気分や体調の「波」は、どうやり過ごす?
番組の冒頭、桜林直子さんは、最近よく考えているという気分や体調の「波」について話し始めます。夏バテのように原因がわかりやすいものとは少し違う、いい時と悪い時が繰り返すバイオリズムのようなものです。
気分もそうだし、体調もそうだし、やっぱりいい時と悪い時あるじゃん。で、結構繰り返すじゃんね、それが。
桜林さんは、気分が落ちている時期に「今そういう時期なんだな」とやり過ごせるようになってきたといいます。なぜ落ちているのか、原因も探さなくなりました。
(自分は)波に気づきやすいんだけど、他の人ってどうしてんのかなと思って。ある?
桜林さんの波は1か月ちょっとのスパンで、「今月いいな」「今月良くないな」と感じる程度です。8月はまるまる、元気はあるのに新しいことを始める気にならない、イケイケではない時期だったと振り返ります。
夏が苦手な桜林さんは、毎年予定を入れすぎない省エネモードで過ごしているそうです。周りからはわからない程度の波で、人によってはもっと大きな波を抱えているのだろう、とも話しています。
走れば解決する人と、考えるのをやめた人
波について聞かれた中里祐次さんは、自分は気づけていないかもしれないとしたうえで、調子が悪い日の原因はほとんどが朝のランニングに行けていないことや、太陽を浴びていないことだと答えます。
自分が調子悪いなと思ったら、朝早く起きて走りさえすれば大体解決しちゃって。
一方で中里さんには、会社の経営と結びついた長い波もあります。業績が心配な時期は、2〜3か月、なんなら2年というスパンで心配な調子が続くといいます。
では桜林さんは、どうやって原因を追わずにやり過ごせるようになったのか。中里さんの問いに、桜林さんは昔の自分を振り返ります。考えるのが趣味で得意な桜林さんは、以前は調子が悪いと原因を考え、早く治そうとしていました。
すぐ解決しようとして、そのために考えてたんだけど、考えなくなった。ほっとけばこういう時期ってあるもんねみたいな感じで。
焦らなくなったうえ、原因を探して頭を使うこと自体が疲れる、と桜林さん。ただし、お金の問題のように目の前に明らかな課題があるときは考えるべきで、それとは別に波というものがあるとわかってきた、という整理です。
調子が悪い原因はほぼ朝のランニング不足や日光不足。早起きして走れば大体解決する。長期では会社の業績と連動する波もある
1か月ちょっとのスパンで来る波を「そういう時期」と受け止め、原因を探さずほっておく。明らかな課題がある時だけは考える
中里さんは「そこまで至れてない」と笑い、走れば解決する自分を「脳筋みたい」と言います。桜林さんはそれを「羨ましい」と返し、二人はリスナーにも波の過ごし方を聞いてみたいと話していました。
「イベントは家族でやらないと」のろいのお便り
今回のお題は、「イベントは家族でやらないと」というのろいです。桜林さんが、ラジオネーム「土から芽が出たぐらいの土組」さんからのお便りを読み上げます。
私は40代後半パート、夫は40代前半フルタイム、3歳の娘を育てています。出産前から産むこと、母乳をあげること以外は二人でできるように私が仕組みを作ってきましたが、夫が担えることは生活費を渡すことで、それ以外のことは惰性になってしまうのだそうです。
娘は私と二人で外食したり、お出かけして美味しかったり楽しかったりすると三人で来ようねと言います。最近は伝わることも増えてきているので、パパに予定を伝えてとお願いしても忘れられちゃうんだよね。ママは3年間頑張ったからもう頑張りたくないんだと伝えています。
娘の4歳のお誕生日は、私は参加せず、夫と祖父母代わりをしてくれている叔父夫婦にやってもらうことにしました。ちなみに運動会もです。クリスマスは周りの賑わいに助けてもらおうとファミリーレストランでやろうと考えています。イベントは家族でやらないとという呪いを解く方法を教えてください。
お便りには補足もありました。相談者は5人きょうだいで育ち、両親はすでに他界しています。
父、兄からの暴力、暴言を3歳頃から受けていて、母からはちゃんとしてないからよ、なんでそうされるかを考えなさいと言われて育ちました。
眠れない、いつも考え事が頭にある、不安、焦り、緊張、判断が苦手、泣きたくないのに泣いてしまうなどの症状が20代から続いていました。私自身を助けたくて、世代間連鎖を防ぎたくて精神科を受診し、気分変調症の診断を受けました。内服治療を3か月行い、治療を終えたところです。
相談者は、桜林さんの「叶組」というラベルや「5度だけ変えてみる」という考え方のおかげで、精神科を受診するまでの日々を過ごせた、という感謝も綴っていました。
相談者が本当に悩んでいるのはどこか?
読み終えた桜林さんは「ちょっと整理が必要」とつぶやきます。「イベントは家族でやらないと」がのろいだと書かれている一方、相談者は娘の誕生日も運動会も自分は参加せず、夫と叔父夫婦に任せているからです。
イベントはみんなでやらないとっていうのあるけど、本当はやりたくないってこと?それとも夫もみんなでやりたいってことか、どっちかがちょっとね、読み解けない。
中里さんは、もともと三人でやろうとしたものの夫が参加しないので諦め、なぜか相談者自身が参加しない形になり、その結果夫が誕生日には戻ってきている、という流れではないかと推測します。
桜林さんは、産むことと母乳以外を二人でやりたかった家事分担の話と、イベントに参加するかどうかの話が混ざっていると指摘します。夫が家事分担はきついと感じていること自体は「いい悪いはともかくわかる」としつつ、三人の外出を夫がしたくないのかはわからない、と話します。
これがその夫婦の不仲の話なのか、娘のためにイベントをみんなでやりたいなのか、なんかやらないといけないけど、私はやりたくないっていう話なのかが全くちょっとね、ここからは読み取れず。
夫婦の不仲
夫が思い通りに動かない、一緒にいるとしんどいという話なのか
家族でやりたい
娘のために三人でイベントをやりたいのにできない話なのか
やりたくない
やらないといけないけれど自分はやりたくない、という話なのか
もし相談者本人もこの点がわかっていないなら、まずそこを整理したほうがいいかもしれない、と桜林さんは話しています。
娘に「パパのせいで」と伝えることへの違和感
桜林さんが憶測と断ったうえで「ちょっとピリっとした」と語ったのは、相談者が3歳の娘に「パパに言っても忘れられちゃうから、ママはもう頑張りたくない」と伝えている場面です。
ママはパパのせいでそれはできない。もうママは疲れちゃったって娘さん聞いたらどう思うかなって思ったら。
なんかそれは夫婦で解決しろやと思ってしまった。娘に言っちゃいけないんじゃないかなって思いました。
中里さんは、Branch的な考え方かもしれないと前置きしつつ、まず子どもの希望から考える癖があると話します。娘さんが「三人で来ようね」と言っている以上、できる限り三人で来られるようにしたほうがいいのでは、という見方です。
桜林さんも「一番いいのはそれ」と同意します。そのうえで、お母さんがもう夫と出かけたくないなら、それはお母さんの意見として成り立つとし、問題は伝え方だと続けます。
私が被害者ですみたいなのを娘に見せるのって、この言い方の部分ね、事実どうかっていうより、それちょっと気をつけてって思っちゃう。
誕生日会にママがいないことにも、娘さんは絶対に何かを思うはずだと桜林さんは言います。夫婦の仲を娘に察してもらうことでどうにかするのはやめたほうがいい、という指摘に、中里さんも「そうだと思う」と応じています。
まず向き合うべきは自分の問題
桜林さんは、補足に書かれた気分変調症の診断に目を向けます。相談者は自分の育ちに由来する症状があると自覚し、治療を始めてまだ3か月です。その影響が娘に出てしまっているなら、自分の問題を解決するほうが先ではないか、と話します。
もう少し自分の問題を解決するのが先な気がする。
中里さんは、相談者が桜林さんをとてもリスペクトしていることが文面から伝わるとしたうえで、桜林さんに自分の行動を肯定してほしいのではないか、と感じたといいます。
(土組さんは)4歳の誕生日に私が参加しなかったことだったりとかに、少しこう、罪悪感というか、それでよかったのかしらはちょっと思っている部分あって。
補足が細かく書かれているのも、その判断の背景に自分の人生があることを含めて、立場と決断を認めてほしいからではないか、というのが中里さんの読みです。
桜林さんは、受診を始めたことを「めっちゃ応援します」と答えます。両親や兄のことで自分がこうなったのは本人のせいではないとしても、今出ている行動は良い方に向かっていないので、「私はこうだからしょうがない」ではなく問題の方を解決しようとするのがいい、と話しています。
自分の育ちや症状があるから、今の行動はしょうがない
原因が自分のせいでなくても、今出ている問題の方をまず解決しようとする
お便りだけでは読み解けないこと、5度ずつ変えること
桜林さんは、普段の雑談サービスなら90分かけてまとまっていない話を一つずつ整理できるが、お便りでは情報が少なく読み解くしかない、と前置きします。そのうえで、受診して自分の問題に向き合うことをちょっとずつ続けてほしいと語ります。
この5度ずつ変えてみるっていうのも角度ね、角度の5度ずつなんだけど、本当に時間がかかって何年かかるかわからないけど。
また桜林さんは、内服治療を3か月で終えたとあることについて、3か月薬を飲んで治るわけではないと指摘します。長丁場で付き合っていくことなので、いいお医者さんやカウンセラーに出会えるといい、と話しています。
中里さんは、のろいそのものの話はしていないと振り返りつつ、憶測としては「もうやらなくていい」という感覚を認めてほしい方向なのでは、と述べます。
本当にやりたくないんだったら別にいいの。やりたくないんじゃなくて、私がこんなに大変だからできないのわかってほしいとかだったら、やりたくないとはちょっと違うかなって思うから。
イベントをやらない家の「来週でいい?」母の日
桜林さん自身は、もともとイベントに重きを置かないタイプです。七五三は一度もやっておらず、誕生日だけは娘のものだからとケーキでお祝いしていたといいます。中里さんも「僕もです」と応じます。
その家の文化は娘さんにも引き継がれました。小学生の頃、母の日の前日に娘さんから届いた手紙には「うちの母の日は来週でいい?」と書かれていたそうです。
来週にしますとか、あと全然関係ない時に今日は母の日にしますみたいな感じで。なんかやっぱちょっとおかしいね、感覚がね。
だからこそ二人は、この相談はイベントをやるかやらないかの問題ではないと考えます。中里さんも、イベントは家族でやらないととは全く思わない、と話します。
桜林さんは、イベントをやるかどうかと、夫と協力すべきかどうかは別の話だと整理します。中里さんも、まずはご自身の気持ちの整理が先だろうと締めくくりました。
すぐ解決しようとか、すぐ切り捨てる。夫はもうダメだとか、私はダメだとかって、すぐ結論出さずに長い時間かけてやってほしいな。
中里さんの「じっくり時間をかけて5度ずつ変えて」という言葉で相談パートは終わり、次回は「娘が何をしているか気にし続けてしまう」というのろいを扱うと予告されました。
まとめ
前半の「波」の雑談と後半の相談は、どちらも急いで結論を出さないことに通じています。「イベントは家族でやらないと」というのろいの奥には、夫婦の関係と相談者自身の心の問題があり、二人はまずそこに時間をかけて向き合うことをすすめました。
- 桜林さんは気分の波を「そういう時期」と受け止め、原因探しにエネルギーを使わなくなった
- お便りには夫婦の不仲、家族でやりたい気持ち、やりたくない気持ちが混ざっており、本人の整理が先だと二人は指摘した
- 娘に「パパのせいでできない」と伝え、夫婦の問題を子どもに察してもらうのは避けたほうがいいと桜林さんは話した
- 育ちのせいでしょうがない、ではなく今の問題を解決しようとすることを、治療も含め長い時間をかけて進めてほしいと語られた
- イベントをやるかやらないかと、夫と協力すべきかは別の話として切り分けられた




