学生と社会人で、決定的に変わること
新社会人になるにあたって、どういう気構えでいればいいか、というおハガキをいただきました。
これはうちの新卒メンバーにも言ったんですけど、自分から動く、話すということをまず気をつけてほしいんです。
というのも、高校や大学までって、基本的に生徒や学生はお客様なんですよね。
だから学校側は「みんなどうですか、ここできてますか」ってすごく気を使ってくれる。
でも社会人は、お金をもらって自分が何かをする側です。お客様であることは絶対にないわけですよ。
自分で言わないと、周りが自分の思っていることを汲み取ってくれるなんてことは、まずありません。
もちろん上司と部下という関係なら多少はありますよ。でも基本は、指示命令の中で「これをやってください」「やります、やれました」という関係なんですよね。
日々席のところまで来て「大丈夫か、手伝おうか」なんて言ってくれる人は、基本的にいないと思っておいた方がいいと、私は思っています。
これがデフォルトなんです。ここのマインドチェンジができないと、「周りは僕のことを全然見てくれない」「放ったらかされてる」って感じちゃうかもしれません。
「聞いてくれない」のではなく、伝えきれていないだけ
こういう話をすると、今度は「自分はいろいろ話しているのに、相手が聞いてくれない」と言う方もいます。
でも、相手はあなたの言うことを必ず聞かなきゃいけない、なんて義務はないんですよね。
今まで周りの大人が話を聞いてくれたのは、積極的に聞くという役割があったからなんです。親なら子供の言うことを聞くし、先生なら学生の話を聞く。
でも社会人になると、会社のお客様や、会社全体の利益に関わる内容でなければ、乱暴に言うと聞く理由がないわけですよ。
上司の役割も、聞き手であることがメインではないんです。業務指示を出して、その結果を評価して、責任を取る。それが仕事なんですよね。
だから、コーヒーを飲みながら軽く「これやりたいんですよね」って話したくらいだと、相手にとっては全部ただの雑談になっちゃうこともあります。
自分から話す時に大事なのは、頻度と熱量です。ただし基準は自分ではなく、相手なんですよね。
「僕なりにはすごく喋ってます」というのは、全然ダメな話なんです。相手がたくさん言ってる、熱量があると感じてくれるかどうか、そこが基準なので。
「説明」じゃダメで、「説得」まで必要
これはウェブディレクターの方々にもよく言うんですけど、私はずっと「説明じゃダメで、説得が必要だ」と言っているんです。
言葉遊びに聞こえるかもしれませんが、説明して相手が納得するところまで行って、やっと「伝えた」なんですよね。「伝わった」じゃないんです。
その上で、向こうがそれを採用するかしないかを評価し始める。それが社会人だと思うんです。
だから、廊下でちらっと「これやりたいんですよね」って言って、いざ「じゃあやってみろ」と言われて困っちゃうなら、それは本気じゃないってことなんですよ。
「やれ」と言われたら「やります」と言えるところまで熱量がないものは、相手も本気で聞いてはくれません。
私自身、若い頃はタバコを吸わないのに缶コーヒーを持ってタバコ部屋に行って、「あれってどうなんですか」って聞いたりしていました。今はもうそういう場も少ないのかもしれませんけどね。
会うたびに何度でも同じことを伝えるとか、提案書を具体的に出すとか。そこまでやって、やっと「あいつ本気なんだ」と思ってもらえるんですよね。
だから松ぼっくりさん、もし社会人になって大事にしたいことがあるなら、やりたいことは相手が納得するところまで伝えなきゃいけないという基準を、覚えておいてほしいんです。
「聞いてくれない」「環境を変えてくれない」って絶望して辞めちゃう、みたいな極論に走る前に、伝えきれていないのは自分の伝え方が足りないだけなんだ、と思ってもらえたらうれしいです。
まとめ
学生の頃に聞いてもらえていたのは、周りにその役割があったから。社会人になると、そこが変わるんですよね。だからこそ、自分から動いて、説得できるまで伝える。これができるかどうかで、だいぶ景色が変わるんじゃないかなと、いまの私は思っています。
- 学校では生徒がお客様。でも社会人は、お金をもらって自分が動く側になる
- 周りは自分の思いを汲み取ってはくれない。自分から動いて話すのがデフォルト
- 話す頻度と熱量の基準は自分ではなく相手。相手がどう感じるかで決まる
- 説明で終わらせず、相手が納得する「説得」まで届いて初めて伝えたことになる






