単語は「イメージ」で押さえる、という一年
2025年度のテーマは基本単語でした。3年ごとにテーマが回っていて、文法、単語、会話の原則という並びなので、単語のテーマとしてはこれで3回転目になります。
ずっと聞いてきて、どんどん進化しているなと思います。ただ、扱っている単語が変わるかというと、そんなことはないんです。
大事な単語は変わらないし、その単語の「コアイメージ」が変わることもないんですね。
一番わかりやすいのは「on」だと思います。私たちは「上に」と習ってきましたけど、本当は「接触」というところから来ている。
上に接触していようが、横に接触していようが同じですし、ぶら下がって「くっついている」という意味合いにも広がっていく。
日本語訳で覚えていたものを一度取っ払って、イメージで押さえる。そこからいろんな意味に広がっていくのを味わっていく。それを一年間ずっとやってきたなと思います。
正直に言うと、このイマジネーションって最初はけっこう大変なんですよ。私も大西先生に出会ったとき、革命的だと思った一方で、なかなかうまくいかない時がありました。
「日本語訳で覚えた方が楽なんじゃないか」と思ったこともあります。
でも、いろんな場面で同じ単語に出会うたびに「接触って言ってたよな。じゃあこのonはどんな意味に広がってるんだろう」と考えられるようになる。
めんどくさい人にはめんどくさいと思います。だけど、楽しめる人にとってはすごく楽しい一年間だったんじゃないでしょうか。
テキストが増えて、一番良かった2つのコーナー
2025年度のテキストは、1日分のレッスンのページ数が増えました。コーナーも少し変わって、私が特に良かったと思うのが2つあります。
1つは「Practical Usage」という、まとまった作文のコーナーです。
昔は、そのレッスンで扱った内容で英文を2文くらい作るだけでした。でも今年は、まとまった文を作るという、ちょっとチャレンジングなことをやったんです。
扱ったレッスンの内容を自分で使ってみる場面が、話す上では何より重要なんですよね。
その内容が2、3個、まとまった英文の中に入っているのはかなりレアです。その英文をしっかり覚えて音読暗唱すれば、実生活でかなり使えるわけです。
私も英語を長らく勉強してきて、それなりにできると言われますけど、それでもパッと書けないものがありました。「なんだこれ、どう発想すればいいんだ」と思うものもあって、非常にやりがいがありました。
もう1つは「Pronunciation Polish」です。2025年度のテーマが「ネイティブへの道」で、発音に着手したのは非常に画期的でした。
発音は後でいいと思っている人も多いでしょうし、どこまでやってもうまくならないと感じる人もいると思います。
でも、最後の1、2分でローザさんやデイビッドさんが話すのを、一緒に真似していくスタイルがすごく良かったんです。
人が声を出しているのを聞いておくだけじゃなくて、一緒に真似する。これはだいぶ違うと思いますよ。
発音は目に見えにくいですけど、一年続けていればルールもわかってくるし、上手くなっていると私は思います。だから、そこも振り返ってほしいなと思いました。
一人で勉強しないための、SNSの使い方
毎年のことですけど、X(旧Twitter)で「こういうところが勉強になりました」「これが言えませんでした」と活発に意見交換されていたのも良かったです。
やっぱり一人で勉強するのって、しんどいですからね。
もちろん「100回音読してます」なんて聞くと、「自分はなんでできてないんだ」と思っちゃうかもしれません。
でも、同じ教材に向かって勉強している人がいるというのは、励みになるんじゃないかと思います。
実名を出したくないなら、ニックネームのアカウントでもいいんです。「自分が勉強してます」と言ったことが人の目に触れるのは、今ならではの経験だと思うので、ぜひやってみてほしいです。
もっと単語をやりたい人におすすめの一冊
一年間英単語を勉強してきて、この後もしっかりやりたい人や、途中から参戦してうまく振り返りたい人もいると思います。
もちろん「ラジオ英会話」のテキストや音声を手に入れるのもいいと思います。
そのうえで、私がおすすめしている本があって、『英単語基本イメージ集中講義』というものです。
これは以前の単語テーマの年の内容から、英単語の解説部分だけを切り取ってまとめた一冊なんですね。
音声講義がめちゃめちゃいいんですよ。ダイアログはないんですが、「この単語はこういうイメージで、こういう例文があって」という解説を、大西先生とクリス・マクベール先生、ローザさんの3人で展開しています。
大西メソッドが合っているという人には、この本はマストだと思います。大西先生の英単語本はいろいろありますけど、音声講義という側面も含めて、私はこれが一番バランスがいいと思います。
手書きの面白さを思い出させてくれたサブノート
私がこの一年、けっこう力を入れたのがサブノートです。2時間分くらい使って、たくさん書きました。
2024年度にサブノートができたんですが、その時よりも書いたと思います。放送中に言われる英語を書き取ったりもしました。
手から入ってくる刺激って、非常にいいんですよね。自分の字が汚いなとか、ちょっと綺麗に書こうとか、英語だけではない面白さもありました。
私はもう手書きをする機会がどんどん減っていて、音声入力やフリック入力の方が早いんです。
でもサブノートは、ノートに書く面白さを味わわせてくれる。音読する気にはならないけど一文だけ書いてみようと思うと、案外どんどん書きたくなるんですよ。
まとめ
2025年度の「ラジオ英会話」を振り返ると、私にとってはPractical UsageとPronunciation Polish、そしてサブノートに一番手応えを感じた一年でした。20年学んでいても、まだ「どう発想すればいいんだ」と苦戦する。そこがやっぱり面白いんだと思います。次へ行く前に、まずは自分に「お疲れ様でした」と言ってあげてください。
- 基本単語はコアイメージで押さえ、そこから意味の広がりを味わう学び方が軸だった
- まとまった作文のPractical Usageと、真似して身につけるPronunciation Polishが特に良かった
- 一人で抱えず、SNSでの意見交換やサブノートの手書きが学習の励みになる

