キッチンカーかテントか、物販か調理か。出店を4つに分ける2つの軸
「わたあめ職人が語るには」は、香川県三豊市に移住してわたあめ職人になったごうさんが、テーマトークと質問への回答をする番組です。初回は、質問がすべてAIによるものだと確定している回だと説明されています。
本編のテーマは、わたあめ職人の仕事の一つであるイベント出店です。キッチンカーなどが並ぶマルシェのようなイベント出店は、自分のお店を始める第一歩としておすすめだと、ごうさんは話します。
マルシェなどのイベント出店っていうのは、自分のお店を始める第一歩として結構おすすめだったりします。
ごうさんはイベント出店を、2つの軸で4つの型に分けています。1つ目の軸は、キッチンカーかタープテントかという「箱」の種類です。2つ目の軸は、事前に作った商品を並べる物販か、その場で調理・制作するかという売り方の種類です。
さらに、この分け方を中世の兵士にたとえています。キッチンカーは馬に乗る騎兵、テントは歩兵です。物販は装備の軽い軽装、その場での調理は装備の重い重装として扱います。
この4つの組み合わせについて、ごうさんは「妄想で」分類したものだと前置きしたうえで、それぞれのメリットとデメリットを順に説明していきます。
キッチンカー出店は「騎兵」。速さと世界観の代わりに背負うもの
1つ目の型は、キッチンカーで物販をする軽装騎兵型です。パン屋や花屋のキッチンカーがこれにあたります。ごうさんは軽装騎兵を、馬に乗って弓を射る兵士、歴史でいえばモンゴルの兵士のようなイメージだと説明します。
キッチンカー出店のメリットの1つ目は、世界観を表現しやすいことです。キッチンカーという大きな箱があるため、色や見せ方をテントより作り込みやすいといいます。
キッチンカー出店のメリットの2つ目は、準備と撤収の速さです。テント出店をしているごうさんは、横から見ていてうらやましいと話しています。
本当に会場に来て、ガチャガチャと扉とか開いて、もちろん中でもいろいろ作業はされてるとは思うんですけれども、やっぱり(テント出店より)準備早いなって思う。
物販であることのメリットは、出店中の負担が少ないことです。その分、お客さんとのコミュニケーションに集中できるといいます。
一方で、キッチンカー出店のデメリットは、車そのものにかかる負担です。購入、維持、修理が必要で、トラブルが起きれば影響を大きく受けます。ごうさんは、高速道路でキッチンカーが燃えてしまったケースも見たことがあるそうです。
さっきの騎馬兵でいうと馬の餌が必要だったりとか、そもそも馬を買わなきゃいけないとか、馬が怪我したらもう何もできないみたいなところも、なんとなく似てるんじゃないかな。
キッチンカー出店には、世界観を表現しやすいことの裏返しとして、商品や世界観を途中で変えにくいというデメリットもあります。ごうさん自身も始めてから変えたいと思うことがあり、キッチンカーだと大がかりな手入れが必要になると話します。
イベントでは出店場所を自分で選べず、人通りの多い場所にも端の方にも割り当てられます。キッチンカーはお客さんに向く面が決まっているため、場所や人の流れに合わせて正面を変えられません。お客さんを上から見下ろす形になる点も、目線の制約として挙げられています。
物販のデメリットは、売り切れやすく、売上を伸ばしにくいことです。事前に作ったり仕入れたりした商品を積んでいくため、持っていった量が売上の上限になります。
2つ目の型は、キッチンカーで調理をする重装騎兵型です。うどんやラーメンのキッチンカーがこれにあたり、ごうさんは馬に乗って分厚い鎧を着る中世ヨーロッパの騎士のイメージだと説明します。
重装騎兵型のメリットは、キッチンカーならではの世界観の表現と準備の速さに加えて、売上の上限が高いことです。かさばらない原料をまとめて持っていき、その場で調理して出せるため、物販より売り切れにくいといいます。
重装騎兵型のデメリットは、キッチンカーの制約に加えて、出店中も調理をしなければならないことです。調理をしながら、人によっては同時に接客もするため、出店中の負担が大きいとごうさんは話します。
テント出店は「歩兵」。始めやすさと小回り、そして設営の重さ
3つ目の型は、テントで物販をする軽装歩兵型です。アクセサリーや小物などのグッズ販売に多く、身軽な装備で剣や槍を持って戦う兵士のイメージだといいます。
テント出店の最大のメリットは、キッチンカーより圧倒的に予算面で始めやすいことです。商品や世界観を修正しやすく、出店位置に合わせてレイアウトを調整でき、お客さんと同じ目線で接客できる点も挙げられています。これらはキッチンカーのデメリットの裏返しです。
テント出店のデメリットは、世界観の表現にある程度の制約が出ることと、準備と撤収の大変さです。毎回テントを車から出して広げ、テーブルと商品を並べる作業が続きます。
毎回毎回車から重いテントをよっこらしょと出して広げて。で、テーブル並べて商品並べて、云々かんぬんやっていくと結構大変。
テント設営は、真夏や寒い日、雨の日にはさらに大変になるとごうさんは話します。軽装歩兵型は、物販の弱点である売り切れやすさも抱えています。
4つ目の型は、テントで調理をする重装歩兵型です。代表例はコーヒーで、注文を受けてから豆を挽いて淹れるスタイルがこれにあたります。ごうさんのわたあめ出店もこの型で、スパルタやローマの兵士のような重装備の歩兵にたとえています。
重装歩兵型のメリットは、テントの始めやすさと小回りに、調理の売り切れにくさが加わることです。わたあめはザラメをその場で膨らませるため、ごうさんは原料を圧縮した状態で持っていける点を強みに挙げます。
重装歩兵型のデメリットは、テントの設営・撤収の重さと、出店中の調理の負担が両方かかることです。ごうさんの場合は、接客しながら発電機にガソリンを給油することもあり、てんてこまいだといいます。
僕もこのスタイルなんだけども、だいたいイベント会場には出店者の中でも最初の方に来て、終わったら最後はフラフラになりながら、大体会場を最後に後にするみたいなことが多いです。
4つの型のメリットとデメリットを、キッチンカーとテント、物販と調理に分けて並べると次のようになります。
| 要素 | メリット | デメリット |
|---|---|---|
| キッチンカー | 世界観を表現しやすい、準備・撤収が速い | 購入・維持・故障の負担、世界観を変えにくい、向きや目線の制約 |
| テント | 予算面で始めやすい、修正やレイアウト調整がしやすい、同じ目線で接客 | 世界観の表現に制約、設営・撤収が大変 |
| 物販 | 出店中の負担が少なく接客に集中できる | 売り切れやすく売上を伸ばしにくい |
| 調理 | 原料をまとめて運べ、売上の上限が高い | 出店中に調理と接客を同時にこなす負担 |
ごうさんは最後に、商品によって型が決まるわけではないと補足します。わたあめでもキッチンカーで出店している店はあるそうです。
AIが作った質問に答える。駐車場探しとポッドキャストを始めた理由
後半はお便りコーナーです。ごうさんは、お便りはそうそう来ないと考え、AIに質問を作らせて答える形にしたと説明し、それを「ディストピアな時間」と呼んでいます。初回の質問はすべてAI製です。
GOさんは普段生活の中でどんなAI活用をしていますか?わたあめ作りの段取りなど、仕事で使っている場面が特に気になります。
冷凍みかん さんから
ごうさんは、このラジオ収録そのものでAIをかなり活用していると答えます。事前のテンプレート作りに使い、録音データの編集もAIに任せているそうです。
わたあめの仕事では、出店会場の近くで駐車場を探すのにAIを使いました。会場で荷物を下ろしたあとに車を止める必要があるため、距離の近さと料金の安さを組み合わせて、おすすめを3つ挙げるよう頼んだといいます。
Googleマップで駐車場を検索し、料金を1つずつ見比べる。行ってみて満車であわてることもあった
AIに近さと安さを組み合わせたおすすめ3つを出してもらい、優先度の高い順に空いている所へ止める
ごうさんは、行ったことのない場所でも候補が3つあることが役に立ったと話し、今後も仕事にAIを取り入れていくつもりだといいます。
番組おめでとうございます。最初の配信を聞いて、これから何回も続けていくんだろうなと思ってワクワクしています。なぜポッドキャストを始めようと思ったんですか?そこにたどり着くまでの流れも気になりますし、これからの目標なども聞いてみたいです。
推し活まっただ中 さんから
これが最初の配信なので、もうこの段階でダウトですね。
ごうさんがポッドキャストを始めた一番の理由は、自分が見聞きし経験したことが誰かの役に立てばいいと考えたことです。おしゃべりが得意ではないため、その練習の場にしたいという思いもあるといいます。
ポッドキャストで話した内容は裏でテキストデータとしてたまっていくため、XやNoteなど別の媒体で発信するときの元ネタにも使えると考えているそうです。番組の最後に、わたあめ事業の告知をする狙いもあります。
ポッドキャストを始めるきっかけは、瀬戸内暮らしの大学のラジオクラスでした。ラジオをやろうという授業を受けて外圧を作ったことで、先延ばしにしていたラジオをようやく始められたと話しています。今後の目標は、別の機会に話すとのことです。
わたあめはなぜ溶ける?梅雨と真夏が苦手な理由と、移住の始め方
素朴な疑問なんですが、わたあめってなんで溶けるんですか?作るのを見ていると不思議で。あと湿度高い日は作りにくいとかあるんでしょうか?
全集中の呼吸 さんから
すごいなんかやらせ質問だな。もう答え書いてるじゃん。湿度高いと溶けるんだよね。
ごうさんは、科学的な正確さには自信がないと断ったうえで、わたあめが溶けるのは砂糖が湿気を吸収しやすいからだろうと説明します。わたあめは、170度ぐらいに熱したわたあめ機でザラメを溶かし、遠心力で伸ばして綿状にしたものを巻き取って作ります。
わたあめは本質的に砂糖のままなので、湿度の高い日は作りにくくなります。梅雨の時期は向かず、そもそも屋外イベントもないといいます。
最近の真夏は暑すぎることもわたあめには不向きで、みんながかき氷を食べたくなることも含めて、湿度や温度が高すぎる日は相性が悪いとごうさんは話しています。
いつか移住したいと思いつつ踏み出せないでいます。三豊に釣られたさんから見て、移住と暮らしを二拠点にするのとどちらがいいと思いますか?
寝落ち常習犯 さんから
ごうさんのおすすめは、二拠点から始めることです。自分に合うかどうかがわからないうえ、合わなかったときに元に戻しやすく、今の仕事も続けやすいかもしれないといいます。
一方で、二拠点生活はお金がかかるとごうさんは振り返ります。ごうさん自身も二拠点から始めていました。
僕も最初に二拠点からスタートしたんですけども、お金がめちゃくちゃかかりましたね。生活必需品がシンプルに倍になるし。
二拠点では電気・ガス・水道の基本料金や移動の交通費もかかります。そのため、ごうさんは自分に合わなかったときの保険代と割り切れるなら二拠点がよいと話します。
ごうさんは二拠点を始める前に、移住を念頭に置いた旅行で北海道、福岡、九州エリア、埼玉や千葉の周辺を見て回りました。普段の旅行に「移住の候補になるか」という観点を加えるところから始めるのが、一番やりやすいだろうといいます。
最初の一歩が怖いときは?不安を書き出す方法と最近の告知
初めまして。ずっと事務職をしていて、やりたいことが見つけられないまま30代になりました。番組を聞いてやっと一歩踏み出せそうです。こういう状態でどうやって最初の一歩を踏み出したら良いか教えていただけると嬉しいです。
南口のハト さんから
最初の配信だって言ってるでしょ。まあいいや。
ごうさんはまず、最初の一歩を踏み出せない背景には、怖さなど何らかのネガティブな感情があるはずだと考えます。そのうえで、その感情を紙に書き出して整理する方法を提案しています。
ごうさんの答えは、怖さを消そうとするのではなく、怖さの大きさを見積もって踏み出し方を選ぶという考え方です。
番組の最後には、近況と告知のコーナーがあります。収録日は2026年10月21日で、近況はラジオをようやく始めたことです。
ごうさんは、番組の裏側ではGensparkというAIを使い、テーマのメモ作りなど、収録以外のほとんどの作業を自動化したと話しています。興味がある人がいれば、今後このテーマでも話したいそうです。
告知は、10月25日(日)15時から三豊市の庭のチルビレッジで行われる、三豊の人気ラジオ番組「おかわりラジオ」と「チルビレの生き方図鑑」の公開収録に出演することです。番組では、匿名質問サービス「マシュマロ」やSpotifyのコメントで質問と感想を募集しています。
まとめ
初回は、イベント出店を「キッチンカーかテントか」「物販か調理か」の2軸で4つの型に分け、中世の兵士にたとえて整理する回でした。どの型にもメリットとデメリットがあり、ごうさんは、何を売るかと一緒にどう出店するかを考えることをすすめています。
- イベント出店は、軽装騎兵・重装騎兵・軽装歩兵・重装歩兵の4つの型に分けられる
- キッチンカーは世界観の表現と準備の速さが強みで、テントは始めやすさと小回りが強み
- 物販は接客に集中しやすい一方で売り切れやすく、調理は売上の上限が高い一方で出店中の負担が重い
- わたあめは湿気に弱く、梅雨や真夏の高温多湿な日は相性が悪い
- 最初の一歩が怖いときは、不安を書き出して可能性と影響を見積もり、踏み出し方を選ぶ






