バズは不毛。でも「狙えば取れる自分」でいたい
たった一度の人生を、SNSや『YouTube』のアルゴリズムを追いかけて「バズりました、ウェーイ」みたいなことには使いたくないんです。
インプレッションを取りに行ったところで、資産として残りそうなものって限定的じゃないですか。
ちょっと有名になったとか、ちょっとフォロワーが増えたとか、ちょっと発信力が増えたぐらいで。人生かけてそれを増やしてどうするんだ、と僕は思っています。
その一方で、そんなセリフは「狙ったら高い確率でバズらせられる自分」になってから吐けよ、とも思うんですよね。
狙ってできた上で「意味ないよ」と言うのと、狙ってもできないのに「意味ないよ」と言うのは、ちょっと違う。
いつでもバズらせられるけど、それって意味ありますか?というスタンスは守っておきたいなと思って、2ヶ月くらい前から、気が向いた時に頭の体操がてら『X』でバズ投稿を狙ってやっています。
たどり着いたのは「謝罪ポスト」
バズを作るなら、多くの人が潜在的・本能的に求めているものを絡めた方がいい。そう考えると喧嘩とかエロになってくるんですけど、それをコンテンツにしている人はもうたくさんいらっしゃいます。
他に何かないかなと考えて、たどり着いたのが謝罪でした。
いま皆さん、自分の将来が不安じゃないですか。給料が上がっているわけでもないし。
だから自分よりうまくいっていない人を見て安心したい気持ちがある。言い方を変えると、他人の失敗を探すモチベーションが、いまめちゃくちゃ高いと思うんです。
なので、気が向いた時にXに謝罪ポストをしています。テーマはぶっちゃけ何でもよくて、カジサックがプチ炎上していたらそのことについて謝罪しますし、インパルスの堤下君に暴言を吐いた過去を思い出したら、その過去について謝罪して、謝罪の中でさらに暴言を吐いたりしています。
梶原さんへの謝罪だけ、反応が違った
反応はというと、平均で700万〜800万インプレッションぐらい。1謝罪につきフォロワーが400〜500人ぐらい増えます。
ただ、梶原雄太さん、カジサックに対しての謝罪だけは反応が違うんです。1000万インプレッションを超えることが多くて、フォロワーも1謝罪につき600〜700人ぐらい増えます。
コメントを見ていると、謝罪を真に受けて怒っている人もいるし、「毎回長い、読む気が失せる」と言いながら毎回読んで怒っている人もいます(あれ何なんだろうな)。
その一方で、好意的なコメントも本当に多いんです。要約すると「これだけ長い間一緒にいるのに、今もなおこうしてじゃれ合っているおじさんって悪くないよね」という、中年ボーイズラブ支持層ですね。
お前らもう25〜26年ぐらい一緒にいるのに、まだその感じなの?という。1年目2年目だったら「仲いいコンビだな」で終わるところが、一緒にいる時間が長くなるほど、微笑ましいと感じてくれる人が増えるんだと思います。
長く一緒にいることへのリスペクト
長く続いている夫婦って、素敵だなと思う一方で、尊敬もありませんか?
この夫婦は円満でいるために、お互い努力しているんだろうな、という。コンビにもそれがちょっとあるなと、最近感じています。
コンビって運命共同体で、利害関係もあるじゃないですか。相方がテレビでスベったら、その影響はこっちにも来る。まあ僕は全然なくて、梶原さんがスベろうが何しようが「『毎週キングコング』のネタ増えたわ」ぐらいでニヤニヤしてるんですけど。
そういう関係なのにまだ一緒にいる。二人で飲みに行ったことをポストした時も、ファン以外の方からまで賞賛のようなものをいただくんです。
以前、AIで代替できないもの(アンカー)として、土地や癒着やプロセスと並んで「歴史」を挙げました。一緒に過ごした時間が長いとか、一緒に過ごした歴史があるとか、ああいうものは絶対にAIでは代替できない。
『キングコング』の間に流れているこの関係性や時間も、どう考えたってAIで代替できないものです。毎週キングコングのやりとりなんて、大体面白いこと言ってないですよ。でも、多分仲がいいというだけで見ていられるんだと思います。
仲の良さは、たまたまでは続かない
長く一緒にいるには、お互い歩み寄らなきゃいけないし、ちょっとした努力が必要なんだろうなと思います。
相方の活動にきちんと興味を持つとか、リスペクトを払うとか。夫婦だったら夜の営みをちゃんと大切にするとか。たまたまそうなることは、あんまりないと思っています。
ちなみに、漫才の冒頭の「どうもキングコングです。イェイイェイ」のダブルピースは、そもそもじいさんになった時用のやつなんです。若い奴らがやっても面白くない。でも、舞台袖からじいさん二人が出てきてイェイイェイってやるだけで、僕はちょっとニヤっとしちゃうなと思ったんですよね。
だから年齢を重ねれば重ねるほど効いてくるんだろうなと思っています。さまぁずさんやサンドウィッチマンさんへのリスペクトも、仲良くいるための努力を多分してるんだろうな、というところが結構でかいんじゃないでしょうか。
長い付き合いがあるというのは、いま本当にすごい価値を持っているなと思いました。
そんな仲のいいキングコングが、来年の春に全国漫才ツアーを行います。チケットは9月27日の22時発売で、オンラインサロン『西野亮廣エンタメ研究所』のメンバーはS席が安くなっていますので、ぜひ見にいらしてください。
それでは素敵な一日をお過ごしください。じゃあまたね。
まとめ
バズを狙う練習として始めた謝罪ポストで、梶原さん相手の時だけ反応が大きいことに気づきました。長く一緒にいること、そのための努力こそが、AIでは代替できない資産なんだと僕は考えています。
- バズは不毛だと思うが、狙えば取れる自分でいた上でそう言いたい
- 梶原さんへの謝罪ポストは1000万インプレッションを超えることが多く、長い付き合いへの好意的な反応が集まる
- 一緒に過ごした時間や歴史は、AIで代替できない価値
- 仲の良さはたまたまではなく、歩み寄りとリスペクトの努力で続くもの





