アイスティーと『鉄男』に届いた感想は?
「make friends 実験Radio【Space Volcano!】」は、人生で一番大切なものは友達なのではないかという仮説を持つケージくんが、音声配信で友達とのコミュニケーションを実験・検証する番組です。今回の第66回は、2026年10月12日の配信として始まります。
ケージくんがまず紹介したのは、前回の第65回への、ジョンさんの感想ポストです。前回、10月に入ればアイスティーも飲まなくなるのではと話したことに対して、ジョンさんは「もちろん飲んでますよ。PCの前に座ってると暑いですからね」と返してくれました。
(ジョンさんの写真は)耐熱マグに氷がめっちゃ入ってて、本当に冷たい飲み物飲みたいんだなっていう強い意志が感じられる写真でした。
続いて、第63回で映画『ネルソンさん、あなたは人を殺しましたか?』を観た話をした回に、若旦那家康さんがSpotifyでコメントを寄せていました。鉄男で田口トモロヲさんのファンになり、『鉄男II』を先に観てから後追いで『鉄男』を観た、レンタルビデオ黎明期だった、という内容です。
この映画は塚本晋也 ── 映画監督・俳優。1989年の『鉄男』で国際的に注目され、独自の映像表現で知られます監督の作品で、ケージくんが90年代に『鉄男』を観ていたと話したことを受けた、同世代からのコメントでした。
ケージくんの記憶では、『鉄男』の主役だった頃の田口トモロヲさんは、ナゴムレコード所属のバンドもやるサブカル界の人という印象でした。それが今ではプロジェクトXのナレーションで国民的ナレーターになり、名バイプレイヤーにもなっていて、時の流れを感じると話しています。
愛の楽曲工房はどんな番組か
今回のメインの話題は、10月10日の土曜日に長野県原村のボードゲームリゾートGAWで開かれた、ポッドキャスト番組「愛の楽曲工房」のリスナーイベントです。ケージくんが大好きで、毎週楽しみにしている番組だといいます。
ケージくんは、イベントの後にちょっとした面白い出会いもあったと予告しています。出来事を時系列順に話すと毎回長くなるため、今回はできるだけコンパクトに話すつもりだと前置きしていました。
愛の楽曲工房は、ギチの完全人間ランドをやっている樋口聖典さんと、その相方の青柳孝也さん、そして樋口さんの弟で音楽プロデューサーの樋口太陽さんの3人による番組です。
ケージくんによれば、愛の楽曲工房は2016年ごろにコミュニティFMの番組として始まったとみられ、10年ほど続いています。樋口さんが今やっている音声配信の中でも、一番歴史がある番組なのではないかと話しています。
音楽プロデューサーがなぜボードゲームリゾートを?
愛の楽曲工房のイベントがボードゲームリゾートGAWで開かれたのは、GAWを運営しているのが樋口太陽さんだからです。太陽さんはCM音楽やNHKの教育番組の音楽、寿司チェーン銚子丸の社歌も手がける売れっ子の音楽プロデューサーです。
そんな太陽さんがボードゲームリゾートをやっている理由は、パートナーがアナログゲームマスターの足立千尋さんだからです。足立さんは「足立先生」と呼ばれています。
ケージくんが足立先生を知ったのは、6、7年前にアフターシックスジャンクション ── TBSラジオの平日夕方の番組。カルチャー全般を幅広く紹介する内容で知られますに出演し、アナログゲームを紹介していたときでした。すごい人がいると思い、すぐにインスタグラムをフォローしたといいます。
ケージくんが説明するGAWは、ボードゲームカフェとは違います。1日1組限定の完全予約制で、足立先生が事前に利用者の目的をヒアリングし、それに最も適したボードゲーム体験を提供する施設です。個人より、社内研修やチームビルディングでの利用がメインだそうです。
GAWは個人では行きにくい施設だったため、ケージくんは愛の楽曲工房のイベントを待ってましたという気持ちで受け止めました。ただ、イベントに来ていた愛の楽曲工房のMCは、3人のうち太陽さんだけだったそうです。
ケージくんにはもう一つのつながりがあります。太陽さん、足立先生、イラストレーターの多田レイコさんの3人は、ポッドキャスト「フラミンゴリスクラブ」をやっています。多田さんはケージくんが20年以上前から知る友人「レイキン」で、足立先生とも昔から友達だったといいます。
GAWでやるんだったら、足立先生とボードゲームできるんだったら絶対行きたいと思ってね、このイベントに参加することを決めたんですよ。
原村の森で遊んだ4つのゲームとは
イベント会場のある原村へは、茅野駅に集合し、GAWの送迎ワゴンで向かいました。ケージくんにとって原村は初めてで、標高の高い高原にペンションが立ち並ぶ避暑地のような場所でした。景色も天気も良く、森の中にGAWの素敵な建物があったといいます。
イベントでは参加者が4つのグループに分かれ、ゲームごとにメンバーを組み替えながら、足立先生の導きで遊びました。遊んだゲームはキャプテンリノ、ディスクカバー、猫とネズミの大レース、そしてGAWオリジナルのYOIの4つです。
| ゲーム | 遊び方 | ケージくんの受け止め |
|---|---|---|
| キャプテンリノ | カードを折り曲げて積み上げ、タワーを倒した人が負け | 10年ぶりくらいに遊び、やはり面白かった |
| ディスクカバー | 曲を聴き、4枚のアートワークからみんなと同じものを選ぶと得点 | バンドマンと遊ぶと違う解像度で楽しめそう |
| 猫とネズミの大レース | 猫から逃げながらネズミでチーズを集めるすごろく系 | めちゃくちゃ「ザ・ボードゲーム」 |
| YOI | 良いところを見つける「良い出し」の力を育む | ポッドキャストで知っていたが、実際やるとさらに面白い |
ディスクカバーは、自分の好みではなく「みんなが選びそうなもの」に合わせるのがポイントです。ケージくんは、自分のバンドのアルバムでアートディレクションをした経験から、制作側の頭で聴いてしまったそうです。
猫とネズミの大レースは、サイコロで1の目が出ると猫が1マス進み、追いつかれたネズミが食べられるゲームです。カードを積むキャプテンリノや、曲を聴くディスクカバーに比べて、いちばんボードゲームらしいゲームだったと話しています。
YOIはまだ発売前で、クラウドファンディング中です。世界に6個しか現物がないものを4チームで遊びました。ウォームアップの「よいスタンプラリー」と、カードの組み合わせで商品を作って良さをアピールする「何でも売るぞトンデモ商店」の2つを体験しています。
午後1時に集合し、1時半ごろから午後6時まで、4時間ちょっとで4つのゲームを遊びました。ケージくんは「あっという間でした」と振り返っています。
ゲームで見えた「応援する力」とは
チーム替えのたびに行われた自己紹介にも、「楽曲工房のMC3人の中で推しは誰か」のようなお題があり、それ自体がゲームのようだったといいます。
ほとんどが初対面の参加者でしたが、ケージくんは一緒にゲームをすることで相手の理解が深まると感じました。特に、相手を元気づける応援力のような「エンパワーメント力」がよく見えたことを面白がっています。
そう感じたきっかけは、キャプテンリノのルール変更です。最初は同じテーブルの人がライバルでしたが、途中から4チームでどこが一番高く積めるかを競う形になり、敵だった人が仲間に変わりました。
同じテーブルの人はライバル。自分が崩さないように置けばいい
テーブル全員が仲間。一緒に高いタワーを組み上げる
自分以外のメンバーをこう元気づける、勇気づける、応援するみたいな、そういう力がめちゃくちゃこう、みんなから伝わってくるっていうのがすごい心地よくて。
ケージくんはこの体験から、ボードゲームでチームビルディングや社内研修をするのは効果があるのではないかと考えました。
具体例として、ウッチーさんはありきたりな応援ではなく、相手のテンションを上げる声かけが上手だったといいます。YOIの良い出しのゲームでは、あーくんのリアクションがとても上手だったそうです。
ケージくんは、遊びながら一緒にいる人のポジティブないい面がたくさん受け取れることに、ボードゲームで人と仲良くなる面白さを感じています。
足立先生のインストとゲーム選びの凄さ
ケージくんがもう一つ感動したのは、足立先生の進行です。ボードゲームのルール説明はインスト ── ボードゲームのルール説明のこと。インストラクションの略とされますと呼ばれますが、足立先生は4チームに同時に説明しながら、一切無駄がなかったといいます。
あ、説明するの忘れました、忘れてました。実はこう、こういうルールもありますと言って、さらに追加ルール的にですね、絶対わざとなんですけど。
ケージくんは、疑問を持ったちょうどその時に答えがもらえて理解が進む足立先生のインストを、とんでもない高等スキルだと表現しています。
ゲームの選び方にも感心したといいます。4つのゲームは、参加者同士の関係が少しずつ変わっていくように並んでいました。
キャプテンリノ
ライバルから、全員でタワーを組む協力へ
ディスクカバー
みんなと同じものを選ぶため、心を1つにする
猫とネズミの大レース
ライバル同士だが、猫という共通の敵がいる
YOI
最後に良い出しをし合う
ケージくん自身も、ダンジョンズ&ドラゴンズ ── テーブルトークRPGの代表的なシリーズ。ダンジョンマスターが物語を進行し、プレイヤーがキャラクターを演じますのダンジョンマスターとして、みんなで楽しく遊べる場づくりを心がけています。今後D&D初心者会の卓を増やしたいと考えており、足立先生のやり方はめちゃくちゃ参考になったと話しています。
交流会の食事会も含めて本当に行って良かったと話し、YOIのクラウドファンディングが10月末に締め切りであることも紹介しました。
イベント後、原村のカフェでリブレを遊ぶ
後半は、イベント後の出来事です。ケージくんは、ギチの完全人間ランドのリスナーを指す「ニンゲン」仲間のユウタブラウンさん、便宜上「トワールさん」と呼ぶ人と3人で、カードゲームを遊ぶことになりました。
トワールさんが持ってきたのは、コテンラジオを運営する株式会社COTENに関わるコテンゲームスが、受注生産で販売したカードゲーム「Libre(リブレ)」です。3人とも購入していましたが、一緒に遊ぶ人がいなかったといいます。
リブレはフランス革命をモチーフにしたカードゲームで、キャッチフレーズは「ギロチン飛び交う世界で革命を狙え」です。サンキュロット、ブルジョワジー、貴族、王族などの人物カードを自分の派閥に加え、得点を競います。
3人は夜9時過ぎに、GAWから車で10分ほどのペンション併設のカフェのような店へ向かいました。表には「CLOSE」とありましたが明かりがついていたので尋ねると、食べ物は出せないけれど飲み物なら大丈夫と迎えてくれました。
店内はフレンドリーな雰囲気で、マスターや常連らしい人たち、それに母娘の客がいました。3人がゲームを始めようとすると、お母さんが娘さんに「一緒にやらせてもらったら?」と声をかけます。
こうして、ニンゲン3人と原村の高校1年生の女の子の4人でリブレを3ゲーム遊びました。ケージくんは、初心者同士でも運の要素とバランスが良く実力差が出にくい一方、慣れると戦略性が深まりそうなゲームだと評価しています。
「音響設計学科に行きたい」に沸いたニンゲンたち
ゲームの後、ケージくんは高校生の女の子が理系っぽいと感じ、好きな科目を聞きました。答えは「数学と科学」です。
ケージくんは自身が微分積分を学んで物理の力学が面白くなった経験から、物理にも興味がないかと尋ねました。すると女の子は物理にも興味があり、大学は音響設計学科に行きたいと話したのです。
その音響設計学科っていう言葉を聞いた途端、僕たち人間の三人はですね、ピキーンって同時に反応して。
3人が反応したのは、樋口聖典さんの出身が九州芸術工科大学の音響設計学科だからです。九州芸術工科大学は現在、九州大学に統合されています。
3人がGAWのイベント帰りだと説明すると、お母さんは「え、GAWってことはタイヨウさんの?」と反応しました。話が早いと、3人は太陽さんの兄が日本一のポッドキャスターで、その学科に進めば樋口さんの後輩になると盛り上がりました。
女の子は高校1年生にして、8月の九州大学のオープンキャンパスにも行っていました。ケージくんは、行きたい学部が決まっていることに感動したといいます。
帰宅後にケージくんがコテンラジオと愛の楽曲工房のURLを送ると、女の子からは「コテンラジオ聞いてみました」「西郷隆盛の回がすごい面白かったです」と返事がありました。
ケージくんは、この話を近くD&D部で一緒に遊ぶ樋口さん本人に報告するつもりです。後輩になるかもしれない高校生がいると知れば、樋口さんは絶対喜ぶだろうと話しています。
人に会ってからポッドキャストを知る体験
エンディングでは、イベントで出会った参加者がやっているポッドキャストが紹介されました。どちらも夫婦でやっている番組です。
1つ目は、かりーさんとうっちーさんの「晩酌家族会議」です。家族をチームビルディングする、家族会議のやり方を話す回が面白く、初回から全部聴いていくつもりだといいます。
2つ目は、まゆかさんと夫のあーくんによる「ボドゲかぞくのまったり夫婦トーク」です。最新回は602回で全回聴くのは無理そうですが、ゲームマーケットなどのマニアックな話題が好きなので、ボードゲーム情報を仕入れるために聴くそうです。
ケージくんはこれまで、ポッドキャストを知ってからその配信者に会っていました。今回は人に会ってからポッドキャストを聴き始めるという逆の流れで、イベントならではの不思議な体験だったと話しています。
塩尻の基地の2人による「ローカルナイトニッポン」も夫婦の番組で、ケージくんは夫婦でやるポッドキャストはこれから流行るのではないか、もう流行っているのかもしれない、と語って番組を締めくくりました。
まとめ
今回の配信は、GAWでのリスナーイベントで足立先生のゲーム進行に感動し、イベント後には原村で思わぬ出会いもあった一日を振り返る回でした。ゲームを通じて人とつながる面白さが、イベントの内外で語られています。
- GAWは1日1組限定で、足立千尋さんが目的に合うボードゲーム体験を用意する施設
- 4つのゲームは、ライバルから協力へと参加者の関係が変わるように選ばれていた
- 足立先生のインストは、遊ばせてから疑問に答える段階的な説明だった
- 原村のカフェで出会った高校生は、樋口聖典さんと同じ音響設計学科を志望していた
- イベントでの出会いから、夫婦でやる新しいポッドキャスト番組を2つ知った



