4人専用のチーム戦『ポケモンごいた』はなぜ家族の常連なのか
『せーわの盤上英才教育』は、子育てにボードゲームを取り入れて今年で8年目になるせーわさんが、寝る前の家族のボードゲーム時間に遊んだゲームを紹介し、遊びを学びにつなげるノウハウをシェアする番組です。
この回で紹介されるのは、7月12日から18日の1週間に遊んだボードゲームです。紹介は全部で8作にのぼり、せーわさん自身も途中で「今週多いね」と漏らすほどのボリュームでした。
1つ目の『ポケモンごいた』は、せーわさんの家では意外と常連のゲームです。遊ぶ日は子ども3人に、せーわさんか妻のどちらか1人が加わる形で、この週はせーわさんが不在だったため、妻が子どもたちと遊んだそうです。
(ポケモンごいたは)チーム戦なんですよ。4人専用ゲームで、自分と目の前の人がチームになって、2チームでやるゲームなんですけど。
『ポケモンごいた』は、札を出す順番を工夫して自分のターンをできるだけ続け、最後に残したカードが点数になるゲームです。チーム内で意思疎通がしにくいため、味方の動きから手札を読み、相手チームが動けなくなる札を出していく読み合いが面白さの中心だといいます。
せーわさんによると、『ポケモンごいた』は能登半島あたりに伝わるごいた ── 石川県能登地方に伝わる、将棋の駒に似た札を使う4人用のチーム戦ゲーム。ペア同士で札を出し合い、先に手札を出し切ることを目指しますをポケモン版にしたものです。最初のルール説明は少し難しいものの、家で4人そろう環境があれば結構おすすめだと話しています。
磁石と鉄球の迷路、吸盤の棒で叩くカルタ
2つ目の『魔法のラビリンス』も、せーわさんが不在の日に遊ばれたゲームのため、ゲームの仕組みの説明が中心になっています。
『魔法のラビリンス』は、板の上に置いた自分のコマの足元に磁石が入っていて、板の下から鉄球をくっつけて動かすゲームです。板の下には見えない迷路があり、板の上の地図を頼りに、サイコロで出た分だけコマを進めていきます。
壁の場所がわかんないんですよ。で、壁にぶつかると当然鉄球が落ちて、下からコロコロコロって落ちてくるんですけど。
鉄球が落ちたら振り出しに戻るため、プレイヤーは見えない壁の位置を頭で覚えながら進みます。スタンプラリーのように迷路の中の目標地点が何度か指定され、そこにいち早くたどり着くのが目的です。せーわさんは「ちょっと大きいけど面白い」と評価しています。
3つ目の『ぺたたきゴリラ』は、せーわさん自身が遊んだゲームです。分類としてはカルタゲームですが、先端に吸盤がついた下敷きのような細い棒「ぺた棒」が6人分入っていて、お題に合ったカードをその棒で叩いて取ります。
完全に取りきるまでは奪っていいみたいなルールになってて。ペシペシペシペシ、コラ、コラって、叩き合いながらカルタをするっていうのが面白い。
せーわさんは、普通のカルタをこの棒でやってもいいのでは、と笑いつつも、棒のしなり具合がちょうどよく、本当に「ぺたっ」という感触になるのが楽しいと話します。30種類のルールがあるとうたわれていますが、遊んだのは最初の2、3個だけだそうです。ゴリラが登場するのは、このメーカーのゲームにゴリラが道具や数字で遊ぶテーマのものが多いためだといいます。
理不尽を楽しむ『テストプレイなんてしてないよ』と、わかりやすいトリックテイキング
4つ目の『テストプレイなんてしてないよ』は、せーわさんの家の定番で、特に小学1年生の次男のお気に入りです。対象年齢は14歳以上ですが、次男はこのゲームがすごく好きだといいます。
『テストプレイなんてしてないよ』は、自分の番にカードを1枚出すだけのシンプルなゲームです。ただし、カードにはめちゃくちゃな効果が山ほど書かれていて、最後まで生き残れば勝ちというハチャメチャさを楽しみます。
このカードを出したらあなたは敗北するとかね、このカードを出したら残っている全員は勝者となるとかいうね、とんでもないカードもあるんですよ。
シリーズ化されている定番作で、せーわさんの家にあるのは第1弾だけです。せーわさんは、あまりに理不尽なので大人はすぐやられてしまうが、子どもは楽しんでいると話しています。
5つ目の『スヌーピー:タレント・ショー!』は最近出た新しいゲームで、昔のゲームのリメイクらしいとのことです。ジャンルは、順番にカードを1枚ずつ出して勝った人が点数をもらうトリックテイキング ── 各プレイヤーが手札を1枚ずつ出し、その回(トリック)の勝者を決めることを繰り返すカードゲームの形式。トランプのナポレオンやコントラクトブリッジなどが代表例ですです。
『スヌーピー:タレント・ショー!』が珍しいのは、プレイヤーごとに専用デッキがあることです。デッキから引いたカードで戦い、負けたターンにはお金をもらってカードを買えるため、デッキを強くして次の勝利を狙います。勝ったときのカードの数字分だけ点数が入り、50点に到達すると勝ちです。
トリックテイキングって僕あんまり得意じゃないんですけど、どれぐらい勝ってるかが分かりにくいとか、どうやって勝つんだとかがよく分かりにくいんですけど。
せーわさんによると、『スヌーピー:タレント・ショー!』は50までマス目のあるすごろくのようなボードで全員の点数を表示するため、今誰が勝っているかが一目でわかります。カードを買うとデッキが強くなる仕組みも明快で、トリックテイキングの中では遊びやすいと感じたそうです。
どれぐらい勝っているか、どうやって勝つのかが分かりにくい
50マスのボードで点数が全員に見え、カードを買うとデッキが強くなる流れも分かりやすい
地味な箱の『ニムト』は5人で遊ぶとどうなる?
6つ目の『ニムト』は、一般的には定番のゲームですが、せーわさんの家では5人で遊ぶのは今回が初めてでした。以前に長男と2人で1回遊んだことはあったものの、それ以来ほとんど遊んでいなかったといいます。
牛さんのシルエットに数字が書かれてるだけのカードしか入ってないんで、めっちゃ地味なんですよね。
『ニムト』は見た目が地味で、子どもに出しても他のゲームがやりたいと言われることが続いていたそうです。今回、やっと家族5人で遊べました。せーわさんが説明した『ニムト』の遊び方は、次のような流れです。
『ニムト』の肝は、マイナス点をできるだけ他の人に引き取らせたいという思惑です。ところが、自分より前に2人が同じ列に並ぶと、思いがけず自分が6枚目になってしまいます。
他の人が何出すかわかんないから、この5人とかでやると、前4人が同じ列に並んだりして、急に自分が6人目になったりするんですよね。
考えて出してうまくいくこともあれば、運悪くマイナスを食らうこともあるのが『ニムト』の面白さです。運の要素があるので子どもも勝てるとし、せーわさんは小学生くらいならみんな遊べそうなルールだと評価しています。
16枚の推理ゲームと、四則演算で進むすごろく
7つ目は、後半でピックアップとして詳しく取り上げる推理ゲーム『クルーバージュ』です。最大4人で遊べるゲームですが、今回はせーわさんと対戦するゲームが好きな長男と、2人でバチバチに対戦しました。
すごいカードが少ないのにね、ちゃんとこの推理対戦ができる感じがあって、めっちゃ良かったですね、これは。
8つ目の『忍者とコロッケ』は、せーわさんも説明しにくいという少し変わったゲームです。ぐるぐる回るマップをすごろくのように進むモノポリー風のゲームですが、サイコロではなく手札の数字カードを出して進みます。
『忍者とコロッケ』の特徴は、1、2、3などの数字カードに加えて、足す・引く・掛ける・割るの記号カードも使えることです。秘伝の巻物のようなカードの裏に「11ぴったりを作れ」といったミッションが書かれていて、手札を四則演算で組み合わせて目標の数を作ると勝ち点になり、15点取った人が勝ちです。
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たとえば11を作るなら5足す6ですが、最初は5や6のカードが手札にありません。そのため『忍者とコロッケ』では、マップを回りながら数字カードや記号カードを集めてミッションを達成していきます。後半になるにつれてできることや作れる数字が増え、どんどん楽しくなっていくのが面白いと、せーわさんは話しています。
今週のピックアップ『クルーバージュ』はどうやって犯人を決める?
今週のピックアップは『クルーバージュ』です。動機があり、凶器に手がかりがそろっていて、アリバイのない容疑者のうち、一番怪しい人物が犯人になります。その犯人を、たった16枚のカードで探すのが『クルーバージュ』という推理ゲームです。
『クルーバージュ』で使うカードは15枚が決まっていて、残りの1枚を3枚ほどの候補からランダムに追加します。この1枚で内容が少し変わる仕組みです。16枚を4×4に並べ、その中には基本的に6人の容疑者が含まれています。
容疑者以外のカードには、動機のある人物を矢印で指す動機カード、凶器を持つ人物を指す凶器カードがあります。さらに、凶器が本当に凶器であることを示す手がかりカードと、犯人ではないことを示すアリバイカードがあります。
包丁を持ってるだけでも、じゃあ悪い人じゃないじゃないですか。で、包丁を持っててなんか悪いことした人が悪い人なんですね。
せーわさんは、手がかりカードの役割をこのように例えています。凶器をただ持っているだけでは犯人にならず、手がかりによって凶器の「スイッチをオン」にすることで、初めて犯人の条件になるということです。せーわさんの説明をもとに、犯人が決まる条件を整理すると次のようになります。
動機
動機カードの矢印で指されている
凶器と手がかり
手がかりで有効になった凶器カードの矢印で指されている
アリバイなし
アリバイカードの矢印で指されていない
数字の大きさ
条件を満たす人物カードの中で、一番数字が大きい人物が犯人
ゲーム開始時は、人数によって最初からめくれているカードもあるものの、基本的には半分ほどのカードが裏向きです。手番ごとにカードの裏を見たり全員に公開したりしながら、すべての条件を満たす犯人をいち早く特定するのが目的です。
「犯人を完璧に特定できる」推理ゲームが良い理由
せーわさんが『クルーバージュ』で一番高く評価しているのは、プレイの仕方次第で犯人を完璧に特定できる点です。せーわさんによると、推理のボードゲームには、ゲームの最中に犯人が完璧にはわからないものが結構多いといいます。
みんなが断片的に情報を持ってるやつをかき集めていって、あの人はあんな動きをしたから、きっとこいつが犯人だみたいなことを何ターン目かにやって。
多くの推理ゲームでは、断片的な情報から「自分はこの人が犯人だと思う」と宣言する形になります。一方の『クルーバージュ』は、すべての条件を確認すれば犯人を確定できる作りです。
断片的な情報や他の人の動きから、何ターン目かに「この人が犯人だと思う」と宣言する
すべての条件を見れば犯人を完璧に特定できる。ただし指名は早い者勝ち
ただし、『クルーバージュ』の犯人の指名は早い者勝ちです。条件が全部出そろう前に飛び込むこともできる一方で、慎重に確認しすぎると先に他の人に当てられてしまう可能性があります。
せーわさんは、確実に条件をそろえるか、他の人の動きを見て先に飛び込むかというせめぎ合いが起きるところが良いと話しています。答えが確定できる安心感と、早い者勝ちの緊張感が両立しているのが『クルーバージュ』の魅力だといえそうです。
対象は小学4年生以上?『クルーバージュ』の難しさと入手方法
『クルーバージュ』の難しさは、条件が幾重にも重なっていて、頭の中で丁寧に処理する必要があることです。せーわさんは、小学生なら中学年、4年生以上くらいからが目安ではないかと見ています。そのため、せーわさんの家の下2人の子どもとはまだ遊べないそうです。
最大で4人できるんでね、めっちゃ多人数でやってみたいですね。これね、多分ね、多人数でやるとかなり面白いと思います。
『クルーバージュ』は、通販サイトでも出てすぐに売り切れてしまうことが多く、手に入れるのは少し難しいといいます。せーわさんによると、ボードゲーマの通販に時々在庫が追加されるとのことで、かなり面白いのでよかったら遊んでみてほしいと勧めています。
番組の締めくくりで、せーわさんは今後も毎週遊んだボードゲームに加え、子どもや家族とボードゲームを遊ぶ中で感じていることを話していくと語っています。
まとめ
この回では、子どもと遊んだ1週間分のボードゲーム8作が紹介され、チーム戦、磁石の迷路、叩き合うカルタ、理不尽なカードゲーム、トリックテイキング、ニムト、四則演算すごろくと、幅広いゲームが並びました。中でも『クルーバージュ』は、16枚のカードで犯人を完璧に特定できる推理対戦として高く評価されています。
- 『ポケモンごいた』は4人専用のチーム戦で、味方の動きから手札を読む読み合いが面白い
- 『ニムト』は見た目は地味でも、運の要素があり小学生くらいから家族で楽しめる
- 『スヌーピー:タレント・ショー!』は点数とデッキ強化が見えやすく、トリックテイキングが苦手でも遊びやすい
- 『クルーバージュ』は条件をそろえれば犯人が確定でき、早い者勝ちの指名との駆け引きが魅力
- 『クルーバージュ』は条件処理が難しく、目安は小学4年生以上とされている


