研修3日目、今日のテーマは「腹づくり」
配信はいつもの天気の話からスタート。この日は快晴で、最高気温は29度でした。
朝はまだそんなに、動いたら暑いですけどね
今日は中四国酪農大学校からやってきた研修生との研修3日目。疲れが出てくる頃ですが、本人はいたって元気そうです。
疲れが出てきてる頃でしょう
いやまあ全然いけますよ
配信はTikTokや音声アプリでおこなっていて、YouTubeやInstagramにもショート版をアップしているとのこと。そんな流れで、今日は何を学ぶかを研修生に決めてもらうことになりました。
研修生が知りたい「育成期間の体の作り方」
テーマを聞かれた研修生から出てきたのが、育成期間の体づくり、いわゆる「腹づくり」の話でした。
育成期間の体の作り方、やっぱ重点的に置いていることを考えたりとか
腹の体づくりをする上で気をつけているというか、何に重点を置いて餌を設定しているのか知りたいです
川上さんも、この育成期間、とくに子牛の時期はとても大事だと応じます。ここから話は、餌の設計だけにとどまらない広い視点へと広がっていきます。
ゲノム検査で7割が決まる時代の腹づくり
川上さんがまず持ち出したのが、ゲノム検査の話でした。
牛の遺伝子検査をすることで、その牛がどんな牛になるのかが、かなりの精度でわかるようになってきたと言います。
この信頼度が、下手すると80パーセント、アメリカの方だとそれぐらいになってきますよね
つまり、身長が高くなる遺伝子を持っている牛なら、育て方に関係なく背が高くなるのが当たり前。だからこそ、腹づくりのどこまでが環境要因なのかを見きわめるのは、なかなか難しいと話します。
川上さんはこの現実を、割り切っちゃっていると表現します。まずは血統をきちんと大事にすることが土台にある、という考え方です。
哺乳期間と、草・運動・休養で押さえる基本
では、環境の側で何をしているのか。川上さんが挙げたのは、意外とシンプルな基本の積み重ねでした。
まず哺乳期間について、川上牧場では3ヶ月まで哺乳しているとのこと。ここでしっかり発育を伸ばすことを大切にしています。
哺乳期間(3ヶ月まで)
しっかり哺乳して発育を伸ばす
草をたくさん食べる環境
草がいっぱい食べられる環境を用意する
休養と運動
しっかり休めたり運動できる環境を作る
哺乳期間でしっかり発育を伸ばして、そこからは草がいっぱい食べれるような環境、あとはしっかり休めたり運動できる環境を作ってあげるっていうところぐらいしかやってないね
派手なことをしているわけではなく、基本を押さえたうえで牛が食べて休んで動ける環境を整える。それが川上牧場のやり方です。
腹づくりと経営、そのあいだのバランス
ここで話は、酪農ならではの現実的な悩みへと移ります。いい餌をどんどん食べさせられれば理想的ですが、そう単純にはいかないようです。
北海道のように良質な粗飼料がたくさんある環境なら話は別。けれど、川上牧場のある地域ではそれがなかなか手に入りません。
そうなると、腹づくりをしっかりやったからといって、必ずしも儲かるとは限らない。経営と、自分が作りたい牛との兼ね合いがここに出てくると川上さんは話します。
理想の牛づくりと、牧場を続けていくための経営。そのあいだで折り合いをつけていくところに、日々の判断があるようです。
まとめ
育成牛の腹づくりは、餌の工夫だけの話ではありませんでした。ゲノム検査で牛の資質がかなり見える時代だからこそ、血統を大事にし、哺乳・草・休養という基本を押さえたうえで、経営とのバランスをとる。そんな川上牧場の考え方がよく伝わる回です。
- ゲノム検査で牛の資質は7〜8割ほど予測でき、腹づくりのどこまでが環境要因かは見きわめが難しい
- 川上牧場では3ヶ月まで哺乳し、しっかり発育を伸ばすことを重視している
- 草を十分に食べられ、休養と運動ができる環境づくりが基本の柱
- 良質な粗飼料が手に入りにくい地域では、腹づくりが必ず儲けにつながるとは限らない
- 理想の牛づくりと経営との兼ね合いをどうとるかが、日々の判断のポイント




