子供の頃の「将来の夢」と、今35歳が思う夢
佐伯さんはまず、子供の頃に書かされた将来の夢を振り返ります。幼稚園の頃はプロゴルファーと言っていたそうです。
その理由がふるっていて、プロゴルファーはお金をたくさんもらえると父親に聞いた記憶があるからだといいます。
なんかプロゴルファーってめっちゃお金もらえるよってお父さんに聞いた気がしますね。それだから言った気もして。
小学3年生からは少年野球をやっていたため、「将来の夢は?」と聞かれたらプロ野球選手と答えなければいけない、という空気を感じていたと話します。
静かなる圧力を勝手ながら感じていた、本当に繊細な子供でした。
そして今の話に移ります。35歳の佐伯さんが「将来」と呼ぶのは、近い将来の40歳くらいの姿だといいます。その時にどうなっていたいか、という夢を語っていきます。
結論は「お金持ちになりたい」。ただし富と名声ではない
佐伯さんの結論はシンプルです。お金持ちになりたいと、はっきり口にします。
ただし、いわゆる富と名声が欲しいわけではないと補足します。名声はいらないし、贅沢がしたいわけでもないといいます。
では何のためにお金が欲しいのか。その理由を、日常の出来事を入り口にして掘り下げていきます。
チャイルドシートの1万円で迷う自分に感じたストレス
きっかけは、下の子のキッズシートを赤ちゃん本舗に見に行った出来事でした。子供が大きくなると、赤ちゃん用のチャイルドシートから、キッズが座るシートに買い替えるといいます。
店には2万円台のものと3万円台のものがありました。2万円台でも安全性は及第点だが、3万円台になると乗せ降ろしがしやすく、子供もより快適になるという差があったそうです。
その差額は1万円。ここで妻と「この1万円どうする?」という会話になったといいます。安い方がいいけれど、足せばみんな快適になる、でもやすやすと出すのも、という迷いです。
この場面で佐伯さんが感じたのは、快適さそのものより、目先の1万円ぐらいで即断できないことへのストレスでした。
即断できない。ここにストレスを感じるんですね。
時間をお金で買うか、お金をケチって時間を失うか
佐伯さんは似た例として、旅行の飛行機の選び方を挙げます。直行便なら2万円だが、羽田を経由すれば1万5000円で行けるかもしれない、というような場面です。
ただし経由便は時間が大幅にかかります。大学生のように時間が無尽蔵にあるわけではない今、数千円のコストを払って時間を買うか、コストをケチって時間を失うかの判断を迫られると話します。
佐伯さんにとっては、この迷わざるを得ない状況自体がストレスなのだといいます。
背景にあるのは、自分の時間が限りあるものだという感覚です。だからこそ迷わず即断したいというマインドが年々強まっていると語ります。
基本的に迷わず即断したいっていうマインドが年々強まっているところがあって、もうこっちにしようって買っちゃいたいんですよ。
結局はケチ。逃したものへの漠然とした不安
とはいえ、我が家の財布事情ではそう簡単ではない、と佐伯さんは現実にも触れます。会社から豊かな生活ができるだけの収入はいただいているものの、即断できないストレスは残るといいます。
ここで佐伯さんは、以前のポッドキャストで話した「家のカレーが一番うまい」という話とつなげます。家で食べるご飯はコストが見えないから心が快適だ、という話と同じ構造だと説明します。
そして自己分析は率直です。結局はケチで貧乏性なのだと認めます。ケチゆえに即断できず、逃したもの、今後逃すであろうものがたくさんあるのではないか、という漠然とした不安があるといいます。
だからこそ、お金持ちになっていればポイポイと買えるので即断できる。それが、お金持ちになりたい1つ目の理由だと語ります。
親として、子供に選択肢を与えられる自分でありたい
お金持ちになりたい理由は、もう1つあります。二児の父として、親の役目とは何かを考えるからだといいます。
佐伯さんは、自分を育ててくれた両親に感謝しているし、育ったプロセスへの文句はないと前置きします。その上で、自分を俯瞰して振り返ると、こういう振る舞いをしてくれてもよかったかも、と思うこともあると話します。
そこから導かれるのが、子供に選択肢をできる限り与えてあげたいという思いです。何を選び取るかは子供に委ねてよく、習い事を一旦やめる、一旦やってみる、それすらも選択肢として肯定してあげたいといいます。
望むのは、子供が自分なりの納得を持って行動し続けることだと佐伯さんは語ります。
そこにやっぱこう、自分なりの納得性みたいなものを持って行動し続けてほしいなみたいなことを思うんですね。
その上で、留学したい、何かをやりたいと子供が言い出した時に、お金があればいろんな選択肢を与えられます。そういう時に背中を押せる親はかっこいい、というのが2つ目の理由です。
そういう時に「あー行っといで行っといで、やっといで」って言える親ってね。
子供はその時々では感謝しないだろうけれど、大人になってから自分の偉大さがうっすら伝わればいい、とも話しています。
お金持ちになっても、結局は迷うのではないか
ここで佐伯さんは、あえて違う考え方をしてみます。お金持ちになれば、本当にやすやすと選択肢を与えられるのか、という問い直しです。
キッズシートの例で言えば、上を見れば10万円のものもあります。5万円、10万円、15万円と並べば、また同じように迷う。ステージが一段上がるだけではないか、というわけです。
習い事についても同様だといいます。今は英会話やスイミングなど5個やらせたいうち2個に絞る話をしているが、お金が増えれば大手塾か地元塾か、授業料はどうかと、より上のレイヤーで迷うことになると考えます。
つまり、結局は人は迷い続けるのではないか、という結論にたどり着きます。
まとめ
35歳の佐伯さんが語る将来の夢は「お金持ちになること」。その裏には、目先の金額で即断できないストレスと、子供に選択肢を与えたいという親としての思いがありました。ただし最後は、お金があっても人は結局迷うのではないか、という問い直しで締めくくられています。
- 将来の夢は「お金持ちになりたい」。ただし富や名声、贅沢のためではない
- 1つ目の理由は、キッズシートの1万円のような目先の金額で即断できないストレスをなくしたいから
- その根っこには、自分は結局ケチで、逃したものへの漠然とした不安があるという自己分析がある
- 2つ目の理由は、子供に可能な限り選択肢を与え、留学などに「行っといで」と背中を押せる親でありたいから
- 一方で、お金持ちになっても迷うステージが上がるだけで、人は結局ないものねだりなのでは、とも自問している





