43歳の誕生日に考えた「ボードゲーム人生」の行き先
ボドゲの天下取り(ボド天)のこの回は、Manaさんの誕生日である10月7日に収録されました。番組は毎日23時55分に公開されるため、多くのリスナーが聴くのは10月8日以降になるかもしれない、とManaさん自身が触れています。
Manaさんは、誕生日をきっかけに、今後どんなボードゲーム活動をしていくのか、自分なりの目標を話したいと切り出します。ビジネス視点の情報や作り方の知識ではなく、「ある意味自分語り」だと前置きしています。
私はですね、もう今日で43歳になりました。はい。昭和58年亥年になります。
Manaさんは43歳を「人生半ばぐらい」と捉えています。今も頑張って活動しているものの、冷静に考えると体が思うように動く時間はそう長くないと感じ、達観してくる世代になってきたと話します。
Manaさんのボードゲーム歴は、娘さんと一緒に始めてから3年ほどです。最初は娘さんとボードゲームを作ろうというところから始まりましたが、Manaさん自身がすっかりハマってしまい、ボードゲーム作家としての活動を続けてきました。
そのうえでManaさんは、リスナーに「ボードゲーム作家活動の最終的なゴールはありますか」と問いかけます。ずっと続けるのか、何かを達成したらやめるのか、どこに向かって進んでいるのかを、この回で一緒に考えてほしいという呼びかけです。
Manaさん自身の出発点は、娘さんと作った『バーストオブマナ』をたくさん売りたいという目標でした。新作を出すと旧作のプロモーションにもなるため、新作を出し続けようと考えたのが活動継続の最初の理由だったといいます。
一番初め、ほんとバーストオブマナだけでもいいかなと思ったんですが、やっぱり1個作るといろいろ思いつくわけなんですね。
作品づくりを重ねるうちに、悔しい思いも楽しい思いも経験し、Manaさんはどんどんボードゲームにのめり込んでいきました。そこから、ボードゲーム作家としてどう進むかを真剣に考えるようになったと話しています。
100作品と「孫と遊ぶ」目標は、あと何年かかる?
Manaさんの目標は、売上個数ではなく、自分が関わった作品をいくつ世に出したかという数です。根拠はないとしながらも、きりよくマナ作の作品を世に100個発表することを目指しています。
もう一つの目標は、いつか孫と自分の作品で遊ぶことです。孫がボードゲームを買ってきて「おじいちゃん遊ぼうよ」と誘ってくれたとき、出てきたのが自分の作品だったら最高だ、という光景を思い描いています。
お、遊ぼうかっていう時に、自分のボードゲームが出てきたら超ハッピーだなっていう、うん、ある意味そこを目標にしておりますと。
ところが誕生日を迎えて改めて計算すると、100作品という目標の重さが見えてきました。自社出版と他社出版を合わせた現在の作品数から考えると、残りは92作品で、今のペースではあと46年かかるといいます。
Manaさんの知る範囲では、ボードゲーム作家は上を見ても60代くらいまでで、89歳のボードゲームデザイナーは「なかなか」だと感じています。そのため、作品を出すスピードを上げなければいけないと考えるようになりました。
ただし、自分で発売するやり方では、3か月ごとに出すペースが限界だとManaさんは見ています。無理をすれば年8本も考えられますが、それはやりすぎ感があるといいます。
そこでManaさんが強化したいのが、他社へのライセンス提供 ── 自分が考えたゲームの権利を出版社に使わせ、その出版社から製品として発売してもらう形。作家は製造や販売の負担を抱えずに作品を世に出せますです。実際に『ウカオの丘』はスイワークスさんから出版されており、こうした形を増やしていきたいと話しています。
さらにManaさんは、リメイク版や海外版の出版もスピードアップの手段として挙げています。ただし、それらを100作品のカウントに入れるかどうかは悩ましいところだとしています。
100作品のために、なぜ「売れること」が欠かせないのか
Manaさんは、作品を出せばいいわけではないとも強調します。以前の配信でも話したように、ボードゲーム作家は作品の面白さにどこまでこだわり切れるかを詰めなければ、そもそも発売に至りません。
加えて、自分で販売していく場合はお金の問題も避けられません。Manaさんはボードゲームの売上を次の新作の製造費やプロモーション費に回しているため、売れなければ活動自体が続けられないと話しています。
赤字垂れ流しずっととかですと100本なんて無理だと思います。うん。ほんと大借金地獄だと思いますね。
Manaさんが販売や宣伝にこだわる理由は、「作って満足したら終わり」という考え方ではないからです。100作品という最終目標から逆算すると、次のような連鎖が見えてくるといいます。
100作品を出す
最終目標として掲げている数
長年続ける
100作品のためには長い期間の活動が必要
資金を回す
続けるための資金として、ある程度売れる必要がある
宣伝する
売るためにはプロモーションを頑張る必要がある
この逆算の考え方は、これまでの配信内容の起点にもなっています。特大ヒットはガチャ要素が強いため、狙うよりも資金がショートしない「事故らない」やり方を発信してきたのも、そのためだとManaさんは説明します。
原価率、初期投資、再販の考え方や、過去作も動き続けるためのブランドづくり、長く続けて高まる認知、新作発売時に強いコミュニティの話も、すべて「最後までボードゲーム界隈に立っているため」という目的につながっています。
一方で、Manaさんは大ヒットも飛ばしたいと考えています。知名度が上がればライセンス提供もしやすくなり、孫に自分から「遊ぼう」と誘うのではなく、孫のほうから作品を持ってきてもらうためにも、ヒットは必要だと話しています。
最終目標を決めると、今の判断はどう変わる?
Manaさんは、今の自分を出発点に考えると、活動に芯がなくなり、行き当たりばったりになりがちだと指摘します。逆に最終目標を決めれば、なぜ今この判断をするのか、次に何をすべきかが明確になるといいます。
意外と時間もないし、意外と自分ってまだまだ頑張るべきなんだなっていうところも見えてくると思うんですね。
そのためManaさんは、始めたばかりの人も、ある程度続けてきた人も、仮でもいいから何かしらの目標を定めるほうが進めやすいと勧めています。これはボードゲームに限らず、ビジネスや仕事の世界でも同じだと話しています。
Manaさん自身は、趣味であっても常に目標を一旦立てるようにしています。目標がなければ自分の現在地もわからず、何のためにやっているのかも見失ってしまうからです。
特に若い世代は、目標なんて面倒だ、将来のことはわからない、10年後にボードゲームを作っているかもわからない、と感じるかもしれません。引っ越しや転職、結婚など、生活環境が変わることもあるとManaさんは認めています。
将来はわからないし、どうせ変わるから目標を立てない
今の段階で目標を立て、状況が変わったら上方修正・下方修正や別の目標へ更新する
そうなっていったら別に目標はアップデートしていけばいいと思うんですよ。
目標を立てる癖をつけておけば、ボードゲームだけでなく、仕事や趣味にもしっかり没頭できるようになるとManaさんは話します。自分語りのつもりが目標設定の話まで広がったものの、それだけ重要なことだと改めて感じたそうです。
ボードゲームを「生きた証」として残したい理由
43歳を迎えたManaさんは、気持ちは若いものの、ここからは何を成し遂げ、何を世の中に残せるのかを考える必要があると深く感じています。
Manaさんが情報発信を始めた理由には、ボードゲーム界隈を盛り上げることや、知名度やブランド、コミュニティづくりもあります。ただ、その裏テーマは、自分の考えを残していきたいという思いだと明かします。
Manaさんにとって、ボードゲームは物として残る、自分のアイデンティティや表現です。だからこそ、自分が亡くなった後に評価される可能性もあるかもしれないと話しています。
Manaさんは、将来「伝説のマナボードゲームセレクション100」のようなものができたら面白いと想像します。そうなれば、孫だけでなく、ひ孫やさらに先の世代にも自分の作品が遊ばれるかもしれません。
ボードゲームデザイナーが作るのは、製品だけでなくルールでもあるとManaさんは指摘します。ボードゲームの「DNAの起源」が語られるように、Manaさんのルールが手を替え品を替え、後世まで遊ばれ続けたらうれしいと話しています。
もう自慢できるようなかっこいいおじいちゃんにもなりたいなとは思っておりますし、おじいちゃんになってからでもすごく人生を楽しめる(のは)、ボードゲームって結構最適なんじゃないかなとも思っております。
Manaさんは、この配信もできる限り続けたいと考えています。コンテンツがたまればストック型 ── 過去の配信や記事が蓄積され、公開後も継続的に見つけてもらえるタイプの発信。時間がたっても新しい聴き手を集められるのが特徴ですとして自動的に集客できる面もありますが、配信を続けること自体も目標の一つになりそうだと話しています。
番組は、Manaさんが「ボドゲで天下を取る」までの軌跡を記録する場でもあります。その時々の考えや感情を残しておけば、同じような段階や悩みを持つ人の参考になる、というのが配信を続ける理由です。
最後にManaさんは、来年この配信を聴き返して「全然進んでないじゃん」と思うかもしれないとしつつ、誕生日当日に考えたことを大事にしたいと語ります。そしてリスナーにも、ボードゲーム活動や人生の目標を問いかけて締めくくりました。
まとめ
43歳の誕生日を迎えたManaさんは、100作品を世に出し、いつか孫と自分の作品で遊ぶという目標を語りました。残り92作品という現実から逆算し、ライセンス提供や販売・宣伝の強化、そして目標を更新しながら持ち続けることの大切さを確認する回になっています。
- Manaさんの目標は、自分が関わった作品を世に100個発表し、いつか孫と遊ぶこと
- 現在のペースでは残り92作品に46年かかるため、他社へのライセンス提供なども強化したいと考えている
- 100作品のためには長く続ける必要があり、そのための資金、販売、宣伝が欠かせない
- 最終目標を決めると、今の判断や次の行動が明確になり、状況が変われば目標を更新すればよい
- ボードゲームや配信を、自分の考えや表現を残す「生きた証」として続けたいと語っている



