10万円は高い? 経営者と役員で割れた価値の基準
すがけんさんは後編の冒頭で、「もう一個怪談話していいですか」と切り出します。ある夜、すがけんさんは自身のClaude活用を教える有料の勉強会の案内として、400人にDMを送ったそうです。
400人へのDMの反応は、立場によってはっきり分かれました。年収1000万〜2000万円ほどのCMOなどのCXO、取締役、執行役員クラスは「10万円は高い」と答えたといいます。
でも、そういう人たちを雇ってるスゴ腕経営者は、100万でもいいから早く教えてくれって言ったんですね。
すがけんさんは、この反応の差を「怪談」と呼んだ理由をこう説明します。
同じ10万円という価格への反応を、すがけんさんの話をもとに並べると、次のようになります。
CMOなどのCXO、取締役、執行役員は「10万円は高い」と答えた
「100万でもいいから早く教えてくれ」と答えた
すがけんさんはさらに、日本は世界で見ても働き始めると学習しない国だと言われるとしたうえで、トップオブトップはお金を払ってでも早く学ぼうとすると指摘します。
3時間ではなく2時間にした理由
すがけんさんは当初、10万円や20万円をもらうなら、勉強会の時間を3時間にしようと考えていたそうです。2時間で10万円や20万円は、払う側から見ると高い部類だと感じたからです。
しかし、すがけんさんは厚利少売の考え方に立ち返り、相手にとって何がありがたいかを考え直しました。無料の参加者なら3時間を喜ぶかもしれませんが、有料で参加するような人たちには、そもそも3時間という時間がありません。
10万円・20万円をもらうなら、長く教えるべきだと考えて3時間を想定
早く教わりたい有料の参加者に合わせて2時間にし、短く教えてからQ&Aで補う形へ
すがけんさんの勉強会の形は、なんなら1時間で早く教えてQ&Aで挽回するほうがいい、という発想から決まりました。川原さんはこの判断を、とことん相手が求めている変化量に立った考え方だと評しています。
価格を上げたら時間を延ばすのではなく、時間を短くすることが価値になるという逆転が、この話の学びどころです。
500万円売れても止まらないのはなぜ?
すがけんさんは、勉強会の資料を今まさに慌てて作っているところだと明かします。以前は暇そうにしていたすがけんさんが、3月17日からは寝られないほど忙しいといいます。
忙しさのきっかけは、2週間で500万円分売れたnoteでした。お金を気にする人なら、500万円で打ち止めにしてもいい場面です。
でもお金じゃなくて僕(は)価値だから、なんかまだやれるんじゃないかって言って、あのFacebookの投稿して、今日まだ8日目なんですよ。
すがけんさんのFacebook投稿から8日目のこの日が無料セミナー当日で、翌週からは有料セミナーが始まるそうです。川原さんは「もうご自身の選択なんで」と返しつつ、皆さんの変化量に貢献していると笑いながら受け止めています。
川原さんは、この雑談には学びとしてリスナーが使える要素が多いと指摘します。話はそこから、けんすうさんのPody ── Podcastの音声を書き起こし、記事などのテキストに変換するサービス。けんすうさんが関わるサービスとして番組内で言及されていますで書き起こしたテキストをClaudeに渡し、厚利少売的な学びとして抽出してもらう、というアイデアに広がりました。
言語の壁はいつの間に溶けたのか
「いい時代ですよ」と語る流れで、出演者の一人は、宮城県で20歳だった頃にこうした環境を知っていれば、仙台市にいたままでできた、と振り返ります。仕事はほぼオンラインで完結し、日本中、世界中とつながれるからです。
話題は、イーロン・マスクがXで言語の壁を取り払ったことに移ります。日本語で書いた投稿を、アメリカ人は英語で読めるようになりました。
いつもと違うカタコトのやつ多いなと思って見たら、あ、ちゃうわ、スペイン人やってなって。
X上の翻訳では、背景やコンテキストが違うために噛み合わない瞬間もあるものの、世界が地続きになったと二人は話します。
比較として挙がったのが、AirPodsの同時翻訳機能です。日本語と英語で話し合っても互いの母語で聞こえる機能は話題になったものの、結局あまり使われていないといいます。
一方でXの翻訳は、使うか使わないかを選ぶ前に「使えちゃってる状態」になっています。利用者が使っている意識すらないまま国境が溶けている点を、出演者はイーロン・マスクの天才性として語っています。
シビアな経営者は厚利少売の味方か?
話は400人へのDMの「怪談」に戻ります。川原さんは、人を雇っている側は本当にシビアだと受け止め、リスナーに「みんな気をつけてね」と呼びかけます。
そうだね、まあシビアだし、当たり前の選択だよね。だって経済活動だからね。
厚利少売の観点から見ると、経営者のシビアな判断は顧客のためでもある、という話になります。無駄になるお金があるならやめて、その分をお客さんに還元するのが厚利少売だからです。
出演者は、いらないものをしがらみで続けることが本当にお客さんのためになっているのかを問い直し、価値をお客さんに返す活動として厚利少売を位置づけています。そのうえで、ラーニングもアンラーニングも早い経営者たちを「すごい」と評しました。
最後に、今日の回は「価値の言語化」、もっと言えば「言語化する価値」の回だったとまとめられます。
Claudeを使えるうちに使うべき理由
お知らせのコーナーで、すがけんさんは有料の勉強会とは別に、Claude活用を学べる5万円のnoteも書くと明かします。10万円でなければ個別やグループの指導はできないものの、全員が学んだほうがいいと考えているからです。
すがけんさんは、5万円のnoteの元は取りやすいと説明します。月に1万円利益が増えれば5ヶ月で回収でき、そもそも1万円の増加で済むはずがない、という見立てです。
すがけんさんは、Claudeは今後値上げしていくと見ています。月3000円程度で使えるうちに5000円や1万円を捻出して使い、利益を出しておくべきだといいます。
そのうちクラウド(Claude)が値上げしても、ちゃんとそれを払えるようなビジネスに、厚利少売に変えていかないとますますやばいなと思いました。
すがけんさんによれば、薄利多売のままでは、Claudeが値上げしたときに使えなくなってしまいます。半年や1年で大きく値上げする可能性もゼロではないと話しています。
川原さんはさらに、お金を払っても使えなくなる未来もあると指摘します。性能が上がるほど、アメリカが自国でしか使わせないという事態は起こり得るといいます。戦争や国力の話になれば、なおさらです。
今使えてるうちに使うは、そのぐらい結構限られたスロットだなとも思ってるんですよ。だからやらないなんてありえない。
すがけんさんは、ほぼ毎日徹夜で働いていると明かします。毎日5時間ほど見ていた映画やNetflix、YouTubeも、3月17日以降は見ていないそうです。
「自分で頑張る」を捨てられるか
川原さんの告知は、引き続き著書『人生を捨て自由に生きるための47の秘訣』です。川原さんは、本には書けなかったものの、今いちばん捨てるべきなのは「AIを使わずに自分で頑張ること」だと語ります。
川原さんは、この「自分で頑張る」の手放し方が地球上で最もうまい身近な人として、すがけんさんの名前を挙げます。
本当にこの人(すがけんさん)、自分で頑張るっていうのの捨て方の潔さが異常なのよ。
川原さんは、すがけんさんと壁打ちをするたびに、知らず知らず自分で頑張っていた領域に気づかされるといいます。「それもお願いしていいんだ」「それもお願いできるんだ」と毎回驚くそうです。
すがけんさんの答えは短く、「もう働かせまくってください、AI」というものでした。川原さんは、その秘訣を勉強会で学び、体感できるはずだと紹介して番組を締めくくっています。
まとめ
この回は、400人へのDMで見えた価値の基準の差を入り口に、相手の時間を短くする価値設計、無駄を削る厚利少売の考え方、そしてClaudeを使えるうちに使い、自分で頑張ることを手放す必要性へと話が広がりました。
- 年収1000万〜2000万円の役員は「10万円は高い」と答え、彼らを雇う経営者は「100万でもいいから早く」と答えた
- 高単価の顧客には、時間を延ばすより短くすることが価値になる
- 無駄を削ってお客さんに価値を返すシビアな判断こそ、厚利少売の本質とされる
- Claudeの値上げや利用制限に備え、使えるうちに使い、払えるビジネス構造へ変えることが急務だと語られた
- いちばん捨てるべきは「AIを使わずに自分で頑張ること」



