一人称が自分の名前の人を、なぜ迫害してはいけない?
番組冒頭のコラムでケージくんが取り上げたのは「一人称」の話です。ケージくん自身の一人称は、物心ついた時からずっと「僕」だといいます。
ケージくんが好きなのは、自分が呼ばれている呼び名をそのまま一人称に使う話し方です。「ありさ」と呼ばれる女の子が「ありさは」と言い、「かーくん」と呼ばれる男の子が「かーくんは」と言うような話し方を指しています。
一人称がその呼ばれてる名前そのものになるっていうのを、すごい僕好きなんですよ。
ケージくんは、大人になっても一人称が自分の名前なのは素敵で可愛らしいと感じています。一方で世の中には「子供は許されるけど大人は恥ずかしい」という風潮があり、それをもったいないと話しています。
だからこの一人称名前勢っていうのを迫害せずに、のびのびそのままいかせてほしいなって思うんですよね。
ネットラジオの名物「実験メソッド」とは何だったのか
一人称のことを考えていたケージくんが思い出したのが、「実験メソッド」という言葉です。これは2003年に始まった日本のインターネットラジオの先駆け的な番組、もっくらじお ── 2003年に始まった日本のインターネットラジオ番組の草分け的存在。複数のパーソナリティとゲストによるトーク形式で知られますで生まれた呼び名です。
ケージくんは、もっくらじおが2023年7月に20周年記念配信をしていたことを調べ直し、この番組のシーズン1でもその話をしていたと振り返ります。もっくらじおのパーソナリティは、津田大介さん、大山卓也さん、実験45号さんの3人でした。
もっくらじおは、当初スーさんを含む4人で始まり、ゲストも加わる大勢で喋る番組でした。そのため、聞いている人には誰が喋っているのかわかりにくくなります。
そこで実験45号さん、通称「実験さん」は、リスナーのことを考えて、喋る前に必ず「あ、実験ですけど」と名乗ってから話し始めました。この習慣が番組内でいつしか「実験メソッド」と呼ばれるようになったといいます。
まあ結局、実験さんしか実験メソッド使ってなかったような、ま、気がするんですけど。
ケージくんがここで結びつけたのは、一人称が名前なら、実験メソッドと同じように大勢で話していても発話者がわかりやすい、という点です。
一人称が名前
呼び名をそのまま一人称にする話し方が好き
実験メソッド
もっくらじおで実験さんが名乗ってから話していた習慣
共通点
どちらも、大勢で話しても誰が喋っているかわかる
仮説
一人称が名前の話し方はポッドキャスト時代に合っているのでは
ポッドキャスト時代こそ一人称は名前がいい?
ケージくんは、一人称が自分の名前だとポッドキャスト時代にめちゃくちゃ合っているのではないかと考えます。例に挙げたのは、男性4人で話すクローザーズ ── 男性4人で話すポッドキャスト番組。ケージくんは面白い番組として名前を挙げていますのラジオです。
クローザーズのラジオは面白い一方で、初めて聞くと誰が喋っているのかよくわからないとケージくんは話します。そこで4人が全員、一人称を自分の名前にする回を一度やってみたら面白いのではないか、という提案をしています。
例えば「ジョンは、タカシは、ジョージは、タツヤは」みたいな感じで、一人称を自分の名前にする回っていうのを一回やってもらったら面白いなと思ったんですけど。
ただしタツヤさんについては、一人称を「ヤマムラ」と名乗って話す時があるような気がするため、すでに自然にできているのかもしれないとも添えています。
このコラムの締めくくりとして、ケージくんはこの回の自分の一人称を「ケージ君」にして話してみると宣言します。
宣言の文の中でまだ「僕」と言っているところに、この挑戦の前途がすでに表れています。
高1の女の子への期待は「そっとしといて」
オープニングでは、番組が友達をテーマにしていることと、2026年10月19日月曜日配信の第67回であることが紹介されます。続いてSNSで見つけた、前回第66回「楽曲公募イベントでGAUに行ってきた」の回への感想が読み上げられました。
私が高一の時、部活に一生懸命で将来のことなど考えていなかったのですごいですね。あとその子、もしかしたら人間さんになるかもしれませんね。GAUは本当に一度は行きたいところです。羨ましい。
前回ケージくんが話していたのは、長野県原村で出会った高校1年生の女の子が、すでに進学したい学部を決めていたという話です。ミケさんの言う「人間さん」とは、ケージくんの大好きな番組「ギチの完全人間ランド」のリスナーのことだと、ケージくんは説明します。
GAUはアナログゲームコレクターの息子に何度かどう?って伝えたんですが、また伝えます。あと、この出会いは奇跡(でも合格まではそっとしといて)。あとあと好きなアナログゲームは軍人将棋です。誰も遊んでくれなかったです。
ケージくんは、そっとさんの「合格まではそっとしといて」という一言にハッとしたといいます。高校1年生の時点で行きたい学部があっても、高校3年生まで変えずにいる必要はなく、他に行きたいところが見つかれば進路を変えてもいいからです。
勝手にこっちがね、変な期待をしたりするのは良くないなと、確かにこれを読んで思いました。
ケージくんたちが盛り上がったのは、その学部が尊敬する人の出身学部だったからにすぎない、と振り返っています。軍人将棋については、存在は知っているもののルールが複雑そうで、遊ぶのは大変そうだという感想でした。
GAUで広がった縁と、ゲーム会の準備
感想紹介はさらに続きます。ユウタブラウンさんからは「先日ありがとうございました。あの子は早速番組聞いたんですね」という声が届き、ケージくんは、女の子が古典ラジオ ── 書き起こしでは「古典ラジオ」と呼ばれている番組。女の子が聞いてくれたとケージくんが紹介していますを聞いてくれたことに触れつつ、ユウタブラウンさんとゲームをした一日を「最高」と振り返りました。
Spotifyでは山村達也さんが「あと1年くらいしたら人間デビューしてるかもしれませんね」とコメントし、ミケさんと同じことを考えていたとケージくんは笑います。
レイキンとの縁、音響設計学科志望の学生さんとの縁、ゲーム会に集う人々の縁と、ケイジくんの友達の輪は広がりが止められませんね。
ケージくんは、レイキンとの縁がのちにGAUのアダチ先生につながっていたことに驚いたといいます。さらに、ギチの完全人間ランドのヒグチさんの出身である九州大学の音響設計学科を志望する高校生と出会えたことも挙げています。
月末に控えたゲーム会は残り2週間に迫り、この土日もずっと準備をしていたそうです。最後に紹介されたのは第65回「ジュンク堂ネットストア」の回への、シュウさんの「全履歴いつでもどこでも見れたい」という反応でした。ジュンク堂のアプリで購買履歴がすべて見られるという話題を受けたもので、ケージくんは久しぶりのシュウさんに「おかえりなさい」と返しています。
北浜蚤の市で頭に浮かぶ「フリー」の雑学とは?
本編の話題は、10月17日に大阪・北浜で開かれた「北浜蚤の市2026」です。ケージくんはこのイベントに行ってきました。
ケージくんは「蚤の市」と聞くたびに、決まって頭に浮かぶ雑学があるといいます。本人いわく「雑学初級者編」のような雑学です。
その雑学とは、フリーマーケットの「フリー」は自由を意味するFREEでも無料の意味でもなく、虫の蚤を表すFLEAだ、というものです。ケージくんはこれを「蚤の市あるある」と呼んでいます。
ケージくんが蚤の市に行こうと思ったきっかけは、ギチの完全人間ランドのオープンチャットでした。約400人がいるそのチャットで、移動式スペシャリティコーヒースタンド「NODE」を営むコンさんが、北浜蚤の市への出店を告知していたのです。
コンさんが平日に大阪の本町や北浜あたりでコーヒートラックを出していることは知っていたものの、ちょうどケージくんがパソコンの前で仕事をしている時間帯と重なり、歩いて行ける距離なのに行けずにいました。そこへ奥さんも、お目当ての堺のアイスクリーム屋さんが来るから行きたいと言い、2人で出かけることになりました。
30分並んだWood Village Icecreamと「けいじ君は」
奥さんのお目当てはWood Village Icecream ── 大阪・堺のアイスクリーム店。北浜蚤の市2026に出店していましたというお店でした。名前を聞いた瞬間、ケージくんは「これは絶対オーナーが木村さんだ」と95%ぐらいの確信を持ったそうです。
Wood Village Icecreamは30人ほどの行列で、30分ほど並びました。ケージくんはチャイと安納芋のダブルをコーンで注文します。
そしてこの場面で、ケージくんは一人称チャレンジを思い出します。
あ、今僕はって言ったかな。けいじ君は、チャイのアイスクリームと安納芋のアイスクリームをダブルでコーンでいただきまして。
奥さんのちゃんまなちゃんは、アイスサンドを2種類とも買っていたそうです。
念願のNODEで見た、車が買える値段のドリップマシン
アイスを食べながら、ケージくんはお目当てのNODEへ移動します。こちらも行列で、10分から15分ほど並んで、マンデリンのホットコーヒーを注文しました。
コーヒーの美味しさ以上にケージくんが驚いたのは、ハンドドリップを自動で行うマシンでした。実家が喫茶店で、20歳で一人暮らしを始めてからほぼ毎朝、豆を挽いてハンドドリップでコーヒーを入れているケージくんにとっても、初めて見るものだったといいます。
ケージくんの説明によると、ハンドドリップはコーヒーサーバーの上にドリッパーを置き、紙のフィルターとコーヒー豆にお湯を上から少しずつ注いで入れる方法です。NODEのマシンはその注ぐ部分を自動化したもので、コーヒーサーバーが5つ並んでいました。
豆を挽き、ドリッパーにお湯を手でちょろちょろと注いで入れる
管のような注ぎ口が円を描いてお湯を注ぐ。コーヒーサーバーが5つ並ぶ
上からそのやかんの、なんていうんだ、管みたいな注ぎ口みたいなのが出てきて、それが綺麗にこう円を描いて、ドリッパーにお湯を注いでコーヒーを立てるんですよ。
マシンに書かれた名前「ポアステディ」を検索したケージくんは、普通に車が買えるほどの値段に驚きました。マシンの様子はNODEのInstagramで見られると紹介しています。
列に並んでいる時、大学生くらいのカップルの男性が、蚤の市とフリーマーケットのうんちくを話していたそうです。冒頭の「蚤の市あるある」がそのまま目の前で起きたことに、ケージくんは「それな!」と思ったといいます。
新コーナー「今週のシャオちゃん」はなぜ始まった?
後半のブロックは、一人称チャレンジの反省から始まります。ケージくんは「けいじ君」と言えたのは1箇所だけで、他は「僕」と言っていたかもしれないと認め、「まあまあ失敗してますけど、最後まで頑張ります」と続けました。
ここで新コーナー「今週のシャオちゃん」が不定期で始まります。シャオちゃんとは、ケージくんの奥さんのちゃんまなちゃんのことで、シーズン1第99回のアバン(冒頭の一言コラム)を担当したこともあります。
ちゃんまなちゃんは数ヶ月前、急に「今日からシャオちゃんにする」と言い出しました。夫婦で使っているゴールデンレトリバーのキャラクターのスタンプ関連で、「小さい金の毛」と書いて中国語で「シャオジンマオ」と読む言葉を見つけ、その「シャオ」が気に入ったのがきっかけです。
それ以来、普段「まなちゃん」と呼んでいた奥さんを、ケージくんは「シャオちゃん」と呼ぶことになりました。
その後、2人でたわいもない会話をして笑っていた時、シャオちゃんが「これ今週のシャオちゃんのコーナーで話していいよ」と言い出します。ポッドキャストでエピソードトークにしていい、という意味でした。
その場で面白かったことを、しかも二人の間で面白かったことをエピソードトークとして、言語化して喋るってめちゃくちゃ難しいじゃないですか。
2人の間の前提知識や関係性の中での面白さを言葉にするのは難しく、ケージくんは適当に返事をしていました。ところが最近、時々番組を聞いているらしいシャオちゃんから「今回も今週のシャオちゃんなかった」と文句を言われるようになり、ついに第1回を始めることにしたのです。
「まだ転生してなかったわ」というごまかし
第1回で紹介されたのは、シャオちゃん自身の一人称の話です。シャオちゃんはもともと一人称が名前呼びで、「まなは」と自分のことを呼んでいました。
ところが、ケージくんにはシャオちゃん呼びを強制するのに、シャオちゃん自身の一人称は大体「まな」のままでした。ケージくんがそれを指摘したところ、返ってきた答えはこうです。
「シャオちゃん、自分のことまなって呼んでるじゃん」つって。
そしたら「あ、今日はまだ転生してなかったわ」みたいな感じで、ごまかしてて、ずるいなっていう風に思ったんですけど。
冒頭のコラムで語られた「一人称が名前」の話が、ここでケージくんの身近な人の一人称の話として戻ってきます。エピソード説明ではこの話に「転生し忘れ」というタイトルが付けられています。
D&D初心者会のシナリオは何を基準に選んだ?
エンディングでケージくんは、一人称を最後まで「けいじくん」で通せたかはまだ聴き直しておらず確認できていない、と話します。間違えていたら、山村達也さんか誰かが指摘してくれるだろうと期待していました。
近況として語られたのは、月末に開くD&D ── テーブルトークRPG「ダンジョンズ&ドラゴンズ」の略称。参加者がキャラクターを演じ、進行役の語りとサイコロで物語を進めるゲームです初心者会の準備です。参加者にはDiscordに入ってもらい、各プレイヤーが種族とクラスを事前に決めつつあり、当日に詳しくキャラクターを作る段取りだそうです。
ケージくんはシナリオ選びにもかなり悩んだといいます。前回の東京初心者会との違いは、次のように整理できます。
4月の東京初心者会では、ストレンジャーシングスとのコラボのスターターセットを遊んだ
今回はプレイ時間が最低でも1.5倍取れるため、もっとボリュームのあるシナリオを選んだ
ただし長すぎると会の時間内に終わらず、徹夜はかなりしんどいため、夜遅くまでで収まる範囲を考えたそうです。選んだシナリオの名前は明かされず、残り2週間で準備を進めるとのことでした。
本当に準備だけでもすごい楽しいんですよね。もう最高ですね。ほんと(ダンジョンズ&ドラゴンズは)。
最後にケージくんは、シュウさんがヴィパッサナー瞑想 ── 自分の呼吸や体の感覚をありのままに観察する瞑想法。合宿形式で長期間取り組むコースが知られています合宿から戻り、「シュウのハナすラジオ」の毎日配信が復活したことを喜んでいました。旅に出ながら毎日配信するのを、自分もやってみたいと思い始めているそうです。
番組は「バイバイ」で締めくくられますが、その直後に「あー最後僕って言っちゃった」と一言。一人称チャレンジは、最後の最後まで「僕」との戦いでした。
まとめ
この回は、一人称が自分の名前の人を肯定するコラムから始まり、ケージくん自身がその一人称に挑む形で、蚤の市のレポートや新コーナーへと話がつながりました。挑戦はところどころ失敗しながらも、その失敗が回全体のちょっとした笑いどころになっています。
- 一人称が名前の話し方は、大勢で話しても誰が喋っているかわかるため、ポッドキャストに合っているのではとケージくんは考えます
- その発想の元には、もっくらじおの実験さんが「実験ですけど」と名乗ってから話す「実験メソッド」があります
- 北浜蚤の市2026では、Wood Village Icecreamに30分並び、念願のNODEでハンドドリップの自動マシンに感動しました
- 新コーナー「今週のシャオちゃん」の第1回は、奥さんの一人称が「まな」のままだった「転生し忘れ」の話です
- 月末のD&D初心者会に向けて、前回より長く遊べるボリュームのあるシナリオを選んで準備を進めています







