評価を上げるために「聞いた」しおりさん
しおりさんはWebディレクター兼営業で、教育事業部の統括マネージャーもされている方です。就職して3年目とは思えないくらい、しっかりしています。
おハガキで「どうやって急成長できたんですか」と聞かれて、しおりさんが答えていたのが印象的でした。
「そもそも今、成長できてる要因っていうと、会社に勤めてるからっていうのが大きい」と。マネジメントを任されて、それが評価につながったという話です。
もう一つ、「自己評価は高くできるもんだと思ってる」という話も出てきました。素直に頑張って、求められている成果を出せばいいだけだと。
問題は会社からの評価のほうで、しおりさんは「評価してくれる上司や社長によく思われる行動をしていけばいい」と話していました。ゴマをすれという話ではなくて、その人が求めている成果を出す、という意味です。
「聞けばいいじゃないですか」に、私が固まった理由
しおりさんは実際に社長に聞いたそうです。2年目に入るタイミングで、「今の時給には満足していません。将来的にこのぐらいを目指したいので、会社的にはどういう人になってほしいですか」と。
そして「こういうふうにやってね、そしたら評価上がるよ」と言われたことを、そのまま実行しただけだ、と。
これを聞いて、私はつい「実行できないんだよ、みんな」と口にしてしまいました。
するとしおりさんは、「わかんないなら聞けばいいんじゃね?」という顔で私を見てくるんです。本人にとっては本当に当たり前のことなんですよね。
でも私は、これはそんなに簡単にできることじゃないと思っています。会社に質問する、上司に質問するということを、難しく考えて動けなくなっている人は結構いるんじゃないかと思うんです。
「わからない」と言わないと、上司はわかってくれない
ここは私が普段からよく感じているところです。部下が「わからない」と言わないと、上司は部下がわかっていないことをわかろうとしません。
幼稚園児や乳児に対して「お腹減った?」「オムツ漏れてる?」と聞いてあげる、みたいなことは社会人同士ではありえないんです。
だから「わからないと言っていない=わかっているんだよね」と判断されるのが、一般的なんですよね。
うちの会社でも、「これをやってね」と伝えて「わかりました」と返ってきたのに、後で聞くと「よくわかっていませんでした」ということが起きます。
そういうとき、「聞かなかったのもあなたの責任でしょう」と言われることがほとんどです。でも本人は「怖くてなかなか聞けなかった」となる。この状態に陥る人は、思っている以上に多い気がしています。
定量化していない目標は、そもそも評価できない
評価の話でもう一つ、私がよく言っていることがあります。目標は定量化しないと評価のしようがない、ということです。
たとえば半期の目標が「社内勉強会をします」だと、うちではダメなんですね。やったら「やると言ったことができた」だけだからです。
忙しくてできなければ評価は最低になる。でも、たくさん頑張って5回やったとしても、回数を目標にしていない以上、1回でも5回でも「やると言ったことができた」でしかないんです。
ここで私が勝手に「5回やったのはすごいね」と評価してしまうと、他の人から見て社内のえこひいきになってしまいます。だから定量化してね、と言い続けているわけです。
しおりさんの会社では、ソフトスキルとハードスキルで評価軸が分かれていて、それをしおりさん自身が作ったそうです。自己評価が5でも会社から見て1なら、何が足りなかったかを教えてもらえる。だから次に頑張れる、と話していました。理屈としてはその通りなんですが、それをすっと理解して動ける人ばかりではないんですよね。
評価者との距離をどう縮めるか
しおりさんの会社は小さくて、Webの事業部はしおりさんともう一人くらい。その上が社長で、社長との距離が近いそうです。
「社長がどういう人を好むか、どういうものを求めるかが、近くでわかるので行動しやすい」と話していて、これは確かに大きいなと思いました。
一方で、新卒で入って社長とは面接でしか会っていない、という人も多いですよね。
でも大きい会社なら、社長ではなく別の評価者がいるはずです。部長なのか課長なのかはわかりませんが、その人が求めているものとずれないようにしておくことが大事だと私は思っています。
方法は飲みに行くことでもいいし、休憩スペースで「お疲れ様です」と声をかけるのでもいい。オンタイムじゃないところで、この人は何をもって評価しようとしているのかを掴んでおくと、動きやすくなるんじゃないかと思います。
まとめ
しおりさんの「聞けばいい」は、まったく正しいんです。ただ、正しいことがそのままできる人ばかりではない、というのが私の実感です。まずは「わからない」と口に出すところから、なのかもしれませんね。
- 評価を上げたいなら、評価者が何を求めているかを直接聞くのが近道
- 「わからない」と言わない限り、上司はわかっていないことに気づいてくれない
- 目標は定量化しないと、頑張っても評価のしようがない
- 評価者との距離を、オンタイム以外の場面でも縮めておくと動きやすい






