那覇に訪れる「一年で最高の季節」と、金曜朝の余白
冒頭は、季節の話から始まります。2月最後の金曜日、明後日にはもう3月というタイミングでの配信です。
神森さんは先週、海沿いのショッピングモールのテラス席でお茶をしていたときのことを振り返ります。連れと「もう寒くないね」と話したそうです。
暑すぎることもなく、かといって肌寒くもない。今の那覇の風は本当に優しくて心地がいいです。
これからしばらく、沖縄には一年で最も過ごしやすい季節がやってきます。金曜の朝、その時間が通勤や作業前のスイッチになればと語りかけます。
そして、先週の東京出張の合間に銀座へ足を運び、あるものを買ってしまったと切り出します。今回のガジェットレポートは、その話から始まります。
銀座で即決したスマートグラス「Even G2」の試着体験
神森さんが試着に向かったのは、EvenG2というスマートグラスです。
もともとはEven Realitiesの英語サイトで販売されていましたが、1月のあるタイミングで日本語表示に気づき、日本の取り扱い店ができたことを知ります。
その店が、銀座でオーダーメガネを作っている「JUN GINZA」でした。神森さんは1月半ばに、まずどんなものかを試すつもりで試着の予約を入れます。
神森さんがEvenG2に惹かれた理由は、はっきりしていました。
パッと見、いわゆるスマートグラスっぽくないっていうところなんですよね。
この手のデバイスは重くてゴツゴツしたイメージがありますが、EvenG2はそうではなく、シンプルでかけやすそうだったといいます。とはいえ、かけてみないとわからないと考えての予約でした。
店の2階に通されて実機を見ると、印象は「もう本当に眼鏡そのもの」でした。担当者がアプリを開き、EvenG2と接続して機能を試させてもらいます。装着した感じは、まさに普通の眼鏡だったそうです。
ネット広告ではピンとこなかった表示も、実際にかけると印象が変わります。両目それぞれに文字が出るのではなく、目の前に緑色の文字が浮かび上がって見える仕組みでした。
会話モードでは、話した内容がそのまま文字として起こされます。翻訳もでき、英語の音声を聞かせると、目の前に日本語の文字として表示されました。
なんだこれはっていうことでですね、あれよあれよという間に、まずはとりあえず検眼だけでもしようかなと思って検眼をしました。
EvenG2は度のないレンズがベースですが、度を入れることもできます。普段眼鏡をかけている神森さんは、度付きでないと浮かぶ文字もぼやけて見えるため検眼を受けました。そして気づけば購入していた、と振り返ります。
価格の内訳も具体的に語られます。
円安で輸入品が高くなっている事情もあります。遠近両用のレンズは十数万円するため、今回は単焦点にしたそうです。
ただし、この商品が届くのは3ヶ月後です。手元にはまだなく、本当に3ヶ月で来るのかとドキドキしながら待っている状況だといいます。
名村さんのスタジオでデバイスを囲んだ夜
試着では、後ろに他の客もいて、長く遊ぶことができませんでした。ここで話は、その日の夜に続きます。
神森さんはこの日の夜、『Web Directionやってますラジオ』を手がける名村晋治さんのところへ遊びに行きます。
名村さんはスマートグラスを含む様々なデバイスを所蔵しており、以前から日程を調整していたところ、偶然この試着の日と重なったといいます。
すでに購入は済ませていたものの手元にはなく、じっくり遊べていませんでした。そこで改めてEvenG2に触れることになります。
本当にですね、買ってよかったなって思いました。それぐらいですね、やっぱり出来はとても良かったし。
神森さんは、スマートグラスに求めるものを考えると、こういう機能なのだろうと感じながら触っていたそうです。まだ手元にないため細かい話はできないとしつつ、最初の報告としてガジェットレポートを締めます。
スマートウォッチとスマートグラスは何が違うのか
ここからはワークトークです。神森さんは、スマートグラスを体験して改めて考えたことを語ります。この話は名村さんとも話した内容だといいます。
比較対象に挙がるのが、すでに市民権を得たスマートウォッチです。Apple Watchやスマートフォン各社のモデルなど、今は様々なところから出ています。
便利である一方、神森さんはスマートウォッチに一つ思うことがあると言います。
やっぱりこう、スマホと対になってるというか、スマホがやっぱりあってのものなのかなと思ってます。
トラッキングの集積場所はスマートフォンのアプリにあり、通知を確認する先も大抵はスマートフォンです。地図のナビでも、コーナーで振動は伝わりますが、進行方向を見るにはスマホを見ることになります。
ところが、EvenG2ではそこが変わります。目の前に浮かぶ緑のテキストの先に、進行方向と「何メートル」といった矢印が立つのです。
要はドラゴンボールでいうスカウターみたいな感じですね。ああいったものが実際この目の前で起こってるみたいな状況になるんですね。
ナビゲーションに関しては、スマートフォンの画面とはおさらばできるのではないかと神森さんは話します。
最終的な地図確認はスマホの画面を見る必要がある
視界の先に進行方向と距離の矢印が浮かび、スマホを見ずに進める
画面が消える時代に、情報はどんな「形」を持つべきか
一方で、神森さんはスマートグラスに何でも表示させることには懐疑的です。
たとえばブラウザ機能を積んで、眼鏡の中でサイトをスクロールしながら見る使い方は「ないんじゃないか」と考えています。
では、今後どんな情報が必要になるのか。EvenG2にはツルの部分にマイクがあり、「Hey Even」と呼びかけるとAIが起動します。
マイクで必要な情報を伝えると、インターネット上の情報から引っ張ってきて、見出しやテキストとして目の前に表示する。そうした形が求められると神森さんは見ています。
そこで問われるのが、情報をどう保持すべきかです。神森さんは、Even専用のサイトを作るような発想はもう時代遅れだと言います。
自社サイトにある情報を起点に、様々なデバイスへ配信していく必要がある。だからこそ、EvenG2で見る情報も、既存の情報の中から必要な部分を抽出できる形でなければなりません。
ここで神森さんが再評価するのが、セマンティックなマークアップです。
アクセシビリティや標準準拠を基本としつつ、より正しい情報の意味付けが、これからますます重要になってくると神森さんは話します。
例として挙がるのが、かつてのマイクロフォーマットです。価格などを細かくタグ付けし、情報の抽出しやすさを考えていた仕組みでした。
そうした発想が今後さらに重要になるのではないか。スマートグラスを手に取り、Webの未来を考えた時間だったと振り返ります。
王道とカノンを逆転させた「四男」の誕生
後半はSuno AIラボです。神森さんが勝手に名付けた「Brand New Sky 四兄弟プロジェクト」が、ついに完結を迎えます。
これまで長男・次男・三男と紹介してきて、この回で四男を解禁します。神森さんが説明したのは、そもそも王道なJ-POPを作りたくて始めたプロジェクトだということです。
これまでの3曲は、Aメロをカノン進行、サビを王道進行にするパターンが多かったといいます。
そこで神森さんは、単純な疑問から発想します。
これであえてじゃあ逆にしたようなコード進行の時にどんな曲ができるんだろうって、単純な僕の疑問から湧いて。
神森さんは、AメロやBメロを王道進行、最後のサビをカノン進行にする形をGeminiに指示し、コードとスタイルを作らせます。
そのコードをSunoに入れると、一発目はピンときませんでした。しかし数回回すうちに「これはありかも」と感じたのが、今回紹介するPureバージョンです。
神森さんは、この曲がBeing系の爽やかなポップだと表現します。どこかで聞いたような、いわゆる某探偵アニメの主題歌になってもおかしくない雰囲気だといいます。
男性ボーカルで作られ、まさにあのアニメだと思わせる仕上がりです。楽しみにしてほしいと前置きして、『Brand New Sky(Pure Ver.)』が流れます。
コード指示を変えるだけで別の曲が生まれる面白さ
曲を流し終えた神森さんは、コード進行の指示を変えるだけで、これまでの3曲とはまったく違う曲ができたのではないかと振り返ります。
Sunoの仕組みについても触れます。スタイルと歌詞にコードを当てると、そのコードに対してどう曲を作るかをSunoが自動で考えてくれるのです。
それが本当によくできているなというふうに思ってます。
さらに、歌詞の書き方でも音の当て方が変わると神森さんは言います。
スペースを空けたりとか、改行を入れたりということで、音の当て方みたいなのも変わったりするのが本当に面白いなというふうに思っている。
遊ぶ分には無料で十分だとして、ぜひ試してほしいと勧めます。
最後に神森さんは、4曲のうちどれが好きだったかアンケートを取ってみたいと語り、番組へのメッセージとフォローを呼びかけます。良い週末を、と締めくくりました。
まとめ
銀座で衝動買いした36gのスマートグラスを入り口に、神森さんは「画面を介さない時代に情報はどんな形を持つべきか」まで話を広げました。ガジェットの体験談が、Webの未来やAI音楽制作の話へとつながっていく回です。
- EvenG2は見た目が普通の眼鏡に近く、視界に緑の文字やナビの矢印が浮かぶスマートグラス。神森さんは度付き単焦点で合計約12万7000円で購入した
- スマートウォッチがスマホありきなのに対し、EvenG2はナビでスマホの画面を見ずに進める点が対比として語られた
- 何でも表示させるのではなく、AIに問いかけて必要な情報を抽出する使い方を想定し、セマンティックなマークアップの重要性を再評価している
- Suno AIラボでは、王道とカノンの進行を逆転させた四男『Brand New Sky(Pure Ver.)』を解禁し、四兄弟プロジェクトが完結した




