デザイナー出身のディレクターは意外と珍しい?
正直に言うと、デザイナーからディレクターへというのは、私の周りではあまり聞かないんですよね。
私の世代でディレクターになるのに一番多かったのは、フロントエンドエンジニアだったような気がします。
実装のスキルもあって、ブラウザで見える最終的なゴールに近いところも見える。だから説明もしやすいんですよね。
かく言う私も、デザイナーとフロントエンドエンジニアから、今のディレクターにだんだん移ってきた感じですからね。
デザイナー出身だからできること、はまりやすい落とし穴
デザイナー出身の方の強みは、やっぱりアートディレクション的なところをお客さんの前で話せることだと思うんです。
自分が手を動かしていないデザインについて、何が良くて何が悪いのか、なぜこのデザインにしたのかを説明して、納得してもらう。
私はよく「説得ができるか」という言い方をするんですけど、これができるかどうかが結構大きいんじゃないかなと思っています。
一方で、はまりやすい落とし穴もあると思っていて。
デザイナーさんがディレクターになってワイヤーを書くと、自分も手を動かせるからこそ、実際に作業するデザイナーさんにすごく細かい指示を出してしまいがちなんですよね。
これはもろ刃の剣になる気がしています。
だからもう少し大枠で渡して、細かいところは最後に詰めればいい、くらいの姿勢で、デザイナーには自由に作ってもらう。
そういう我慢みたいなものが、どちらかというと必要なんじゃないかなと思うんです。
AI時代のキャリアで、私が意識したいこと
キャリアという意味でいうと、これからは生成AIとは切っても切れないと思います。
ここでちょっと余談なんですけど、私が少し不安に思っていることがあって。
生成AIが進むと「エンジニアが要らなくなる」みたいな話がある一方で、最後は人が必要だという部分が、AIが進めば進むほど顕在化するんじゃないかなと感じているんです。
一番怖いのは、コロナのときのタクシー業界のことなんですよね。
街に人が歩いていないからとドライバーさんを手放したのに、コロナが明けたら「足りません」となっていたりする。
同じようにITのビッグテックが人を減らす方向に行ったあと、「やっぱり人が要ります」という揺り戻しが来たらどうなるんだろう、と頭をよぎるんです。
だからこそキャリアの話に戻ると、私はこう考えています。
AIが直近では大きな割合を占めるので、デザインやフロントに関わる部分はこれまでのキャリアとして活かしつつ、そこにシステム側の知識を足していく。
そのうえで、システムのこともお客さんの前でちゃんと話せるようにする。
これが、デザイナー出身の方にとって正しいキャリアの築き方なんじゃないかなと思っています。
まとめ
デザイナーからディレクターへというのは珍しい道かもしれませんが、説明して納得してもらう力と、システム側への理解を足していけば、十分に自分の強みになると思います。まだ揺り戻しがあるかもわからない過渡期ですが、いまの私はこんなふうに考えています。
- デザイナー出身の強みは、デザインを説明して「説得」できること
- 細かく指示を出しすぎず、デザイナーに自由に作ってもらう我慢も必要
- AIが進むほど、最後に判断する人間の役割が顕在化する気がしている
- これまでのデザイン・フロントの経験に、システム側の知識と説明力を足していく






