雨の月曜日、今日の牧場の仕事は?
配信は週の始まり、4月14日の月曜日から始まります。天気は雨で、最高気温も低めのちょっと肌寒い1日だったそうです。
この日の午前中は堆肥の予約が入っていて、堆肥を運ぶ作業から。ミーティングや堆肥の注文への対応など、細かい仕事も重なっていたようです。
子牛の運動場に張っていた電気柵が古くなってしまったので、その修理も必要になったとのこと。ホームセンターに買い出しに行かなきゃ、という日常の一コマも語られます。
夏休みに中学生が酪農体験?届いた問い合わせ
配信の前半では、川上牧場のお知らせがいくつか紹介されます。継続的に牧場を応援できるNOTEのメンバーシップや、オンライン・現地での牧場体験の案内などです。
そんな中で川上さんが驚いた出来事も。前日、知らない番号から電話がかかってきて、ホームページ経由で酪農体験の問い合わせが来たそうです。
なんと相手は中学1年生の女の子。夏休み中に短期の研修として受け入れる計画を立てているとのことでした。
なんと中学生の女の子、中学一年生の女の子ということで、ちょっとめちゃめちゃ驚いております。
配信の中でこの子の頑張りをリスナーと一緒に応援できる形も作ってみたい、と話されていました。
「未来の牛乳」で子どもたちを支援する取り組み
もう一つ紹介されたのが、Instagramで行っている「未来の牛乳」というハッシュタグの取り組みです。
「こんな牛乳があったらいいな」「こんな乳製品を食べてみたいな」というアイデアをAIアートでNFTにして販売しているそうです。
このNFTの売り上げは、子ども食堂への牛乳支援や、小中高での食育活動に参加するときの活動費に充てられます。
皆さんのご支援がですね、子どもたちの未来の牛乳を作っていくという、そんな特別なNFTとなっておりますので、ぜひよろしくお願いします。
繰り返しの作業に、酪農家は飽きないの?
ここからが今回の本題です。YouTubeに届いた質問を紹介します。
繰り返しの作業が続くと飽きてしまいます。酪農はルーティーンが多いイメージですが、飽きは来ませんか?そしてどんな対策や心がけをしていますか?
一般的には、毎日休みなく朝から餌やりや掃除、乳搾りを繰り返すイメージがあるかもしれません。川上さんも、酪農はルーティンといえばルーティンだと認めます。
決まった時間に餌をやって、決まった時間に掃除をする。それが春夏秋冬変わらず続いていきます。
でも川上さんは、そこに大事な視点を加えます。牛は生き物なので、毎日まったく同じということはまずないんです、と。
むしろ「毎日同じだな」と感じるのは、観察不足や知識不足、技術不足なのかもしれない、と川上さんは話します。同じ作業の中に変化を見つけられるかどうかが分かれ目だという考えです。
牛の反応が教えてくれる、小さな変化
川上さんが飽きない理由として挙げるのが、牛の日々の変化です。
同じ乳搾りでも、今日より明日のほうが乳量が増える牛もいれば減る牛もいます。餌の食いつき、体の動き、目や鼻の動きなど、観察すべきところはたくさんあります。
この日はちょうど、牛が乳搾りのときに痛がっていて、ミルカーから牛乳を落としてしまう牛が多かったそうです。よく見てみると、ミルカーの真空圧が若干変わっていたのが原因でした。
僕がその真空圧を見て発見したんじゃなくて、牛の反応を見て見つけることができたので、こういうのの積み重ねですかね。飽きない理由っていうのは。
自分がメーターを見て気づいたのではなく、牛の反応が先に異変を教えてくれた、という話です。いつもと違う視点で牛を見ることが大事だと語ります。
古武術やビジネス書まで?酪農に取り入れる工夫
もう一つの飽きない理由として、川上さんはインターネットやSNSでの学びを挙げます。
各国の牛の飼い方や技術情報がリアルタイムで手に入るので、それを勉強すると牛の見方が変わり、また毎日が新しく感じられるそうです。
さらにユニークなのが、酪農以外のジャンルからヒントを得ていること。以前も配信で話したという、好きな古武術のYouTubeがその一例です。
古武術の動きを酪農の作業に取り入れられないか。ビジネスパーソン向けの動画から作業の効率化や人の動かし方を学べないか。そんなふうにいろんな観点で酪農を見ています。
配信でのアウトプットが、飽きない工夫になる理由
毎日配信していること自体も、飽きない工夫の一つだと川上さんは言います。
今思っていることを言語化してアウトプットすると、リスナーから意見をもらえます。「そういう観点があるのか」と気づき、それをまた自分に落とし込む。インプットとアウトプットの繰り返しです。
牛舎と家の行き来という毎日でも、違う観点で仕事ができている、という手応えを語ります。
そして、毎日同じようにやっていることが、結局は積み上がっているとも話します。体力は落ちても、技術と知識はどんどん増えていく。だから同じ場所からでも違う酪農が見えてくるのだ、と。
自分の性格的にも、毎日同じことを繰り返すのが得意なほうだと川上さんは分析します。誰かに言われたことを続けるサラリーマンは向かないけれど、酪農という仕事は自分に合っている、というのが本音のようです。
日々のルーティンをちょっと違う視点で見てみること。毎日同じように見える中に、毎日違う変化を見つけるというのが、この回の答えでした。
食べてくれる人がいるから作れる、コロナ禍で感じたこと
配信の後半では、TikTokやポッドキャストに届いたコメントも紹介されます。
「令和の百姓一揆」を解説した回に「美味しいものを作ってくれてありがとうございます」というコメントが届いたそうです。それに対して川上さんが語った思いが印象的でした。
コロナ禍で牛乳の消費が一気に下がり、牛乳が余ってしまったことがありました。そのとき川上さんが痛感したのが、食べてくれる人がいるから生産できる、という当たり前で大切なことでした。
どんなに高品質な牛乳やいい牛を作っても、欲しいという人がいなければ価値はゼロになってしまう。だから「作ってくれてありがとう」より「食べてくれてありがとう」なんです、と話します。
1日にコップ1杯、200mlの牛乳を飲む習慣にしてもらえたら嬉しい、という呼びかけで本題は締めくくられます。
まとめ
今回は「酪農のルーティン作業に飽きませんか?」という質問に、川上牧場の川上さんが答えた回でした。同じに見える毎日でも、牛の変化や学びの視点を持ち込むことで新しい発見が生まれる、という前向きな話が中心です。
- 酪農はルーティンだが、牛は生き物なので毎日同じではなく、小さな変化を見つけることが飽きない工夫になる
- 牛の反応が、メーターより先に真空圧の異変を教えてくれるなど、観察が大事だと語られた
- 古武術やビジネス書など、酪農以外のジャンルからも工夫を取り入れている
- 毎日の配信でアウトプットし、リスナーの意見を取り入れることも飽きない理由になっている
- コロナ禍の経験から、食べてくれる人がいるから生産できるという思いを大切にしている


