「33歳楽しくない男代表」は何をしに来た?
41歳楽しいラジオは、41歳になっても毎日を楽しいと感じている井上さんが、日々の心がけや行動習慣を発信する番組です。久々の更新となった第9回には、初めてのゲストとして、井上さんが働くアル株式会社の同僚・川地さんが登場しました。
本日は41歳楽しいラジオに対して、33歳楽しくない男代表としてやってまいりました。
はい、もう何も楽しくないです。どうしたらいいですか?
井上さんは、自分より8歳若い33歳なら、本来は41歳より楽しく過ごしている人が多い年齢ではないかと問いかけます。放課後に友達とコンビニでお菓子を買って話した思い出はないかと聞くと、川地さんからは独特の信条が返ってきました。
僕の信条として、やっぱり友達が増えると人間強度が下がるんで、友達っていない方がいいなと思ってるんですよ。
めちゃくちゃ面倒くさい。やばいなこの人。
川地さんは、大学時代は同じ大学に友達と呼べる人が一人もできず、毎日家でゲームをしていたといいます。ゲームをしている時は楽しいのかと聞かれても、答えは「なんかやってるなって思ってます」という淡々としたものでした。
何でも楽しめるのは、才能なのか論理なのか
川地さんから「なんでそんなに何もかも楽しめるのか」と聞かれた井上さんは、自分の心持ちのベースには「すごく恵まれている」「幸運だ」という感覚があると答えます。
井上さんが挙げたのは、40代で体調を崩したり足腰が弱ったりすればバスケットもできず、歯や胃の調子が悪ければ食事も楽しめないという例です。だからこそ、今ご飯を食べられて運動もできていること自体に満足度や幸福度を感じているのだと話します。
今楽しめてる、ご飯も食べれてるし、運動もできてるっていう、それ自体に多分すごく満足度とか幸福度を感じてるから、多分何やってても楽しいんだろうなって。
僕はどっちかっていうと、今に絶望して生き続けているから、だいぶ逆なのかもしれません。
川地さんはここで、コテンラジオ ── 歴史を題材にしたトーク番組として知られるPodcast。樋口さんはそのパーソナリティの一人ですの樋口さんとの違いに触れます。アル株式会社の番組「まだない」で、代表の健介さんと樋口さんが話したエピソードでは、樋口さんはつまらないことすら面白がる能動的な楽しみ方の技術が高いという印象だったといいます。
それに対して井上さんの楽しみ方は、技術というより「才能で楽しんでいる感じ」だと川地さんは言います。井上さんもそのエピソードを聞いており、樋口さんがあらゆる事象の楽しみ方を論理的に組み立てているのに対し、自分はそこまで考えずナチュラルに楽しめていると認めました。
どうすれば楽しめるかを論理的に言語化し、つまらないことすら面白がる技術として実践している
あまり意識せず、先に「楽しい」がある。ナチュラルに楽しめている
井上さんは、意識せずに楽しんでいるからこそ、それを言語化して残そうとPodcastを始めたのかもしれないと振り返ります。先に楽しいがあって、なぜ楽しいのかを後から言葉にするという順番が、この番組の成り立ちだというわけです。
先に楽しいがあって、なんで楽しいんだっけかを言語化して、ポッドキャストで話してるっていうのが。
そんな井上さんでも楽しくないこととは?
川地さんは「僕が共感しやすいエピソードをください」と、井上さんにも楽しくないことがあるかを尋ねます。井上さんが挙げたのは、確定申告、デバッグ、事務作業、そして公的な書類を書く作業でした。
なかでも井上さんが「マジで楽しくなかった」と話すのが、数年前に家を買ったときの住宅ローンの手続きです。家を選ぶまではとても楽しかったのに、銀行や不動産屋との契約手続きになった途端、まったく楽しくなくなったといいます。
(住宅ローンの手続きは)多分永久にこのラジオ番組でも扱われないのがあるかもしれないですね。
なぜその分野では才能が発揮されないのかと聞かれ、井上さんは、単純に面倒くさいことに加えて、「これは自分じゃなくてもいい」と感じることが理由かもしれないと答えます。
川地さんはもともと経理や労務などのバックオフィス出身で、今はPodcastのプロデューサーをしています。管理部門の仕事にも面倒な作業はあるけれど、その人なりの楽しみ方があるはずだと話し、井上さんも、やり方の工夫や他部署の人に喜ばれることが楽しみになっているのではないかと応じました。
事務作業を楽しくする「漢字の書き取り」の発想
川地さん自身も細々としたデータ入力が嫌いでしたが、「いかに効率化するか」というゲームとして楽しめると気づいたといいます。その原点は、小学生の頃の漢字の書き取りでした。
ルーティン作業の鉄則って、同じ作業をまとめてやることなんですよ。だからまず1画目だけ全部(書く)。
川地さんが見つけた書き取りの最速手順は、1つの漢字を最後まで書くのではなく、画ごとにまとめて書いていく方法です。
井上さんも「確かにやってたかもしれない」と共感し、字の美しさとは別に、効率を最優先するならこのやり方になると納得します。川地さんは、こうしたゲーム的な楽しさの延長で、データ入力にも楽しみを見つけたのかもしれないと話しました。
一方で井上さんはゲームをまったくやりません。日常にゲーム的な面白さを見出すという川地さんの発想にヒントがあるとしつつ、自分は「ゲームが楽しい」という概念があまりないからこそ、よりナチュラルに楽しめているのかもしれないと考えます。
30〜35歳が一番つまらなかった井上さん
いつ自分が楽しめる人間だと気づいたのかと聞かれ、井上さんは、実は割と最近だと答えます。30代前半から35歳頃まではスタートアップのCEOを務めており、仕事で大変な時期が5年ほど続いていました。
当時の井上さんは、仕事のストレスを家に帰っても引きずることがあり、振り返るとその期間はまったく楽しくなかったといいます。35歳で独立し、コロナ禍で考える時間ができたことで、より幸福度高く生きる方法を本やネットで学び始めました。
30〜35歳頃、スタートアップのCEOとして仕事のストレスを抱え、振り返ると楽しくなかった
35歳で独立。幸福度について学ぶ時期を経て、41歳の今はナチュラルに楽しめている
ただし井上さんは、学んだ知識をロジックとして使って楽しんでいるわけではないと話します。切り替えのきっかけは独立の時期だったかもしれないものの、最終的には楽しめる素地のようなものがもともとあったのかもしれない、と川地さんとの会話で気づいたといいます。
30歳から35歳のつまらなさ、やばいです。
こんなに今朗らかに話してますけど、当時の自分と川地さんが会ったら、川地さんよりはるかに暗かったと思いますね。
川地さんは「今僕がつまらないのはしょうがない」と安堵しつつ、「今僕が暗いっていう」と突っ込みを入れ、井上さんが慌てて否定する場面もありました。
次のテーマは「起業すると楽しい」
今後話したいテーマを聞かれた井上さんは、「起業すると楽しい」という台本を温めていると明かします。独立して3年ほど経った頃、電子書籍の編集をしている知人から声をかけられ、自分ならではの楽しい起業論を1冊の本として書いたことがあるそうです。
川地さんは、起業論は普通、方法論やスキルの話が多いのに、そこを感情に振っているのが面白いと反応します。井上さん自身も、売上や利益の上げ方、上場の仕方ではなく、辛くなく楽しく過ごせる起業のしかたに絞った「めちゃくちゃ精神論」だと話します。
起業にはリスクを取って一か八かでやるイメージが強く、家族やパートナーに反対される「嫁ブロック」のような話もあります。井上さんは、起業には人生の選択肢を広げるポジティブで自由な側面もあり、リスクをケアしながら進めるやり方にも触れたと説明します。
なるほど、すごいな。精神論に再現性持ち込んでるっていうのは。
井上さんは、同じように楽しめる人を増やすことが番組のメッセージなので、楽しみ方の再現性にはこだわりたいと話します。才能や精神論の面がありつつも、考え方を言語化して伝える、そのバランスが番組の軸になっているようです。
更新が止まっていた本当の理由
川地さんは、ほとんど使わないSpotifyで唯一フォローしている番組がこのラジオだと明かしつつ、なかなか更新通知が来ないと指摘します。
井上さんによると、番組を始めた当初は、息子さんの塾やミニバスの送迎の後、車の中で一人になる時間にスマホで収録していました。しかし受験が終わり、ミニバスも卒団したことで、その時間がなくなってしまったといいます。
家族、奥さんとかにもポッドキャストやってるってのも全然言ってないので、なんかちょっと出てくるわっていうのもめちゃくちゃ怪しいじゃないですか、車で。
いや、ダメですよ。ポッドキャストの一番の鉄則なんですから。毎週必ず更新をするというのが。
井上さんは、更新が止まったのは数字や反応が伸びずにモチベーションが下がったからではなく、収録のルーティンという仕組みが崩れたことが原因だと説明します。今回スタジオで復活第一弾を収録できたことを機に、今後は更新を頑張りたいと話しました。
想定リスナーとして僕のことを思い出していただければと思います。
まとめ
初ゲストの川地さんとの対話で、井上さんの楽しさは「今できていること」への満足感から生まれる、才能に近いものだと見えてきました。一方で、楽しくない作業をゲームにする川地さんの工夫や、30代前半の苦しい時期の話など、楽しめない側への手がかりも語られた回です。
- 井上さんが何でも楽しめる土台には、食事や運動が今できていることへの満足感がある
- 論理で楽しむ樋口さんに対し、井上さんは先に楽しさがあり、後から言語化している
- 事務作業は、漢字を1画目からまとめて書くような効率化ゲームにすると楽しめる可能性がある
- 井上さんも30〜35歳は楽しくなく、35歳での独立をきっかけに変わっていった
- 次回以降は「起業すると楽しい」をテーマに、再現性のある楽しみ方を話す予定




