼いだ富が共有されないと、生活が成り立たない
格差の拡大
AIを活用する一部が潤い、代替された人が貧困に陥る
かねりんさんが「ベーシックインカム的な話」かと確かめると、しぶちょーさんはそうだと答えます。週3日だけ働く世界にするなら、自分の代わりに働くAIが稼いでくれる再分配の仕組みが絶対に必要だというのが、しぶちょーさんの考えです。
しぶちょーさんはこのテーマについてAIとも話し込んだそうですが、AIは肯定しかせず、自分のことのはずなのに他人事のように答えてきたと苦笑していました。
かねりんの反論:AIも歴史と同じく、新しい仕事を生むのでは?
かねりんさんの意見は、しぶちょーさんとは異なります。これまでのテクノロジーの進化と同じように、AIも仕事を入れ替えているだけで、あぶれた人は新しい仕事に就くはずだという考えです。
その昔は電話交換手なんていう人がいたけど、今そんな人もいなくて、自動でやってくれてるしさ。
かねりんさんは、ホワイトカラーの仕事が代替されても全員がブルーカラーになるわけではなく、より人間らしい創造的な仕事へのシフトや、新しい仕事がどんどん生まれると見ています。
それに対してしぶちょーさんは、代替してもらえたなら休みたいのだと返します。「お前に任せた、じゃあ映画見るか」とはならず、空いた時間でまた別の仕事を探しに行く構造が、なぜなのかと疑問を投げかけます。
かねりんさんは、その答えを競争にあると見ます。全員で成長せずに穏やかに過ごす脱成長の仕組みは、抜け駆けする人が出て破綻するため、世界は自由競争で成長しながら均衡を保っているという考えです。
代替できる仕事が増えすぎると、椅子取りゲームの椅子が減るように、今の社会の受け皿が成り立たなくなるのではと心配する
歴史と同じく仕事は入れ替わり、生活インフラが自動化されれば、人間が生む創造的な物に価値が移ると考える
かねりんさんは、AIが自動化したものは社会インフラになり、お金を払わなくても使えるようになると予想します。そうなれば、アートのように人間が生み出す奇抜で面白いものに、今以上にお金が払われる社会になるのではないかといいます。
ただ、かねりんさんも移行期の厳しさは認めています。一気に職を失う人にとっては「今からみんなアーティストになって食えるわけじゃない」ため、急激な変化の中では犠牲者が出るだろうという点で、二人の見方は重なりました。
未来予測の本より、歴史と哲学を学びたい理由
かねりんさんはこの日、大阪の蔦屋書店に入り浸っていたそうです。本屋では未来予測の本がよく売れますが、かねりんさんは、誰もが好き勝手に書いていて当たらないと感じています。
かねりんさんが関心を持っているのは、歴史と哲学です。自分が思いつく考えは、歴史上の哲学者がすでに何度も考えてきたはずで、その流れを知らずに考えるのは車輪の再発明だと思い始めたといいます。
やっぱあの巨人の肩に乗ってから考えたいよね。
しぶちょーさんも、先ほど資本主義や共産主義の話をしながら、経済をしっかり学んだことがないと気づいたそうです。最近は仏教の本も買い、哲学も勉強したいと話します。
しぶちょーさんは月に10冊ほど読むこともあり、自己啓発本を含めて幅広いジャンルを読みます。Amazonのレコメンドでは起きない偶然の出会いがあるため本屋が好きで、月1回は読んだことのない分野の本を買うようにしているそうです。
読書が役立つ理由について、しぶちょーさんはイノベーションの定義を挙げます。新結合 ── 経済学者シュンペーターが示したイノベーションの考え方。既存の要素を新しく組み合わせることで、新しい価値が生まれるとするものですという言葉のとおり、新しいものは既存のもの同士の組み合わせから生まれるため、インプットが多いほど関係のないもの同士をつなげられるといいます。
800ページの『独学大全』と、元ネタがわかる『思考実験大全』
しぶちょーさんが紹介したのは、今年買った分厚い本『独学大全』です。ネットで表紙だけを見て注文したところ、国語辞典かと思うほど大きな段ボールが届き、開けると800ページあったそうです。
『独学大全』は、続かない、やる気が出ないといった独学の問題への対処法を網羅した本です。かねりんさんは「独学を学んだらそれ独学なの?」と突っ込みますが、しぶちょーさんは、この先何十年も学び続けるなら、効率的な方法を今のうちに知っておいたほうがいいと考えています。ただし、まだ1ページも読んでいないそうです。
かねりんさんはこの日、10月に出たばかりの『思考実験大全』を買いました。プラトンやソクラテスのような紀元前の人物から、最近のAIに関するものまで、100個ほどの思考実験が解説されているといいます。
もうちまたで驚かされているものの元ネタ大全みたいな。
かねりんさんは、新刊を追うより、時間の経過に耐えてきた本から順に読むのがよいと考えています。最近の著者では、『サピエンス全史』や『ネクサス』で知られるユヴァル・ノア・ハラリ氏の本を買って読むようにしているそうです。
しぶちょーさんの読書時間は、移動中や5分ほどのすき間時間です。目に優しいKindle Paperwhiteを使い、寝る前に読みながら寝落ちすることもあるといいます。
人間に残る仕事は「ひらめき」、AIリストラはハッピー?
しぶちょーさんの読書習慣を「LLMみたい」と評したかねりんさんは、そこから人間に残る仕事は何かを考えます。
かねりんさんによれば、本をNotebookLMに入れて検索しやすくすることはできても、LLMが勝手に知識をつないでひらめくことはありません。しぶちょーさんも、つないで抽象化する作業はその人の人間性や経験に基づくもので、AIにできるのは情報の整理だと応じます。
かねりんさんは、ひらめいたことをすぐ試す行動までがセットだと付け加えます。言われたことをこなすだけの仕事は昔の電話交換手のようなもので、その仕事がなくなっても万歳だというのが、かねりんさんの考えです。
かねりんさんは、リストラされた人が幸せになるか不幸になるかの分かれ目は、「代わっていただいてありがとう」と思って次にやることを考えられるかどうかだと話します。自ら辞める人が少ない日本では、AIに背中を押してもらえることはむしろハッピーだともいいます。
ネガティブな結論になりそうだと心配していたしぶちょーさんも、この話で前向きにまとめることにしました。二人は自分のLLMを鍛えることが大事だと締めくくります。
年額6万円払ったManusが、意外と便利だった
4つ目のトピックは、AIエージェントのManusです。しぶちょーさんは年額課金が自動更新されて6万円を払ってしまい、1年間使い続けることにしたところ、便利だと感じ始めたそうです。
しぶちょーさんが評価しているのは、定期実行と他のアプリとの連携です。ManusはMCP ── Model Context Protocolの略。AIと外部のツールやデータをつなぐための共通規格で、「AIのUSB Type-C」とたとえられますでNotionとつながり、決まった時間にタスクを実行できます。
Notionに書き込まれたニュースは、時々失敗するものの、そのまま公開できる品質だそうです。しぶちょーさんは、プロンプトだけで日本語で自分用のニュースサイトが作れると話します。
しぶちょーさんは、かねりんさんが望んでいたポッドキャスト概要欄の自動生成もManusでできるかもしれないと伝えます。自分の番組の50分の音声を入れ、タイムスタンプ付きの概要欄、タイトル、SNS投稿文までを一度の指示で作らせたところ、処理に40分ほどかかったものの、バックグラウンドで最後まで仕上げてくれたそうです。
かねりんさんは普段、GeminiのAI Studioで文字起こしをしていますが、タイムスタンプのずれや60分超えでの表示の乱れを手で直す手間があるといいます。しぶちょーさんによれば、Manusでの文字起こしに使ったのは250〜300クレジットほどです。かねりんさんは手元に1800クレジットほどあり、試してみることになりました。
おちつきAIラジオ初のリアルイベント、11月29日に原宿で公開収録
最後のトピックは大事なお知らせです。かねりんさんから、おちつきAIラジオ初のリアルイベントの開催が発表されました。
公開収録イベントは11月29日(土)18時から20時まで、原宿のハラカド3階にあるJ-WAVEの公開収録スタジオで行われます。ポッドキャストのアートイベント「ジャケギキ」とのコラボレーションです。
| 区分 | 席数 | 料金 |
|---|---|---|
| 着席 | 10席 | 3000円 |
| 立ち見 | 5席 | 1500円 |
| 中学生・高校生・大学生 | 着席は半額 | 1500円 |
| 小学生以下 | - | 無料 |
チケットはPeatixで販売されます。当初は近日中の販売開始とされていましたが、話しているうちに、Voicyのコラボライブでカウントダウンをしながら販売を始めるという案がその場で決まりました。
人が来なかったらと思うと胃が痛いというかねりんさんを、リアルイベントに慣れているしぶちょーさんは「結果来てくれるから」と励ましていました。
からあげ先生のコメント:「学習」の定義と、VRの「DOF」
収録時間が延びるなか、二人はハッシュタグ「#おちつきAI」に届いたコメントにも応えます。1つ目は、からあげ先生のポストです。1.7万インプレッション、230いいねと大きく伸びていたものの、かねりんさんには何が起きているのかわからなかったそうです。
からあげ先生のポストは、前回のRAGの回で話した「パラメータの更新を伴わないものは学習ではない」という話への補足でした。しぶちょーさんによると、プロンプトの中に例を入れて学ばせるインコンテキストラーニング ── プロンプト内に例や情報を与えるだけで、モデルのパラメータを更新せずに新しいタスクをこなさせる手法ですという言葉もあり、学習の定義が難しくなっているという指摘です。
パラメータの調整を伴わないものを学習と呼ぶのは確かに気持ち悪い、というのがからあげ先生の意見だったそうです。技術者のフォロワーから「確かに」といういいねが多く付いたのだろうと、しぶちょーさんは説明しました。
もう1つは、Claude Code on the Webを扱った速報回に、テンテムさんから届いた「0DOFに未来は感じない」「初代Questが6DOFだから6DOFは欲しい」というコメントです。
しぶちょーさんによると、DOF ── Degree of Freedomの略で、自由度のこと。VRでは頭の向きだけを追う3DOFと、位置の移動まで追う6DOFがよく比較されますは自由度の数を表します。前後・左右・上下の3つの移動と、ロール・ピッチ・ヨーの3つの回転を合わせた6自由度が上限です。0DOFは、ARグラスで画面が視界に固定される話を指しているのだろうと、しぶちょーさんは読み解きました。
ライトな速報回のはずが、この回は80分を超えました。二人は、通常の深掘り回も聞いてほしいと呼びかけて締めくくっています。
まとめ
CanvaやSeed3D 1.0、Manusといったツールの話題に加えて、この回では、AIと仕事のニュースをきっかけに二人の考えの違いが浮かび上がりました。しぶちょーさんは社会の再分配の仕組みを、かねりんさんは歴史の繰り返しと人間の創造性を軸に語り、最後は「自分のLLMを鍛える」という前向きな結論に落ち着いています。
- Canvaの独自AIは、レイヤーごとに編集できるデザインを生成するモデルとして発表されたが、まだ使えない段階
- ByteDanceのSeed3D 1.0は、物理シミュレーションで使える精密な3Dモデルの生成を重視している
- しぶちょーさんは、AIによる仕事の代替が資本主義と噛み合わず、格差を生むことを心配している
- かねりんさんは、AIも過去の技術と同じように新しい仕事を生み、人間にはひらめきと行動が残ると考えている
- 初の公開収録イベントは11月29日(土)に原宿ハラカドで開催され、定員は15人





