基礎が終わった人にこそ必須だと思う理由
最初にお断りしておくと、英語をこれから始める人や、中学・高校レベルの基礎を今まさに固めている人には、この本はちょっと後回しでいいと思うんです。
まずは基本的な単語や文法を先にやった方がいい。僕はそう考えています。
その段階では、このシリーズはすごく必須だと思うんです。
『Distinction』の方は「学校の英語では習わないような表現を集めました」と言っています。これは確かにそうですね。
『IDIOMATIC 300』もそこに近くて、ちょっと難しめの大学で出そうな、覚えた方がいい表現を紹介してくれています。
どちらも、普通に中学・高校と勉強してきたらあまり触れてこなかった表現がたくさん入っています。だから僕は、いまだに面白がってやっているんです。
ネイティブ向けの素材でバンバン出会う
何が起こるかというと、ネイティブが普通に話しているもの、映画でもドラマでも雑誌でも、そこに出てくるんですよ。本当に出てきます。
例えば、僕がこのチャンネルでよく取り上げているラジオ英会話に、lean toward という表現がありました。何かに気持ちが傾く、という意味合いです。
それがたまたま昨日、『IDIOMATIC 300』をパラッと見たところにバチッと出てきたんですね。「ここにいるじゃん」と思うわけです。
特に、ネイティブが英語学習用ではなく、ネイティブ向けに手加減なしで作ったものには必ず出てきます。
ポッドキャストを1つ聴くとか、ドラマを1回分見るとか、映画を1本見るとか。映画なんて余計にバンバン出てくるんです。
実際、『Distinction』の評判を見ても「ドラマで出てきました」「ネイティブに言ってみたら反応がいいです」という声があります。
僕も、確か『Distinction』の1に入っていたburning desireという表現を使ったら、「おお、いい表現だね」と言われたことがありました。
口語だと思い込んでいた表現が、雑誌にも出てくる
そこまでで、僕は「もうそれで十分だな」と思っていたんです。
僕には『Distinction』も『IDIOMATIC 300』も口語的なものだ、という勝手な思い込みがあったんですね。
話し言葉でよく使われるものなんだろう、と。ところが、そんなことはなかったんです。
僕はTimeを読むのが好きなんですが、雑誌を読んでいてもバンバン出会うんですよ。「あ、これ『Distinction』だ」「これ『IDIOMATIC 300』だ」って。
昨日読んでいた記事にも「ここにもある、ここにもある」という感じで出てきました。
考えてみれば、単語じゃなくて表現、言い回しをまとめて勉強するのは、かなり意義があります。
例文の中身に、つい一言いいたくなる
『IDIOMATIC 300』は毎日繰り返せてはいないんですが、時たまやりたくなってやるんです。付箋も少しだけ貼ってあります。
好きな例文があるんですよ。つまらない例文がなくて、メッセージ性の強いものがあったりするんです。
著者の山崎先生も相当大変だと思います。1文の中にできるだけ表現を詰め込んで、かつ内容も意味のあるものにする。これは大変ですよ。
例えば269番の例文。英語を読むのは控えますが、日本語だとこうです。「僕に助けてもらおうとしても無駄だよ。僕の締め切りが近いから、今は人助けをしている場合ではないんだ。」
いいですよね。締め切りが迫って余裕がないときの感じが浮かんできて、例文に入り込みやすくなるんです。
255番も紹介します。「もしあなたが最低の塾の先生と同じ感じであれば、あなたの焦点は生徒にできるだけ少ない努力で試験に合格させることにあるだろう。僕はそうではない。僕はむしろ英語力をつけさせることの方を重要視している。」
これは耳が痛いんです。僕は自分の指導している大学に関しては、まずスコアを取らせたいと思ってしまいます。
もちろん英語力を上げつつスコアも取るんですが、まずスコアを優先させてしまう。「英語講師になったのはスコアを上げさせるためか」と思い出して、胸が苦しくなったりします。
38番もいいんです。「一生懸命に勉強することを促すという意味において、学校での適度な競争は生徒にとって良い。」
僕自身、人と比べてあの人より頑張るぞと思ったことが、今のある程度の力につながっていると思うので、適度な競争は大事だよねと感じます。
だから僕は、300個の例文の内容ひとつひとつに一言いいたいんです。英語については一言も言わずに、内容について「これは確かにそう思う」「これはそう思わない」とやりたくなる。
もしまだ手をつけられていないなら、日本語から見ていくのがいいと思います。僕らは日本語の方が圧倒的に優位なので、日本語をトリガーにして「英語ではどう言うんだろう」と見ていく。
気になる日本語があったら、そこでどんなイディオマティックな表現が使われているのかを確認する。これはおすすめの入り方です。
口語表現だと思っていたものが、案外書き言葉でも使われている。だから皆さんもやった方がいいですよ、というのが今日いちばん伝えたかったことです。
今日も読んでくださってありがとうございました。それではまたお会いしましょう。バイバイ。
まとめ
基礎が終わった段階では、『IDIOMATIC 300』や『Distinction』のような表現集がすごく効いてきます。口語だと思い込んでいた表現が、雑誌などの書き言葉でも普通に出てくると気づいたのが、今回いちばんの発見でした。
- 基礎固めが終わった人にこそ、表現・言い回しをまとめた本が効く
- ネイティブ向けの素材にも、雑誌の書き言葉にも、覚えた表現がバンバン出てくる
- まとまりの表現は、知らないと意味を推測しにくいので学ぶ意義が大きい
- 手をつけにくいときは、日本語をトリガーに「英語ではどう言うか」と見ていくのがおすすめ




