折りたたみ3機種、幅広になったのは「無印」の方だった
最初のコーナーはガジェットレポートです。7月22日にロンドンで開かれたGalaxy Unpackedで発表された、折りたたみスマホの新しい3機種の話題から始まります。
神森さんは折りたたみスマホを長く使っていて、現在は縦折りのmotorola razr 50 Ultraを使用中です。メインはiPhoneで、折りたたみは2台持ちという構成です。
今回発表されたのは、Galaxy Z Fold8、Galaxy Z Fold8 Ultra、Galaxy Z Flip8の3機種で、すべて第8世代になりました。
神森さんが一番引っかかったのは、ラインナップの並びだったと話します。事前に「今度のFoldは横に広くなるらしい」という噂があり、てっきり上位のUltraがその新しい形になると思い込んでいたそうです。
ところが実際は逆でした。幅広になったのは無印のGalaxy Z Fold8のほうで、Ultraは従来どおりの縦長ブック型でした。
個人的には、え、そっちが上になっちゃったんだみたいな感じですね。まあそれはどうでもいいです。
幅広ボディが呼び戻す、初代Pixel Foldの読書体験
神森さんが幅広に反応したのには理由があります。以前使っていた初代Pixel Foldが、ちょうど今回のFold8に近いサイズ感だったからです。
Pixel Foldは、閉じたときに表に来るカバー液晶の部分だけで、スマホとしての使い方がほぼ完結していたと振り返ります。細長いタイプは横幅が狭く、ブラウザを見たときにも狭さを感じますが、幅広になると使い勝手が一気に変わるといいます。
開いたときはYouTubeなどのメディアを見るのにも向いていましたが、神森さんが一番良かったと語るのは読書体験です。
初代Pixel FoldはKindleの見開きと端末の見開きが連動していて、漫画や本を見開きで読む感覚が、実際の本の読み方とつながっていたそうです。
あの形が戻ってきたっていうのは私はめちゃめちゃ嬉しいなと思ってますが、まあKindleの見開き対応に関してはアプリにも関連してくるので、アプリが本当に対応したら神じゃないかなと思っております。
薄さと軽さは着実に進化、razr foldも気になる存在に
薄さと重さの話も出ました。前年のFold7は開いた状態で約4.2mm。今回のUltra(縦長)は0.1mm薄くなって約4.1mm、重さは215gでFold7と同じです。
幅広の無印Fold8は厚み約4.5mmと若干厚めですが、それでも十分薄いと神森さんは話します。重さは201gで、Fold7より14gほど軽くなっています。
Flip8はあまり変わらないと思っていたそうですが、開いた状態で約6.1mm、180gと歴代で最も薄く軽いものになりました。
発表後にはサムスンがスマートグラスも見せていたようで、Ray-Ban Metaのようなカメラ付きのものだといいます。神森さんは今カメラもスピーカーもないスマートグラスを使っていますが、こうしたマルチメディア的なグラスも気になると話します。
Galaxyの発売は8月7日で予約はすでに始まっています。ただ神森さん自身は買わないと明言します。iPhoneがこの秋に折りたたみを出すという噂があり、それを待っているからです。
一方で、同じタイミングでもう一つ気になる機種があります。8月に国内発売されるmotorola razr foldです。motorola初の横折りにあたります。
バッテリーは6000mAhで折りたたみとして史上最大クラス。その代わり厚みは約4.55mm、重さ243gと重量級です。チップはGalaxyの上位モデルより一段下の構成になります。
結構モトローラはここら辺よくやってます。あの、大体最強より気持ち落としたもので、若干値段を下げて買い求めやすい金額にしたりとかってことはよくやります。
価格は29万9800円ですが、IIJmioが乗り換えで10万円引きを行うため、19万9800円になるといいます。気になるとしつつも、iPhone待ちであること、折りたたみを2台持つ意味がないことから、今回はスルーする方針だと話しています。
スマートグラスでウェブを見たら、なぜ実用にならなかったのか
続くWork Talkのコーナーは、スマートグラスをめぐって今考えていることの話です。神森さんはEven G2というスマートグラスを使っています。
Even G2には、サードパーティがアプリを作って公開できるEven Hubという機能があり、その中にウェブを見られるアプリがあります。このアプリを使っていて、ふと思ったことがあったそうです。
スマートグラスでウェブを見ようとすると、当然ながらウェブサイトの情報を全部表示することはできません。レイアウトも崩れ、長い文章がただ延々と表示され、ひたすらスクロールが必要になります。
ただし神森さんは、これはアプリが悪いという話ではないと整理します。問題は、スマートグラスに渡されるデータがどうあるべきか、という点にあると考えています。
これはね、もうそもそもアプリが悪いって話ではなくて、いわゆるウェブから渡される、スマートグラスに渡されるデータってどうあるべきなのっていうところになります。
「ページ」ではなく「コンテンツ」で管理する、というモヤモヤ
神森さんは、今のウェブサイトが「ページ」という単位で作られていることに注目します。ページを丸ごと受け取るしかないから、狭い領域でただ順番に流していくしかない、という構造です。
つまりウェブサイトは基本的にパソコンやスマートフォンで見る前提で作られていて、グラスのような新しいデバイスにどう情報を出すかを想定して作られてはいない、という指摘です。
話は、CMSがそもそも情報をどう持っているかに及びます。前年ごろに鳥取でのセミナー後、サービスシンクのナムラさんと夜通しこの話で盛り上がったというエピソードも挟まれます。
今の現状のウェブサイトっていうのは、CMSで管理されてるとは言っても、ほぼほぼそれってページ管理システムだよねって話なんです。
その延長線上にレスポンシブデザインもありますが、それでもグラスの中で表示するには限界があります。ずっと立ち止まってグラス越しにネットサーフィンをするわけではない、というのが現実です。
神森さんが考えるのは、情報を本来のコンテンツとして管理し、リクエストしてきたデバイスに応じて出す情報を作り込むという方向です。ただ、そこまではまだできていないのが現状だといいます。
1ページに載っている情報をそのまま丸ごと各デバイスへ展開する。今のCMSに近い発想
情報をコンテンツ単位で管理し、リクエストしてきたデバイスに合わせて出す内容を作り込む
一方で、答えは単純ではないとも話します。サイトによって目的が違うからです。ニュース、店舗、行政では、スマートグラスで見たい情報もそれぞれ異なります。
限られた情報で、日常の何かの最中にふと見たいという用途なら、検索してパッと情報が表示される形がスマートグラスには最適かもしれない、と一つの見立てを示します。
それでも神森さんは結論を出さず、データをページとして持たせるべきか、コンテンツとして持たせるべきかを突き詰めなければ、とモヤモヤしたまま話を置いています。
候補3つを全部試した、Suno AIのマッシュアップ実験
最後のコーナーはSuno AI Labです。今回は久しぶりにマッシュアップに挑戦しました。マッシュアップは、自分が作った曲を2つ選ぶと1曲に混ぜてくれるSunoの機能です。
神森さんは候補を3つ立て、せっかくなので全部試したといいます。
1つ目は「島の空へ」と「夏、全開」の組み合わせです。しかしこれはすぐにやめました。「夏、全開」が歌詞を設定していないインストだったため、歌詞は「島の空へ」がそのまま生きてしまい、混ぜる意味が薄かったからです。
2つ目は「On My Hand」と「Fold No More」というエレポップの組み合わせです。「On My Hand」はスマートリングの歌、「Fold No More」は折りたたみ端末の歌です。これは試したところ、とても素直にきれいな1曲になりました。
ただし元の2曲が似ていて、両方を知らないとどこがマッシュアップなのか伝わりにくい結果になりました。神森さん自身も両方の曲を忘れていて、どっちがどっちか分からなくなったため、これも見送りました。
聞きながら、あれ、どっちがどっちだっけ?みたいな感じになったので、まあこれはダメだなっていうことで、今回はそれも一旦スルーしました。でも悪い曲じゃないんですよ。
インストの「セクション指示」が化けた、採用曲の作られ方
本命の3つ目は「一尺玉」と「Hands to the Sky」の組み合わせです。「一尺玉」は花火をテーマにしたゆっくりした和風インスト、「Hands to the Sky」は英語のユーロビートで、テンポの速い曲です。
これは3回生成しました。1回目は微妙でスキップ。2回目は歌詞のマッシュアップからやり直しています。
Sunoのマッシュアップでは、両方の曲に歌詞があると、混ぜるか、オリジナルにするか、どちらかを主にするかを選べます。ただ「一尺玉」はインストなので歌詞がありません。
ただし「夏、全開」とは事情が違いました。神森さんはインストを作るときも、イントロやバース、プレコーラス、コーラスといったセクション指示を入れ、その中に楽器の雰囲気を書き込む作り方をしているからです。
そのため「一尺玉」側のセクション指示に、「Hands to the Sky」の歌詞がうまく混ざり込む形になりました。歌詞のマッシュアップをかけると、元のセクション指示がシンガーAとシンガーBの振り分けに置き換わり、インスト側には音の指示だけが残ります。
採用したのは3回目です。尺八と琴が入ったゆっくりしたアンビエントから始まり、そこから一気にハイスピードに上がっていきます。バックで琴や尺八がいい感じに入り、その後は「Hands to the Sky」のオリジナルメロディがほぼそのまま続きました。
ほぼほぼオリジナルのメロディに、一尺玉の持っていた楽器がそのまま入ってきたみたいな感じです。なので、これでマッシュアップと呼んでいいのかって思うことはありつつも、結構個人的には面白かった。
タイトルは当初「Hands to the Skyが一尺玉に出会った」ようなものにしようとしたそうですが、尺八や琴の入り方が日本風で良かったため「Hands to the Sky (Japanese Mix)」にしたといいます。
Chord aiで見ると、キーはCマイナー、テンポは150で、「Hands to the Sky」の原曲ほぼそのままでした。「一尺玉」はAマイナーの別テンポなので、キーやテンポは入らず、楽曲だけが混ざった形になっています。
まとめ
折りたたみ新製品からスマートグラス向けのデータのあり方、AIによる和風リミックスまで、神森さんの関心がそのまま3本立てになった回です。ガジェットの手触りとウェブの構造への問い、そして音楽制作の遊びが地続きに語られています。
- Galaxy Z Fold8シリーズで幅広になったのは無印のFold8で、Ultraは従来どおりの縦長ブック型だった
- 神森さんはiPhoneの折りたたみ待ちでGalaxyは買わない一方、8月国内発売のmotorola razr foldが気になっている
- スマートグラスでウェブが実用にならないのは表示の問題ではなく、ページ単位で情報を持つ現状のデータの持たせ方の問題だと整理された
- 採用したリミックスは「一尺玉」×「Hands to the Sky」で、インストのセクション指示が歌詞マッシュアップで化け、和風のリミックスにまとまった







