曇りのち雨、湿度高めの牧場の朝から
配信は5月21日水曜日、曇りのち雨という天気からスタートします。最高気温は28度で、湿度が高めの一日です。
川上さんによると、25度を超えると牛舎に霧を出す装置をつけるそうで、この日は微妙なライン。催霧装置 ── 牛舎内に細かい霧を噴射して気温や体感温度を下げる設備。暑さで牛が弱るのを防ぐために使われます。午前中だけつけて、午後は切ろうかなと話しています。
この日の仕事は、繁殖検診の結果を受けてのホルモン処置の注射や、堆肥車の見積もりをめぐるJAとのやり取りなど。「もう嫌だ」と本音もこぼれる、リアルな酪農家の朝です。
今日のテーマは雪印メグミルク100周年ムービー
この日の配信テーマは、雪印メグミルクの100周年ブランドムービーです。川上さんは「牛乳といえば雪印ですよ」と紹介し、ぜひ見てほしいと呼びかけます。
このムービーを見たリスナーから「川上さんならどう表現しますか?」という質問が届いたことが、この回の入り口になっています。あわせて、各配信アプリに寄せられたコメントにも答えていく流れです。
「優しさが飲み物だったら、それはミルク」への質問
お便りは、SPOONのリスナー「モグラ聞き専」さんから届いたものです。
雪印メグミルク100周年のブランドムービーの「優しさが飲み物だったら、それはミルクだと思う」のセリフがグッときました。川上さんならなんて言葉で牛乳を表現しますか?
川上さんはムービーについて、30秒ほどの短い映像ながら、朝の北海道の雄大な土地に日差しが差し込む素敵な内容だったと振り返ります。
ところが「じゃあ川上さんなら?」と問われると、言葉が全然降ってこなかったとのこと。そこで意外な助っ人を頼ることになります。
AI川上が出した「牛乳は静かに命をくれる飲み物」
川上さんは、自分のnoteやSNSの発信をAIに読み込ませて作った「AI川上」に、この問いを答えてもらったそうです。
AI川上は、牛乳を「人の生活にそっと寄り添ってくれる存在」と表現します。朝ごはんの牛乳、風邪のときのホットミルク、仕事終わりのカフェオレと、生活の場面をたどっていきます。
さらに酪農家目線として、牛乳を「無言の贈り物」と言い換えます。
牛って毎日毎日黙って絞らせてくれるんです。こちらが何かを求めても文句も言わず、ただ体を差し出してくれる。
この言葉には、牛の命の営み、人の営み、それをつなぐ無言の優しさが込められている、とAI川上は締めくくります。
結局、酪農家のリアルな一言は「うまい」
立派な答えを読み上げた川上さんですが、「どこのSNSで学習してこれが出てきた?勘弁して」と、自分らしくなさに戸惑います。
そして改めて、自分で牛乳を一言で表すなら何かを考えます。たどり着いたのは、とてもシンプルな言葉でした。
牛乳を一言の言葉で表すならうまいですよ。浅い。
わかんないなぁ。牛乳うまい。うまいなぁ。うまい。
飾らない「うまい」こそ、絞りたてを毎日飲んでいる酪農家のリアルな一言なのかもしれません。川上さんは、リスナーにも「あなたにとっての牛乳はどんな言葉?」とコメントを呼びかけます。
命の教育と、令和の子どもへの伝え方
ここからは、屠畜を見せるか見せないか、命の教育をどう橋渡しするかというテーマの過去配信に寄せられたコメントを紹介します。STAND.FMの「たみこ@健康美アドバイザー」さんからのお便りです。
コメントでは、まず生きている牛・豚・鶏を見て、大切に飼育されていることを知り、その場に立ってみることが大切だという意見が寄せられました。石田先生のコメント欄にあった「目の前で締めるのを見てトラウマになった例が多かった」という声も紹介されています。
川上さんは、時代背景の違いに触れます。昔は庭先で牛や豚、鶏を飼い、お祝い事のときに食肉にすることもありましたが、当時は食料になる前提で飼われていました。
今の子は家で飼ってるとやっぱペットって認識があるんで、時代背景とかもやっぱ違ってくるんですよね。
屠殺が身近だった時代と令和では感覚が違うので、そこも踏まえて子どもに伝えていく必要がある、と川上さんは考えています。
そのうえで、どれが正解ということはなく、その子に合わせたやり方で食の大切さを伝えていけばいいと話します。食事は一回きりではなく毎日のことなので、農家の発信やYouTube、音声配信で少しずつ知ってもらえたら、という思いです。
昆虫食の炎上と、見たい情報しか届かないSNS
もう一つ、昆虫食の未来をテーマにした前日の配信にも、同じたみこさんからコメントが届いていました。「炎上のこと全く知りませんでした」「イナゴとか昔から食べてるのにな」という内容です。
川上さんは、いまのSNSでは自分の見たい情報ばかりが出てきて、ネガティブな投稿にリアクションやコメントが集まりやすいと指摘します。インプレゾンビ ── 表示回数を稼ぐことだけを目的に、話題の投稿へ大量に反応するアカウントや行為を指すネットスラングです。昆虫食の会社も、その被害者なのではないかと見ています。
炎上を知らないのは自然なことで、自分から情報を取りにいかないと見えてこない、とも話します。川上さん自身は昆虫食に興味があり、世界各国のニュースを日頃から調べているそうです。
だからこそ、あまり知られていない情報を配信で届けられたのはよかった、と手応えを語ります。YouTube、Podcast、noteの文字起こしなど、好きな媒体で無理のない範囲で聞いてほしいと呼びかけました。
まとめ
雪印メグミルクの100周年ムービーをきっかけに、「牛乳を一言で表すなら?」を考えた回でした。AI川上の詩的な答えと、川上さん本人の「うまい」という飾らない一言の対比が印象的です。後半では、命の教育やSNSと情報のあり方についても、リスナーのコメントを交えて語られました。
- AI川上は牛乳を「静かに命をくれる飲み物」と表現した
- 川上さん本人のリアルな一言は、飾らない「牛乳うまい」だった
- 命の教育は正解が一つではなく、その子に合わせて伝えていく姿勢が語られた
- SNSでは見たい情報しか届きにくく、自分から情報を取りにいく大切さが話された
- リスナーにも「あなたにとっての牛乳を表す言葉」を募集している




