好きになった一文 "Can you walk me through it?"
今回の主役は、「ラジオ英会話」9月号に出てきた Can you walk me through it? という表現です。
この一文だけ聞くと、「どういう意味?」となる人も多いんじゃないかと思います。
Can you はお願い、walk me through it は「私をそれに沿って歩かせて」みたいな、ちょっとよくわからない直訳になるんですよね。
でもこれをこなれた日本語にすると、「説明してもらえませんか」、「理解させてもらえませんか」、という意味になります。
たとえば新製品が出て、その説明を受けたい時にこう言うわけです。
面白いのは、全部知っている単語なのに、意味を知らなければピンとこないところです。
中学校レベルの単語ばかりなのに、組み合わさると直訳では理解できない。そういうパターンって、簡単な単語ほど起きやすいんですよね。
僕の中では、自分をより深い理解に連れて行ってほしい時に使う表現、としてインプットされています。
The Daily で聞こえてきた同じ形
9月号にはいろんな表現が載っているんですが、この一週間で、この形に2回出会ったんです。
1つ目は、僕が毎日のように聴いている「The Daily」という Podcast でした。ニューヨーク・タイムズが運営していて、ホットな話題を30分ほどのインタビューで掘り下げる番組です。
その回では、Claude を作っている会社を辞めた人がインタビューに応じていました。
AIが一番ホットな業界なのに、なぜ辞めたのか。その決断を深掘りしたい時に、インタビュアーが "Walk me through that decision." と言っていたんです。
Walk me through までは同じで、it の部分を that decision、つまり「辞めるという決断」に置き換えているわけですね。
正直、この一文がわからなくても、インタビューの流れで意味は追えます。
でも僕は、ちょうどラジオ英会話で Can you walk me through it? を習っていたおかげで、「あ、あの形と一緒だ」と気づけました。
具体的な名詞を添えて、しかも命令文で使うんだな、と。音読と暗唱を繰り返していなかったら、たぶんスルーしていたはずです。
映画の字幕「作戦は?」の裏側
もう1つの再会は、映画でした。最近、ペースを上げて映画を見るのにハマっているんです。
いま『スパイダーマン』を遡って見ていまして、トム・ホランドさんが出ている作品の2作目でのことでした。
ネタバレになるとあれなので、ぼかして言いますが、むやみに敵に突っ込んでも勝ち目がない場面で、裏方の人がスパイダーマンに作戦を尋ねるんですね。
その「作戦は?」にあたる英語が、Walk me through it. だったんです。
聞き取れて、感動しました。
僕らなら「作戦」と聞くと strategy や plan を思い浮かべてしまいます。
でも確かに、スパイダーマンがこれから何をしようとしているのか、その理解を深めたいという意味で Walk me through it と言っている。だから字幕が「作戦は?」になる。
その訳にも感動しましたし、もとの英語がこの表現だったと気づけた、その再会がとにかく嬉しかったです。
一つの表現を、囲いの外で味わう
これでラジオ英会話以外で、walk me through という言い方に2回出会ったことになります。
しかも、こうして皆さんに共有できるくらい場面を細かく覚えているので、たぶん自分がアウトプットする時にも使えるんじゃないかと思っています。
そうすると、また出てくるんですよね。「ラジオ英会話」で扱う表現は汎用性が高いからこそ、別の場面でその威力を発揮するんだと思います。
だから、ラジオ英会話の効果をより実感したい人ほど、別の場面を味わいに行くといいと思います。TOEICでも、会話でも、ドラマでも、Podcast でもいいです。
もちろん、勉強し始めていきなり聞き取って気づくのは難しいです。でも続けていれば、そういう再会には必ず出くわします。
英語をやっていない人なら、「作戦は?」で終わってしまう場面でも、僕はストーリーを楽しみながら英語の表現にも思いを馳せることができる。それって嬉しくないですかね。
皆さんにもきっと、walk me through に出会うチャンスはあると思います。もし最近出会ったなら、ぜひコメント欄にお寄せいただけると嬉しいです。
今日も読んでくださってありがとうございました。それではまたお会いしましょう。バイバイ。
まとめ
ラジオ英会話で覚えた Can you walk me through it? に、PodcastとスパイダーマンでWalk me through という形で再会しました。音読・暗唱で吸収した表現を、教材の外で味わうと勉強の醍醐味を実感できます。
- Can you walk me through it? は「説明してもらえませんか」の意味で、簡単な単語なのに直訳では通じない
- 「The Daily」では Walk me through that decision. と、名詞を添えた命令文で使われていた
- スパイダーマンの字幕「作戦は?」の裏には Walk me through it. があった
- 音読・暗唱で覚えた表現を囲いの外で味わうと、その汎用性と威力を実感できる




