おはようございます、朝の「小泊Fuji」から
この回は、長野県富士見町にある藤森照信さん設計の宿「小泊Fuji」に一泊した翌朝の収録です。あげみさんとふくしまさんが、宿に着いたときの景色から話し始めます。
こんばんは。今夜も図面を描きながらです。
建築設計を仕事にしている揚見と福島が、夜な夜な図面を描きながら話していく番組です。
肩の力を抜いて、生活の真ん中にある何気ない気づきを話していけたらと思っています。こんばんは。
こんばんは。おはようございます。
明るい。朝収録。
これ、ビデオポッドキャストの人は見えてると思うんですけど、ここは「小泊Fuji」という宿ですね。
前回か前々回、ドライブしながら収録した時に少し触れたと思うんですけど、今回はこの宿に泊まって、その体験談を話しましょうっていう回です。
いや、はるばる来ましたね。
9時半に出て、3時ぐらいに着いたもんね。
あ、結構ゆっくり来たのか。5時間半ぐらいかかったのか。収録しながらですね。
3時ぐらいに着いたんやけど、昨日もすごく天気良くて。富士山が今日は見えないけど、この奥に見えて。
今日は雲がかかってるな。
まだ田んぼの稲刈りが済んでなくて。
黄金色の、夕日が差し込む状況で到着したんですよね。
宿の案内を受ける前に、ちょっと写真を撮らんとまずいっていう。
この時間貴重な気がする、綺麗すぎると思って。ひとまず写真だけ撮らせてくださいって。
田んぼに囲まれた立ち方と、藤森建築の出会い方
宿の周りには民家があり、田んぼの景色が広がっています。あげみさんは、その風景の中に建つ宿の印象から話します。
周辺には、写真では写ってないけど、民家が周りにも建ってて。この田んぼを囲うように民家が建ってて。
人の営みがすごく凝縮された場所っていう感じがして。手間をかけて時間をかけて作られてきた景色の中にある宿なんやなっていうのが、来て最初の印象でした。
みんなで見守ってる中に、グッとひときわ入り込んだような立ち位置で、この宿があるじゃないですか。
だから相当、設計者の藤森さんは、立ち方を気にしたやろなって思ったですね。
地域のどこからでも本当に見えるもんね。高台にちょっとあって。
民家はもうちょっと山際にあるんやけど、ここは田んぼの中へちょっとせり出したように建ってて。
設計者が藤森照信さんっていう。何で有名かな。
大きいのでいうと、ラコリーナかな。滋賀県の近江八幡ですかね。
茶室をたくさん作ってはって。木立が立ってる上に小屋を作って、はしごで上がって、7、8メートルぐらいのところでお茶をいただく部屋を作ってたりとか。
アイコニックというか、自然素材をふんだんに使って、ちょっと愛くるしい造形で建築をするっていうんで、唯一無二。他にこんな人いないっていうような。
いないですよね。
僕らも、建築を勉強しながら、働き始めてからも、数多くの藤森建築を見てきている人ですね。
藤森さんの建築で僕が好きなのは、ディテールももちろん素敵やなって思うんですけど、やっぱり建物との出会い方、アプローチって言っていいのか。それがいつも好きなんですよ。
ぐるーっとあえて視線を遠回りさせて、やっと出会えるとか。アプローチで高さが変わっていって、最初に見えてた建物の印象と、近寄った時の印象を変えてるとか。
建築の中に入る手前で、すごくワクワクさせてくれるアプローチを、いつも作ってる気がするんですよ。
その建物に向かって、見えた瞬間の「うわぁ」っていう感じが、毎回あるもんね。
今回も例外じゃなく、公民館のところから曲がった時に、うわぁ。
これやみたいなね。
そこからまた周りのお家で見えない瞬間があって、また曲がって、ふわー。稲穂に囲まれた建物がバーンって。で、夕日差し込んでて。
車で入ってくるんやけど、建物の中のトンネル状になったところを車が通り過ぎて、奥に止めて宿に着くっていう。佇まいを車が邪魔せえへんような造りを設計してて。
立ち方に対しての意識の高さというか、気遣いがすごい高い建物やなという感じがするね。
富士山と桜をつなぐ配置、朝の光で目覚める
ふくしまさんは、敷地の形に対して建物を直行させて建てた配置の理由に触れます。
でもそれ起こせてるのすごいなと思って。この敷地って、三日月状のフラットな場所があるんですけど、そこに対して建物が直行するように建ってるんですよね。
なんでかって言ったら、向こうに見える富士山と、敷地を一段上がったところに植わってるしだれ桜かな、それを繋ぐように建物を配置してると。
それって誰でも思いつくよねって、藤森さんは言ってたって言ってましたね。そんなもんかと思いながら。
三日月状に全部景色がいいから、建物も三日月状に建てて全部開きたいような気がするんやけど、それをあえて直行させて建てるっていうね。
でもおかげで、歩いて見る角度によって建物の見え方がすごい変わるんよね。外から見ても雰囲気が変わっていくのがすごい面白いなとは思った。
この軸線が、こっちがちょうど南で、桜の方がちょうど北やから、今朝起きた時に日の光で目が覚める。自然の中にいるっていう感覚が味わえる。
僕結構朝弱いんですよ。だけど、ふと目開けた時の景色、光の差し込み具合とか、うねうねってした化粧柱に光が当たってたりとか。
屋根の上に桜が植わってるんですけど、そこに鳥が遊びに来てて、その鳴き声で目覚めて、もう一瞬でパーって。これは写真撮っとかなあかんと思って、むっちゃ目覚め良かったです今日。
起きてないやろなと思って、入ってくるのをためらってたんやけど、入ったらもう写真撮ってたから、もっと早く入ればよかったと。
昨日は夕方の光景を撮って、今日は朝の光景。実は僕、この宿に家族で泊まりに来たことがあるんですよ、以前。
その時は雨降りの日で、日の差し込み方の変化とかもあんま感じれなかったんですけど、それでもすごいいい体験したなって思ってたのに、今回さらにアップデートされちゃって。
2回目はやっぱまた違うんじゃない。
知ってる知ってるって思いつつも、知らん。こんなんじゃなかったって。
特別な夜のしゃぶしゃぶと、「建築は人やと思う」
前の晩は、オーナーの山越さんご夫妻と食卓を囲み、しゃぶしゃぶをいただきながらインタビューをしたそうです。
昨日の夜、特別な夜やったやんか。普通この建物って内部撮影禁止で、SNSにあげないでくださいっていう告知がされてて、場所も明かしていないような建物なんやけど。
本当に縁があって、オーナーの山越さんご夫婦に声かけていただいて来させてもらってるわけなんですけど、あの夜は一緒にしゃぶしゃぶ。
むちゃくちゃ美味しいしゃぶしゃぶ。
何あれっていうね。キノコが。
聞いたことない名前やし、聞いたことない姿形ですよね。
色も形も綺麗でな。僕、途中からキノコしか食べてなかったもんな。
タレも3種類。
全部美味しいから、回すの大変でさ。
最後は雑炊。散々お肉と野菜とキノコを食べた上での、キノコの出汁を存分に吸った雑炊。
それをいただきながら、インタビューの収録してましたね。
僕、必死で喋ってる横で食べてるからさ、なくなるやんかみたいな。
いや、美味しくて止まらんかったな。あれは。
宿泊費プラスのオプションで、夕食のしゃぶしゃぶのセットをつけることができるから、もうこれは必須やと思います。
旦那さんのカズさんが、藤森さんの書いた図面からこの建物を建ててるっていう。
大工さんね、棟梁として。
建ててた時のストーリーを聞かせてもらって、めちゃくちゃ面白かったな。
ご本人は、あんま喋るのあんまりやしって言って、控えめな方やとおっしゃってたんですけど、話聞いたらもう、何ですかそれ。
引き出しが多すぎる。
話を聞くと、この藤森建築のオーナーになるべくして生きてきたような、面白い生き方をしている。やっぱりね、建築は人やと思うわ。
人生が乗っかった建物っていう感覚がすごいあったんで、昨日お話伺って。
普通は建築って、お客さんが要望を伝えて、設計者の建築家が図面を描いて、大工さんが建てるっていうんで、立場が違って、そこを調整しながら建てていく感じなんやけど、ここはもう混然一体の。
福島君が言ってた共犯関係のような、みんなで一大プロジェクトをゴールに向かって突き進む、熱量。愛と熱量がね。
建築って本当に素晴らしいなっていう、その建築をするっていうことが、こんなにみんなでやる、作るっていう。
ほんまに愛の結晶っていうのが伝わる。この建物にかけた思いとか、実際に手を動かしたことだとか、その経緯をお話しいただいて、思いがすごい量届いてくる感じが。
作った人の話を聞くと、建物の見え方が変わる
あげみさんは、建築作品を見るときに、設計者だけでなく、つくった人の話を聞けたことで見え方が変わったと話します。
ぜひ昨日の話を聞いて泊まりに来てほしいなと思って。カズさんがこれわざわざやったんやとか。
僕ら設計の仕事をしてると、建築作品として見た時に、この建築家が設計した、この建築家が作ったっていう認識で見てて、顔になるのはその建築家の人なんやけど。
作った人がいて、オーナーさんの話も聞けて、建築家の人ももちろん知っててってなった時に、見えてくる見え方がもう。
全然違うんですよね。
いかにして藤森さんの建築を作るかっていうことを考えて作る、ある種、奉仕の精神じゃないけどさ。いい意味で、みんなが歯車になってる感じがするんよ。
自分っていうものが一歩引いてる感じがみんなしてて、建築家のエゴを通すとかそんなんじゃなくて、遠くに投げてあるゴールに対して、みんなでどうやって行くかっていうのがすごい感動したなぁ。
藤森さんって、そもそもワークショップをよくして、みんなで作るっていう作り方をしてるのは知ってたけど、みんなで作ることの可能性、関わり代がある建築の可能性をすごく感じました。
これはって、さっきからそんな話しかしてない。まあすごいという。
施主としての気持ちと、施工大工としての気持ちと、藤森建築を作る棟梁としての気持ちと。
緊張感がなく「帰ってきた」と思える心地よさ
あげみさんが宿泊の感想を尋ね、ふくしまさんは空間の印象から答えます。
実際どう?泊まってみて。
まず緊張感がないですよね。ピシッとした面があんまないんですよ。
漆喰の塗り跡が見えるようになってたり、木材でも角が落としてあったり、ピシーってしたとこが少ない。それのおかげなのか、緊張感がなくゆったりできるなとは思いましたね、まず第一に。
建築家の設計した建物って、割と線を1本でも減らしたいとか、綺麗に見せたい、収まりを詰めたいっていうんで、その緊張感が良くも悪くも出てしまうところはあると思うんやけど、緊張感のないっていうのが、すごい褒め言葉としてね。
ゼロではないんですけどね。置いてある器とかカトラリーもすごくこだわってらっしゃって、作品っぽいものも、もちろん空間の中にあるんですけど。
緊張感を強要してこうへんのよな。雑に扱ったらあかんとか、自分たちのものを置くことで雰囲気壊すとか、そういうのじゃなくて。
使わせてもらうっていうよりは、本当にちょっと帰ってきましたみたいな、ホッとするような場所な気がする。これリピーターの人多いやろなって思う。
ほんまそう思う。僕、現にリピートやし。季節によっても全然違うと思いますね。
今年は長雨のせいで、まだ稲刈りが済んでなくて、この景色が見れて。
ここは長野なんやけど、雪がそんなに降らん、1年に2、3回って言ってたよね。
僕、この暖炉を見てみたいなって。カズさんが、藤森さんの図面から試行錯誤して作り上げたっていうのに火が入ってるのは、ぜひ見たいなと思うから。冬もありやと思う。
しゃぶしゃぶでね、火炊いて。
昨夜も、星がめちゃくちゃ綺麗やったからさ。僕、流れ星見たもん。
空が広い。全星座見えるんじゃないかって思ったし。
昨日夜中、12時前ぐらいに、月明かりに照らされた屋根の銅板の波波を見てんのが、すごい良かったです。すごい情緒を感じちゃって。
長くいい建築にいることって本当に難しいやんか。見せてもらったり、美術館で入ることはできても、こうやって泊まって体験できるっていうのは、建築が好きやったらいいよね。
器やカトラリー、竹のスプーン、フォークとか、一つ一ついいんよ。使うのが気持ちいいから、建築がもちろん有名やけど、ホスピタリティというか、迎えてくれてる感じがめちゃいい。
木桶のお風呂と、細部まで届く気遣い
あげみさんは、コンパクトな建物の中にある、小さな桶風呂の話を挙げます。
あとあれを言っておきたい。お風呂。この建物自体がすごいコンパクトなんやけど、お風呂も1畳ないかな。
面積で言うたら1畳ないぐらいやと思う。
すごいちっちゃい可愛い桶風呂なんやけどさ。気持ちいいな。
桶のお風呂、初めて入ったんやけどさ。木の肌触りがすごい気持ちいいな。溶けていくかと思ったもん。もうほろ酔いやから、ほぼ溶けてたんやけど。
お風呂は、やっぱり1回経験してほしいね。
横にビヨンってできるお風呂も気持ちいいですけど、縦に深いっていうのもいいですよね。ちょうど首が出るくらいまでの深さで。
本当にこう、ザブンみたいな感じでさ。
お風呂そんな好きじゃないって言ってるけど、それなりな時間浸からせてもらいました。
長かった。ご飯食べ終わったのが、話し込んで11時半ぐらいまで。そこから写真とか音声のデータを移したりして、風呂に入ったのが1時半とか2時。
福島くん先に入って、僕待ってたけど、聞いてた話と違うよと思って。
僕も眼鏡外して入ってて、天井の材料なんやろうなって思いながら、ずっとぼーって見たりしてたんですけど、首まで浸かってるとほぼ何もわからんのですよ。
だから一旦出てから、あちこち触って触って確認したりしてました。
お湯入ると、木の匂いがふわっと立ち上がってさ。ボディソープとかも、木のエッセンシャルオイルかな?が混ざったやつでさ、めっちゃいい匂いしたな。
いい匂いやし、そういうのって髪の毛がギシギシになったりするんすよ。全然ならない。安心してお使いいただけます。女性の方も。
あれは買って帰りたいなと思うぐらいめちゃ気持ちいい。
箸置きにしろ、歯ブラシのケースにしろ、出来合いのものっていうよりはさ、意識が届いてる感じがすごい。
歯ブラシで思い出した。絶対話しようと思ったんだ。歯ブラシ、むちゃ毛先柔らかくなかったですか?磨き心地むちゃくちゃいいって思って。
口ゆすぎましょうって言って、コップに水入れようと思ったら、水の勢いがもうちゃーってなってね。ここ水圧がすごいですね。
いや、そのギャップが良かったなって。朝から。
うちの話やけどさ、トイレに小さい手洗い付けてんねんけど、普通に開けてるとビシャーってなるから、めっちゃ絞ってんねん。水の出る量、大事やなって学んでるとこやから。
後でカズさんに言うとこ。
カズさん、それ閉めた方がいいですよ。
一泊じゃもったいない、ゆっくり過ごすための宿
朝のパンケーキの時間をきっかけに、この宿での過ごし方に話が広がります。
キッチン周りも、調理道具とか一式揃ってるじゃないですか。一泊して、夕方から朝にかけて過ごすのに、ちょうどいい量の器とか、ものの量になってて。コンパクトなキッチンなんですけど、すごいいいんですよ。
しゃぶしゃぶのセットを頼んでたので、バットに一式用意してあるんですよね。全部カットして、ほとんど出汁と。入れたらもうできますみたいな感じでやってくれてるので、むちゃくちゃいいです。
お米も美味しかったですね。
この敷地のアプローチのところにある田んぼのお米やって言って。秋田こまちって書いてあったかな。
で、朝はパンケーキ。うまかったな。
ありがとうございました。作っていただいて。何から何まで。
しっかりした厚みのやつが僕が作ったら出来上がってしまって、どうかなと思ったけど、バターとメープルシロップをダボダボにかけて。もう僕の夢、メープルシロップの減りは気にしないと。もううまかったわ。
僕ら忙しくしてしまったけどさ、撮影とか収録もあったから。朝、ゆっくりそれを作る時間で、バタバタが整った感じがした。
ここへ来たら、本当はそうやってゆっくり過ごすのが。ゆっくり過ごすために来る場所やと思うし、一泊じゃもったいないやろなとは思う。
内観はSNSとかに上げれないってなってるし、せっかくやからカメラも携帯も置いて、ここでの過ごし方を存分に味わったら、見えるものむちゃくちゃ変わりそうっていうか、価値観がすごく変わっちゃいそう。
僕、もう絶対竹のスプーン買うと思うもん。
パントリーって言われてるところに、ビールとかお菓子とか、食材もスープとかも売ってたりして。ボードゲームが置いてあったり、ゆっくり時間を過ごすためのちょっとしたものが用意してくれてあって。
道の駅で美味しい野菜がいっぱい売ってそうやから、それを買って、パスタとか作るとか、お昼とか良さそうやな。
キノコも売ってるって言ってましたね。
ここ田んぼが多いから、用水路が流れてて、夜でもその音がずっと流れてんのがすごい心地よかった。雨かなって最初思ったんやけどさ。
僕、川の横の家で育ってて、音が常に聞こえてたから、ぐっすり寝た感じする。
ススキの小道から、引き出しの遊びまで
宿の裏手のアプローチと、屋根や引き出しなどの細部の話です。
あとあっちのアプローチ。ススキの。あれも良かったな。
あれ最高でしたね。どっかしらでアップするので、むっちゃ見てほしい。
すごいな。あれメインじゃないっていうね。
普段は車でアプローチする側の写真が多いんですけど、反対側は室外機とか設備機器も割と出てきてるので、あんまり表立って見せてないのかもしれないですけど。
先の道まで行った時には、ススキが点点点って。それを縫うようにアプローチしていって、ススキって背高いから視線を遮ってくれて、進んでいくごとに景色が見え隠れするんですよ。あのアプローチ最高ですね。
あれ良かったな。いつも歩いてる道なんかな。
一本道じゃなくて、ぐるぐる回れるようなところが多いから、散歩するのもいい。あっちの土手の方から見るのもすごい素敵やったし。
先端に立って景色見るんじゃなくて、この軒と一緒に、ちょっと入ったところから見るっていうのが気持ちいいなって思ったな。切り取ってるラインがすごい大事な気がしたよ。
かなりこの屋根作るのも苦労したって言うてましたもんね。扇垂木を作って。
合板で1分の1作って、CADで全部測ってて。
ここに作品集が入ってて。こういうちょっと面白い引き出しとか遊びがあったりとか、それも面白いな。
台所の引き出しの感じとかも、設計する身としてはこんなん出てくるかっていうような。
出てこへん。
キッチンの下の収納って、目いっぱいの容量を取れるように、扉同士をピチピチに詰めて、ラインをどう揃えるかみたいな設計をしがちですけど、ここは全然違うんですよね。
基本はラインを揃えやんっていう。ポンポンポンポンみたいな。
独立してポンポンポン。間も120とか130とか空いてるから。
藤森建築を目指す人生と、建築は愛です
藤森建築を目指すオーナーのカズさんの姿勢から、愛される建築という話へつながっていきます。
でもそれでも最終的に、藤森建築をここでは作るっていうことが、絶対的なゴール。
藤森さんの建築やったら、ここはこうしたらあかんとか、ここはこうせなあかんとか、クライアント自身が、体だけじゃなく人生において取り組んでるような、そんなお話を聞いてるから。
わからんかったら作品集見て、また実際に建物を見に行って、すり合わせをして。藤森さんやったらくれちゃうとか、そういう創意工夫がある。
弟子みたいな感じやよな。先生やったらみたいなさ。面白い関係性やし、素敵な旅やったんやろなっていうような、その期間が。
まあもういろんなことあったでしょうけどね。
もうしたないって言ってたもんな。二棟目もじゃあとか言って。いやー素晴らしかった。
だからここに泊まる方は、本当に聞いてほしいですね。
聞いてほしい。話を聞いて泊まるのと、聞かないで泊まるのとでは、だいぶ違うと思う。
あの方たちは、タイミングが合えば、チェックインとチェックアウトの時にいらっしゃることがあるから、いたら話を聞いてね。疑問を溜め込んどいて。
この器どなたのですか?とかね、そういうのでもいいから。
オーナーさんもいらっしゃらなくて、僕らが建築として見てただけでは、表に見えてるものでは読み取れないものを、たくさん知れたし。
久しぶりに胸が熱くなったもん。燃えてんなって。スラムダンク見た後みたいになって。
建築家とってよかったって思う。ポッドキャストやっててよかったって。
昨日寝る前までずっと、いや良かったな、コンヅメやっててよかったなとか言って。しみじみ。
多分この僕らが感じた感動って、今回の配信だけでは絶対出せてないんですよ。溢れんばかりのいろんなことがあるんですよね。
昨夜の収録の僕の喋り方、ちょっとトイレ回ぐらいの熱量になってるから、ちゃんと編集してほしい。くわっつってるから。
(一同笑)
2時間半とか、3時間近く喋ってたんか。
面白かった。本当はその前の1時間半ぐらいからもう面白かったもんな。
お二人の出会いから人生の話、建築なんやけど、そこへ行くまでの二人の人生の話が面白すぎる。
人生の結晶なんで、本当に。
みんな、そんな建築をしたいな。
愛を持って藤森建築を作りたいんやって、その人生に関わるような存在になれたら、設計の建築家として、なんて幸せなんやろなとは思いますよね。
愛されるような建築を作るって。
なんか最上級な気がしました。愛される建築家にもなってて、愛される建築を作っていて。それをまた他人も感じることができる可能性があるというか。
この建物が媒介となって、街の人たちも、なんかカーサ ブルータスのが沸いたみたいな。でもそうやって一つの建物に関わる人が、これまでもこれからもたくさんなってるっていうのが、最上級だなと思ったんですよ。
宮崎駿がポニョとか描き始めた時に、やっぱ最後は愛かって思って。あれを思い出した。やっぱ建築も愛かみたいな。コルビュジエとかも、やっぱ最後はそこかみたいなさ。
愛や。
愛です。
建築は愛です。
その熱量を帯びるだけのものが藤森さんの建築にはあるっていう。作る喜びがあるっていうことに、大変力をいただきました。
愛を浴びたぶん、今度は届ける側に
収録の終盤は、この体験をどう届けるかと、同じ釜をつつくことの大切さへ話が進みます。
本当に素敵な機会をありがとうございました。
ありがとうございます。もう嬉しくて。
いろいろ写真も撮ったし、何らかの形で見えるようにはしたいので。
この話には出てこなかった材料の話とか、苦労したエピソードとかを合わせて、写真やちょっとした動画も載せながら、何らかの形で僕らもまた作りたいので。愛をむちゃくちゃ浴びちゃったので、愛の恩返しを。
愛の伝道者として。
上杉謙信の、あの愛って書いてる兜被ったあんな感じで。愛Tシャツ作る?建築は愛って書いて。
ちょっと嫌だな。
嫌だなーってなるよね。
いや、でもほんと冗談抜きにね、愛のある建築を作りたいし、感じたいですね。
もっと触れたいね。こんな素敵な出会いをしてきたいね。
全国の宿オーナーの皆様、愛を持った建築をお持ちの宿オーナー様には、ぜひ我々コンヅメをお呼びいただいて、愛を浴びさせてください。
どこにでも行きます。
交通費と、ちょっとご飯。夜ご飯食べたいなっていう、それだけはありますけど。現地のご飯を食べたいなみたいな。
でもやっぱ一緒にご飯食べれたのがすっごい良かった気がする。
お茶飲みながらだけじゃなくて、地のビールとか、リンゴのハードサイダーとか。美味しい食事と楽しい話で、やっぱ食事込みで聞きたいな。
しかも鍋っていうさ、みんなで一緒のものつついてるから、場を共有してる感じがあって。それすっごい大事やなって思った。
同じ釜の飯を食うってやつ。
今夜も同じ釜をつつきながら。いらんか、そういう番組。
帰りの車でやりましょうか。そういう新番組立ち上がるかもしれないね、ぐらいに、いい時間やって思ったし、これからもこういう機会作れたらなって思ったので。
ぜひ、これだけじゃなくて、山越さんご夫婦にも遊びに来てほしいね。
そうしたら最上級の愛でもっておもてなししないとダメですね。僕たちもね。
みんなで福島君ちに泊まろうか。鍋して。
いいですよ。泊まり、やりましょう。
テント持ってくわ。
じゃあ今夜はこんなところですね。また次の夜にお会いしましょう。おやすみなさい。
おやすみなさい。
まとめ
小泊Fujiで過ごした一晩と翌朝を通して、藤森建築の魅力が、設計だけでなく、つくった人たちの熱量にもあることが見えてきました。あげみさんとふくしまさんは、その熱量を「愛」という言葉でまとめています。
- 宿の立ち方やアプローチ、朝の光など、藤森建築の出会い方にワクワクした
- 緊張感がなく「帰ってきた」と思える心地よさが、リピーターを生みそう
- オーナーのカズさんたちの話を聞くと、建物の見え方が変わる
- 建築は愛。愛を浴びたぶん、今度は何らかの形で届けたい




