晴れて忙しい一日、今日のテーマは「牛乳の表示」
配信は6月4日水曜日。梅雨に入りそうなくらい雨が続いていましたが、この日は晴れて最高気温25度の予報でした。
川上さんのこの日のスケジュールは盛りだくさん。毎週水曜の繁殖検診に加え、県内の養護学校の学生さんが酪農体験に来る予定でした。
さらに籾殻を取りに行ったり、ビザスク ── 企業や個人をマッチングし、専門家がスポットでアドバイスする知見のシェアサービス。を使った某化学メーカーからの相談対応も入っていて、「今日は本当に忙しいですね」と話しています。
そんな中で選んだこの日のテーマが、牛乳の表示のわかりにくさ。6月1日の牛乳の日、そして牛乳月間にちなんだ内容です。
スーパーで牛乳・乳製品を買おうとして「なんか違う」と感じたことはないでしょうか。乳飲料と書いてあったり、ホイップに植物性油脂が使われていたり。そんな「風味」表示の疑問に答えていきます。
「牛乳で歌おう」など、月間中のお知らせいろいろ
本題の前に、いくつかのお知らせが紹介されました。まずは川上牧場のnoteで行っているメンバーシップ。ワンコインで入れて、過去の有料記事が全部読み放題になるそうです。
さらに、これまで受け入れてきた酪農研修生とのやりとりをまとめたnoteを再構成し、Kindle版として予約受付が始まりました。発売日は6月30日です。
自分が酪農を目指すようになって、学生の頃から目指すようになって、こういう本があったら嬉しかったなという感じで書かせてもらったので、ぜひ初心者の方、未経験の方におすすめです。
Instagramでは「未来の牛乳」というハッシュタグで、こんな牛乳・乳製品があったらいいなというアイデアをAIアートでNFTにして販売しています。売り上げは子ども食堂への牛乳支援や食育活動の費用にあてられるそうです。
そして牛乳月間の目玉が「牛乳で歌おう」企画。配信のオープニングで流れる「牛乳で乾杯」という曲をアレンジしたり、イラストや動画にして、指定のハッシュタグを付けて投稿すると、抽選で10名に川上牧場の牛乳を使ったカヌレが当たります。
味と風味は何が違う?「本物が入っているか」がカギ
ここからお便りコーナー。今回はAWAという音声配信アプリから届いた質問です。
最近マーガリンとかを見るとバター風味とか、飴を見るとミルク風味とか書いてありますが、風味って何ですかね?
川上さんはまず、風味と味の違いから説明します。ざっくり言うと、味は実際に入っている、風味は入っていないけどそれっぽく感じさせているというのが答えです。
たとえばバター味のクッキーには本物のバターが使われています。一方でバター風味のクッキーは、バターを使わずに香料などでそれっぽく仕上げたものです。
バターじゃなくて思いっきりマーガリンで作ってるんですけど、ちょっとバターの匂い、風味を寄せて、風味ですって言って販売している商品がまあまあありますね。
本物のバターが使われている
バターは使わず、香料などでそれっぽく仕上げている
風味の正体は香料。人間の五感を騙す演出
では、その「風味」は何で作られているのか。答えは香料です。裏の表示表を見ると、香料が入っているのがわかります。
たとえばミルク風味の飴。実際には牛乳ではなく、バニラの匂いなどが使われていることがあります。バニラはアイスクリームではなく、香りのもとになる植物のことです。
バニラの匂いがすると、脳はアイスクリームを連想し、そこから牛乳・乳製品をイメージします。川上さんは「簡単ですね、人間の脳なんてね」と笑います。
さらに、ラクトンという香りの成分を少し加えると、ミルクっぽさを感じさせられるそうです。
「国内製造」の落とし穴と、パックの切れ込み
牛乳・乳製品を応援したい人にこそ、川上さんは裏の表示表を見てほしいと言います。牛乳・乳製品なら何でもOKというわけではないからです。
注意したいのが「国内製造」という表示。国内で作られていても、海外の原料を使っている場合が多いそうです。
海外のものを使ってるんで国内って言えてない場合が多いので、ここら辺も気をつけていただきたいなというところですね。
だからこそ、国内、国産の牛乳と書いてあるものを選んでほしいというのが川上さんのメッセージです。バター風味のマーガリンやミルク風味のスナック菓子を見たら、そっと棚の奥に戻して、しっかり牛乳・乳製品が入ったものを手前に置いてあげてほしい、と冗談交じりに話します。
昨日はXで、森永乳業のとある乳飲料が4億本売れているという投稿が流れてきたそうです。それに「4億本の半分は牛乳と間違えて買った人だろう」というコメントが付き、15万いいねほど集まっていたとのこと。
ただし、これは決して騙しているわけではないと川上さんは補足します。食品表示法のもとで、本物の牛乳には本物の牛のデザインを使ってよい、といったルールがあるからです。オレンジジュースで、写真かイラストかによって果汁の量が違うのと同じ仕組みです。
見分けるコツも紹介されました。牛乳パックの上部には、目が見えにくい方のために切れ込みが付いています。ここを確認すると、牛乳か乳飲料かがわかります。
それでも迷ったら、川上牧場のコメント欄で聞いてもらえれば「これは違いますよ」「これはそうですよ」と教えてくれるそうです。
まとめ
「風味」は本物が入っていないのに、それっぽく感じさせる演出。香料の力で人間の五感をうまく刺激しているだけ、というのが今回の答えでした。牛乳・乳製品を応援したいなら、裏の表示表とパックの切れ込みをチェックして、国産のものを選んでみてくださいね。
- 「味」は本物が入っている、「風味」は香料などでそれっぽく感じさせている
- 風味の正体は香料。バニラやラクトンでミルクっぽさを演出している
- 「国内製造」でも海外原料の場合が多いので、国産表示を確認する
- 牛乳パック上部の切れ込みで、牛乳か乳飲料かを見分けられる
- 迷ったら川上牧場のコメント欄で質問できる


