3月最終週の月曜日、今日の牧場仕事
配信は月曜日の朝からスタート。3月最終週で、川上牧場の川上さんは「あっという間ですね」と話しながら、この日の予定を紹介していきます。
この日の仕事は盛りだくさんです。朝一番に別の牧場へ牛の種付けに行き、そのあと近所の醤油製造会社へ醤油粕を取りに行く予定だと話しています。
さらに帰ってからは堆肥を運んで動かし、土曜日にできなかった子牛の牛舎の掃除も予定に入っています。翌日に牧場体験の来場者が来るため、牛舎をきれいにしておきたいとのことでした。
ちょうど子どもたちも終業式で、この日から春休み。川上さんの子どもたちも春休みに牧場体験をする予定だと、日常の空気そのままに語られています。
今日のテーマは「外資による土地買収」
今回の配信テーマは、まだたくさん届いているという質問への回答です。農業の担い手が減り、耕作放棄地が増えるなかで、その土地を海外の人が買っていくという話を取り上げます。
番組冒頭ではお知らせも紹介されました。翌日の3月25日16時台に、TBSラジオで川上牧場のCMとオープニング曲「牛乳で乾杯」が流れるとのことです。
春休みは牛乳の消費が少なくなりやすい時期。川上さんは「TBSラジオを聴きながら牛乳を飲んでもらえたら」と、この機会に牛乳を楽しんでほしいと呼びかけています。
リスナーからの質問「川上さんの周りではどうですか?」
20年ほど前から北海道をはじめとする中国からの水源の土地買収が盛んで、近年では島根県の酒造メーカーの水源や企業買収まで及んでいると聞きますが、川上さんの周囲ではどうですか?
この質問に対して川上さんは、長崎の自衛隊基地周辺の土地や、北海道のレジャー施設が買われたというニュースを見たことがある、と切り出します。
ただ、自分の周囲での実感というより、まずは事実を押さえたい様子です。そこで川上さんは、AIにニュースを深くリサーチさせ、長文の結果を15分ほどで読める分量にまとめてもらったものを紹介していきます。
これもまた長文がめちゃめちゃ出て、詳しいやつが出てきたんですけれども、ちょっと長いので、それを15分ほどでまとめてもらうようにAIに頼んで、それを読んでいこうかなと思います。
数字で見る土地買収の実態
ここからは、AIがまとめた事実ベースの話が紹介されます。川上さんはこれを「ただ外国が土地を買ったというだけではなく、水と大地の問題だ」と位置づけています。
紹介された数字によると、2006年から2011年の間に北海道の森林600ヘクタール以上が外国人に買収され、そのうち約半数が中国資本によるものだったとされています。
さらに2023年末の時点では、その規模は3500ヘクタール以上に達し、東京ドーム750個分の面積になっているとも言われている、と続けます。
なかには屈斜路町や真狩村のように、地元の人すら立ち入らないような水源地が対象になっていた例もあり、買収後の利用目的がはっきりしないことも多いため、地域住民の不安が募る状況だと語られています。
なぜ買われるのか?安い土地と放置された資源
では、なぜこうしたことが起きるのか。AIのまとめでは、まず「日本の森林や農地が安すぎること」が理由の一つに挙げられています。
具体例として、北海道の林地価格は1平方メートル当たり50円以下だと紹介されます。川上さんは「林の地と書いて林地」と、聞き手が迷わないよう用語を補いながら読み進めています。
加えて、外国資本が土地を買うこと自体が法的に大きく制限されていなかったという背景もあると説明されます。
そしてもう一つが、誰も使わなくなり管理されなくなった山や田んぼ、いわゆる耕作放棄地の増加です。放置された資源として海外から狙われた面もある、とまとめられています。
農業と水源への影響、そして担い手不足という根っこ
本題として語られるのが、外資による土地買収が農業や水資源にどう影響するのか、という点です。
AIのまとめでは、水資源が外国企業の手に渡り森林の保全が適切に行われない場合、水資源の枯渇や土砂災害のリスクが高まると指摘されています。最悪の場合、地下水がくみ上げられ、地元の生活用水や農業用水に影響が出る可能性もあるとのことです。
農地についても、法律上は外国人による取得が制限されていても、法人名義での間接取得や農地転用の抜け道が存在し、実質的にコントロールが及びにくいケースがあるとされています。
そして根本的な問題として挙げられるのが、担い手不足です。農家の高齢化と後継者不足で農地を維持管理できないケースが増え、使われなくなった農地や山林が売られた先が外国資本だった、という構図が語られます。
対策は進む、それでも防ぎきれない現状
対策がまったく取られていないわけではありません。北海道や山梨県などでは、水源地の売買に事前届を義務付ける条例が施行されていると紹介されます。
国レベルでも、2021年に重要土地利用規制法が成立し、今後は水源や農地の保護に向けた法整備が進むと見られています。
ただ、それでも買収を完全に防ぐのは難しいのが現状だとまとめられます。日本国内で管理できない土地が増え続けているからです。
AIのまとめは、この問題を「外からの侵略だけではなく、中の空洞化に起因している」と整理します。だからこそ、地域の土地や水資源の価値を見直し、地元で循環させることが重要だと結ばれています。
「僕なら売ります」酪農家としての本音
AIのまとめを読み終えた川上さんは、ここから自分自身の感想を率直に語り始めます。土地は誰かしらが持っていて、なかには使わなくなった先祖代々の土地もある、という身近な話からです。
そのうえで川上さんは、リスナーに問いを投げかけます。使えなくなった土地を「これだけあげるから売ってください」と札束を積まれたら、水資源や農地を守るために本当に断れますか、と。
水資源が大変だから、農地を守らなきゃいけないからって言って、本当にそれを断りますか?僕なら売ります。
つまり、個人にとってはどうしようもない部分があるのではないか、というのが川上さんの実感です。
関連する意見として、ホリエモンさんや農業ジャーナリストの山下さんの見方も紹介されます。日本人が持って二束三文の土地を、外国人が何億もかけて買ってくれるなら、それは日本の価値が高い証拠ではないか、という考え方です。
川上さんはこれを、メルカリで自分にはいらないものが高く売れたときの感覚に近いのでは、とかみ砕いて説明しています。
一方で、水資源が絡んだり、基地の周りなら監視や情報収集につながる二次的な狙いもあるかもしれない、とも触れます。それでも、それを個人が「農業だから」と背負って守れというのは難しい、というのが川上さんの立場です。
高い野菜やお米を買うことが、土地を守ることになる
この話をきっかけに、川上さんは農業を続けたい人へのサポートの仕組みを整えてほしい、と農家目線で訴えます。規模を拡大したい人が生産を大きくできるような支援です。
そしてリスナーに知ってほしいこととして、お米や野菜を買うこと自体が農地を守ることにつながる、という二次的な価値を挙げます。
今はお米や野菜が高いと言われがちですが、川上さんは価格を「高い」だけで見て買い控えるのではなく、日本の土地を守り、外国資本が入りにくくするためのものとして捉えてほしいと話します。そういう視点で見れば、むしろすごく安いという言い方です。
管理ができなかった場合、皆さんの税金から支払われることになるんですから、結局皆さんが取られちゃうんで、増税、増税ってなっちゃうんで。
だからこそ、農業をきちんとサポートできる形を考えてもいいのではないか、というのが川上さんの締めくくりの主張です。
リスナーコメントに答える:基地・ダム・林業まで
質問への回答を終えたあと、川上さんは配信に届いたコメントを一つずつ拾っていきます。
まず話題に上がったのは、ハウステンボス近くの土地取得のニュース。佐世保基地が見える小高い場所が買われ、ドローンを飛ばして基地の情報を得ているのではないか、という報道があったことに触れます。ただ、実際に行ったことはないので自分にはわからない、と断りを入れています。
山の中のソーラーパネルについても、日本の会社の名義でも裏に中国資本が入っていたり、個人名義でも元をたどればグループ会社の親が中国だったりするケースがある、とコメントを受けて語ります。
もうここはもう、日本が安くなってしまってるのはもうしょうがないですよね。
別のリスナーからは、中国が東南アジアに流れ込むメコン川の源流にダムを建設し、下流の国々を干上がらせて自国の農産物を売っている、というコメントも寄せられました。
川上さんはこれを「一帯一路」の話だと受け止めます。鉄道や水利・道路事業のためにお金を貸し、数年後に高い金利をかけて、返せない代わりに担保として土地などが渡っていく、というやり方があると説明しています。
林業と法律:移民より「テクノロジー」を
コメントのなかには、林業が大切だから、移民を入れるなら林業従事者として雇用すればいいのに、という意見もありました。
これに対して川上さんは、外国人を入れて解決するというより、テクノロジーをきちんと使えば守れると考えている、と自分の立場を示します。農業も含めて、法律が古すぎることが問題だと指摘します。
農業も何でもそうですけど、法律が古すぎるんですよね。もうずっと昔のやつを変えないんですよ。
ドローンやハイテクな機械を導入したくても、法律が現状に合っていないために導入できず、結局は人海戦術に頼るしかない。だから人手が足りないと立ち行かなくなってしまう、という構図です。
外国の林業機械を見ると「めっちゃ楽じゃん」と思うものの、日本では山の傾斜が急なこともあって導入が難しい、とも付け加えます。それでも、もっとテクノロジーをうまく使う方がいいというのが川上さんの考えです。
最後に川上さんは、これはあくまで一個人の考えだと断りつつ、リスナー自身の周りで似たことがあれば教えてほしい、と意見を呼びかけて配信を締めくくりました。
まとめ
外資による水源・農地の買収について、川上さんはニュースの事実を整理したうえで、「誰が悪い」という単純な話ではなく、担い手不足という日本側の空洞化が根っこにあると語りました。使えない土地なら自分も売る、という本音を交えながら、農業を応援すること自体が土地を守ることにつながる、という酪農家ならではの視点が印象的な回です。
- 外資の森林買収は2023年末で3500ヘクタール以上、東京ドーム750個分とも言われる
- 土地が安く、耕作放棄地が放置されていることが、買収を招く背景になっている
- 問題の根っこは外からの侵略よりも、担い手不足による「中の空洞化」にある
- 高いお米や野菜を買うことは、農地を守り外国資本の流入を防ぐことにもつながる
- 川上さんは移民より、古い法律を見直してテクノロジーを活用する方向を支持している






