島根の小さな牧場から届く朝の牛乳ラジオ
この番組は、島根県出雲市にある小さな牧場から毎日配信されているラジオです。
スーパーやコンビニでいつでも買える牛乳。その魅力や酪農の世界を、酪農家自身が語ってくれます。
お手元に牛乳やホットミルクを準備して聴いていただくと、より美味しい牛乳を味わうことができると思います。
牛の鳴き声を聞きながら、ホットミルク片手に楽しめる。そんなゆるやかな朝の時間から放送は始まります。
牧場初のKindle書籍、ついに発売
この回の主役は、6月30日に発売される牧場初のKindle書籍『川上牧場研修牛群検定の見方編』です。牛群検定 ── 乳牛1頭ごとの乳量・乳成分・体細胞数などを定期的に測定し、記録として提供する制度。データをもとに飼養管理や繁殖を判断する。
代表の川上哲也さんは、応援してくれるリスナーへの感謝を伝えつつ、こう切り出しました。
この本、あなたにぴったりかどうかを見極めるために、メリットだけでなく、あえて尖ったデメリットまで正直にお話しします。
聞き終わったときに「買おう」と思うか「やめておこう」と思うか。決めるのはあなたですという姿勢で、川上さんは本の中身を語っていきます。
数字の羅列が牛の声に変わる、5つのメリット
まず川上さんは、この書籍を手に入れるメリットを5つ挙げていきます。中心にあるのは「毎月届くデータをどう読むか」という視点です。
毎月届く数字の羅列が牛たちの声になります。
たとえば体細胞数の微妙な増減から乳房炎のサインを早く察知したり、乳量や乳成分の推移から栄養バランスを調整したり。記録が「羅針盤」に変わる見方を解説するといいます。体細胞数 ── 牛乳に含まれる白血球などの細胞の数。増えると乳房炎など乳房の炎症が疑われ、乳質管理の指標になる。
2つ目は、現場のリアルな知恵。研修生との本気のやり取りや失敗談など、教科書に載らない思考プロセスを共有します。
3つ目は、未来をデザインする思考力。除籍牛のデータから経営哲学を読み解き、牛群構成から理想のバランスを描くといいます。
4つ目は、牛を見る目と数字を見る目の両立です。
第一章は、ルーメンフィルスコアや毛艶、反すう行動といった牛の観察ポイントから始まります。現場感覚と客観データ、その両輪で総合力を上げるねらいです。ルーメンフィルスコア ── 牛の第一胃(ルーメン)の充満度を体の外から目視で評価する指標。飼料の摂取状況や消化の状態を推し量るのに使われる。
そして5つ目が、スタッフ全員で成長できる共通言語の獲得です。
なぜこの数字、次に何をすべきと議論できる牧場へ。指示待ちゼロ、自ら考えるチームを作ります。
数字の羅列
毎月届く牛群検定データ
読み解く力
本で学ぶ見方と考え方
牛の声
乳房炎のサインや栄養状態が見える
改善・議論
チームで次の一手を考える
あえて語る「買わない方がいい5つの理由」
ここからが、この回のいちばん正直なところ。川上さんは「買わない方がいいかもしれない5つの理由」を挙げていきます。
1つ目は、指示待ちが楽だと感じる人。この本は「なぜ?」と自問自答させ続けるので、自分の頭で考えたくない人には時間の無駄だといいます。
残念、一発逆転の秘策は載っていません。地道な分析と改善を積み重ねる覚悟がないなら失望します。
2つ目は、楽して儲けたい人。魔法のような一発逆転策を探している人には向きません。
3つ目は「自分の牧場が一番」と殻に閉じこもる人。全国平均や他牧場の事例をヒントに最適解を探る本なので、他所を拒む人には学びがないと語ります。
4つ目は、デジタルアレルギーの人。Kindle書籍なのでスマホやタブレット、PCが必須で、紙しか読めない人には届きません。
そして5つ目が、経験と勘だけを盲信し、データを無視するベテランです。
この本は感覚に数字を足して再現性を高めるもの。数字を見たくない人のプライドを、かえって刺激してしまうかもしれません。
経験と感覚、そして数字をつなぐAIの活用
一方で、当てはまる人にとっては最高の相棒になる。川上さんはそう続けます。
漠然と眺めていた牛群検定データを武器に変えたい、牛の声なきメッセージを深く聞き取りたい、持続可能な酪農経営へ舵を切りたい。そう感じるなら、この一冊が背中を押してくれます。
さらに学びは本だけにとどまりません。AIサポートサービス「ファームエコ」と組み合わせれば、データ解析がさらに加速するといいます。
書籍発売は6月30日。Kindleストアでチェックして、牧場とキャリアをアップデートする一歩を踏み出してほしい、と川上さんは呼びかけました。
お便り募集と、これからの酪農づくり
配信の終わりには、ヤマさんからリスナーへの呼びかけがありました。川上牧場では、感想ややってみたいことを募集しています。
川上牧場とやってみたいこと、やってほしいことなど、ご自由にコメント欄やDMなどでお気軽にお寄せください。
リスナーの声が、新しい酪農をつくっていく。そんな思いで、番組は今日も続いていきます。
まとめ
今回は、川上牧場初のKindle書籍を軸に、牛群検定データの読み方から「買わない方がいい理由」、そしてAI活用までを正直に語る回でした。データを武器に変えたい人にとって、考えるきっかけになりそうです。
- 牧場初のKindle書籍『川上牧場研修牛群検定の見方編』が6月30日発売
- 毎月届く牛群検定データを「牛の声」として読み解く見方を解説
- メリットだけでなく、向いていない人の5つの理由まで正直に紹介
- 書籍とAIサポート「ファームエコ」で、経験・感覚・数字の三位一体を目指す
- 番組ではリスナーからのお便りや「やってみたいこと」を募集中




