じゃんけんグリコをボードゲームにすると?
『せーわの盤上英才教育』は、週に5日、寝る前の1時間を家族でボードゲームに使っているせーわさんが、その週の実践報告と、遊びを学びにつなげるノウハウを話す番組です。今回は7月5日から7月11日に遊んだゲームが取り上げられます。
1つ目の『グミチョコパパイヤレボリューション』を、せーわさんは「魔改造じゃんけんグリコ」と表現します。グーで勝ったら「グリコ」で3歩進む、あの階段遊びをボードゲームにした作品です。
グミチョコパパイヤレボリューションはね、魔改造じゃんけんグリコっていう感じですね。もうなんかこの一言でわかるんだけど。
盤面は44マスを周回するすごろくです。じゃんけんで勝てば手の言葉の文字数だけ進めますが、負けると言葉が増え、「チョコレート」の後ろに「レボリューション」などがくっついて文字数が伸びていきます。
グミチョコパパイヤレボリューションはルール説明が簡単で、子どもがとても乗ってきやすいといいます。せーわさんが参加したボードゲーム会でも、すごく盛り上がっていたそうです。
向かい合う2人で積み木を組む『レクトベルソ』
2つ目の『レクトベルソ』は、7色ほどの積み木を積み上げる2人用のゲームです。2人の間にお題カードを縦に立て、表を自分が、裏を向かい合う相手が見ます。
レクトベルソのお題カードには、それぞれの目線から横に見たとき、積み木がどう組み上がっていれば正解かが描かれています。言葉でのやり取りは自由ですが、相手側に回り込んで見ることだけはできません。
2人の見え方がどちらもきっちり合う形になるよう、すべての積み木を積み上げればクリアです。何秒でできたかで評価されます。
答えを言う時にね、片方がレクトって言って、もう一人ができたったらベルソって言うからレクトベルソって言うんですけど。
名前の意味について、せーわさんは「裏と表みたいな意味だったような気がする」と曖昧に触れています。子どもと2人で遊ぶととても楽しいそうです。
レクトベルソは一応6人まで遊べます。同梱物でランダムにペアを作り、組み合わせごとのタイムで点数をつけて最後に比べる形ですが、基本は2人用で、人数が増えてもゲーム性はあまり変わらず楽しめるといいます。
マイクラ世代に刺さる『ワイルドゴールド』
3つ目の『ワイルドゴールド』は、10年ほど前のゲームだそうです。せーわさんがXに感想を上げると、作者から「昔のゲームなのに遊んでくれてありがとうございます」という趣旨のリプライが届いたといいます。
ワイルドゴールドは約100枚のカードだけで遊びます。点数になる宝石類のほか、木・石・鉄・火の素材カードがあります。
ジャンルは拡大再生産 ── 手に入れた資源や能力を使って、さらに多くの資源や能力を得ていくゲームの仕組み。序盤は小さく、後半ほどできることが増えていくのが特徴ですで、増やし方の発想はマインクラフト ── ブロックを集めて道具や建物を作るサンドボックス型のビデオゲーム。木や石、鉄などの素材から道具を作る要素が知られていますに近いとせーわさんは話します。
素材を集める
木・石・鉄・火のカードを手に入れる
並べて道具にする
横にした石の横に立てた木を置くと斧になる
道具を使う
斧は場に見えているカードから1枚を取れる
やれることが増える
道具を組み合わせて次の行動を広げていく
せーわさんは子どもと4人で遊び、マイクラネイティブの世代である子どもたちはテンション高く楽しんでいたそうです。
たった32枚で拡大再生産が成立する『ビルドパーク』
4つ目の『ビルドパーク』は、子ども向けというより、ゲーマーの目で見て「よくできている」と感心した作品だといいます。ワイルドゴールドと同じ拡大再生産のゲームですが、カードがわずか32枚しかありません。
32枚でできてんのがね、すげえなと思う内容だった。
ビルドパークの中央には、全員が使える市場のような場所があります。そこから取り出すエネルギーと、自分の建物で生んだエネルギーを合わせて、新しいものを作っていきます。
ビルドパークでは、この共有の場所をうまく使うことが勝負の鍵になるそうです。カードゲームを少しやったことがある人ならすぐ遊べるルールですが、小学1年生の次男にはやや難しそうだったといいます。
足し算ではなく掛け算で点が決まる『ハピエストタウン』
5つ目の『ハピエストタウン』は、せーわさんが以前から持っているイチオシの1つです。手元のお金で建物を建て、一番の市長を目指す街づくりゲームです。
ハピエストタウンでは、誰かが建物を10個建てるとその周で終わります。10個建てた人が勝つのではなく、建物ごとの「人」と「満足度(ハート)」をそれぞれ足し、その2つを掛けたものが最終得点になります。
せーわさんは、足して10になる組み合わせで例を挙げます。人1と満足度9なら9点ですが、人5と満足度5なら25点になります。
| 人 | 満足度 | 最終得点 |
|---|---|---|
| 1 | 9 | 9点 |
| 5 | 5 | 25点 |
人を得るお金と満足度を得るお金はほぼ同じレートなので、バランスよく建物を建てることが重要になります。何を買うかの選択を通じて、掛け算の特性も実感できる点を、せーわさんは評価しています。
今週のピックアップ、負けても楽しいのはなぜ?
深掘りするピックアップとして、せーわさんは「子どもとやる目線」で『グミチョコパパイヤレボリューション』を選びます。決め手はルールの簡単さです。
グミチョコパパイヤレボリューションは、勝てば手の文字数だけ進み、負けると山札から言葉を引いて手をパワーアップできます。せーわさんが注目するのは、負けたときのダメージが小さい点です。
周り見てたらね、言葉がどんどん面白くなっていくんですね。で、ちょっと負けたくなってくるんですよね。
くそ、今回負けたっていうのがすごい嫌なお子さんっていると思うんですけど、負けがね、結構ね、ポジティブなんですよ。
せーわさんは、ゲームとしては言葉である必要はなく、「グーで勝ったら3進む」でも成り立つと指摘します。それをあえて言葉にし、「ペロペロ」などを付けられるところが良いといいます。
ルール上も、引いたカードをグー・チョキ・パーの間で付け替えるのは禁止ですが、同じ手の中での入れ替えは認められています。せーわさんは、もともと面白い言葉を作ってもらうためのゲームだと捉えています。
じゃんけんグリコの読み合いは消えたのか?
本来のじゃんけんグリコは、報酬を不公平にすることで読み合いを生むゲームだとせーわさんは整理します。たくさん進めるチョキを狙うか、それを見越してグーやパーを出すかを考える遊びです。
報酬が不公平なので、何を出すかの読み合いが中心になる
読み合いより、勝つ喜びと面白い言葉づくりが中心になる
グミチョコパパイヤレボリューションも2人なら読み合いを少し気にするかもしれませんが、3人以上だとどうでもよくなるといいます。
勝って嬉しい。で、面白いワード作れて嬉しいみたいな。もうなんかとりあえずじゃんけんしたい、もう次早く見たいっていう感じになって。
説明が誰にでもわかり、秒で説明ができる使いやすさも魅力です。じゃんけんするだけのすごろくで3000円超えという価格は気になるかもしれないものの、使いやすさを考えるとだいぶ良いゲームだと評しています。
手加減できない弱点と、レアな言葉のガチャ感
グミチョコパパイヤレボリューションの唯一の問題として、せーわさんはじゃんけんゆえに手加減しにくい点を挙げます。子どもが負けすぎていても、勝たせてあげることができません。
言葉をどれだけ強くしても勝たなければ進めないため、連敗する子が出ると、面白いワードを褒めるくらいしかフォローできないといいます。一方で、最後まで諦めずに頑張ろうという話にはつなげられるかもしれないと話します。
実際、手が育てば逆転も可能です。せーわさんが見た最大の手は26マスほど進めるもので、44マスのすごろくでも2回勝てば1周できるため、無理ではないといいます。
山札の言葉にはレアリティが書かれていて、レアなものほど長くなります。ハズレだと1文字のこともあり、そのガチャっぽさを、せーわさんは現代っぽい魅力として挙げています。
総じて、説明が簡単で誰がやっても面白く、負けても楽しいという点で、特に子どもと遊ぶと盛り上がるゲームだとまとめています。
まとめ
今週は、言葉遊びのじゃんけんすごろくから、積み木の協力パズル、拡大再生産、掛け算で得点が決まる街づくりまで、幅広い5作品が紹介されました。中でもグミチョコパパイヤレボリューションは、負けがポジティブに働く設計で、子どもとの時間に出しやすい1本として推されています。
- グミチョコパパイヤレボリューションは負けると言葉が育つため、負けても楽しめる
- 3人以上では読み合いより、勝つ喜びと面白いワードづくりが中心になる
- じゃんけんゆえに手加減しにくく、連敗する子へのフォローは課題になる
- レクトベルソは向かい合う2人の視点を合わせる積み木ゲームで、子どもと2人で楽しめる
- ハピエストタウンは人と満足度の掛け算で得点が決まり、バランスの大切さが学べる



