Xの投稿をきっかけに、マナブさんが感じたことは?
マナブさんは、Xで見かけた投稿をきっかけに話し始めました。制作者が作ったデザインをクライアントがAIで加工し、他のクリエイティブとして展開していて不快だった、という内容です。
この投稿にはSNS上でさまざまな意見が出ており、マナブさんも自分の経験をもとにこのテーマを考えてみたといいます。
(投稿は)クライアントが、AIで加工して他のクリエイティブとして展開してて、不快ですみたいな内容でした。
納品前後に起きるAI加工の実例と、マナブさんのスタンス
マナブさんの経験では、納品前にクライアントが提案したデザインをAIで調整した画像を共有し、「こう直したい」と伝えてくることがあります。
言葉にしにくい要望も、画像が1枚あれば認識を合わせやすいため、マナブさんはプロジェクトを進めるうえで有効な手段だと捉えています。
一方で、納品したデザインにAIで手が入ったと思われるものが、連絡のないまま展開されているのを見つけることもあるそうです。
個人的には、プロジェクト自体の目的が達成されてるんであれば、何ら問題ないっていうスタンスではあるんですよね。
CanvaやGoogleスライドなど、デザイナーでなくても使えるツールでデータを手直しして展開するケースも以前からあり、基本的にはあまり気にならないとのことです。
気持ちのいいものではない、制作者のモヤモヤとは?
ただしマナブさんは、制作者の立場として嬉しいかと問われれば嬉しくはなく、ポジティブな印象は抱かないと話します。プロジェクトの成否とは別の感情です。
ひどいケースであれば、次の取引はやめようという判断につながる可能性もあるといいます。
AI自体を使うことは問題ないが、制作者としてのモヤモヤが残るっていうのは、確かにそうだよねってとこですね。
なぜ認識がずれるのか?デザイナーと発注者の温度差
マナブさんが重視するのは、制作者の「勝手に加工されたら嫌」という気持ちが発注者に伝わっているかどうかです。
デザイナーは「嫌だとわかっているはず」と感じがちですが、発注者が同じ感覚を持っているとは限りません。発注者にとってAI加工は、業務効率の良い手段と見られている可能性があります。
勝手にAIで加工されたら嫌だと、わかっているはずだと思っている
AI加工を業務効率の良いものと捉え、そもそも何も考えていないかもしれない
制作物の二次利用そのものは、AIが普及する前からありました。社内で展開されていても、言われない限り制作者にはわかりません。
それでも今回表面化したのは、AIの話題が良くも悪くもXでバズりやすいからではないか、とマナブさんは見ています。
日本の「察してほしい」文化とAIという新しいツール
認識のずれには、日本の文化や習慣も影響していると、マナブさんは考えています。暗黙の了解や「言わなくてもわかるでしょ」という期待は、仕事でもプライベートでもあるものです。
さらにAIは比較的新しいツールのため、使う際に気をつけるべき点についての共通認識がまだ形成されていません。
共有されてない認識を、共有されている前提で扱っちゃうと、やっぱりこういったことになるのかなっていう感じですね。
AIとどう向き合う?ルールの明確化と注意点
マナブさんは、AIの普及は不可逆的で、ない時代には戻らないと考えています。そのため「AIは絶対使うな」という姿勢は極端で現実的ではないとしつつ、制作者が嫌な気持ちを押し殺し続ける必要もないといいます。
具体策として挙げたのは、次回以降のやりとりで、AIによる加工や二次利用について許容できる範囲のルールを伝えること、必要に応じて契約書に明記することです。
ただし、発注者に問題意識がないところで突然ルールを示すと、契約を盾にしているような対立構造になりかねません。長期的な関係づくりが難しくなる可能性があるため、注意したい点だといいます。
制作会社や事業会社など、直接やりとりしないクライアントの案件では認識を合わせにくいため、相互に理解を深める姿勢が必要だとも話しています。
ルールはいつ育つ?対立ではなく共通認識を育てる
マナブさんは、新しいツールの適切な使い方についての理解は、普及する中で徐々に形成されていくと考えています。日本は何でも伝えればいいわけではない空気もあり、ルールの形成に時間がかかりそうだという印象も語りました。
そのため、デザイナー側だけの意見ではなく、制作者と発注者の両方で一緒に考える必要があるといいます。
立場や働き方によって許容範囲は違い、マナブさんのように割り切れる人もいれば、絶対に嫌だという人もいます。認識がそもそも違うという認識も必要だと話します。
むやみに対立するのはあんまり良くなくて、現実的に、どうやってAIの進化と付き合っていくかっていうのはすごく大事な考え方かなと思います。
Xの投稿が、制作者と発注者が共通認識を育てるきっかけになればいい、というのがマナブさんの願いです。
まとめ
マナブさんは、制作者として自作がAIで加工されることに複雑な気持ちになるのはわかるとしつつ、発注者が同じ認識とは限らないと語りました。
- AI加工に対する制作者のモヤモヤは理解できるが、発注者が同じ感覚とは限らない
- 「察してほしい」文化と、AIという新ツールの共通認識の未形成が、ずれの背景にある
- AIは不可逆的に普及するため、許容範囲のルールを伝え、必要なら契約で明記する
- 契約を盾にした対立は避け、制作者と発注者で共通認識を育てていく




