1秒の定義が2030年に変わる?
この回のきっかけは、2030年に1秒の定義が変わるというニュースです。レンさんによると、今年の10月には、今後どういう方式で1秒を定めるかを選ぶ国際会議が開かれます。
1秒の定義が変わること自体は決まっているものの、どの方式に変わるのかはまだ決まっておらず、いくつかの候補があるといいます。
エマさんは最初、1秒の定義が変わっても、体感の1秒にはほとんど影響がなさそうだと受け止めます。
私たちの体感の1秒が(変わる)影響って、なんかすごく少なさそう。
レンさんも、体感の1秒がいきなり変わることはないと認めます。そのうえで、家の時計やスマホの時計が今どうやって決まっているのかは、あまり知られていないと指摘します。
エマさんも「そもそも今の1秒の定義を知らない」と応じ、この回は秒の科学史をたどる回になりました。レンさんは、今回の改定で新しくできることもあると話します。
これ大ニュースなのよ。
なぜ1秒は英語で「セカンド(2番目)」なのか
レンさんはまず、秒は自然現象を解き明かす通常の科学とは少し違うと話します。秒は人間が作り出したもので、自然界に秒というものはないからです。
秒は人間が作り出してる。自然界に別に秒ってない。
レンさんが投げかけたのは、英語で1秒を「ワンセカンド」と呼ぶ理由です。セカンドは「2番目」という意味なので、1秒が「2番目」というのは不思議な言い方に聞こえます。
エマさんは「最初の定義から進化して2番目になったから」と推理しますが、レンさんの答えは少し違いました。セカンドは「2回分割した」という意味だというのです。
1時間
最初にある、ひとまとまりの時間の単位
ミニット
1時間を1回分割したもの。ラテン語の「小さな」に由来
セカンド
さらにもう1回分割したもの。「2回分割した」という意味
エマさんは「それならミニットをファーストにすればよかったのでは」と笑い、レンさんもそうはならなかったと応じます。
日本語の「秒」については、もとは稲の穂先の細い毛を指し、ごくわずかという意味だったとレンさんは説明します。時間を分けた「分」とは違い、「秒」は別のところから字を引っ張ってきて、西洋のセカンドに充てたものだといいます。
時計がない時代の日本人は、どう待ち合わせたのか
エマさんは、日本の時・分・秒という概念が独自に生まれたものなのか、西洋から輸入されて漢字を当てはめたものなのかを疑問に思います。
レンさんは、暦も含めて基本的には西洋のものが広まったと考えます。今も標準時はグリニッジ天文台 ── イギリス・ロンドンにある旧王立天文台。ここを通る経線が経度0度とされ、世界の標準時の基準になってきましたのGMTを基準に国際的に決められていると話します。
レンさんがその場で調べたところ、日本にはまず中国から水時計が持ち込まれ、それが671年ごろという説があります。その後、ゼンマイ式の機械時計が西洋から輸入されました。
ゼンマイ式の時計については、1551年にザビエルが持ち込んだとレンさんは紹介します。戦国時代にあたります。
レンさんは、それまでまともな時計がなかったのなら、待ち合わせは難しかったはずだと想像します。エマさんは「夕日が落ちる頃に、あの山の前で」のような待ち合わせだったのではと返します。
レンさんはこのやりとりから、今のように時間に追われる感覚はなかったはずだと話します。時を刻むことは人間が勝手に作ったものだという点が面白い、というのがレンさんの見方です。
時計の歴史については、サイエントークは以前に物理学史の回で扱っています。レンさんは、今回の回はその進化版だと位置づけます。
1日24時間、1時間60分は古代エジプトとメソポタミアから
時間を測ろうとしたとき、人は何を基準にするのか。レンさんの問いに、エマさんは「日の動き」と答えます。まずは1日という区切りがあり、それを分けるところから時間の単位は始まりました。
レンさんによると、昔のエジプトでは夜に見える特定の星の集団を目印にしていました。一晩のうちに目印として使える星がおよそ12組あったため、夜を12分割できたといいます。
エジプトでは12進法的な数え方が一般的だったことも関係しているそうです。12進法の由来には、親指以外の4本の指の関節の区切りが3つずつで、3×4で12になるという説もあると、レンさんは紹介します。
1時間を60に分けた理由については、60は約数が多くて割りやすいからとよく言われます。ただしレンさんは、はっきりした結論は出ていないと話します。12進法を使う人たちと5進法を使う人たちの共通の数が60だった、という説もあるといいます。
60で区切る数え方は、紀元前3000年ごろのメソポタミア文明にさかのぼるとレンさんは説明します。ミニットやセカンドという言葉もここが起源だそうです。
紀元前何千年に作られた概念で、私たち今さ、こんだけ時間に追われてるってことか。
エマさんは、古代のことが現代の生活に影響している例はいろいろあるが、時間はその中でもかなり大きなものの一つだと感じます。レンさんも、時間に関係ない人は世界に一人もいないと応じます。
地球の自転、振り子、水晶。1秒の基準はどう移ってきたのか
1日を24分割して1時間、それを60分割して1分、さらに60分割して1秒にすると、1秒は1日の8万6400分の1になります。レンさんは、これがある意味で1秒の定義の最初だと話します。
地球が1周する時間を正確に分割すれば1秒も決まりそうですが、ここで問題が起きます。エマさんが言い当てたとおり、地球の自転は一定ではなく、毎日ミリ秒単位で変わるのです。
レンさんは、変わってしまうものを基準にすると1秒がぶれてしまうため、もっと一定に動き続けるものを見つけて1秒に当てはめる必要があったと説明します。
(1秒という概念に)何か震えるものを当てはめていって、どれが一番変わんないかなっていう戦いなの、これ。
最初の候補は振り子時計でした。1656年ごろには振り子時計があり、振り子が一定に動くなら、その回数を分割すれば1秒になるという考え方です。
次に見つかったのが、水晶(クォーツ)が震える現象です。水晶に電気を流すと決まったリズムで震えるため、とても小さい振り子のように使えます。1927年ごろの話だとレンさんは紹介します。
当時の1秒に合わせると、水晶の振動は3万2768回、つまり2の15乗回になります。たまたまぴったりだったのではなく、そう決めたものだといいます。
水晶は今も使われていて、レンさんによると世界の腕時計の約9割は水晶が震えて動いています。ただ水晶も物なので、温度や経年劣化の影響は避けられません。絶対的な基準とは言えない、というのが水晶の限界です。
| 基準 | 1秒あたりの回数・割合 | 課題 |
|---|---|---|
| 地球の自転 | 1日の8万6400分の1 | 自転が毎日ミリ秒単位で変わる |
| 振り子時計 | 振り子の動く回数 | 振り子そのものがぶれてはいけない |
| 水晶(クォーツ) | 3万2768回(2の15乗) | 温度や経年劣化で変わるかもしれない |
原子時計はなぜ「最強の定規」なのか
水晶の次は何か。エマさんが「原子系?」と答えると、レンさんは正解だと驚きます。宇宙で共通のルールで動いているものは原子だから、原子の何かを測って1秒を決めれば最強の定義になる、という考え方です。
レンさんは、原子にはエネルギーの違う2つの状態があり、特定の電波をぶつけるとその2つを行き来すると説明します。たとえとして、高い声でガラスのコップを共鳴させて割る人の話を出します。
エマさんはこれを、ブランコを押すタイミングにたとえます。子どもが後ろに来たタイミングで押すと揺れが大きくなり、中途半端なタイミングでは大きくならないという話です。レンさんも、それが一番いい単純化かもしれないと認めます。
ベストな押すタイミングがあるみたいな。そういうことよね。
使われているのはセシウムという原子です。1秒あたり約92億回震える周波数を当てると、セシウムのエネルギー状態が行ったり来たりします。その回数を基準にすれば、宇宙のどこでも同じ1秒を決められます。
宇宙のどこに行ってもセシウムにその周波数を当てて震えるっていうのを1秒としましょうってのができる。だからもう最強の定規みたいな。
現在の定義は1967年に決まったものです。1秒は「セシウム133の基底状態の2つの超微細準位 ── 原子のエネルギー状態をさらに細かく分けた段階のこと。原子核と電子の相互作用によってわずかにずれたエネルギーの差を指します間の遷移に対応する放射の91億9263万1770周期の時間」とされています。
セシウムが選ばれた理由の一つは、ほぼ100%がセシウム133という均一な状態だからです。炭素のように中性子の数が違うものが混ざることがありません。
回数が100億回のようなきりのいい数でないのは、それまでの1秒にぴったり合わせたからです。レンさんは、過去の物理学のデータはすべてそれまでの1秒で測られているため、1秒が変わると大問題になると話します。
100年前の1秒と今の1秒が変わってたら、同じ議論ができないっていう可能性も全然ある。
一方で、水晶もまったく使われなくなったわけではありません。身の回りの時計は基本的に水晶で動き、電波時計などはセシウムを基準にした秒で補正されている、という組み合わせになっています。
GPSとスカイツリーで見える相対性理論
正確な原子時計があると、地球と人工衛星の時間のずれまでわかります。レンさんは、相対性理論 ── アインシュタインが提唱した理論。移動の速さや重力の強さによって時間の進み方が変わることを示していますの影響が原子時計で本当に見えると話します。
人工衛星は地球の周りを高速で回るため、時計が1日7マイクロ秒ほど遅れます。一方で重力が弱い場所にいるため、1日45マイクロ秒早く進みます。差し引きで、1日38マイクロ秒早く進む計算です。
このずれを放っておくと、衛星が撮ったデータの時刻と地球で受け取るデータがずれ、位置の情報もずれていきます。だから今は計算して補正していて、そのおかげでGoogleマップは正確な位置がわかるとレンさんは説明します。
さらにレンさんは、2022年の研究で、高さが1ミリ変わるだけで時間の進み方が違うことがわかったと紹介します。立っている人の頭と足元でも、流れている時間は違うことになります。
レンさんは、逆に言えば超正確な時計があれば高さがわかると話します。地下の地面のずれやプレートの動きを時計から読み取ることも、理論的にはできるのではないかといいます。
エマさんはこれを聞いて、Googleマップで今いる階が自動でわかれば便利だとアイデアを出します。レンさんも、自分の高さがわかるならそういうことになると面白がります。
東京スカイツリーでも、上の時計と地面の時計が微妙にずれていくことが実験でわかっていて、スカイツリーの中にはその展示もあるそうです。時計が測定器のようになってくるので、もっと正確な時計に更新したい、というのがレンさんの説明です。
だってわざわざそんな逆に粗い時計を使う意味もないよねっていう。
日本発の光格子時計は、何がすごいのか
いちばん速く周期的に動くものを時計にすればよい。その候補が、日本の研究から出てきた光格子時計です。レンさんによると、東京大学と理化学研究所に所属する香取秀俊先生が発明者で、島津製作所も一緒に研究しているそうです。
これ多分ね、わかんないよ。わかんないけど、ノーベル賞取ると思うんだよね、これ。
仕組みは「光の卵パックに原子を1個ずつ並べる」と説明されることがあります。エマさんは最初「光子」かと思ったそうですが、ここでの格子は網目のことです。
レーザーとレーザーを正面からぶつけると、明るい場所と暗い場所が交互に並ぶ模様ができます。そこに原子を並べ、光が震える回数を数えるというのが、レンさんのざっくりした説明です。
光格子時計では、1秒を429兆回ほどに分割できます。ストロンチウムを使った光格子時計は100億年に1秒しかずれず、セシウムは3000万年に1秒ずれるといいます。
1秒あたり約92億回。3000万年に1秒ずれる
1秒あたり429兆回ほど。100億年に1秒しかずれない
今年の5月には、1秒を決める国際的な機関で光格子時計の採用審査に参加することが正式に決まりました。10月に最初の選定があり、選ばれれば2030年までに準備が進んで1秒が変わる見通しだと、レンさんは説明します。
エマさんは途中で、変えるかどうか自体がまだ決まっていないのかと確認します。レンさんの答えは、2030年に変わることはもう決まっているというものでした。決まっていないのは、何を使うかです。
複数の原子で1秒を決める?人類ツーへのバトンタッチ
候補はストロンチウムだけではありません。アルミニウムやイッテルビウムイオンなど、ほかの原子を使った時計も候補に挙がっています。1種類の原子で決めるか、複数を組み合わせて定義するかもまだ議論中だそうです。
複数の原子を使う理由は、宇宙の歴史がずっと進んだときに原子が本当に変わらないのか、まだわからないからだとレンさんは話します。どれか1つがずれれば検出できるので、相互チェックになります。
物理の定数みたいなやつが、本当に定数なのかっていう。これやばいぐらいね、ちょっと壮大な話なんよ。
エマさんは、その答え合わせには何億年もかかり、そのときには人類もいないかもしれないと返します。そこから話は、未来の知的生命体へと広がります。
(研究成果の)バトンタッチをさ。もう人類だけじゃそれできないから、こういうレベルになってくると。
エマさんの言う「人類ツー」は、人類が一度滅びた後に現れる次の知的生命体のことです。今の研究成果を保管し、次の知的生命体に見つけてもらいたいという発想です。
レンさんは、自分たちがすでに人類ツーだという説もあると返します。エマさんはさらに、ビッグバンの前に宇宙があったなら「人類ゼロ」がいたかもしれないと想像を広げます。
ただしビッグバンを越えると研究成果は引き継げないかもしれない、とレンさんは話します。それでも、1秒の定義を考えている人はそれくらいの時間スケールのことを考えているのだと、レンさんは感心します。
5億円の商用光格子時計と、単位を決める国際会議
ストロンチウムの光格子時計は世界でも先行していて、すでに発売もされています。レンさんによると、世界初の商用光格子時計は100億年に1秒しか変わらず、希望価格は5億円です。
この商用光格子時計は小さく持ち運びができるため、地球のどこかに持っていって時間を測れば、その場所の重力もわかるといいます。別の原子を使った時計は、ドイツの会社なども作っているそうです。
2030年に変えると決めたのは、国際度量衡総会 ── メートル条約に基づき、長さや質量、時間などの単位について決める国際会議。フランスのパリ近郊にある国際度量衡局が事務局を担っていますです。レンさんは、4年または6年に1回、フランスのパリで開かれていると説明します。
国際度量衡総会では、秒だけでなく、キログラム、アンペア、モルなどあらゆる単位の定義が話し合われます。人類の単位をこれからどうするかを決める場です。
レンさんによると、秒以外にメートルやキログラムなども再定義が予定されているそうです。1960年の定義を使い続けてきたが、今の技術で最強のものを作ろうという流れになっているといいます。
うるう秒はなぜ2035年までに廃止されるのか
秒に関わる話としてもう一つ、2035年までにうるう秒を廃止することも決まっているとレンさんは紹介します。エマさんは、うるう年くらいしかちゃんとわかっていないと話します。
うるう秒には何年ごとという周期がありません。地球の自転が一定ではないため、原子時計の時間と地球の自転がずれすぎたら、必要に応じて不定期に1秒を入れています。
なんか全然美しくないね。
1972年から計27回、1秒が追加されてきました。1970年代から80年代はほぼ毎年でしたが、その後まばらになり、最後に追加されたのは2016年12月31日です。
そこからは地球の自転が速まっていて、今は史上最も長いうるう秒なしの期間だといいます。2025年や2026年も追加の可能性がありましたが見送られました。自転が速まる原因はわからないそうです。
このままいくと、1秒を引く「負のうるう秒」が起きる可能性もあります。レンさんは、そうなるとIT機器が壊れるおそれがあり、うるう秒でさえサーバークラッシュが起きてきたと話します。
うるう秒では、秒の表示に「60秒」を追加するような処理をするため、機械がおかしくなることがあるそうです。この点については、まだ熱い議論が続いているといいます。
天文学者vs物理学者。秒に「真実」はあるのか
うるう秒をめぐっては、天文学者と物理学者が対立しているとレンさんは話します。レンさんは、どちらの気持ちもわかると言います。
地球の時間を捨てるな。今まで地球の自転に合わせて決めてきたのだから
もう正確に測れるものがあるのだから、それでいい
エマさんは、以前の回で扱った、ダーウィンとケルビンの地球の年齢をめぐる論争を思い出します。レンさんによると、太陽の燃料から計算したものと、ダーウィンが地形や生物から計算したものが大きく食い違っていた話です。
ただエマさんは、その論争と今回の論争は性質が違うと気づきます。地球の年齢には真実が1つあるのに対し、秒は人間が定義するものだから真実がないという点です。
秒っていうのは人間が定義するものだから、真実がないわけ。それはなんかもう大変だね。
レンさんは、地球が46億年前にできたという話なら事実がわかってめでたしで終わるのに、1秒は人間が決めることなので、どちらも正解でいいとも言えると話します。
エマさんは、それでも1秒をきちんと定義しないと、すべての科学の根本である計測に影響すると返します。レンさんも、時間は物理法則の根底にあり、時間がずれるとすべての法則がずれると応じます。
うるう秒についてエマさんは、10年で10秒ずれても大きな影響はないので、100年に1度変えるくらいでいいのではと提案します。レンさんは、それを100年後に伝えるのが大変そうだと返します。
一方でエマさんは、何億年もたてば大きな誤差が生まれ、朝8時なのに真っ暗という事態になれば嫌だとも話します。やはり地球の自転の時間とは合わせるべきではないか、とエマさんは考えます。
伝統か革新か。人類共通のルールを決める重さ
レンさんは、時間を地球の自転に合わせたいのは人間側の気持ちの問題でもあると話します。イギリスにいたころのサマータイムも、夏の間だけ1時間ずらすという気持ちの問題だったと振り返ります。
エマさんも、紀元前からある定義に合わせなければと何となく思っているのかもしれないと応じます。もし光格子時計にすべて合わせるとなれば、時間を支配している感じもあると話します。
レンさんは、これまでは地球の自転という伝統を重んじてきたと整理します。伝統か新しいものかという対立です。
ただエマさんは、伝統の問題だけではないかもしれないと考えます。地球の自転に基づく時刻がないと、天文学的な計測などで困ることが起きるのではないか、という疑問です。
レンさんは、新しい定義にすると過去のデータを補正する必要が出てくるかもしれないと話します。一方で、補正しないと決めれば未来永劫変わらないというメリットもあり、遠い未来に大きくずれることを許容するかが問われます。
エマさんは、少しずつずれるくらいなら体感への影響は小さく、許容してもいい気がしてきたと話します。レンさんは、個人単位ならそうだが、人類単位で考えた瞬間に「本当にこれでいいのか」と思う気持ちもよくわかると返します。
単位がさ、人類ってなった瞬間にさ、本当にこれでいいの?みたいな。
レンさんは、1秒の定義が変わっても自分たちの生活はいきなりは変わらないと話します。それでも、人類全体で見たら影響がとても大きいニュースだというのがレンさんの見方です。
エマさんは、人類全体のことを考えるには自分たちの寿命が短すぎると話します。決めるのも人なので、人が変われば決定事項も変わるかもしれません。
レンさんは、振り子やセシウムの時代を振り返れるのは昔の人の積み重ねがあるからで、今回の変更も未来の人から振り返られるはずだと話します。エマさんは、光格子時計よりさらに精密なものが出てくる可能性もあると付け加えます。
最後にレンさんは、1秒をどうすべきかは人によって考え方が分かれるはずだとして、リスナーの意見を求めます。番組のコミュニティで「秒のディスカッション」をしたいとも話していました。
まとめ
2030年に予定される1秒の再定義は、地球の自転、振り子、水晶、セシウムと続いてきた「より変わらない基準」探しの最新段階です。光格子時計は桁違いの精度をもたらす一方で、秒には人間が決める単位ならではの難しさもあり、レンさんとエマさんの話は科学史から人類の未来にまで広がりました。
- 1秒の定義は2030年に変わることが決まっており、日本発の光格子時計などが候補になっている
- 1秒の基準は、地球の自転から振り子、水晶、そして1967年のセシウム原子時計へと移ってきた
- 正確な時計は、GPSの補正や高さ・重力の測定など、時刻以外の計測にも使える
- うるう秒は2035年までに廃止される予定で、地球の時間を重んじる天文学者と、正確さを重んじる物理学者の間で議論がある
- 秒は自然界にある真実ではなく人間が定義するものなので、人類共通のルールを決めることの重さが問われている




