発売日当日、そば屋の出前のように届いたiPhone Duo
神森さんのもとに注文していたiPhone Duoが届いたのは、発売日の10月23日当日でした。前日の夜になってもソフトバンクから発送通知が来ず、当日も届くかどうか本当にわからなかったそうです。
神森さんは、発売日の少し前にMy SoftBankのサイトで不正アクセスの試みがあり、しばらく止まっていたことに触れています。通知が遅れたのはその影響かもしれない、とあくまで想像として話しています。
23日の朝10時過ぎ、ソフトバンクからようやく発送通知が届きました。届くのは翌日か翌々日だろうと思っていたら、その30分後には佐川急便がiPhone Duoを持って玄関に来たといいます。
なんかね、まるでそば屋の配達かのような感じでですね、発送しましたって言って来てって、そんな沖縄ですよみたいな、そんな感じです。
神森さんの見立てでは、iPhone Duo自体は前日には発送されていて、通知だけが出ていなかったのだろうということです。
昼間は仕事なので、iPhone Duoの箱は夜まで開けずに我慢したそうです。箱の中身は事前の予告どおり、本体と充電ケーブルだけでした。
神森さんが選んだスターホワイトは、背面がマットな質感の落ち着いた白で、とてもいい色だといいます。ただ、開けてすぐにアラミドのケースを付けてしまったので、背面をしっかり眺めてはいないそうです。
9月の発表時に神森さんがいちばん感動したのは、開閉時のトランジションでした。実機で見て「こんな感じなのか」と思ったものの、その感動は最初の1回だけだったと笑い交じりに話しています。
データの引っ越しは、その日の夜にクイックスタート ── iPhone同士を近づけるだけで、設定やデータを新しい端末へ移せるAppleの機能。ケーブルやパソコンを使わずに機種変更ができますで済ませました。iPhone同士を近づけて、そのままデータを移すやり方です。
神森さんは以前、iPhoneの機種変更のときにApple Watchのペアリングのやり直しでハマった経験があるそうです。今回は何も考えずに移行してしまい、慌てたものの、Apple Watchも何事もなく移っていたといいます。
この辺ね、どんどん年を重ねるごとに便利になって良くなっていくなっていうのが改めて思ってました。
持ち心地、折り目、Touch ID。1週間使って見えた本体の素顔
iPhone Duoを閉じた状態で持ったときの感想として、神森さんはまず重さを挙げます。それまで使っていたiPhone 16 Proと比べると、やはりズシッとくる感じがあるそうです。
一方でiPhone Duoは縦方向がかなり短く、外側の画面を操作したあとにiPhone 16 Proを手に取ると「長っ」と感じるほどだといいます。
iPhone Duoの画面は、外側と内側で表面の仕上げが違います。神森さんの説明を整理すると、次のようになります。
グレアでツヤツヤした表面。神森さんはガラスの保護シートを貼って使っています
ナノテクスチャーのザラッとしたアンチグレア。光らず、触り心地がいいそうです
気になる人が多いiPhone Duoの折り目について、神森さんははっきり答えています。画面が消えて黒いときは、角度によってくぼみがしっかりわかるそうです。
画面が付いているときは、折り目はほぼ目立ちません。ただしそれは明るい画面の場合で、黒い背景のアプリでは折り目がやはり見えるといいます。
本当にね、折りたたみでね、折り目を気にするならね、折りたたみ端末やめた方がいいと。
それでも、角度によってはほぼ目立たない作りについて、神森さんは「よくよく考えた」と評価しています。
iPhone DuoはFace IDが使えず、Touch ID ── 指紋で本人確認をするAppleの認証方式。ホームボタンや電源ボタンに指を当てるとロックを解除できますになりました。左手の親指でフリック入力まで済ませてきた神森さんにとって、閉じたときの横幅が広くなったこともあり、左手だけの操作はつらいそうです。
神森さんは左の人差し指もTouch IDに登録していますが、伸ばすときに少しつらいこともあるといいます。最近は右手の人差し指で解除するなど、両手で持つことが多くなったそうです。
前回の配信で不安だと話していたストラップは、やはりiPhone Duoには付けられません。今はカバンにしまうか、縦が短いのでスッと収まるジーンズの前ポケットに入れて持ち歩いているそうです。
iPhone Duoのバッテリーは、普通に使って朝から夜までもつ感覚だといいます。神森さんは在宅でいつでも充電できる環境ですが、実験も兼ねて日中はほぼ充電していません。
ただ、iPhone Duoは届いた日にiOS 27.1の強制アップデートが入り、続いてSiriと検索の最適化が動き、終わった矢先にiOS 27.2が出ました。バックグラウンドでまだ何かが動いている感じがあり、正しい計測がしづらいので、バッテリーの話は次回以降に持ち越すそうです。カメラもまだじっくり使えていないといいます。
神森さんが「気をつけたほうがいい」と強調したのが、マイナンバーカードの登録です。iPhoneへの登録はマイナアプリ経由で、カードをかざして情報を読み取ってから取り込む流れになります。
10月24日にマイナアプリで登録しようとしたところ、指示どおりiPhone Duoのカメラ側にカードをかざしても、何度やっても失敗したそうです。
やばい、これダメじゃね?って。もうこんだけ失敗するとさすがにちょっと今度ロックかかっちゃうんじゃないかってめちゃめちゃ心配になって。
神森さんは背面をぎゅっと近づけ、プルプルしながらじっと動かさずに、なんとか登録できたといいます。ところが数日後にマイナアプリのアップデートが入り、かざす場所が開いた内側のディスプレイの上の部分に変わっていました。
これからiPhone Duoでマイナンバーカードを登録する人は、背面のカメラユニットではなく、端末を開いた画面の右上あたり、カメラユニットの反対側にかざしてみてくださいね、というのが神森さんのアドバイスです。
10月29日時点、iPhone Duoに対応したアプリはどれ?
ここからは、神森さんが実際に開いて確かめたiPhone Duoのアプリ対応状況です。あくまで10月29日時点の話として聞いてほしい、と前置きしています。
未対応のアプリは、iPhone Duoを開いて横長に持っても、画面の真ん中に縦長のままアプリが表示されてしまいます。一方で、完全対応したアプリでは右下あたりに縦にアイコンが並ぶなど、開いたディスプレイ向けの表示になるそうです。
神森さんが話したアプリを、ジャンルごとに整理すると次のとおりです。
| ジャンル | 対応済み・ほぼ対応 | 仮対応・未対応 |
|---|---|---|
| エンタメ | Netflix、Prime Video、Apple TV、U-NEXT、YouTube、Kindle(10月28日に対応) | Disney+は仮対応、Huluは未対応 |
| SNS・連絡 | Facebook、Instagram、Threads、mixi2、Slackはほぼ対応、Xはなんとか対応 | noteとFacebook Messengerは仮対応、DiscordとLINEは未対応 |
| 地図・乗換 | Apple Map、Google Map、Yahoo!乗換案内(10月29日に改善) | Yahoo!カーナビ、Yahoo! MAP、auカーナビ、MobilityLinkは未対応 |
| 金融・ゲーム | 一部のカード会社のアプリ(10月29日に対応) | 金融系は基本的に未対応、Pokémon GOとピクミン ブルームも未対応 |
Kindleは当初、見開きで表示はできたものの、タップしてもホームに戻るための操作メニューが出てきませんでした。いったん閉じて外側の画面で戻るという手間がありましたが、10月28日のアップデートで解消されたそうです。
いちばん困っているのはLINEだといいます。内側の画面で開くと縦長表示のままスタンプが送れず、わざわざ閉じて外側の画面でスタンプを押しているそうです。
要はアウトのディスプレイでスタンプを押すって、もう本当に面倒くさい。早く対応してほしいなと思ってます。
意外だったのはCanvaで、外側でも内側でも最適化が進んでいるそうです。逆に外側の画面では、どのアプリでも文字入力のときに画面の半分がテンキーで埋まってしまい、使いづらさを感じているといいます。
入力まで考えると、iPhone Duoは内側の画面で操作することが多くなりそうだ、と神森さんは見ています。そのうえで肌に合ったのが、開いて横に持つのではなく、開いたまま縦に持つ使い方でした。画面の大きなスマホのような感覚で、入力にも問題がないそうです。
こうした使いにくさを、神森さんはiPhone 3Gが出た当初と重ねています。それまでの携帯電話に慣れた人たちが、鳴り物入りで登場したiPhoneを「使いにくい」と言っていた時期があったといいます。
どれもね、アプリとかOSがね、順次少しずつでも対応、改良されていくと良くなるものなので、こういうのも含めてですね、楽しめる人にはね、iPhone Duoいいんじゃないかななんて思っております。
折りたたみスマホ向けのサイト作り、実機を測って答えは変わった?
ワークトークのコーナーでは、ウェブを作る人の目線でiPhone Duoを見ていきます。きっかけは、9月のWeb Creator Podcast Day ── ウェブ制作に関わるポッドキャストが集まるイベント。T-STUDIO.voiceもこのイベントでリスナーからのお便りを受け取りましたでヤントナさんから届いたはがきです。
折りたたみのスマホで表示するウェブサイトやウェブアプリを作るとき、普通のスマホ向けのサイトと違って気をつけた方がいいことってあるんでしょうか?
ヤントナ さんから
9月の時点ではiPhone Duoのサイズがわからなかったため、神森さんは手元のnubia Foldを例に答えていました。nubia Foldは外側では普通のスマホの表示、開くと神森さんのサイトt-studio.tokyoではタブレット表示になったそうです。
神森さんのサイトは、スマホ、タブレット、パソコンでブレイクポイント ── 画面の幅に応じてレイアウトを切り替える境目のこと。この幅を超えたらタブレット用の表示にする、といった形で決めますを設けていて、タブレットは768〜1023ピクセルの間で表示されるデザインです。そのため当時は「作り方は大きく変わらない、大変なのはむしろアプリを作る人たちでは」と答えていました。
今回は実機が手元に来たので、Viewport Lensというページで、ブラウザで見える範囲を測ってみました。Viewport Lensは、ヤントナさんのはがきがきっかけでCODECSに相談して作ったページだそうです。
| 画面と持ち方 | 横幅 | 縦 | t-studio.tokyoの表示 |
|---|---|---|---|
| アウターディスプレイ | 382px | 590px | スマホ |
| インナー・横向き(ランドスケープ) | 951px | 537px | タブレット |
| インナー・縦向き(ポートレート) | 669px | 819px | スマホ(大型スマホ相当) |
神森さんは、iPhone Duoの外側でウェブを見る機会はこれから少なくなりそうだと感じています。以前持っていたPixel Foldでは外側の画面でほぼ事足り、内側を使うのはKindleを読むときくらいでした。
iPhoneデュオの場合ですね、縦が短くなった分ですね、いわゆるアウトディスプレイをゴリゴリ使うというような状況っていうのがなくなるような気がしています。
iPhone Duoの内側を横向きにするとタブレット表示になりますが、11インチや13インチのタブレットより小さく縦も短いので、閲覧には向いていないと神森さんは見ています。縦向きならスマホ表示になり、外側より読みやすく情報量も多いそうです。
開くとタブレット表示になるnubia Foldとは、ここが違うところです。外側でウェブを見るならnubia Fold、内側を縦向きで見るならiPhone Duo、というのが神森さんの比較です。
神森さんは個人的に、縦向きの大きな画面でパソコン向けのサイトが見られることを期待していたそうです。けれどメディアクエリ ── 画面の幅などの条件に応じて、適用するCSSを切り替える仕組み。レスポンシブデザインの基本になる技術ですで出し分けている以上、現実は大きなスマホと同じ表示になります。
それでも作る側としての答えは、9月から基本的に変わりません。アウターはスマホ、インナーの横向きはタブレット、縦向きは大きなスマホと割り切れば、特別な作りは必要ないというのが神森さんの考えです。
ほとんどね、何か工夫する必要はないんじゃないかなって私は思います。
一方で、9月に「大変なのはアプリのほう」と話したことは、まさにそのとおりだったといいます。対応を待っているアプリが多い現状が、それを示しているという見方です。
神森さん自身も、スマートグラスのEven G2向けに作っていたRailhardNAHAというアプリのiOS版を計画していました。iPhone Duoの登場を受けて、開いた内側の画面の半分をスプリットビューにして地図も見られるようにできないか、仕様を詰め直すつもりだそうです。
縦向きでパソコン向けのサイトを見たいと思うのは自分だけなのか、神森さんはリスナーにお便りで教えてほしいと呼びかけています。
Suno AIで作ったデュエット曲「Two of a Kind」
最後のSuno AI Labのコーナーでも、曲のモチーフはiPhone Duoです。神森さんは前回、iPhone Duoの曲は実際に触ってから作りたいと話していて、今回その曲ができあがりました。
「Duo」は2人組という意味なので、曲は男性と女性のデュエットにしたそうです。中身は、男女が駆け引きをしながら少しずつ近づいていく恋の歌です。
サビでは、他にはいないという意味の「one of a kind」と、似た者同士という意味の「two of a kind」を重ねています。タイトルは、神森さんが候補にしていた名前とSunoが付けた名前がたまたま同じだったことから「Two of a Kind」に決まりました。
歌詞には、iPhone Duoへの思いも込められています。今はまだ使う人を選ぶ端末でも、アプリが整えば使う人も増えていくはずで、最初はわかってもらえなくても時間をかければ伝わる、という意味を込めたそうです。
曲づくりでは、AメロとBメロを暗めにしてサビでパッと明るくしたくて、10回ほどガチャを回しました。けれど結局、4回目に出たちょっと暗めの曲のほうがいいと思えてきて、サビでちらっとだけ明るさがのぞく1曲を選んだといいます。
曲を流したあと、神森さんは歌詞の背景を明かしています。2番の「初めは私の持ち方もわからなかったよね。横にしてみたり」という部分は、iPhone Duoを使い始めたころのことだそうです。
アップデートのたびにね、近づいていくっていうところもそうなんですよね。iPhone Duoとの付き合い方を恋人に少しずつ慣れていくっていう話に置き換えてみました。
音づくりの面でも気に入っているところがあるものの、今回は時間の関係で話しきれなかったため、次回以降にあらためて紹介するそうです。
まとめ
iPhone Duoは、重さや左手での操作、アプリ対応の遅れなど、まだ使う人を選ぶ端末です。それでも神森さんは、OSやアプリが少しずつ良くなっていく過程も含めて楽しめる人にはいい端末だと話し、その気持ちを曲にまで込めています。
- iPhone Duoの折り目は明るい画面ではほぼ目立たないが、画面オフ時や黒い画面では見える
- マイナンバーカードの登録は、アップデート後のマイナアプリでは開いた画面の右上あたりにかざす
- 10月29日時点では、LINEや金融系、カーナビ系などまだ未対応のアプリが多い
- ウェブ制作は「アウターはスマホ、インナー横はタブレット、縦は大きなスマホ」と割り切れば特別な対応はほぼ不要
- 新曲「Two of a Kind」は、iPhone Duoに少しずつ慣れていく過程を恋の駆け引きに置き換えたデュエット




